山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

鳥越峠⇒大判山⇒テングの頭☆恵那山@日本百名山№57

2022-06-29 | 57恵那山(春)
鳥越峠からは緩やかな上りになります。

青空が見えてきて、ホッとしました。

ミツバツツジが彩りを加え
足元にはイワカガミが咲いています。


恵那山の広い裾野を感じる笹の道が続き
鳥居峠から20分でウバナギです。

ナギとは
頻繁な土砂崩れで土壌が露出している場所のこと。
ウバナギからやや傾斜が急になり

再びガスがかかって
大判山(標高1696m)に着きました。

晴れていても展望はないようです。
神坂峠登山口から1時間半たちましたが
高低差が少ないので休まずに進みました。
帰り道にて、大判山より鳥越峠方向には
ウバナギの標識から見えたナギとは別の
赤いナギが見えました。

登山道は緩く上り下りを繰り返し
鳥越峠から富士見台パノラマコース最高点への
100mの上りがはっきり見えます。
(写真中央から右上に向かって)
大判山から少し下ると
木製の距離表示がありましたが

文字が劣化して、よくわかりません。

アルミの梯子を超えて
大判山から30分で林の中に
こだまエリアという小さな広場があります。

朝に雨が降ったので地面が濡れていて
腰を下ろす所はありませんでしたが
日陰になっているので小休止とし
ほぼ同じペースの男性2人組に
先行してもらいました。
休日の割に登山者が少ないのは
難易度が変わらない複数のルートが
あるせいでしょうか?
この先は少し傾斜がきつくなります。

青空に励まされて
先に進むと
テングナギを中腹から見下ろせる
展望地点があり


遠くには
伊那谷に薄雲がかかっていました。

更に傾斜がきつくなり


大きな岩を左に回り込むと
すぐ
テングの頭に到着です。

笹の背が高くて
テングナギを見下ろすことはできません。
大判山から1時間かかりました。
標高1820mは神坂峠コースの高低差の
約半分をようやく超えたことになります。
既に登山口から2時間半が経過していました。
つづく

神坂峠⇒鳥越峠☆恵那山@日本百名山№57

2022-06-26 | 57恵那山(春)
日本百名山の中で、日帰りで登れるのは
遠くの山だけになってしまいました。
長岡から中津川までは高速道路で
片道4時間はかかります。
そこから更に山道を1時間以上という
苦行に近い遠出になりました。
最短コースではありませんが
古い歴史ある神坂峠(みさかとうげ)から登ります。
深田久弥さんの
日本百名山より
東海道から分れて中仙道へ入り、木曽路にかかろうとする所に、
関守のように立っているのが恵那山である。
大昔は中仙道は恵那山のすぐ東北に当たる神坂峠を越えて伊那谷に出た。
神坂(みさか)という名は日本武尊が東征の帰りに通過したからだと
伝えられている。事実、万葉集にも「千早ぶる神のみさか」という歌が
載っている。この御坂は和同年間には主要道路であったのだが、
南北朝分裂の争乱の頃から、この道は廃れて、
今の木曽路が中仙道として選ばれるようになった。
だから昔の神坂の旅人は倦くほど恵那山を眺めながら通った。
梅雨や暑さを避けて、5月下旬に
久しぶりの長距離ドライブでした。
こまめに休憩をとり
睡魔は避けられましたが
中津川インターの手前にある
中央自動車道の恵那山トンネル8650mは
1975年の開通時、日本一の長さでした。
これだけ長いのに
全線で車線変更禁止になっていて
前のトラックを追い越すことができないので
通過時間を長く感じ疲れました。
天気予報は悪くなかったのですが、
中津川に近づくと雨になり
登山道上りの景色は期待薄です。
中津川インターから車で山道を上り
神坂峠まで着くと、駐車場は
道路側に車が並び、奥に入れない状態で
何台かの車がどうしようか思案して
道路に止まっていました。

(写真は帰りに撮ったのでガラガラです)
しかたなく、奥の萬岳荘まで進み
食事の支度をしていたご主人に聞くと
駐車してよいとのことだったので
ありがたく止めさせてもらいました。
到着から、だいぶ手間取りましたが
手早く登山の準備をして
萬岳荘を朝の6:15に出発です。

車道を10分ほど歩いて戻り

神坂峠登山口にいた数名の先客に
あいさつをして登山開始です。

こんもりとした丘を登り始めると
ゆったりと開けた笹道を進みます。

ガスに包まれて視界はほとんどありません。
緩く上下しながら登っていくと
神坂峠から20分で
富士見台パノラマコースの山頂です。

ガスで何も見えませんが
開放感のある場所でした。

幸いにも、帰りには
ゆったりとした山並みが見えました。

振り返って、神坂峠方向には
日本百名山が23座見られるという
富士見台でしょうか?

恵那山も鍋をひっくり返した
ゆったりとした山容です。

神坂峠コースは
高低差が一番少ないのですが
尾根道には微妙なアップダウンがあり
途中の大判山が下に見えます。

鳥越峠まで100mほど下りますので
帰りの最後にこの上りがあるのは
つらいものがあります。
と言っても、朝の時点では
何も見えていませんので、無心に
先に進むだけです。

神坂峠から上った高さ以上に下り
40分で鳥越峠(標高1550m)に到着です。

標識には、恵那山2190mまで
3時間とあり(ガイドマップでは3:30)、
標高差640mは弥彦山1つ分ですから
気楽に考えていました。

つづく

ブナの門⇒弥助尾根⇒山頂☆大源太山@新潟百名山№21

2022-06-15 | 〇新潟100名山(中越)
小休止したブナの門からは傾斜が緩み
足元まで日差しが入るので
花が増えます。

満開のシャクナゲや数が少ないイワナシ

その他、
咲き残ったカタクリやエチゴキジムシロ

イワウチワは登山道に沿って咲き
駅伝で応援されている気持ちになります。

越後の笹が増えてくると
右手の奥まだ彼方に
大源太山が現れました。

続いて、七ツ小屋山も正面に。

同じく新潟百名山で
大源太山から片道1時間ほどですが
林道通行止めのため
今回は見送りにします。
ブナの門から40分で
弥助尾根となり、急な上りは終わり、

標高は1200mを超え
残る標高差は400m弱となりました。
ここからは痩せ尾根を
小さな岩場を超えながら進みます。

土の少ないところでは
冬の過酷な環境のためか
土がめくれたり、割れたりしているので
足の置き場を考えながら進みます。

視線を上げれば、どんどん、
大源太山が近づいてきます。

両サイドがスキー場のような細い道が
何か所かあって


高山に来たと思わせる
タテヤマリンドウやキバナノコマノツメ

が咲いていると、道が少し左へ曲がり
唯一の鎖場のある岩場になり
ブナの門から95分かかりました。

岩が大きいので
上りでは鎖を使わなくても進めます。
フィッシュアイレンズで
何枚か撮ってみましたが
あまり怖そうに撮れなかったので
写真は省略します。

ここから山頂までの最後の上りが
急登で、トレッキングポールをしまい
手も使って登りました。
大源太山山頂です。

ブナの門から110分かかりました。
山頂は狭いです。
5×20mくらいでしょうか?
高い樹木が全くないので
ここがスキー場の天辺だとしたら
360度どちらにも滑り降りれます。
強い風が吹くと
遮るものがないので恐ろしいです。

北には巻機山とその右に
大烏帽子山や朝日岳に向かう
上州(群馬県)との県境の稜線です
南には七ツ小屋山から谷川岳への
谷川連峰の馬蹄形稜線の西側

その奥に、万太郎山から仙ノ倉山への
谷川連峰の西側の稜線。
こちらも上州(群馬県)との県境です。
歩いてきた道を振り返れば

東京駅から最速70分の越後湯沢の市街、
ゴールド越後湯沢カントリークラブや
岩原スキー場など
豪雪の中でも豊かな自然と遊べるリゾート。
上り:バス停50⇒旭原登山口110⇒弥助尾根西端70⇒山頂
下り:山頂40⇒弥助尾根西端80⇒旭原登山口40⇒バス停
数字は所要時間(分)
登山口からの上り合計=3:10
登山口までの下り合計=2:00
この日の歩数:23,873歩
 トラロープが連続する上りに苦戦し
時間をとられました。
弥助尾根は見晴らしも良く
気持ちのいい尾根歩きでした。
帰りに、バス停のところで
朝、話をした畑の人が見えたので
無事に帰った報告すると
今日歩いた道は
ご家族も開拓に携わったそうで、
山頂に向かって真っすぐに道をつけたので
上りが急登になってしまったとのこと。
この山の登山の歴史はまだ浅いけど
長く続いて欲しいと思います。
end

旭原登山口⇒ブナの門☆大源太山@新潟百名山№21

2022-06-11 | 〇新潟100名山(中越)
旭原登山口から謙信道分岐までは
3回なので、早回しにします。

第一渡渉地点まで10分

今までで一番水量が多いのは
湯沢の春がまだ早いからでしょう。

謙信道分岐までが15分です。

ネットで見つけた地図を
この旅の参考にさせてもらいました。

登山者が少ないため、残雪や踏み跡が薄れて、
登山道がわかりにくく、とても助かりました。
右がシシゴヤの頭に向かう謙信道ですが
今回は大源太山は直進します。
この辺りは残雪があり
道がよくわかりませんが
頭を雪に抑えられ枝のように見える樹木が
前進をさまたげ、1本ずつまたぎ
踏み跡の不明瞭な道を
慎重に進みます。

本当の登山道は
写真左の雪の中なのだと思います。

雪のない登山道にも草が芽吹き
遠くを見ると
道が判別しにくくなっています。
地図にはアルミ梯子とありますが
鉄製はしごでした。

一番下の段は土砂が崩れて埋まっており
その土が軟弱で足がかけにくく
登りにくくなっています。
沢の左岸を登っていくので
登山道は左下がりで歩きにくい上に

時々、木の幹が道をふさぎ
歩くスピードが上がりません。
花がありました。
魚沼の山に多いイワウチワです。

太陽に照らされると
花の色が爽やかで目立ちます。
謙信道分岐から20分で
第二渡渉点です。

川幅が狭い分、水深が深く
水の流れも早いので落ちたら危険です。
こちらの岸から1m以上離れた
真ん中の大きな石は濡れていて
ジャンプして超える気にはなれません。
ロープにつかまり、
右足を向こうの石に乗せて水をまたぎ
ロープを引っ張って
ようやく真ん中の石に上がりました。
真ん中の石から
カメラを片手に下流を撮ってみました。

万一落ちても、次の石のところで
流されるのを止めることはできそうです。
ロープとピンクテープで、この先の
進路はわかり易くなっています。

すぐに登山道は急な斜面を登ることになり

ここから、トラロープ連続区間が
始まります。
弓のように倒木を引っ張るロープに

なんで?
上りではロープを使う必要はありませんが
自然に近い道で足の置き場に困り、
傾斜がきついので
上りも下りもしんどい区間でした。

少し傾斜が緩んでくると

第二渡渉地点から40分で
登山道の両側にブナの大木のある
門のような場所があり

この日、1回目の小休止とします。
通行止め地点から2:10
登山口から1:20
時間の割に疲労が増しています。
余談ですが
最近、手の指の爪が荒れて
同じ場所が欠けるようになりました。
ネットで調べてみたら
保湿機能のあるハンドクリームで
ケアをするといいとあったので
さっそく試しております。
爪も皮膚の一部であると
再認識しました。
つづく

林道は車両通行止~旭原登山口☆大源太山@新潟百名山№21

2022-06-08 | 〇新潟100名山(中越)
ゴルフ場から仰ぎ見る大源太山は

上越のマッターホルンにふさわしい
尖った三角形の急斜面を持つ。

最近は、距離が長いけれど
高度感の少ない山が多かったので
標高1598mと決して高くはないのに
この山は強く記憶に残りました。

上りの途中からゴルフ場を見下ろす
新潟百名山より
登山道は昭和38年(1963年)に
地元炭焼き衆により整備されたもので
比較的新しい。
以前にはいくつかの炭焼き小屋があり
山のブナ林に大木が少ないのは
このためであろう。
5月中旬、越後湯沢にも遅い春が来て
登山道の残雪を心配しなくてもいい頃
新型コロナで遠のいたゴルフの代替で
大源太山を登ることにしました。
早い時間から明るくなるので
登山口の入り口である旭原バス停には
余裕をもって到着しましたが
そのすぐ先で、車両通行止の看板があり

途方に暮れることになり、バス停近くで、
畑作業をしていた方に聞くと
人が歩けるくらい道が残っているのかは
知らないとのこと。
登山口までは2回ほど車で通り
さほどの距離ではなかったとの
記憶を頼りに
今年は雪が多かったので心配でしたが
せっかく来たので
登るつもりで出発することにしました。
少し手間取りましたが
7:30には林道を歩き始めました。
所々で、斜面が崩れていたり
倒木や落石があったりしたものの
タムシバが咲き残り

橋から見下ろす川を愛でて

途中、路肩の土がめくれて、車での通行は
危ないかなと思うところもありましたが

45分ほどで登山口に到着です。

もちろん駐車場に車はありません。
帰って調べたら、林道は3㎞でした。
林道の途中にあったコース案内

弥助尾根を
大源太山へ直行します。
つづく