先の衆院選挙の結果は様々な形で報告されている。また、岸田政権は順調に動きだしたかに見える。ここでは大都市の一角、川崎市(人口150)の結果を検証してみよう。
(参考データは後半に掲載)
特徴的なことは、全国的な維新の躍進に倣って得票数が伸びたことだ。比例代表では公明、共産を抜いて第三党の地位に付け、立民に迫る躍進を示す。また、第10区は海側で保守が強い処であるが、投票数からは、保守票を食っている可能性が高い。
集会、会合等で得た感触では、政治に関心を持ち、それを関与まで高め、活動を考える若い方たちの受皿に、例えば勉強会等、維新が機能しているように思える。ここはひとつのバリヤであって、既存政党は敷居が高そうに感じられるであろう。しかし、ここを乗り超えると、本格的な参加へと進む。即ち、『関心→関与→参加』へと進み易くなる。
筆者は次回の市議会選挙(13年4月)において、維新は川崎市の7区(行政区~各区定員7-9名)の中で立候補者を揃え、各区1名当選の可能性は大いにあると感じる。
一方、令和新撰組も得票を伸長させ、国民民主党に迫る勢いを示す。
選挙全体を通じて、比例代表3名の議席数を獲得、参院2名を含めて5名となる。政党要件(得票数2%、議席数5名のどちらか)両者ともにクリアーしたことになり、国会に足場を築いた。所謂、野党共闘の見直しの中で、立民、維新に対するスタンス(距離感)が注目される。
いずれにしても、維新、令和の支持向上は、国民意識の底流に潜む現状批判の感情を表現しているように、筆者は感じる。
川崎市・第49回衆議員選挙(2021(R3)年10月31日)
比例代表 自民 228 立民 135 維新 109 公明 72
共産 61 国民 43 令和 31
小選挙区
第10区 第18区 第9区
川崎・幸・中原 高津・中原・宮前 多摩・宮前・麻生 (区)
田中 自民 104 山際 自民 120 笠 立民 83
金村 維新 69 三村 立民 90 中山 自民 68
共産 畑野 49 維新 横田 41 維新 吉田 24
国民 鈴木 40 共産 斎藤 20
選挙区計 自(公) 292 立・国 213(-α) 維新 134 共産69(+α)