能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

似たもの同士  そして「長島茂の会」のPR

2011-10-22 07:28:06 | マジメ能楽 楽屋表話
「五目寿司」と「ちらし寿司」の違いって御存知ですか?

気になったので調べてみると

「五目寿司」は御飯と具が一緒になっていて
「ちらし寿司」は御飯の上に具が乗せてあるものを言うそうです。

しかし、最近はこの違いがなくなり
ゴチャゴチャになっているとか

「五目ちらし寿司」ってありますから


さて、「衣裳」と「衣装」の違いは何でしょうか?

本来は「衣裳」です。

「衣」は上着の意味で「裳」は袴の意味合いらしいです。

しかし「裳」という漢字が当用漢字云々が原因で、衣装に変わったとか・・・
今は、やはりゴチャゴチャ、衣裳でも衣装でもどちらでも良いようです。

私の「衣装」のイメージは上着を装う感じなんですがね~


能の衣装(衣裳)は装束(しょうぞく)と言います。
装いを束ねる、っていう感じです。

本日は「長島茂の会」於:喜多能楽堂 開演15時半、が催されます。

能『砧』シテ長島茂、と仕舞『山姥』友枝昭世の地謡を謡ってきます。

『砧』の後シテは芦屋の何某の奥様の亡霊です。

この亡霊の装束は伝書には「腰巻・水衣」となっていますが、
実はこれはあまり選択されません。

やはり色大口袴に白練(しろねり)です。
白練は壺織(つぼおり、または坪折とも)にして着付けます、
このスタイルに能楽師は憧れるのです、カッコイイのです。

本日も白練です、
さて、この白装束ですが、もちろん死者を表しています。
浄衣の姿です、

『砧』や『求塚』の後シテで柄や模様が入った華やかな装束を着ているのを拝見しますが、
私はこの浄衣の姿に、ゴチャゴチャ感覚は如何なものかな?
よくないんじゃないのかな~~と思っています。

まあ、反対意見もあるでしょう、
そういうゴチャゴチャもまた能の面白いところかもしれません。


本日の長島 茂の会、まだチケットがありますので、よい舞台が期待出来ます。
是非、お時間のある方はいらして下さい、ご来場お待ちしております。

詳細は喜多能楽堂
03-3491-8813


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3 コメント

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次回の『粟谷能の会』 (高砂)
2011-10-22 09:14:25
こんにちは。
昨日(10月21日(金))は国立能楽堂定例公演。武田尚浩師がシテの「松風」 まこと感動的な名演でした。
会場で 来年3月4日に国立能楽堂であります『第91会 粟谷能の会』(「景清」粟谷明生・「砧」粟谷能生)のチラシを頂戴しました。ただし チケット発売は来年の1月5日(金)から。
返信する
失礼致しました。 (高砂)
2011-10-22 09:19:57
今度は、能夫師のお名前を誤植しました。弁解は先日と同様で、ワザとでは断じてございませんが、まことに失礼いたしました。
返信する
お返事 (粟谷明生)
2011-10-22 09:24:20
高砂様
早速というか即効のコメント(笑)有難うございます。

来年3月は能夫が『砧』を勤めます。

粟谷能の会「能楽鑑賞講座」2月13日(月)のテーマは「砧をどのように観るか?」です。

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