ジェンダーからみるカンボジア

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人身取引の被害者保護に関するワークショップ

2012年10月09日 | 女性の自立


人身取引の被害者をどう効果的に保護するかについて議論するワークショップに参加。

↓またしてもインターコンチネンタルホテル


「シェルターか共同体か?」っていうタイトルで実施された調査の結果を、仲良しの友人が調査を実施してその結果をみんなの前でお披露目報告するというので、できるだけ批判的な視点を提供できるように、気合いを入れての参加。

人身取引の被害にあった人は、シェルターで保護されて保健・医療サービスなどを受ける場合と、地域共同体に戻っていろんなサービスを受ける場合の2種類がある(まったくサービスを受けない場合ももちろんある・・・・)。

↓ワークショップに不可欠なグループワークの様子

シェルターを運営している団体の人がたくさん参加していて、シェルターでの食費が不足していることとか、カウンセリングサービスの不十分さとか、いろいろと具体的な問題が出てくるのである。

被害者の圧倒的大多数は、被害にあったあとは家に戻ってケアを受けたいと希望しているそう。

他方、男性が被害者の多くを占める労働搾取の場合は、とにかく家にまず戻って、そのあとまた出稼ぎに行きたいと希望する人が多くて、人身取引にかんする意識啓発がとってもむつかしいそうな。農村地方の慢性化している貧困問題を解決しないと、どうしようもないのである。

↓午後は次の会議にダッシュだったので、パンとチーズ・スープだけのランチ

ランチ代は20ドルするくらいするブッフェなので、もったいなあ・・・・と思いつつ、シェルターで保護している女性への食費代が一日1,2ドルで、それもねん出するのが苦しいって話をしているときに、こういう贅沢なランチしてていいのかしらんと思ってしまうのである。

タイからポイペト経由で強制送還されてくる人は、毎日100-200人。ひどく劣悪な状況(バス)で送り返されるそうな。他方、ベトナムから送還されてくる人は、手厚いケアを受けているそうで、東と西とでは、ずいぶんと違う状況なのも、複雑だなあ。