山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

雨の中で1年を振り返る @弥彦山№240

2012-12-31 | 弥彦山の足跡 11・12月
個人的には
充実した1年だった2012年も
あと少しで終わります。
今シーズンの雪は
早く多かったのですが
ここしばらくは降雪も落ち着き
だいぶ解けてきましたので
雨の中
弥彦山に登って来ました。
5合目までは雪もほとんど融けて
土の上を歩きます。
その上も昨シーズンと比べれば
たいしたことはありません。
雨の日はいつもとは違う
景色が楽しめる時があります。
霞がかった弥彦の街並み

霧をまとった優美な国上山

一歩一歩踏みしめながら
この1年の報告と
来る年への希望を描き
今年の山は終わりとなりました。

買い物に行くとどこも混雑していて
不景気ではありますが
年末くらいはと
皆さん買いだめしていらっしゃいました。
来年は
もっとよい年になりますように

計画停電と自粛ムード 丹沢山 日本百名山№12

2012-12-31 | 12丹沢山(春)
東日本大震災の後
計画停電の混乱と
放射能の風評で
日本全体が自粛ムードだったので
思い切って
日本百名山を2座登ってきたのは
昨年5月でした。
季節の訪れは例年より遅く
丹沢山には
まだ山桜が咲いていました。
標高1673m
横浜市内で前泊し
レンタカーで向かいます。
都心の運転は久しぶりで
車が多いので緊張しました。
カーナビはついていたのですが
いつもより
案内が遅いような気がして
曲がるタイミングに苦労しました。
登山口のある秦野戸川公園
を出発したのは
7:30
大倉尾根は
高低差1000m以上
塔の岳まで
登りで3時間を越えるので
早めの出発ですが
登山客は多く
人気のある山という印象を受けました。
深田久弥さんの
日本百名山より
丹沢という名前が世間一般に強く印象されたのは
関東大震災だろう。その震源地として急に有名になった。
しかし登山者が押しかけるようになったのは
小田急線の開通と搭ノ岳に山小屋ができてからであろう。
(中略)
大正時代の登山者も多くは案内人を伴ったようである。
それほど未知の山であった。
今は
登山道も整備され、広い道に
木と石でできた階段が
延々と続きます。
道の脇は植林されたような
みごとな林です。
途中には、茶屋といわれる
有人の休憩所があり
初心者にも優しい山です。
ただ
ひたすらに登るので
体力は必要でしょう。
登り始めて1時間で左手に
富士山が見えました。
 
この後所々で、所々で
富士山を見ながら休息しました。
2時間後、振り返って
ふもとの街並み  
 
里山なら街並みが見えるのは
ふつうですが、
日本百名山ではどうなんでしょう?
まだ百名山の入門者です。
そしてまた
富士山
 
2時間半後
登ってきた道を振り返り
まだ街並みが見えます。
 
 廻りには
山桜が満開でした。  
 
花の写真を撮る人も
花の色に合わせたような
ピンク色

そして
何か動くものが見えたので
 
 鹿さんでした。
あわてて逃げるでもなく
悠然とわが道をゆく
3時間後
塔ノ岳山頂に到着しました。
立派な山小屋と
人の多さにびっくりです。
左手には富士山 
 
手前の
凹凸のある森のような山々を見れば
つい最近まで
未知の山塊だったのは
納得します。
ほとんどの人はここで
お別れのようで
この先は
あんまり人とすれ違わなくなりました。
小さなアップダウンを繰返し
1時間ほどで
丹沢山山頂に着きました。
 
 展望は
丹沢山系最高峰の蛭ケ岳まで
進めばもっとすばらしいのでしょうが
日帰りのため
ここでUターンします。
スケールの大きな里山というのが
素直な感想です。
広大な森は
南関東の身近な自然として
大勢の人が訪れるのが
わかりました。
本日の歩数:33,443歩
翌日は
天城山へ
end

紅葉と曇り空 安達太良山 日本百名山№11

2012-12-19 | 11安達太良山(秋)
深田久弥さんの
日本百名山より
山へ登る前にその山を望見するのは
登頂を終えて振り返る時と同様
心のときめくものである。
高村光太郎夫妻が腰をおろして
パノラマのような見晴らしを眺めた

二本松の裏山の崖で
深田さんは
ほんとの空を見ることができたのだろうか?
紅葉が目的で安達太良山を訪れたのは
10月下旬。
ガイドブックによると
最盛期には少し遅いかもしれません。
会津で1泊したので
移動は楽になりました。
風情のある温泉街の
岳温泉を過ぎ
あだたら高原スキー場が
登山の表口になります。
グリーンシーズンは
観光客を乗せて
アダタラエクスプレスという
ゴンドラが動いています。
登りで
使えるものはなるべく使う
軟弱派なもので
観光客と空中散歩です。
これで約1時間半のショートカット
おまけに
紅葉の大パノラマが見られます。
終点の山頂駅を9:30出発。
山頂方向を見上げると
紅葉は少しピークを過ぎているのか?
ポスターの紅葉よりも
少し地味かもしれません。
 
それでも
はるばる来た者を魅了する
雄大な山腹に
着物を広げたような紅葉です。
少し歩くとすぐに
薬師岳展望台があり
観光客も多いのですが
展望台の名にふさわしい
ゆったりとした景色が
眼下に広がります。
あまりにも広大で
その当時のカメラでは全体が入りきりません。
カメラの代わりに
自分の眼で
シャッターを切りました。
登山道は傾斜がゆるく
幅広の尾根です。
のんびりと紅葉を楽しみながら
1時間ほどで
山頂直下の広場に到着です。
大勢の人が訪れたように
とても広い。
 
余裕があれば
ゴンドラに乗らないほうが
達成感が得られるでしょう。
山頂は少し尖った岩場です。
 
登って見下ろせば
ゆったりしたパノラマ。
 
紅葉に気をとられて
周囲の山並みの写真を
撮り忘れてしまいました。
磐梯山も見えていました。
下りは
くろがね小屋経由で
ゴンドラの山麓駅まで
紅葉の谷を2時間かけて降ります。
まずは鉄山に向かう稜線を進み
矢筈ケ森の直下の分岐へ
その西面に広がる沼ノ平を見物です。
噴火の火口ですが
今も有毒ガスを含む噴煙があがっています。
 
磐梯山にも近く
穏やかに思われた東北の福島ですが
どちらも激しい噴火があったとは
日本は火山列島なんだと
再認識しました。
ここからは稜線を離れて下ります。
小さな谷川に
暖かい色の草の紅葉が目に付きました。  
 

峰の辻で十字路になり
前方には2本の道が続いています。
どちらも勢至平に続いていますが、
谷に下りて
くろがね小屋経由の道を選択しました。

この道は谷の底に当たるため
紅葉は見上げることになります。
今までの見渡す紅葉から
木の一本一本の彩を楽しみながら
歩くことができます。
 
 
4時間半ほどの滞在でしたが
東北の秋を満喫しました。

来た道を最後に振り返り
見えたのは
 
安達太良山は
たくさんの登山口があり
楽しみ方も一通りではない
万人の名峰です。
end

動と静 対照的な妙高山と火打山 日本百名山№10

2012-12-10 | 10妙高山(秋)
妙高山南峰の手前は
鎖場になっていますが、
多少の経験を積んだので
恐れることはありませんでした。
岩場の先にまず見えたのは
火打山
標高2462m
 
お椀をひっくり返したような
ゆったりとした山容と
なだらかな傾斜は
安らぎを感じます。
手前の妙高山のごつごつした岩との
コントラストが印象的でした。
南には
流れる雲間に
島のような山影が見えます。
長野の高妻山でしょう。
 
山頂方向のその先は
日本海
 
登ってきた道の先
南東のふもとに見えるのは
野尻湖  
 
思わず
360度ぐるっと見回してしまいました。

ゴツゴツとした道をすすめば
妙高山の山頂です。
 
スカイケーブルの山頂駅から
3時間半で到着しました。
南峰からの景色で十分楽しんだのですが
妙高山の山頂からの眺めで
もう一味違っていたのは
火打山
 
 
目が届くけれど
手が届かない
ちょうどよい距離のところに
もう一つの名山が
真正面に向かって
正座しているような
襟を正す思いがしました。
手前の天狗の庭で
上越の2つの名山に囲まれて
ゆっくりしてみたいと
いつまでも眺めていました。
その1年後
夏のハクサンコザクラの頃
天狗の庭に
秋に
火打山の山頂まで登りました。
下りは来た道を戻ります。
湯けむり  
 
外輪山の線状の紅葉
 
スカイケーブルまで
ガイドブックどおり
2時間半かかりました。
おまけ
火打山からの妙高山
 
曇って半分しか見えてません。
高谷池ヒュッテ付近から
 
end

両襟を掻き合わせた 妙高山 日本百名山№10

2012-12-08 | 10妙高山(秋)
日本百名山の10座目は
新潟県上越地方の名峰
妙高山
標高2454m
深田久弥さんの
日本百名山より
中央火口丘は心丘と呼ばれている。
その頂上に立つとよく判るが
これほど典型的な円形のカルデラも珍しい。
まるでかごめかごめの遊戯のように
円く取り巻いている。
頂上には巨岩が散乱していて
この間にコケモモやガンコウランの類が
毛氈(もうせん)のように敷きつめているから
山上の庭園のような趣がある。
平地ではまだ早い
紅葉の山並みを見ようと
10月初旬に出かけることにしました。
遠方のかたは
妙高・火打をいっぺんに登る
お得な1泊コースが多いようですが
地元なので
赤倉温泉のスカイケーブルを利用して
日帰りのコースに決めました。
深田久弥さんが登った頃は
信越線の汽車でしたから
一番みごとなのは
関山付近と記述がありましたが
今は車で移動しますから
関山にある妙高サービスエリアになります。
 中央の火口丘が首で
外輪山が両襟を掻き合わせたようだ
(日本百名山より)
 
東京方面から来られる方は
妙高高原インターで下りますから
この景色はご覧になれません。
サービスエリアで一息ついて
妙高高原で下り
一昔前の呼ばれ方では
ブルジョアのスキー場  
 
赤倉観光リゾートスキー場から
始発の妙高スカイケーブルで
一気に標高1236mへ。
登山開始は8時過ぎになりました。
登り始めは
スキー場のゲレンデを
スカイケーブルの同乗者と
思い思いのルートで歩き始めます。
皆さん達者のようで
付いて行くのが大変でした。
登山道に入ると
ブナの密集林で
標高を上げるに従い
ダケカンバの林になります。
1時間ほどで
林の間から山頂が現れ
ずいぶん大きく見えるようになったなぁと
思わず写真を撮りました。  
 
花の季節からは外れているし
紅葉も思ったほどではありません。
この年の夏は猛暑で
紅葉も遅れ気味だったようです。
歩き始めて2時間半。
ようやく少し色づいたところに出て
対照的な青い空と
流れる雲が秋を感じさせます。  
 
あと少しで山頂ということで
腰をおろして休んだら
足元に黄色い花が
疲れを癒してくれました。
 
つづく

パノラマで越後平野 弥彦山より

2012-12-03 | 弥彦山の足跡 11・12月
貴重な晴れの日に
弥彦山で360度のパノラマを堪能。
おすそ分けしようと
いつものカメラでパノラマ撮影。
しかし
一番の絶景の
魚沼方面の雲をかぶった県境の山は
撮影を失敗しボケボケ。
練習しないとうまくいきません。

なんとか写っていた
越後平野と県境の真っ白な山

信濃川の運ぶ土砂で
まったいらな穀倉地帯
田んぼから見上げた弥彦山

すでに紅葉は終わりを告げました。
左のピークが弥彦山、
右側は多宝山です。
弥彦山の山頂付近は初雪を
人が踏み固め
凍った道になっていました。
そして
佐渡ケ島の山も
白くお化粧しています。

真っ白になると
海の青や空の青によく映えます

穏やかな日本海
end