能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

大江山と大枝山

2006-08-04 06:00:17 | 粟谷明生の日常

天橋立に能『大江山』に登場する「酒呑童子」という鬼の名と同じ
純米酒があった。

大辛口と書かれているので、期待して早速呑んでみると~~
まあ~~~そこそこ、

「猶々めぐる盃の、度重なれば有明の~~~」
次第に酒呑童子になってきた気分だ。

うお~~
呑めば呑むほど、その気になってきた。

童子と同じように、美しい女性を周りに、はべらせて~
時には食べちゃったりして~ね~
そしてさらに、さらに呑み続ける~~。

ありゃ~?
誰かに似ていない?

今、話題のさ~~~
「摂理の~~~さん」だよ!
あいつ酒呑童子かもしれない。

話を戻そう。
酒呑童子は大江山に住む鬼ということだが、
その大江山には二節ある、

「丹後丹波の境なる鬼が城も程近し」
と謡っているので、丹後丹波の境?

京都から福知山を経由して宮津に向かう途中に「大江」という駅がある。
ホームの周辺案内にはちゃんと「酒呑童子の里」と書いてあるから、
ここなんでしょうが~~。

しかしまあ~~京都まではたいへんな距離だ。
今、特急「はしだて」で2時間近くもかかっているのだから、
金品や人間を奪い、悪さをするにも、ご苦労なことだ。

でも~~いくらなんでも遠すぎないか?

となると、もう一節ある。
丹波と山城の境に「大枝山」というのがある。
こちらにも酒呑童子にまつわる旧跡や名所が残っている。

実は私、以前一度訪れたことがあるが、
「都が恋しい~~」
と夜な夜な京に入るには、老ノ坂峠の大枝山の方がもっともらしい。
と私は思うが~~~

あなたは、一体どちらだと思う?


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鬼神に横道なきものを (玉手)
2006-08-04 21:18:56
丹波・山城の境なる大枝山は老ノ坂のあたりですね。

酒呑童子の大江山だけでなく、

小式部内侍の

 まだふみもみず天の橋立

の大江山も、大江・大枝両説あるようですが・・・

さてどうなんでしょう?



いずれにしても、酒呑童子もかなしい鬼の一人ですね。

そういえば、昨年12月国立能楽堂の大江山では、

前シテの半幕が非常に印象的でした。
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鬼とカラス (粟谷明生)
2006-08-05 07:06:42
コメント有難うございます。

以前演能レポート「大江山」で感じました!

カラス問題、



ご覧頂けたら、幸甚です。



http://awaya-noh.com/modules/tinyd1/rewrite/tc_55.html
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カラスの勝手?人間の身勝手? (玉手)
2006-08-05 12:09:56
鴉を肩にのせた美しい鬼が表紙を飾るのが

木原敏江「大江山花伝」PFC版。

表題通り、酒呑童子伝説に取材した作品です。

画像が見つけられないのが残念~
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