この季節の山菜が大好きです。
ふきのとうのてんぷらを食べながら、友人のことを思い出しました。
『季節のモノは健康にいいんだから』
と、いつも薦めてくれていました。
自然食、それも無農薬の野菜・穀類などを選んで食べていた友人でした。
親友でした。
もう、逝ってしまってから10年程になります。
『食べて見て』
と、時々 私に手渡してくれたクッキーらしきもの、ジュースらしきもの。
「これなーに」と、いながら口にしました。
不味さと一緒に思い出します。
クッキーは、コヌカの味がしましたし、ジュースらしきものは青臭く、
鼻をつまんで「ごくり」と飲むほかなかったのです。
栄養学的には優れモノだったのでしょうが、私は、好きになれませんでした。
食べると言うことは、健康を維持するという目的があるわけですが、
やっぱり、
お薬ではないので楽しく満足感が得られなくては、と私は思っています。
若い頃は、ヘビースモーカーの私でした。
健康には良くないと知りつつも止められなかったのです。
止めようとも思わなかったのです。
仕事を終えての一服、
目覚めの一服、
寝る前の一服、
よくもまあ、吸いました。
今は、ひょんなきっかけでタバコとは縁が切れてしまいました。
そんな私に友人は、親しいだけに厳しいクレームを付けたものです。
忠告が正しいことは よく判っていたのです。
でも、
「健康食品なら、もう結構よ」
と、私は拒絶し続けていました。
こんなにも早く逝ってしまうのなら、お世辞にでも、一度や二度くらいは、
「あぁ おいしいね」
「健康的 ヘルシーだね」
そう言って上げれば良かったと、悔む気持ちと共に時々思い出すのです。
友人は、
〈今頃じゃ間にあいません〉
と、あちら側で言っていることでしょう。
先月・4月27日の「福島民報」日曜論壇で、福島県立博物館館長の赤坂憲雄先生が、
里山の大切さや、自然エネルギーの重要さを述べられていましたが、その論評のなかで、
つぎの言葉が心に残りました。
《自然エネルギーは、それ自体が正義というわけではない。あらゆる技術は、
それをコントロールする倫理なしには、逸脱し暴走する》と。
そして気づいたのです。
何故、あれほど頑なに、私は友人の「健康食品論」へ拒絶反応を示したのかということに。
それは、友人が「健康食品」自体を〈正義〉と位置づけていたせいかもしれません。
私がそのように誤って受け止めたからかもしれないのですが。
きっと、友人は、
「ったく、理屈ばっかし言って」
と苦笑いしているに違いありません。
お世話になった良き友人でした。
〈ゴマメのばーば〉
ふきのとうのてんぷらを食べながら、友人のことを思い出しました。
『季節のモノは健康にいいんだから』
と、いつも薦めてくれていました。
自然食、それも無農薬の野菜・穀類などを選んで食べていた友人でした。
親友でした。
もう、逝ってしまってから10年程になります。
『食べて見て』
と、時々 私に手渡してくれたクッキーらしきもの、ジュースらしきもの。
「これなーに」と、いながら口にしました。
不味さと一緒に思い出します。
クッキーは、コヌカの味がしましたし、ジュースらしきものは青臭く、
鼻をつまんで「ごくり」と飲むほかなかったのです。
栄養学的には優れモノだったのでしょうが、私は、好きになれませんでした。
食べると言うことは、健康を維持するという目的があるわけですが、
やっぱり、
お薬ではないので楽しく満足感が得られなくては、と私は思っています。
若い頃は、ヘビースモーカーの私でした。
健康には良くないと知りつつも止められなかったのです。
止めようとも思わなかったのです。
仕事を終えての一服、
目覚めの一服、
寝る前の一服、
よくもまあ、吸いました。
今は、ひょんなきっかけでタバコとは縁が切れてしまいました。
そんな私に友人は、親しいだけに厳しいクレームを付けたものです。
忠告が正しいことは よく判っていたのです。
でも、
「健康食品なら、もう結構よ」
と、私は拒絶し続けていました。
こんなにも早く逝ってしまうのなら、お世辞にでも、一度や二度くらいは、
「あぁ おいしいね」
「健康的 ヘルシーだね」
そう言って上げれば良かったと、悔む気持ちと共に時々思い出すのです。
友人は、
〈今頃じゃ間にあいません〉
と、あちら側で言っていることでしょう。
先月・4月27日の「福島民報」日曜論壇で、福島県立博物館館長の赤坂憲雄先生が、
里山の大切さや、自然エネルギーの重要さを述べられていましたが、その論評のなかで、
つぎの言葉が心に残りました。
《自然エネルギーは、それ自体が正義というわけではない。あらゆる技術は、
それをコントロールする倫理なしには、逸脱し暴走する》と。
そして気づいたのです。
何故、あれほど頑なに、私は友人の「健康食品論」へ拒絶反応を示したのかということに。
それは、友人が「健康食品」自体を〈正義〉と位置づけていたせいかもしれません。
私がそのように誤って受け止めたからかもしれないのですが。
きっと、友人は、
「ったく、理屈ばっかし言って」
と苦笑いしているに違いありません。
お世話になった良き友人でした。
〈ゴマメのばーば〉