朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

入試問題

2009-02-14 | もろもろの事
この時期、大学の入試がおこなわれています。
 新聞にも問題が時々掲載されます。多少の興味があるので、例えば、英語の問題を解いてみました。
 どの問題でも、出題者は懸命に良い文章を探してきて出題しているようです。
 ある問題では、十数年日本に暮らしたあとトロント(カナダ)に帰国した人が書いたサービスの「逆カルチャショック」を取り上げていました。
 日本での経験をまず述べています。庭の扉が故障したので修理を依頼したところ、直ぐに修理人がやってきて礼儀正しく白い手袋(軍手か)をはめて手早く完全に直してくれたと書いていました。
 一方、カナダではこの種の修理はなかなか来てくれない、約束の時間に遅れる、あるいはその日には来ないこともあるそうです。
 またカナダの飲食店では、店員は仲間どうしのおしゃべりに夢中で来店者に気がつかない。やっと気がついてもらっても、自分たちの会話が中断されたことへの不満顔で注文を取りに来る(ようなケースが多い)。
 カナダでは良い修理人を見つけ出し知り合いになることが大切。そうすれば迅速丁寧なサービスが受けられるとのことです。
 日本の庭園師のような人たちがカナダにくれば、きっと大繁盛するだろうと述べていました。
 同様なサービスの低いレベルの話しは、英国で、特にパブリックユーティリティ(電気水道ガス電話)の従業員に多いと、深田祐介さん「新西洋事情」(1975年)に書いてありました(古いですが)。あれから、英国もサッチャー政権を経て、多少はサービス改善されたでしょうか。
 
 ボクが数年間生活したスイスでは、少し違いました。電気などの修理人は、朝が早い。午前8時とかに約束すると、なんと10分前に家の前に来て待っていました。ただし修理代はとても高い。一方、自動車の修理は非常にスローで日数がかかり価格はとても高かったことを憶えています。

 別の問題。問題出すほうも、いろいろと工夫していることが分かります。例えば、pre-existing という語には不意をつかれました。pre-existing culture とは?
 「pre」は、「なになに以前」ということだろうと思い、現時点より前の文化と解釈しました。が、実は、現時点(existing)を含むそれ以前、という意味だそうです。辞書の文例で、健康保険に入るときの申告書の表現に、現時点までの健康状態を示す場合などに使われるとありました。つまり、preが付いていなくても、付いていても、同じじゃないですか。 ...厳密には少し違うかな、過去から継続しているかどうかで。でも文化というものは、1秒前に突然形成されるわけではないのでやはり同じでしょう。

雑学ですが、試験問題に使う他人の著作物の文章などについては、事前に作者の了解を求めなくてもよいと著作権法に例外として規定されています。大学によっては問題文の最後に出典作者名を掲載しています。
 
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