山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

目いっぱいの紅葉とブルーホール 日光白根山 日本百名山№21

2012-10-26 | 21日光白根山(秋)
10月上旬の今日は
天気予報通りの曇りです。
さすがは2500m級の山
日光白根山の山頂は
雲の中でした。
深田久弥さん
日本百名山より
山頂は一種異様である。蜂の巣のように凹凸が激しく
小火口の跡が散在しており、岩石の小丘が錯綜している。
それは、この山がかに激しい噴火を繰り返したかを物語っている。
また、五色沼は『日光山志』に魔ノ湖と名づけられている火口湖である。
日光白根山は
山頂までほんの少し岩場があり
ここはスリルがあります。
がんばって、小学生が登っていました。
山頂付近は狭いので
行列ができました。


まわりの景色は何も見えません。
1時間ほど粘っても
一向に晴れ間が出ませんでいたので
やむなく下りることにしました。

振り返って山頂方向は
まだ込み合っていました。

ほんの少し下りたら
青い湖が見えました。
ガスがなければ
山頂からも見えたと思われます。
ブルーホールのような
五色沼

なぜ五色沼という名前がついたのか
魔ノ湖と名づけられたのか
ずっと見ていると
その理由がわかるような気がします。
見る角度で水の色が変わります。

下りは白い道が
九十九折りに続きます。

気にならないくらいに歩く人も少なく
前方の錦の前白根山と外輪山
手前の黄色い紅葉が
すばらしいコントラストです。

歩みとともに
視界全体に色彩が広がります。
この道を下らなければ
秋に日光白根山を登る価値は
半減するでしょう。
少し遠回りですが
下り終えたら青空が
紅葉の道を進むと
五色沼です。
水は透明だし
水底も土色なんですが
なぜ上から見ると
神秘的な色になるのでしょう。

透明な水面と紅葉を
静かな空間とともに共有する
わずかばかりの訪問者
こちらが本来の表の日光白根山
(日光からの視点で)

至福のひとときでした。
後ろ髪を引かれながら進み
振り返ると
紅葉の向こうに
再び青くたたずむ五色沼


阿弥陀が池では
急な坂を落ちてきたようだと
登山客が
息を整えていました。

このルートは近道ですが
相当厳しそうです。
持参のガイド本の言うとおり
座禅山に寄り道を
しかし
火口に行くにはかなり下って
また登り返す必要があるようで
今回は時間と体力ががないので
あきらめました。
錦の紅葉がきれいでした。

その先もルートはいろいろ選択可能ですが
七色平経由で
来た道を戻ります。

血の池地獄と
六地蔵は
この次に巡りましょう。
今日は
19972
山頂から何も見えなかったけれど
紅葉に包まれた五色沼の静けさを堪能し
もう一度
来なければならない場所が
できてしまいました。
 end

気軽に登れる 日光白根山 日本百名山№21

2012-10-24 | 21日光白根山(秋)
長岡インターから
沼田インターまで
スムーズな高速走行の後
沼田インターからの一般道が
長く感じます。
目的地は山の奥です。
秋も深まり、
10月上旬の今日は
丸沼高原スキー場から
ロープウェーに乗れば
日光白根山
標高2578
関東北部から東北地方での
最高峰だそうです。
日光白根山ロープウェー山麓駅を
10:00出発

もうじき紅葉の景色を楽しみながら

10分くらいで
ロックガーデンの向こうに
目的地
堂々たるお姿です。

 
花の季節には遅いのですが
栽培されていると思われる
いくつかの花が咲いていました。
りんどう

ヒメシャジン

ヤマハハコ

思いがけない花の出迎えに
心が弾みます。

少し進むとゲートが
野生生物から花を守るためです。
その向こうには
鹿が住んでいるようです。

山道の始まりはオオシラビソの森
散策路になっていて
のんびり歩けます。

倒木に苔が生えて
その上に
小さな森ができていました。


上が紅葉になった大きな岩を
右に折れると、上りが始まり
階段も整備されています。

一番大回りですが
傾斜の楽なコースで登ります。
1時間が過ぎた頃
バタバタと羽音がして
黒い鳥が逃げていきました。
(写真の真ん中辺りに黒い鳥がいました)

後ろは
大声でずっとしゃべり続けている
若者グループ
元気なのはいいんだけど
もう少し静かに
話せないものですかね。
熊以外の自然との出会いも
逃げていきます。
森の中の山道は
1時間半で終わり
森林限界に達すると
急に視界が開けて
荒々しい砂や岩の世界が現れます。

少し登ってから振り返ると
所々に
ハクサンシャクナゲやガンコウランの
緑と対照的な
赤く染まった草紅葉が
散りばめられています。

しかしながら
前を見れば
この先は雲の中になりそうです。

標柱があったので
見渡してみると
うっすらと陰のようにみえるのが
山頂でしょうか

 ∨
以前登った谷川岳も
雲で何も見えず
霙が降ってきました。
何だかいやな感じです。
ここまで
ちょうど2時間かかりました。
つづく