ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

『国内で選定する見通し』は得られません。

2014-05-12 07:22:33 | 日記
原発から出る「核のゴミ」を埋める処分場、いわゆる「地層処分」に適した場所を
検討してきた経済産業省の専門家会議は、『好ましい条件の場所を国内で
選定する見通しが得られた』という報告書をまとめたそうです。

9日の会議では、
1、活断層の周辺、2、火山から15キロ程度の範囲、3、過去10万年間に300メートル以上隆起した地域などを除くと、この条件に当てはまる土地は国土の7割を占めるので、この調査結果により、
『最新の科学に基づいて検討し、好ましい条件の場所を国内で選定する見通しが得られた』
としています。

こうした見解を発表する有識者・専門家と呼ばれている方々の思考回路に、
私は首を傾げてしまうのです。
条件に当てはまる土地が国土の7割を占めたからと言って、
即、『国内で選定する見通しが得られた』
との結論は出せないのではないでしょうか。
単に、
「日本国土の7割は、○1~○3に該当する地域に該当しない」
と言うだけの調査内容に過ぎません。
この結論づけは、早計と言うものでしょう。
「原発を再稼働しても、捨てる・管理できる場所は、国土の7割ほどもあるのです。
だから大丈夫、再稼働はOKです」
と言っている様にしか思えません。

私の住む福島県では、故郷の町や村、山や川が放射性物質で汚染され、
除染で出た廃棄物を保管する中間貯蔵施設さえ中々決められないでいるのです。
福島県が、他の県に比して決断力が劣っているわけではないでしょう。
誰でも、放射線というマイナス要因を持っている物質など身近に置きたくないはずです。

まして再稼働によって生じる高レベル放射性廃棄物を、受け入れる地域などは、
まず見つからないと思います。
政府は こうした報告書を受けて、科学者・専門家から原発再稼働推進の 
お墨付きを貰ったような宣伝だけは、絶対にしてほしくありません。

このところ、安倍政権の打ち出してくる政策は、従来の日本語のもつ意味すら変更、
あるいは曲解し、解釈という自らの「願望」を正論と位置づけている様に思えてならないのです。
なんだか訳が分からなくなりそうです。

子どもの頃、親から よく諭されました。
『理屈とトンボは、どこにでも くっ付く』と。
そして、まずは、誠意を持って事に当たることが大切であると教えられました。

一国の舵取りをしなければいけない政権としては、国民すべてが良しとする施策のみを
行うわけにはいかないのでしょうが、安倍政権には、従来の政権にはない無理押し、ゴリ押しが
感じられて、日を追うごとに不安がつのっています。
                                   〈ゴマメのばーば〉


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