golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ニューイヤー・コンサート2002 、小澤征爾

2008-12-21 20:49:12 | Weblog
ねえ、かすみ。
今年のニューイヤー・コンサート見た?小澤征爾さんの指揮とてもステキだったから、CDも買っちゃった。

里美も見てたんだ。そういえば、あんたニューイヤー・コンサートオタクだもんね。実は私ウィーンで聴いて来ちゃった~。ホント素敵だったわ。やっぱりテレビで見てるのとはゼンゼ~ン違うわねえ。

でもチケットとか取るの大変なんでしょ。

チッチッと言って、人差し指と中指を口の前で動かすかすみ。

オヤジの会社でヨーロッパに出張している社員に取って貰ったの。あなたもテレビでばかり見ていないで、一度実演見ると感動するわよ…。

自宅に帰った里美。

もう~いらないっ!こんなCD。全く厭味な女ね!アイツ。

あんたにこれあげるからブックオフでもどこでもいいから売って来て!

どうしたんだよ、姉ちゃん。小澤征爾のニューイヤー・コンサートってお気に入りでいっつも聴いてたじゃない。あっ、さては振られたな~!

うるさいっ!早く売って来なさ~い!

…といった経緯でワタシの手元にたどり着いたのかもしれません、このCD。

先日、近くのレンタルショップで580円でした。

小澤征爾指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(PHILIPS盤)

ヨハン・シュトラウスⅡ世
1.「こうもり」序曲
2.ワルツ「芸術家の生活」

ヨハン・シュトラウスⅠ世
3.アンネン・ポルカ

ヨーゼフ・シュトラウス
4.ポルカ・マズルカ「おしゃべり女」
5.ポルカ・シュネル「前進」
6.ワルツ「水彩画」
7.ポルカ・マズルカ「とんぼ」
8.ポルカ・シュネル「おしゃべりな可愛いお口」

ヨーゼフ・ヘルメスベルガーⅡ世
9.悪魔の踊り

ヨハン・シュトラウスⅡ世
10.エリーゼ・ポルカ
11.ワルツ「ウィーン気質」
12.ポルカ・シュネル「チク・タク・ポルカ」

〈アンコール〉
ヨーゼフ・シュトラウス
13.ポルカ・シュネル「大急ぎで」

14.指揮者小澤征爾と楽団員からの新年の挨拶

ヨハン・シュトラウスⅡ世
15.ワルツ「美しき青きドナウ」

ヨハン・シュトラウスⅠ世
16.ラデッキー行進曲

ウィーン・フィルって、こんな音だったっけ?

いつもの響きと違う感じがしますが、とてもしなやかで、これが小澤征爾さんの音なのでしょうか。ウィーン・フィルの伝統の響きとは違った近代的な見透しの良い音に聞こえました。

ニューイヤー・コンサート史上初めて演奏されたという9、10も楽しい音楽。

色々な指揮者のニューイヤー・コンサートのCDを中古ショップで安く入手していこうと目論んでいるワタシ。

別に実演で聴けなくても良いです。テレビで見なくても良いです。

どんな経緯で売りに出されたCDか分かりませんが、こういう素敵なCD大歓迎ですね。

皆さんどんどん売りに出しましょう~。その場の感情で売り払っていただくのも大歓迎です(笑)。

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ヨハン・シュトラウス「美しき青きドナウ」他、フリッチャイ

2008-12-20 22:05:54 | Weblog
あら、お父さんどうしたの?クラシックのCDなんか見ちゃって。

いやあ、たまにはこういうのも聴いてみようかと思ってさ。

いつも演歌ばかり聴いているのに珍しいわね。

いや、正月にニューイヤーなんちゃらとか言うのテレビでやるじゃねえか、ウイーンだかのよ。それをふっと思い出してよ。

CDいくらするの、クラシックのって高いんじゃない?

いやそれがよぉ、990円だって。

あら安いじゃない。

そうだよ。この前買った「極流風百三(ごるふももぞう)」の演歌3,800円だったもんな。

あれは失敗!あんな下手なの何で買ったのよ。

俺もあれは失敗したと思ってる。あんな下手な奴いねえよな、あんな歌だったら俺でも唄えるわなぁ。

さあお父さん、レジ混むからそのCDで良かったら早くして。

あいよ。CDは、洗剤やトイレットペーパーなどの入ったかごに入れられレジに向かった。

かくして、フリッチャイのヨハン・シュトラウスのCDは、ディスカウントショップにて、山下治朗(47歳、仮名)によって購入されたのであった。

駐車場に停めた車に戻ると、妻の山下静江(45歳、仮名)が言った。

早速CD掛けてみましょうよ。

おお、そうだな。

なかなかロマンチックな曲ね~、なんて言う曲?

お前から、ロマンチック何て言葉聞くの何年ぶりだ?

うるさいわね。それより曲名は?

ええと~、「こうもり」って書いてあるぞ。ん?

CDジャケットを食い入る様に見つめる治朗。

一体どうしたのよ?

いや、さっき買う時、「ベルリンうんちゃら」と言う文字が目に入ったんで、てっきりベルリン・フィルかと思ったそうじゃねえんだ。さっきはメガネ掛けて無くて良く見えなかったけど、こうしてみると「ベルリン放送交響楽団」とか書いてある。

なあんだ~、有名なベルリン・フィルじゃなくって、聞いたことない楽団じゃないの。

指揮者もカラヤンじゃねえんだ。フリッチャイとかいう、ふりかけみてえな聞いたことねえ野郎の名前が書いてあるぜ。

あんたそれで安かったのよ。

そうか失敗だったのかなあ?

家に戻ると、長女のかおり(21歳、仮名)が帰宅していた。

えっ、おとんがクラシック買ったんだって、プッ!

それで良く分かんないものだから変なCD買っちゃったのよ。

ウィーナーワルツとかだったら、やっぱりウィーンの演奏家のが良いんじゃない。それじゃ、今度私が結婚記念日のお祝いに買ってあげるわ。

かくして山下家(仮名)には、ニューイヤーコンサートのライブ盤が入り、お払い箱となったフリッチャイ盤は、かおりの古いJ-POPのCDと一緒にブックオフに持ち込まれ、巡りめぐって私の手元にやって来たのである…かも知れない。

フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン放送交響楽団(FIC盤)

昨日は小さなドブ川の話でしたので、今日は清らかな大河を。

昨夜、仕事帰りに五反田のブックオフで250円で購入したCDです。

ウィンナーワルツの類は、年に1回聴きゃいいや位に思っていて、CDもカラヤンのが1枚あるだけでした、最近まで。

正直、軽視していた訳です。

それが数ヶ月前にやはりブックオフで250円で買ったボスコフスキーのCDを聴いたらなかなか良いではないの、楽しいではないの!

中古を中心にこれからも少しずつウィーナーワルツのCDを集めて行くことに致しました。これもその一環で購入したものです。

FICというレーベルは、ディスカウントショップや駅売などで良く見掛けますし、私も数枚所有しております。古い定評のある音源をCDショップなどとは違った販売チャネルで流通しているようです。

定番曲が収録されています。

1.「こうもり」序曲
2.アンネン・ポルカ
3.皇帝円舞曲
4.トリッチ・トラッチ・ポルカ
5.美しき青きドナウ
6.ハンガリー万歳
7.ウィーンの森の物語
8.ヨハン・シュトラウスⅠ世「ラデッキー行進曲」

ハンガリーの生んだ名指揮者フェレンツ・フリッチャイ(1914~1963)。LP時代にモーツァルト「ハ短調ミサ曲」の超名演!やフィガロの結婚などで親近感のあった指揮者です。

いずれの曲も純音楽的に真正面から真摯に取り組んだ演奏で、今日も数回繰り返し聴いていますが全く聴き飽きしません。

テンポも大きく揺り動かし、「フルトヴェングラーの再来」という言葉を彷彿させるスケールの大きさがあります。

ウィーン・フィルとかと比べるとオケの力量の違いが無い訳ではありませんが、フリッチャイの統率の取れたバランスの良いタクトの下、一丸となって素晴らしい音楽を紡ぎ出しているように思います。

そもそもハンガリーはオーストリアと隣の国。ウィーン情緒にも不足は感じません。持ち味のキビキビした活きの良さもあります。

いやあ、これは意外な名演ですね。

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ブクステフーデ「ソナタBuxWV252 」他、センペ

2008-12-19 23:19:23 | Weblog
昨年だったでしょうか、友人から、多摩川の河口から源流までサイクリングで遡ったという話を聞いたのは。

1日ではなく、今日はここまでと区間を区切り、休日に何回かに分けて行ったそうです。

その話を羨ましく、また懐かしく聞きました。

私も、小学生の頃「冒険」に何回か行きましたっけ。

アマゾンの密林に分け入ったり、無人島に筏で渡ったり、北極点を目指したりした訳です。懐かしいなあ~。(嘘。そんな小学生がいるか!)

冒険と言っても、ちょっと遠出をして知らないところへ行くだけ。それでもワクワクしましたっけ。

ある日友達の一人が、近所の小川を遡って源流を突き止めようと言いだしました。小学校5年か6年の時です。

その友達の家は自宅からは結構離れていたので、最初構想を聞いた時、その小川そのものがよく分かりませんでした。

しかし、武蔵野の面影の残る土地のこと。きっと林の中にでも小さな川が流れているのだろうと、約束の待ち合わせ場所に向かいました。

そこからちょっと自転車を走らせたところに友達の言う川がありました。ドブ川と言うかドブそのものの感じでした。

かなりガッカリしたのを覚えております。

気を取り直し「冒険」に出立しました。

知らない道に自転車を走らせるのは楽しいものです。

林の中に泉が湧いているのでしょうか。緑の中で清らかな水が流れ出ている姿を想像し、ペタルを踏む足にも力が入りました。

20分位経った時でしょうか、唐突に「源流」が眼前に登場しました。

下水の排水口でした。

この時を境に「冒険」に対する情熱が急激に萎んだように思います。

「蛙の子は蛙」ならぬ「ドブ川の源は下水」という諺も脳裏を掠めましたっけ。

スキップ・センペ(指揮、チェンバロ)カプリッチョ・ストラヴァガンテ(Deutsche Harmonia Mundi盤)

ディートリヒ・ブクステフーデ(1637~1707)は大バッハの源流の作曲家。

若かりし日のバッハがブクステフーデの演奏を聴く為にリューベックの町まで行き無断で休暇を延長した、というのは有名な話ですね。

それも徒歩で約370Kmも離れた町までです!

友人が何日か掛けて自転車で遡った多摩川でさえ約140Km。

ブクステフーデの当時の名声とバッハの情熱のほどが伺い知れる逸話ですね。

「パッサカリア」、「チャコーナ」、「Fried-und Freudenreiche Hinfart BuxWVから」、それと「ソナタ」が6曲(BuxWV252、253、257、261、266、267)収録されています。(DHM50枚BOXの1枚です)

「パッサカリア」、「チャコーナ」の2曲がチェンバロ独奏で、他の曲は合奏です。ほとんどの曲がトリオソナタでしょうか。バロック・ヴァイオリン、チェンバロ、バロック・チェロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ?)といった構成の様です。(解説が無いのとまだ聴き込みが十分で無いので、違っていたらごめんなさい)

落ち着いて精神的に安定した音楽で、バッハの音楽と共通するものを強く感じます。

しっとりした響きの中にピリオド奏法の鋭い音が交じるのも心地良いアクセント。

バロック大好き、バッハ大好きの私には極上の喜びをもたらしてくれる音楽です。

ところで作品番号表示、「BuxWV」とバッハ(BWV)と同じパターンなんですね。(まあ、ブクステフーデ作品番号のドイツ語の頭文字でしょうけど)

今日は夕方から外出したので、帰りに五反田のブックオフ(結構クラシックあります)で、250円のクラシック1枚と700円のJ-POPのマキシシングル1枚を買いました。J-POPの方はカラオケ練習用。最近新曲を仕込んでいなかったので。

その後、蒙古タンメン中本の目黒店(写真)で、例の如く、当店で最も激辛の「冷やし味噌ラーメン」+定食を食べました。

真っ赤な血の様な流れではなく、真っ赤なドロンとした淀み(汁)に麺を浸して食しました。

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ショスタコーヴィチ「弦楽四重奏曲第4番」ハーゲンQ.

2008-12-18 23:48:48 | Weblog
会社帰りにCDショップを覗き、前から目を付けていたCDを買おうかと思ったら既にありませんでした。

そのCD自体は特別珍しいものでは無いのですが、価格が他よりかなり安かったので。

同じ録音はあったのですが、だいぶ高い値段の為断念。

やはりお買い得品や珍しい盤は見付けた時買わないと駄目ですね。

とは言っても、見付けてすぐ買うとなると財源が問題。少ない小遣いの中から、CD代、ゴルフスクール代、飲み代、ラーメン代(ほとんど「蒙古タンメン中本代」)等を上手くやり繰りしなければなりませんので。

なかなか悩ましいところです。

やはり前から考えているように、プレイヤーが壊れて以来死蔵状態になっているLPを処分して多少なりともCDの原資にすべきか。

でも、廉価盤が多いし二束三文なんだろうなあ。

ネットオークションとかであれば、多少は高く売れるのかもしれないが、色々面倒臭いので、ディスクユニオンとかで幾ら位で引き取って貰えそうか聞いてみよう!(と思いつつ早数ヶ月(笑)

ハーゲン四重奏団(GRAMMOPHON盤)

今日は久々ショスタコーヴィチ、久々弦楽四重奏。

当ブログではショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は最後の15番をだいぶ前に取り上げただけと記憶。

今日は、15曲ある弦楽四重奏曲のうち、比較的初期の第4番。

比較的初期と言っても、弦楽四重奏曲の作曲を始めたのが、交響曲第5番を作曲した以降。この曲は、1949年の作曲だから作曲者43歳頃の作品。

当局からの批判を恐れて初演されたのが、スターリン死後の1953年とのこと。

でもこの曲の一体何がいけないんでしょうかねえ?

比較的古典的な様式で美しい音楽が奏でられて行きます。

このハーゲン四重奏団の演奏で聴くと、ハイドンやモーツァルトの延長線上にいる作曲家に聞こえます。

ショスタコーヴィチ苦手という方にお薦めの曲、演奏ですね。

第1楽章アレグレットは、田園的な明るさの中にも近代的な新しさが感じられます。

第2楽章アンダンティーノは、心に染み入る優しい音楽。ショスタコーヴィチって古典派の作曲家?それとも初期ロマン派だったっけ?という錯覚にも陥ります。

第3楽章アレグレットは、ベートーヴェンを思わせる曲調に皮肉っぽいショスタコーヴィチらしさも加わったなかなか魅力的な面白い音楽。

第4楽章アレグレットは、第3楽章の世界を更に押し進めて、知らず知らずの内にショスタコーヴィチ独自の世界に引き込まれます。

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の中で、この曲が特別重要な位置を占めているという訳でもないのでしょうが、やはりショスタコーヴィチただ者ではありません(当たり前だ!)、なかなか凄い曲、この作品も。改めて思いました。

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ドーティー「メトロポリス・シンフォニー」ジンマン

2008-12-17 21:05:32 | Weblog
「新しき良きアメリカ!」

昔、スーパーリアリズムの絵画展を見に行った時の感想です。

フォトリアリズムとも呼ばれる写真の様なリアルな絵画。1960年代末アメリカで興った現代絵画の新しい潮流ですね。

見る前は、写真を真似しただけで創造性も独創性も無いんじゃない?なんて思っていましたが、明るい色調で輝かしく(実際、金属光沢や光の具合も非常にリアル)気分晴れやかになる絵画群でした。

開拓時代を想像させるような田舎の原風景を描いたアンドリュー・ワイエスの世界が「古き良きアメリカ」の象徴だとすれば、それと対置されるものであろうと、冒頭の感想が浮かんだことを覚えております。

戦争だとか犯罪だとか貧富の差だとか負の面もあるアメリカですが、一方、正義、自由、豊かさ、創造性…といった素晴らしい面、それを感じさせてくれるスーパーリアリズムの絵画展でした。

(画像は、ダブルクォーターパウンダー・チーズ。スーパーリアリズムの絵です(嘘)。490円で美味いのですが、120円のチーズバーガー4個とどっちが徳だろうか?悩んでしまう私です)

グリーンバーグ(ヴァイオリン)、コントローリス、スパークス(フルート)、ジンマン指揮ボルチモア交響楽団(argo盤)

「スーパーマン」をモチーフに作曲された音楽です。

スーパーマンのコミック誌登場50周年を祝う催しに触発されたのが作曲の切っ掛けで、指揮者デイヴィッド・ジンマンの勧めもあったとのことで、ジンマンとボルチモア交響楽団に献呈されています。

マイケル・ドーティー(1954~)は、アイオワ州でダンス・バンドのドラマーの息子に生まれました。

ジャズやロックで育った後、フルブライト研究生としてパリのブーレーズが創設したIRCAM(音響・音楽の探求と調整の研究所:現代音楽を先導したカリスマ的存在)でコンピューター音楽を作曲したり、ジョルジ・リゲティに師事したりして、1986年にエール大学から作曲の博士号を取得しています。

この経歴の通り、各種ジャンルの音楽を手の内にしている作曲者です。

この曲は、スーパーマンに因む5つの楽章から構成されています。

1.レックス
…スーパーマンの仇敵、超悪党の大物実業家レックス・ルーサーに由来のタイトル。スコアに「極悪非道に」と記載されているとのこと。

ホイッスルに先導され、ヴァイオリンの無窮動が聴かれる推進力のある楽章。

2.クリプトン
…スーパーマンの出身地クリプトン星ですね。

スーパーマンが脱出してから爆発した故郷の星を象徴する様な不安感もあるが、基本は娯楽性に満ちた音楽。

3.ミクソープリック
…第5次元からメトロポリスに現れて破壊行為に及ぶ男。

急速な下降、上昇音型を奏する2本のフルートなどユーモアと快感のスケルツォ。

4.ああ、ロイス!
…デイリープラネット紙の女性記者ロイス・レーン。
「飛ぶ銃弾より速く」凄いテンポ表示!目まぐるしく変わる場面を表した活きの良い楽章。

5.レッド・ケープ・タンゴ…地球最後の日に命果てるまで戦うスーパーマンにちなんでつくられた曲とのこと。

ベルリオーズの幻想交響曲などにも登場する「怒りの日」をモチーフにした楽章。

ちょっと古いですが(笑)、加藤茶の「ちょっとだけよ~~」(タブー)に極似した音楽も聴かれます。

現代音楽といっても難解さは全くありません。クラシック以外の音楽要素もふんだんに盛り込まれた多彩な曲。映画音楽のお好きな方であれば、スーパーマンのシーンを想像しながら楽しんで頂けると思います。

正義と娯楽を愛する「新しき良きアメリカ」が感じられる音楽。

お薦めです。

なおこのCDには、「ピザッロ」というスーパーマンの偽物をモチーフにした曲も併録されています。これもまたノリの良い楽しい音楽。

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ドヴォルザーク「交響曲第9 番《新世界より》」オーマンディ

2008-12-16 22:14:02 | Weblog
やっぱり、咳がなかなか抜けませんなあ。

どうも夕方以降になると、出だして止まらなくなります。

職場では、今年流行った「偽装」との疑惑も持たれているのですが、本家本元の咳でございます。

いっそ、熱でも出て呉れれば大手を振って休めるし、朝酷ければこれも同様。

でも熱も無いし、朝はさして咳出ないのであります。

困ったもんです。

もうすぐ家着くので、薬飲んで早く寝よっと。

オーマンディ指揮ロンドン交響楽団(SONY盤)

これも先日ブックオフで250円で調達したCD。250円でなければ買っていなかったかもしれません。

往年の名指揮者ユージン・オーマンディ(1899~1985)というと何て言ったって「フィラデルフィア・サウンド」。

各奏者が高価な楽器を使用しているフィラデルフィア管弦楽団を指揮して、ゴージャスなサウンドを生み出している裕福なアメリカの象徴というイメージがありました。

一方、当時重んじられていた「精神性」には乏しく、楽天的で深みの無い演奏、みたいな批判もありましたっけ。

LP時代、1,500円盤がまとまって出ていた記憶がありましたが、予算を500円オーバーしていることと、今の自分からは想像も出来ない「精神性重視」の為、結局LPは1枚も買わなかったかな。CD時代になってからもそう。

だから、これがたぶんオーマンディの初めて買った音源。協奏曲の伴奏すら無かったかもしれません。

でも、こうして聴いてみると、豪放磊楽でオーケストラを存分に鳴らし切ったスケールの大きな演奏。この曲ではこういうのもまた面白いですね。

微妙な陰影を繊細なタッチで描かなくったって、新世界は太筆で大柄で良いんじゃ無いって感じ。

「クォーターパウンダー」(マクドナルドの新製品)に豪快にがぶり着くイメージでしょうか。(←私の生活感を漂わせた何ともチープな喩え)

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モーツァルト「セレナーデ第9 番《ポストホルン》」ベーム

2008-12-15 20:56:55 | Weblog
今週末コンサートやるんだって?やっぱり第九?

いや、そうじゃないんだ。この時期だからっていう選曲なんだけど…。

メサイヤか、いいよな、俺もあの曲大好きだよ。

いやそうじゃ無いんだ。

あっ、クリスマス・オラトリオだな。クリスマスったら何たってこのバッハの名作だよな。

いいや…。

何だか元気無いな、具合でも悪いんじゃないか?

特に悪いところ無いけど…。

あっ、判った。今度の指揮者のゴルフ・ジューゾウの所為だな。あいつかなり変人だって噂じゃないか。変ちくりんな現代音楽の初演でも持って来たんだろ。せっかく苦労して練習しても聴衆から受けないんじゃ、お前も嫌んなっちゃうよな。

いや、曲は名曲なんだ。

何の曲だ。

ポストホルン。

あのモーツァルトの名曲かよ!

それで俺にポストホルン吹けって。

凄いじゃないか~!超主役じゃないか。あっ、それでお前ビビってるんだな。そりゃそうだよな、モーツァルトの美しい傑作をちょっとしたミスで台無しにしたくないよな。しかも主役の楽器でな。

俺もポストホルン吹けって言われた時はちょっとビックリしたよ。しかし、光栄でもあり是非とも吹きたいと思ったさ。

じゃあ、良かったじゃないか。何も問題無いじゃないか。

ところが、問題大ありさ。ゴルフ・ジューゾウの奴、何を思ったか、せっかくのシーズンだから本物のポストホルンを使いたい、なんて言いだしたんだ。

シーズンだから本物のポストホルン?

あいつ日本の文化をまだ良く理解していないところあるだろ。

日本の文化どころか、人間としての常識に掛けるところがあるってもっぱらの噂だよ。

来日した時に、小さい子供が続けざまにポストに投函に来るのを見て妙に感動してしまったそうだ。それで何故か、日本の師走は年賀状のシーズンだ!って、妙に強烈な刷り込みがされちゃたらしいんだ。

確かに小さな子供が何人も投函に来たら、可愛らしくて印象には残るよな。

まあ、実際は保育園の前のポストで、教育の一環で投函していたらしいけど。

それで本物のポストを借りてステージの傍らに置いておく、聴衆は帰り掛けに感想をポストに投函する、って趣向か。そりゃ確かに嫌だな、評価がすぐ顕になっちゃうもんな。

いや、それならまだ良いんだ。ゴルフの奴、どこからか調達して来たポストにバルブとマウスピース付けてホルンに改造しちまったんだ。ポストを楽器にしちゃったんだ。

えっ!、あの赤いポストを楽器に?!

そう。あの赤いポストを俺吹かされてる。オーケストラの連中、最初見た時みんな大爆笑。そして、これがまた悪かったんだな、ゴルフの奴、大受けと妙な勘違いさ。今だって練習中に決まって何人か吹き出す状態。練習になりゃしない。

ぷっ!、あっ失礼。そりゃ面白そうだな、知り合いにたくさん声掛けて見に、いや聴きに行くよ。

頼むから来ないでくれ~~。

ゴールウェイ(フルート)、コッホ(オーボエ)、アイヒラー(ポストホルン)、ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(GRAMMOPHON盤)

有名曲でも、ディスクを所有していなかったり、どんな音楽だったっけ?という曲が今だにたくさんあります。

時代もジャンルも辺り構わず色々聴いておりますが、基本的なレパートリーの中にも聴いたことが無かったり、耳に馴染んでいない曲がいくらでもあります。

これらを少しずつ聴き進んで行くのもまたクラシックの大きな楽しみですね。

このポストホルンも実はそういう耳馴染んでいなかった曲。

でも、第4楽章ロンドなどBGM等で使われていて有名なメロディ。こりゃ、さすがに聴いたことありました。

セレナーデなので、もっとソフトタッチの曲だったかな、と思っていましたが、全曲の骨格は交響曲のようにかっちりしています。

そしてそこにオペラの序曲のようなときめき、喜遊曲のような愉快さ、協奏曲のような楽器対比の妙、…各種音楽のいいとこ取りしたような曲。

今朝から4回目を聴いていますが、いつまでも繰り返し聴き続けていたいような音楽ですね。

ベームの厚い暖かい演奏も、ピリオド楽器とはまた違った素晴らしさ、安心感があります。

ところで、昔、N響の千葉馨さんがゴムホースにマウスピースを付けて吹いているのをテレビで見た記憶があります。

どなたかホルン奏者の方、ポストを吹いてみて頂けませんでしょうか!

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ウェーベルン「パッサカリア」他、ケーゲル

2008-12-14 22:25:00 | Weblog
悲劇的な最期を遂げた作曲家がいますね。

ナチスにより虐殺された人達、乗っていた客船が魚雷の攻撃を受け水死したグラナドス、…。

ウェーベルン(1883~1945)も残念ながらこの系譜の作曲家でした。

彼の娘婿が闇物資の取引をしていて、それを摘発するために張り込んでいた米兵に誤射されてしまったのだそうです。

いずれも第2次大戦の犠牲者ですね。

ケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団(Deutsche Schallplatten盤)

昨日、自宅最寄駅そばのブックオフで500円で入手したCDです。

その店は従来クラシックCDは少なく価格も高かったのですが、ダメ元で覗いたのです。

そうしたら、意外にも掘り出し物が何枚かありました。

当盤は元々1,000円盤であり半額で特別安いと言う訳でもないし、ケーゲルのBOX盤とかにも収録されているのかな?とも思いましたが、思いたった時で無いと買い逃すこともしばしばなので。

考えてみたら、CDではウェーベルンは1枚も持っていないし、ケーゲルもしかり。

ケーゲル、ネットで人気ありますよね~!聴いておかなきゃ、と言うこともあって購入。

「パッサカリア」(Op.1、1908)
「弦楽オーケストラの為の5章」(Op.5、1909/1930)
「オーケストラの為の6つの小品」(Op.6、1910/1928)
「オーケストラの為の5つの小品」(Op.10)
「交響曲」(Op.21、1927)

ロマン派の残影の色濃い「パッサカリア」から、12音技法による「交響曲」まで、ウェーベルンの変遷が辿れてなかなか興味深いですね。

作品1の「パッサカリア」にも後年の点描主義の萌芽が見られ、無調から、段々に音素材が削ぎ落とされ、「交響曲」の12音の世界に突入する、という流れ。

まあ、無調以降の曲は楽しい音楽という訳ではありませんが。

「俺さあ、ウェーベルンとか聴くとさぁ、やたらウキウキしちゃうんだよね。ホント愉快で楽しい音楽だよなウェーベルン」なあ~んて方はまずいらっしゃらないでしょうね。

もしそういう人がいたら会いたいような会いたく無いような…。やはり、あんまり会いたく無いかな。

まあ、かく言う私も、シェーンベルクの無調音楽「月に憑かれたピエロ」なんかだと、とても楽しく聴けちゃうんで、人の事言えないのでしょうが。(ほんと大好きな曲です)

話は変わりますが、ケーゲルも「直接的な死因」はウェーベルンと同じですね。「銃弾」という意味では。こちらは自殺でしたが。

ケーゲル、このCDで聴いた限りではなかなか鋭い、しかし決して冷たくは無い音楽という印象を持ちました。また、色々聴いてみたいですね。

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ガリレイ「サルタレッロ」セゴビア

2008-12-13 21:50:48 | Weblog
今日は娘の高校の3者面談でした。受験勉強を始めたのが遅かったり、途中で希望の進路を変更したりで、正直成績は悪く、希望校とはギャップが大きいのですが、まあマイペースで頑張っているので後は運に任せましょう。(結局、運任せかよ。親がこれじゃイカンなあ~)

面談後、娘は提出書類等あって学校に残り、私はちょっと遅い昼食。

風邪がまだ治らないので、ここは一発、喉を唐辛子消毒!と思い、蒙古タンメン中本(池袋店)に寄ったのですが、さすがに土曜日の午後。階段の外まで行列が溢れていました。

それでピンチヒッター、中本の階下の店「キッチンABC」へ。

中本に行く時、ショウウインドウに飾られた「真っ赤な麻婆豆腐」が気になっていました。

私、麻婆豆腐大好き。中華料理店に行くと頼むことが多いですし、麻婆豆腐定食の類も外食の定番の一つ。

ショウウインドウで改めて見ると「麻婆豆腐」では無く「ジャンカラ焼き」と書いてある。でも見た目は麻婆豆腐。

まあ、この店では麻婆豆腐のことを「ジャンカラ焼き」と呼ぶのだろう、と勝手に理解。店内に入る。

結構混んでいたが、カウンター席が空いている、ラッキ~。

間髪を入れず、「ジャンカラ焼き」をオーダー。

しばらく待った後、目前に写真の食べ物が登場。

やはり、麻婆豆腐。

早速、食べてみる。

やはり、ジャンカラ焼き。

豆腐と豚肉をニンニク、唐辛子などの入った汁で炒め、刻みキュウリとネギをトッピングした料理。

麻婆豆腐とは違うのですが、ピリ辛でなかなか美味しかったです。(見た目と違って激辛では無いので素人さんでもOK!)

結構量がありましたし、ライスとスープが付いて720円とリーゾナブル。

サービスでホットコーヒーかアイスグリーンティーも付きました。(コーヒーをオーダー)

他の方の食べているメニューも旨そう。街の気取らない洋食屋さん。こういう店も良いですね。

アンドレス・セゴビア(ギター)(DOCUMENTS盤)

作曲家のヴィンツェンツォ・ガリレイ(1520頃~1591)は、何を隠そうあの偉大な科学者ガリレオ・ガリレイの父親である。

原曲はリュート曲。まだ2枚しか聴けていない激安セゴビア10枚BOXに入っていました。(記載は作者不詳)

約1分ととても短いですが、サルタレッロのノリの良い、陽気な生き生きした曲。(この曲はギターで弾いたことあります)

レスピーギ「リュートの為の古風な舞曲とアリア」第1組曲の第2曲の原曲にもなっています。

やはり、才能豊かな父ヴィンツェンツォ・ガリレイあっての、偉大なガリレオ・ガリレイでしょうか。

「この親にしてこの子あり」ですね。

ウチは、オヤジ(私)がこういうショウもない奴なので、「トンビが鷹を生む」という諺を信じる事にしよう(笑)。受験頑張ってくれ、娘。

ミチョランマが1枚減ったのですが、帰りに中古店で3枚買って+2枚です。

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武満徹「ピアノ・ディスタンス」舘野泉

2008-12-12 08:26:29 | Weblog
今日は、忘年会(風邪が治っていないので出来れば出たくないが)で夜更新出来ない可能性あるので、短めの曲で、短めに朝エントリー。

武満徹ピアノ曲集からの1曲。4分半ほどの作品です。

この曲が、武満さんの数多い傑作の中でどのように位置付けられているのか、評価がどうなのかは全く知りませんが、CDのタイトルにもなっていたりで、ピアノ曲の代表作に数えられているのでしょうか?

輸入盤の為、ライナー・ノーツも全く読んでいないし。(日本人の曲を日本人が演奏する録音が輸入盤になるとは昔じゃ考えにくかったですよね。そう考えるとNAXOSの日本人作曲家シリーズは驚異的!)

舘野泉(ピアノ)(WARNER CLASSICS盤)

短いので、あっという間に終わってしまうので、電車の中でこの曲だけを繰り返し聴いております。

ウェーべルンの影響かどうなのかはについては全く知識が無いのですが、点描主義的な音楽ですね。

ただ、枯山水の石庭のような、「無音」も単なる休拍では無く意味合いを持った、いかにも日本的な美の世界を感じます。

音と音の間合いが自然な呼吸にマッチしている、と言ったら良いのでしょうか。

風邪で呼吸の乱れている今日の私の身体に、自然な呼吸リズムを取り戻すのにとても良い曲なのではとも思いました。

飲みに行くと、ピッチが速く、「休拍」も余り置かずにアルコールが進んでしまう私ですが、このゆったりとした音楽のペースと間合い、しっかりと身体に染み付かせて置かないといけませんね(笑)。

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