ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

《アイス》の歌

2014-05-08 07:21:55 | 日記
この四月から、私の所属している教会に新しい牧師先生が いらっしゃいました。
3年前の震災被害で牧師館が住めなくなってしまい、今年の春、新牧師館もできあがりました。
沢山の方々に支えられて新築が成ったので、感謝でいっぱいです。

先だっての礼拝説教のなかで、牧師先生が次の様な話をして下さいました。
以前 牧会をなさっていた教会に、幼い子どもが家族と共に集(つど)っていたそうです。
その児は、『アイスの歌』が大好きで、この歌になると大はしゃぎをしたそうです。

『アイスの歌』というのは、讃美歌21・484番『主われを愛す』なのですが、
多分、その子どもさんは、アイスクリームをイメージしていたのであろうかと、
ほほえましく感じながら説教を聞いておりました。
私は、説教を聴き終えてから、3年前のことを思い出しました。

《未曾有の地震の揺れもさることながら、幾度も、いくども押し寄せてくる余震に、
身体も心も、絶えず揺り動かされている様な不安の中で、あの時期を過していました。
原発事故に関しては、収束への道筋も示されないまま、連日、様々なメディアが、
異なった見解の放送合戦を呈していましたし、チェーンメールなども送られてきたのです。

とにかく、放射線は「自分の目で確かめる」という生物の本能的防御感覚が用を為しません。
それに、カタカナ表示の単位・計量が理解できないことへの不安も大きかったと言えるでしょう。
74年間生きてきて、戦争の災禍や不測の困難、罹病などにも遭遇しました。
それなりに、生きることへの しぶとさなども持ってはいる、と自負していたのですが、
不安に慄く情けない自分の姿に気づかされたのでした。

そうした不安の折、私は、独り口ずさんでいたのです。
    ♪主われを愛す 主は強ければ
     われ弱くとも おそれはあらじ
     わが主イェス わが主イェス
     わが主イェス われを愛す。
             (讃美歌21 484番)
若い頃から習いおぼえた讃美の歌、多くの先達が久しく歌い継いで来た讃美の歌が、
“ここに在るよ”と言うように立ちのぼって来て、こぼれる様に、呟くように、私は歌っていました。
そして眠ったのです。
余震も気にせず、ただひたすらに、ただ穏やかに。》

牧師先生は、
「神さまは、いつでもご自分の方から愛の手を差し伸べて下さっています。」
と語られ、
『アイスの歌』が好きだった〇〇ちゃんは、神さまに愛され、自分もまた
神さまを愛する大人に成長していると思います、と話して下さいました。

私は説教を聴きながら、
『あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ』
         (旧約聖書 伝道の書12・1 日本聖書協会1955年改訳)
を思い浮かべていました。
なんだか、自分が幼い子どもになった様な気がしたのです。
                                 〈ゴマメのばーば〉
コメント
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