朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

「高鉄」にて蘇州へ日帰り

2017-12-05 | 外国の風物

中国の新幹線「高鉄」に乗ってみることにしました。中国では在来線も広軌道なので、外見的には線路の区別がよくわかりません。南京の場合、従来の南京駅と新しい南京南駅の双方に高鉄(高速鉄道)が発着します。新しく線路を建設した南駅に「地鉄」(地下鉄)で約30分乗って到着しました。

駅の建物が非常に巨大です。地下鉄からの通路も幅広で天井が高い。ようやく地上に出て、乗車券売り場に来ました。

中に入ると、窓口が多く並んでいます。ざっくり観察すると、インターネットで予約した券を発行する自販機、販売員がいる窓口、そして当日券販売や予約をする自販機に分類されています。予約を受け取る機械は最もすいていて1,2人の列、当日券の機械は4,5人くらいの列。有人窓口は、20~30人の長蛇の列でした。自販機を試してみました。言語の選択ボタンがあるので英語にして操作方法は分かりました。行き先、座席等級、発車時刻、人数などを入力して、支払いの前の段階で、身分証明書(ICカード)のタッチを求められました。中国人ではないのでそれは不可能。やむなく、有人窓口に30分近く並びました。ここでパスポート(私はカラーコピーでしたがOK、やれやれ)を見せて、しかしクレジットカードが使えないので現金払い。多くの中国人は、スマホ画面で国内の電子マネーをQRコードを見せて支払っていました。

ようやくティケットを入手して一旦外に出て、4階くらいの出発階にエスカレータで行き、手荷物検査の行列に並び、チケットを見せてX線検査を受けて入場しました。空港の出発と同様です。事前に乗車券を買っていれば、出発階に横づけできるアクセス道路が作ってあります(それも空港と同じ)。

バカバカしほど広いコンコース。

待合用のベンチが並ぶフロアーにはお土産屋などの店舗があり、その上の階に飲食店(兼)テイクアウトがいくつかありました。

豚まん、焼売やアヒル焼き鳥を売っている店でテイクアウトしました。まあ駅弁ですね。

時間が近づくと、プラットホームに降りるゲートが開き、係員の改札を受けてこの下りエスカレータでホームに降りました。

となりのホームに止まっている車両です。

全部指定席なので、乗客は号車の数字マークのある場所に静かに行列して待ちます。ホームにも電光掲示板があり列車の時刻や行き先が表示されます。時間になると、ほぼ定刻どおりに列車が到着して係員がドアに立って乗客を出迎えます(日本のように笑ったり挨拶したりはしません。ただ立っているだけ)

車内の風景。2等車。満席でした。

これが昼食のテイクアウト。蘇州までは乗車1時間弱で、価格は片道99.5元(約1900円)でした。ちなみに、京都・名古屋間(のぞみ指定席)35分で5600円です。

車内の表示板で、時速300km/hを若干上回る速度が表示されていました。蘇州には蘇州北駅(新駅)に到着。

ここは世界遺産の場所でもあるので、駅前には観光案内所くらいはあるだろうと想像していました。が、それらしいものが到着出口あたりにはないので、市内中心に連絡する地下鉄駅に歩いていくとその構内に国際観光旅行みたいな看板のデスクがあって女性に声をかけられました。

ところが、まったく英語が通じません。蘇州名所の勧誘ようパンフレットを持っていたので、指でさしながら「会話」しました。名所4ヶ所を巡って一人200元(3800円)、4時間でどうだと説明しているようでした。当方は二人だったので、そうだねどうしようか(ここでもクレジットカード(国際)は通用しないようです)と考えていたら、ドライバーのおじさんがやってきてニコニコしながらこっちにと外の駅前駐車場に案内されました。この人も英語不能。駅ナカで看板を出している案内所なので、まあいいか、真昼間だし、と二人で車に乗り込み、30分近く高速道路と都心一般道路を走って賑やかな場所に到着。そこはその観光会社の事務所でした。二三人の女性がいたのですが、彼女らも英語だめ。観光場所が我らの希望と違うし、駅ナカでの説明とも違い、価格もよく理解できなかったのです。あれこれ20分くらいやり取りして、当方も簡単にはOKしなかったところ、ついに件のドライバーが「わかった、では50元だけ払ってくれ。この場所からすぐそこが留園だ」(多分)と何度も言い始めました。その金額は新駅から最初の名所までの車代ということでしょう。約1000円ですから、タクシー代としてもリーズナブル価格です。それで、そのお金を支払って事務所をでました。確かに目の前が留園でした。

日曜日の午後なので、家族連れで賑わっていました。

こんなゴツゴツした岩が好きなようで、名物で「貴重な」ものだそうです。

その割には、子供が登ったり、潜ったりしてもだれも止めません。

菊の花も好物のようで、そこらじゅうに飾ってありましたが、多くは盛りが過ぎていました。

この一番奥の直立した岩が最も貴重なものらしく、この岩だけは柵で囲ってありました。

盆栽園の入口の岩と盆栽。

立派な盆栽が沢山展示されています。(写真省略)

その庭園を出て、次に、徒歩の距離にあるもうひとつの名所に向かいました。

途中の路上販売、果物を売っていました。黒いのは烏梅?、同行者が値切って5元だけ買ってくれました。少し甘くて、なかなか美味でした。(日本語で烏梅(ウバイ)を検索すると異なるものが表示されます?)

餅をこねて丸い鉄板で焼き菓子でしょうか。

山塘街(さんとうがい)につきました。唐代に詩人白居易が蘇州の長官の時に建設した運河の両側が商店の並ぶ名所になっています。

ここにかかる太鼓橋で、二人で自撮りしていました。

 我々は運河沿いのカフェの一等席、水辺のテーブルでくつろいでビールと軽食を楽しみました。

願い事を書いてお願いする絵馬みたいなものでしょうか。

一休みして、せっかくなので、遊覧船に乗ってみました。

乗ったのはエンジン駆動でしたが、

昔ながらの手こぎ船もあります。

流れている水は案外にきれいで、いやな匂いはありませんでした。

両脇の家々には住民が住んでいて、洗濯物が干してあったり、室内が覗けたりします。

こんな風景から、「東洋のベニス」と称されるそうです。(笑い)

世界遺産です。「上有天堂(天国)、下有杭州(浙江省の省都)、杭州有西湖、蘇州有山塘」だそうです。

帰路は地下鉄で蘇州駅(旧駅)に直行して、また乗車券売り場で並びました。コンコースに入場してまだ時間があったので、スターバックスでコーヒータイムしました。私は、カフェオレのスモールにしたのですが、それでも600円くらいの金額でした。日本と変わらない! ここは英語が通じるし、お客の会話も英語が聞こえてきました。

駅ナカの商店が充実していて、生きた上海蟹、珍しい果物、高級食材を販売していました。高い商品でも買う人が増えている証拠です。

我々は、入場するまえに駅前の小ぶりの商業ビルにあった西安餃子の店で水餃子を食べました。家庭経営店で、これもうまかった。この日に見学できた名所はたった二つだけだしたが、十分に価値のある所を見て、いろいろ経験することができました。それに使ったお金も予定より少しだけ節約できました。

関空から南京に行く飛行機便の都合で少し早く出発したので、日程的に少し余裕ができ日帰り旅行で現代の中国人の生活や鉄道を知る良い機会になりました。

 

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