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趣味の小箱

ばあーばの気儘な部屋
 絵手紙と写真を楽しんでいます。

ナズナの戦略

2010-12-03 18:49:20 | 気になる動物・植物











今年は今のところ暖かいからでしょうか、耕作していない畑に沢山咲いています。
ナズナは一番元気よく繁殖して咲くのは春だと思うのですが、春のように伸びて咲いています。
いくら春のような陽気の日が多いと言っても、この辺ではもう霜が降りる日もあるのです。
稲垣 栄洋著 「身近な雑草のゆかいな生き方」を読むとナズナは一気に種が発芽しないで、
だらだらと一年を通していつでも発芽して様々な逆境を生き抜くのだそうです。
畑はいつ耕されるか分からないし、除草剤を蒔かれるか分からない、
とにかく明日何が起こるか分からない環境にいるので、地下に沢山の種を用意して、
いつでも発芽できるようにスタンバイしているらしい。そんな種の集団を「シードバンク」と言うそうです。
「種の銀行」です。[豊富な種を生かして人海戦術(じんかいせんせんじゅつ)の
波状攻撃(はじょうこうげき)をしかけるナズナ軍団は、この銀行から少しずつ戦力を補充するが、
その戦力の全貌をけっして見せない。本当の実力は目に見えない土の中にあるのである。]と書いています。
ナズナは春の七草の一つです。冬はロゼットと呼ばれる、葉を地面を這うように広げています。
丁度大根の葉のような形をしています。寒さに会うと美味しくなるといいます。
こんな形で冬を越して春にいち早く花を咲かせて沢山の種を作るのだそうです。
ナズナにとって冬は逆境では無くライバルより有利な立場を得る為のチャンスなんだそうです。
「がん」のようにしぶとい戦略をとって生き延びていることに驚きです。」font>