山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

山頂湿原・・・苗場山@もういちど日本百名山

2015-11-18 | 09苗場山(夏・秋)
苗場山の山頂湿原は
誰がどこから撮っても皆
同じような写真になります。
雲ひとつない秋の空

草の勢いが弱ったせいか
少し盛り上がった山頂付近が
わかりやすく
ツートーンの秋色も趣があります。
朝の冷え込みが池塘の池を
凍らせていますが

まぶしい太陽と
昼の暖かい空気は心地よく
2つの季節が両立しています。。
山頂を示す木柱の周辺は
何が変わったかはわかりませんが
以前よりすっきりした感じです。

2回目ですから、遠くから見るだけにして
ウッドデッキのベンチに腰掛け
お昼にしました。

少し体力と時間に余裕があるので
9月には赤が混じった紅葉がきれいらしい
小赤沢方向を探索します。

木道の先に見える黒い山が
日本二百名山の佐武流山で
そのすぐ右奥に
浅間山が煙を吐いています。
北アルプスの山々は一足早く
白い塊となっていました。

写真右側の白馬岳の手前の黒い山は
しんどかった高妻山です。

キリがないくらい景色が変わらないので
時間の都合上、この辺で
帰路につくことにしました。
唯一、9月下旬の
ツツジが赤く紅葉する頃が
最も華やかな季節らしいので
3度目があるならば
その頃にしたいと思います。
上り:4時間
下り:2時間30分
この日の歩数
28991歩
山頂湿原を散策したので
歩数が多くなっていますが
魚沼駒ケ岳ほどの体力は
必要ありません。
帰りに
街道の湯を併設する
道の駅みつまたにて
今年最後のソフトクリームを

外で食べると寒そうなので
室内の食事スペースで
いただきました。
窓の外には足湯もあります。

end

雲尾坂・・・苗場山@もういちど日本百名山

2015-11-15 | 09苗場山(夏・秋)
苗場山は神楽ケ峰が遮って
街道から見ることができません。
股スリ岩から程なく
神楽ケ峰(8合目)に到着し。
ようやく苗場山の山頂が見えました。

冬には白く輝いて見える雪も
この日は
初雪から日数を経て
土が混ざってしまい
純白の雪という訳にはいきません。
富士見坂を下り
雷清水から雲尾坂を見上げ

お花畑
9合目(鞍部)と進めば
最後の急登=雲尾坂です。

誰が名付けたのか
何が雲で、
何に見立てて「尾」なのか
趣があり印象に残る名前です。
ここまで登山道は
木道や木製階段で
登りやすくなっていましたが
雲尾坂は
雪が凍って緊張が続き
鎖やロープの助けもありません。
念のために持ってきた
アイススパイクは
2年前に買ったものです。
アイゼンよりかなり軽量で
踏み固められた雪が凍っているときに
足元がかなり安定します。

今回使用した後、残念ながら
スパイクが2つ外れたので
新しいものを買わなければなりませんが
2シーズン使用しましたから
価格と性能に不満はありません。
雲尾坂の真下から仰ぎ見ると
坂の中央にある2つのコブが
重なり合って見えます。

初めは右方向の階段を上り
半分ほどの高さを稼ぐと

雲尾坂の中ほどにある
尾根にある1つ目のコブから
神楽ヶ峰を振り返り

進む道は2つ目のコブへ
2つ目のコブから
下を覗きこむと
1つ目のコブが
だいぶ下に見えます。

高度感があり
じっとしていると
クラクラします。
行く道は
人ひとりの幅しかありません。

雪の残る道を慎重に登ると
雲尾坂は突然
平坦な木道に変わりました。

最終回につづく

股スリ岩まで・・・苗場山@もういちど日本百名山

2015-11-11 | 09苗場山(夏・秋)
和田小屋からゲレンデを横切り
登山道に入ると北斜面になり
空気がひんやりとして
足元は霜で滑りやすく
自分が動くことで向ってくる
空気が冷たいので
ときどき止まって休みます。

緑の葉も白くデコレートされ
冷凍庫に入ったようです。
樹々の間から魚沼の里が見えると
まだ霧に覆われていました。
緑の葉が茂っていれば
普通に通り過ぎるはずの
日が当る斜面には
ダケカンバの白い幹や枝が
血管のように広がり

1ヶ月前には
朝日に映える黄色い紅葉が
登山者を楽しませたことでしょう。
現在地を示す標柱はまだ新しく
わかりやすい所にあります。
6合・7合・89合の他に
6合半とか7合半とか
小さく刻んでありましたが
この道は
下ノ芝・中ノ芝・上ノ芝と
わかりやすい休憩地があるので
頼りにする必要は感じません。
下ノ芝

傾斜した小さな草地です。
板敷きでベンチのある
広い休憩スペースがあります。

登山口から1時間20分くらいですので
ちょうどいい休憩地ですが
展望はほとんどありません。
中ノ芝

下ノ芝から樹林帯を30分ほどで
笹が広がる斜面が現れ
展望のよい場所に
板敷きのスペースが設けられています。

快晴の朝での絶好の展望は
カメラもしっかり解像してくれました。
<北>

<東>

白毛門から平標山までの
横から見たS字形が
きれいに見えています。

上ノ芝

帰りの上ノ芝より

日陰に雪が残る木道も
傾斜が緩やかとなり
最初のピークが近づいてきました。
股スリ岩

5年前は階段がなくて
皆さんが岩にまたがって通ったので
小さな渋滞になっていました。
正面に見えるピークが
神楽ケ峰だと思います。

今はりっぱな階段ができて
名前だけが残りました。
つづく。

和田小屋まで・・・苗場山@もういちど日本百名山

2012-11-08 | 09苗場山(夏・秋)
苗場山は
9番目に登った日本百名山で
5年前の7月のことでした。
とても暑い日でしたが
平坦な山頂に吹く涼風に
高い山に登ったという充実感を
覚えています。
休みの日になると天気が悪く
紅葉には1ヶ月以上遅くなりましたが
秋晴れの日に再び
ご近所の名峰・苗場山に向いました。
魚沼駒ケ岳の反省をふまえて
午後の暑さに備えて薄手のウェアと
出発前に消炎鎮痛剤で
筋肉痛の予防をしての出発です。
車で移動中に夜が明けて
山が赤く染まってきました。

11月は晴れが続いたせいか
魚沼駒ケ岳の日よりも
薄く霧がかかっています。

この日のリコーの花用カメラは
好調でした。
車で国道17号線から
みつまたスキー場に入り
その上にあるかぐらスキー場まで
長い山道を標識もなく
心細くなるほど長い時間を走り
和田小屋の手前にある
登山者用駐車場に着きました。

5年前と同じ
和田小屋が5合目の
最短登頂の祓川コースです。

この日の先客は10台くらいで
登山口を示す標柱の左にある
トイレは既に冬季閉鎖され
使用できません。
出発は7:30
今回は
登山口を示す標柱からの山道に入らず
足元が平らな車道を
和田小屋まで上ります。

下りも
草が枯れた土の上を歩けば
楽に下りることができました。
和田小屋まで25分です。
人工降雪機やナイター照明などの
スキー場の準備は整いつつあり
ゲレンデ整備の赤い雪上車が
チェーンを付けてくれるのを
待っています。

この先は
ゲレンデ右にある登山道に入り
林の中を進みます。
ゲレンデに見える先行のご夫婦とは
下りまで所々で
声をかけていただきました。

案内板には
登山道整備のお知らせがありましたが
もう完成しているのだと思います。

5年前と比べ
木製階段や木道が整備され
随分、登りやすくなっていました。
帰りに撮った和田小屋

つづく

涼風が通り抜ける山頂 苗場山 日本百名山№9

2012-05-26 | 09苗場山(夏・秋)
神楽ケ峰でのお出迎えは
モミジカラマツでした。
小さな白い花
夏には白い花が似合います。  
モミジカラマツに
背中を押してもらって
富士見坂を下ります。
途中の水場、雷清水は水量があり
おいしい水でした。
それにしても
この坂は帰り道がしんどそうです。
鞍部を過ぎ
最後の登りの雲尾坂は
急登が続きます。
息を整えながら20分くらいでしょうか
急に道が平らになり
山頂湿原が広がります。
 
さて
深田久弥さんが引用した
鈴木牧之さんが登頂したのは
更にさかのぼり
今から200年前です。
絶頂に立ち
そのさま人の作りたる田のごとき中に
人の植えたる様に苗に似たる草生いたり。
苗代を半ば取り残したる様な所もあり。
去年訪問した塩沢宿には
雁木のある街道として整備された通りがあり、
牧之通りと名づけられていました。
木道はありますが、当時の姿が
そのまま残っているようです。
 
山頂のこの平坦さは、まさしく
田んぼではないでしょうか。
1泊するのがおすすめらしいのですが、
強行軍の日帰りです。

山頂の標柱近くの休憩場所で
横になったら
うとうとしてしまいました。
疲れが睡魔に化けました。
 
*
 
30分ほどして
風の寒さに目が覚めました。
静かな昼下がりでした。
<さざなみ>
 
日本百名山の苗場山の挿入写真は
花畑のような頂上に
3人の登山者が映っています。
今回は
花の時期から外れていたのか
まさしく田んぼ状態でした。

花の時期には
また別の楽しみが迎えてくれるでしょう。 
帰路は予想通り
富士見坂の登りは
きついものがありましたが、
いつものとおり
下山の道を淡々と
登山口である和田小屋目指して
下りました。
和田小屋の窓から
男の子らしき人影が見え
外を眺めているようです。
ここから学校へ行くのに
どうしているのでしょうか?まさか
毎日歩いて通学ではないでしょう。
気になりつつも、強行軍のため
休まずに駐車場まで下りました。
さすがに
いつもより疲れました。
end

街道からは見えない苗場山 日本百名山№9

2012-05-21 | 09苗場山(夏・秋)
夏山シーズンの7月に向かったのは
県境の苗場山です。
標高2145m
登山口は和田小屋からの
祓川コースです。
高低差1095m
コースタイム7:00

<深田久弥さんの日本百名山>より
街道から見えないのにこの山が人々の信仰を集めたのは
(中略)
山らしい山のたくさん重なったあいだに
クジラの背のように図体を横たえている
ゆるく傾いた長い稜線が特徴的である。
田んぼに苗が生えたようなあのだだっ広い頂上から
苗場と名づけられたという。
深田さんが苗場山に登ったのは
90年前。
その頃の上越線は沼田までで、なんと
三国峠を越えて
ふもとの温泉まで来たそうです。
和田小屋の手前1kmの
みつまたかぐらスキー場の駐車場から
林道を歩きます。普通、林道は
ちょうどよいウォーミングアップ
になるのですが、
ここは最初からきついようです。
早朝に自宅を出発し
日帰りの予定です。
和田小屋には8:30頃到着しました。
日帰りの登山者も多く
先頭の方はかなりの健脚です。
和田小屋からしばらくは
スキーのゲレンデを登ります。
斜度はそこそこあり
前が見通せるので
なかなか進みません。
脇にはリフトがあるのですが、
夏はお休みのようです。
うらめしや  
 
雲が下から湧いてきました。
それでも
お出迎えの
アカモノやイワカガミに励まされ
 
*  
 
ブナやダケカンバの樹林帯へ
ようやく
山に来た雰囲気になりました。
この道は疲れた頃に
ササにおおわれた斜面が開け
ちょうどよい休憩場所が用意されています。
下の芝・中の芝
季節によって様々な花が咲くのでしょうか。
 
今は
一面のワタスゲです。
 
ひたすら続く登りが途切れるのは
神楽ケ峰です。
このピークがさえぎり
下から山頂が見えないのです。
やっと
山頂らしきものが見えました。  
  
この先の道は
下って登るルートが
雲の合間に見えます。  
 
高低差150mくらいでしょうか。
すでに3時間ほど登っているので
山頂手前の最後の登りは
見た目にも
きびしいものがあります。
つづく