golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ヨハン・シュトラウス「美しき青きドナウ」他、フリッチャイ

2008-12-20 22:05:54 | Weblog
あら、お父さんどうしたの?クラシックのCDなんか見ちゃって。

いやあ、たまにはこういうのも聴いてみようかと思ってさ。

いつも演歌ばかり聴いているのに珍しいわね。

いや、正月にニューイヤーなんちゃらとか言うのテレビでやるじゃねえか、ウイーンだかのよ。それをふっと思い出してよ。

CDいくらするの、クラシックのって高いんじゃない?

いやそれがよぉ、990円だって。

あら安いじゃない。

そうだよ。この前買った「極流風百三(ごるふももぞう)」の演歌3,800円だったもんな。

あれは失敗!あんな下手なの何で買ったのよ。

俺もあれは失敗したと思ってる。あんな下手な奴いねえよな、あんな歌だったら俺でも唄えるわなぁ。

さあお父さん、レジ混むからそのCDで良かったら早くして。

あいよ。CDは、洗剤やトイレットペーパーなどの入ったかごに入れられレジに向かった。

かくして、フリッチャイのヨハン・シュトラウスのCDは、ディスカウントショップにて、山下治朗(47歳、仮名)によって購入されたのであった。

駐車場に停めた車に戻ると、妻の山下静江(45歳、仮名)が言った。

早速CD掛けてみましょうよ。

おお、そうだな。

なかなかロマンチックな曲ね~、なんて言う曲?

お前から、ロマンチック何て言葉聞くの何年ぶりだ?

うるさいわね。それより曲名は?

ええと~、「こうもり」って書いてあるぞ。ん?

CDジャケットを食い入る様に見つめる治朗。

一体どうしたのよ?

いや、さっき買う時、「ベルリンうんちゃら」と言う文字が目に入ったんで、てっきりベルリン・フィルかと思ったそうじゃねえんだ。さっきはメガネ掛けて無くて良く見えなかったけど、こうしてみると「ベルリン放送交響楽団」とか書いてある。

なあんだ~、有名なベルリン・フィルじゃなくって、聞いたことない楽団じゃないの。

指揮者もカラヤンじゃねえんだ。フリッチャイとかいう、ふりかけみてえな聞いたことねえ野郎の名前が書いてあるぜ。

あんたそれで安かったのよ。

そうか失敗だったのかなあ?

家に戻ると、長女のかおり(21歳、仮名)が帰宅していた。

えっ、おとんがクラシック買ったんだって、プッ!

それで良く分かんないものだから変なCD買っちゃったのよ。

ウィーナーワルツとかだったら、やっぱりウィーンの演奏家のが良いんじゃない。それじゃ、今度私が結婚記念日のお祝いに買ってあげるわ。

かくして山下家(仮名)には、ニューイヤーコンサートのライブ盤が入り、お払い箱となったフリッチャイ盤は、かおりの古いJ-POPのCDと一緒にブックオフに持ち込まれ、巡りめぐって私の手元にやって来たのである…かも知れない。

フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン放送交響楽団(FIC盤)

昨日は小さなドブ川の話でしたので、今日は清らかな大河を。

昨夜、仕事帰りに五反田のブックオフで250円で購入したCDです。

ウィンナーワルツの類は、年に1回聴きゃいいや位に思っていて、CDもカラヤンのが1枚あるだけでした、最近まで。

正直、軽視していた訳です。

それが数ヶ月前にやはりブックオフで250円で買ったボスコフスキーのCDを聴いたらなかなか良いではないの、楽しいではないの!

中古を中心にこれからも少しずつウィーナーワルツのCDを集めて行くことに致しました。これもその一環で購入したものです。

FICというレーベルは、ディスカウントショップや駅売などで良く見掛けますし、私も数枚所有しております。古い定評のある音源をCDショップなどとは違った販売チャネルで流通しているようです。

定番曲が収録されています。

1.「こうもり」序曲
2.アンネン・ポルカ
3.皇帝円舞曲
4.トリッチ・トラッチ・ポルカ
5.美しき青きドナウ
6.ハンガリー万歳
7.ウィーンの森の物語
8.ヨハン・シュトラウスⅠ世「ラデッキー行進曲」

ハンガリーの生んだ名指揮者フェレンツ・フリッチャイ(1914~1963)。LP時代にモーツァルト「ハ短調ミサ曲」の超名演!やフィガロの結婚などで親近感のあった指揮者です。

いずれの曲も純音楽的に真正面から真摯に取り組んだ演奏で、今日も数回繰り返し聴いていますが全く聴き飽きしません。

テンポも大きく揺り動かし、「フルトヴェングラーの再来」という言葉を彷彿させるスケールの大きさがあります。

ウィーン・フィルとかと比べるとオケの力量の違いが無い訳ではありませんが、フリッチャイの統率の取れたバランスの良いタクトの下、一丸となって素晴らしい音楽を紡ぎ出しているように思います。

そもそもハンガリーはオーストリアと隣の国。ウィーン情緒にも不足は感じません。持ち味のキビキビした活きの良さもあります。

いやあ、これは意外な名演ですね。

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