「思えば伊勢と三輪の神、一體分身の御事・・・」は「伊勢神宮の天照大神と三輪山の大物主神はご一緒だが、今は分かれておられる」とまあ説明して能『三輪』は終わる。

日本で一番古い神社は伊勢神宮と思われがちだが、これは間違いだ。
一番は三輪の大神神社で十代崇神天皇の時代、伊勢神宮は十一代垂仁天皇の時代となる。

三輪山は山自体がご神体であるため入山を禁止されてきた。三輪山を遠くから見ると、山の形が女性のお乳に似ていることから乳峰(にゅうほう)と呼ばれる。この手の山からはなんでも山頂から水が湧き出るという・・・。

この水を汲むこと、水を汲むと言う行為そのものが大事な行動なのだ。

能『賀茂』『井筒』『檜垣』など、水を汲むことがテーマとなる。

乳から水、この手となると一段と興味が湧く、私だ。

写真 『三輪』前シテ 粟谷明生 小鼓 大倉源次郎



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