本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

民法改正案から

2021-02-11 09:10:33 | Weblog
 新聞によると、法制審議会の部会で民法改正を考えているとか。
 どんな改正案かと読んでみると、離婚後に生まれた子どもの話だ。 
 
 離婚から300日以内に生まれた子は別れた夫の子と推定しているのが現行規定。ただ、再婚の場合、離婚から300日以内に生まれた子は再婚後の夫の子と推定する、というのが改正案らしい。

 どうやら肝になるのは、元の亭主が「俺の子じゃない」と提訴する期間を現行の1年以内から3年または5年以内に変更することにあるようだ。
 1歳程度の子ではわからないが、3歳か5歳に成長すれば顔つきも性格もはっきりしてきて「俺に似てない」と疑心がもたげるかもしれない。そこで提訴期間に余裕ができるということか。

 「推定する」という言葉が出たのでその話をしたい。
 法律には「みなす」と「推定する」という用語がある。どちらも同一視させて法律効果を発生させる言葉だが、法律上では二つに大きな違いがある。

 民法では「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」とある。ここでは「みなす」の言葉を用いている。
 一方、今回の改正案に関連する条文に「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」とある。この場合は「推定する」になっている。

 このあたりを次回にまわす。