山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

弥彦山 2016-4☆オオイワカガミ・フッキソウ・ヤマシャクヤク・ハウチワカエデ

2016-04-23 | 弥彦山の足跡 4月
雨が降ったり晴れたりの新潟です。
見たことのない花が
少なくなってきたので
登山回数が少なくなっていますが
雨の合い間に
久しぶりに弥彦山へ行ってきました。

4合目付近から滝雲が見えました。
ミツバツツジが満開でした。

オオイワカガミ
イワウメ科の多年草
本州中部の日本海側を中心に分布する
イワカガミの変種
葉が大きく円形なのが特徴である
尾根筋のやや渇き気味の林の下に多い

イワカガミは
よく見られる花ですが
弥彦山で多く咲いている場所は
バイパスを通ることが多く
遅い発見となりました。
フッキソウ(富貴草)
ツゲ科の常緑小低木
日本を含む東アジアに分布する
一年中同じような状態を保ち
手入れ不要で草姿の乱れがないので
庭園の日陰のグランドカバーとして
利用されている

一年中葉が茂っているのを
繁栄のシンボルとして
おめでたい名が付けられた
雌雄同株で花穂を直立し
花弁のない花をつける
ヤマシャクヤク
ボタン科の多年草

本州・四国・九州・朝鮮半島に分布する
山地や深山の林床に生える
白い花弁に黄色の葯が目立つが
2~3日で散る短命花である

環境省の準絶滅危惧種に指定され
総個体数は約2万、平均減少率は40%である
減少の主要因は
園芸用の採集・森林の伐採・林道工事
ハウチワカエデ
ムクロジ科の落葉高木
北海道・本州の山地に生える
日本固有種である
雌雄同株で、一つの花序に
雄花と両性花の両方をつける

ハウチワカエデは花が赤いのが特徴
ムラサキケマン

シロバナニシキゴロモ

その他に
サンカヨウやシュンラン等の
数の少ない花も
見つけることができました。
end

弥彦山 2015-4☆タニギキョウ・ヒメアオキ

2015-04-24 | 弥彦山の足跡 4月
去年の宿題を片付けに
弥彦山に出かけました。
山で花の写真を撮っていると
どうしても姿勢が低くなります。
目に青葉
響き渡る野鳥の声
久しぶりなので
そよ風に乗って
懐かしい山の香りがしました。
宿題は
去年、名札だけが残っていた
タニギキョウ
キキョウ科の多年草
アジア東部の温帯から冷温帯に広く分布する。
日本各地の山地の木陰に生える

弥彦山に何年も通って
見ることができなかったのだから
少しだけ小さく咲いているのかと思ったら
以外に広く群生していました。
ただ
花は小さく目立った特徴もないので
見落とし易いかもしれません。

花は白いがよく見ると
細く紫色の筋が入っています。
今まで
きれいに撮れなかったので
至るところに生えているが載せなかった
ヒメアオキ(雄花)
ミズキ科の常緑低木

太平洋側に自生するアオキの
日本海側多雪地帯の変種
アオキより一回り小さい
雌雄異株で
小さな暗い赤紫色の花をつけるが
赤い実の方が目立つ
ヒメは小さいから
アオキは常緑で枝も青いから
この名がある。
以下は再掲載
一輪で咲いていた
イチリンソウ
キンポウゲ科の多年草

サンカヨウ
メギ科の多年草

今年はたくさん咲いてくれましたが
花のまとまり方が
まん丸になっていないので
以前の写真の方がきれいです。
トキワイカリソウ
メギ科の多年草

大葉種付花
アブラナ科の越年草

花はユリワサビなどに似ていますが
葉の付き方が違います。
この写真は草全体の形がわかるので
選んでみました。
ユキワリソウは終わりましたが
弥彦山の春の花は
まだ楽しめます。
end

弥彦山 2014-4☆サルトリイバラ・ナツトウダイ

2014-04-26 | 弥彦山の足跡 4月
晴天のつづく新潟の4月
高い山の雪は深く
まだ遠出はできません。
弥彦山の花も3年間で
多くの種類を確認できましたので
新発見は少なくなりましたが
写真力が上がって
美しく撮れたものも紹介します。
昨年4月に撮った写真で
花の名前がわかったものが
ひとつあります。
サルトリイバラ
ユリ科のつる状低木
東アジアの暖温帯に分布する

みずみずしい透き通った緑に
水滴がついて
すがすがしい春を感じました。
フデリンドウを眺めていたら
若葉の下に
偶然見つけたものです。
ナツトウダイ
トウダイグサ科の多年草
茎に輪生する5枚の葉の上に
分かれた茎の先に
1つずつ花をつけ
その花が
昔の灯りである灯台に似ている

5本の茎の真ん中に
黄色い花のようなものがありましたが
何なのか・・・調査中 
白いスミレ

ツボスミレのような紫色の模様がなく
正面から見ると真っ白でした。
横から見ると
少し紫色が入っています
名前は調査中
ミヤマハコベ

近寄って写真が撮れたので
植物図鑑の写真を
差し替えたいと思います。
イチリンソウ

白い花ですが
花が開く前の薄紅色が
きれいでした。
シュンラン

雪が少なかったからか
今年はまっすぐに
育っていました。
ギフチョウ

何回もお食事中の
邪魔をしてしまいました。
里山で見ることができる花
人と植物の共生の証として
珍しい花ではなくても
種類や数がたくさんあると
うれしくなります。
end

弥彦山 2014-4☆アラゲヒョウタンボク・ヒメカンスゲ・オクチョウジザクラ

2014-04-10 | 弥彦山の足跡 4月
雪割草やカタクリのピークが過ぎると
弥彦山の春は
落ち着きを取り戻します。
スミレの花が盛りですが
どこにでも咲いていて
カタクリほどに山肌を染めることもなく
花の形や色が珍しくないから
足を止める登山者は
ほとんどいません。
小さい花ですが
太陽の光が当たれば
こんなに輝いて見えます。

岩肌や草の影でも咲く
生命力のある花のようです。
弥彦山にも
白っぽいカタクリがありました。

やはり葉の色は独特の
絵の具の緑色でした。
久しぶりに
4月の花に登録したいものが
見つかりました。
アラゲヒョウタンボク
スイカズラ科の落葉低木
花は2つ仲良く咲いていて
赤い実がなると
小さいひょうたんのように見えるので
この別名がある。

6合目の橋の脇に
花の色が地味なので
ひっそりと咲いているように
見えました。

ヒメカンスゲ
カヤツリグサ科の多年草

どこにでもあって
写真になりにくい植物です。
黄色がきれいに撮れたので
図鑑に載せることにします。
オクチョウジザクラ
バラ科の落葉低木

チョウジザクラが
日本海の積雪地に適応したもの。
背丈が低く
枝や幹がよくしなる。
弥彦山で
次はどんな花が
楽しませてくれるのか
見知らぬ花の発見は
ささやかな喜びに変わります。
end

弥彦山 2013-4 まとめ(花)

2013-04-30 | 弥彦山の足跡 4月
角田山に行ったので
弥彦山は
早春の花の盛りを外しましたが
標高が角田山より高いため
山頂付近では
まだカタクリなどが楽しめます。
昨年5月の花に入れた
チゴユリ・ナルコユリ
ホウチャクソウ・アマドコロなども
咲き始め
色は地味になりますが
まだ
春の芽吹きの喜びを
感じることができます。
タムシバ
モクレン科の落葉高木
西日本や日本海側の山地に多い
コブシの花によく似ているが
やや長くまた
がく片と花弁の区別が明確ではない

サンカヨウ
メギ科の多年草
中部以北の本州・北海道・サハリン
に分布し
深山の木陰に生える

大葉種付花
アブラナ科
山地の水際に生える

シュンラン
ラン科の常緑多年草
日本・朝鮮・中国に分布し
やや乾いた山林中に生える
関東の雑木林には
ごく普通に見られる

フデリンドウ
リンドウ科の越年草で
東アジアの温帯に広く分布する

この写真を撮ってから
折り返して
1時間後に同じ場所を通ったら
陰も形もありませんでした。
自分のしたことが
未来の山人つまり
自分の子孫の
楽しみを奪うことになるのに
悲しくなってしまいました。
ユキグニミツバツツジ
ツツジ科の落葉低木

ムラサキケマン
ケシ科の越年草
日本および中国の温帯から暖帯に
分布し
山ろくや路傍に普通に見られる

カキドオシ
シソ科の多年草
日本から中国・シベリア東部に分布し
道路脇などに普通に見られる

ミヤマカタバミ
花が全開になってたので再掲

4月下旬に一番多い花
ニリンソウ

コシノカンアオイ
たくさんまとまって
咲いていました

コシノコバイモ
目立たないので見つけにくい
再掲

角田山に負けない
花の楽園です。
end

弥彦山 2013-4 まとめtake1

2013-04-29 | 弥彦山の足跡 4月
雪国の春も
4月中旬
桜の季節からになります。
ところが
弥彦山の春は
桜の前の
早春がおすすめですが
今年は角田山に出張したので
桜の春から
弥彦山に出没します。
大河津の桜並木と
国上山越しの弥彦山

錆びている橋は越後線の鉄橋です。
越後線の電車が通ると
もっと趣があるのですが
1時間に1本走るかどうかですから
ちゃんと調べてまた来年。
そう思いながら何年も過ぎました。

弥彦山山頂から見る
いつもの国上山と信濃川

遠くの山が白く輝くので
表示板で確認したら
ありました。
東北最高峰の
燧ケ岳

枝と枝の間
写真中央に
山頂が見えました。
4月も寒い日が続き
名残り雪にカタクリが
寒さで凍えています。

しかし
新緑は着実にやってきます。

パステル色で
産毛の生えた木の芽
空にはエアプレーン

音も聞こえないほど高いところなのに
新しいカメラは
できないとあきらめたことが
できるようです。
4月の花は
新しくご紹介できるものが多いので
記事を分けてご紹介します。
西生寺のすぐ下にある
地蔵院
整えられた庭が美しいのですが
道沿いに
甘いにおいが漂っていました。
大ぶりのシャクナゲ

見事です
next
弥彦山 4月のまとめ(花)
see you

弥彦山12 2013-4 にぎやか隊-現る

2013-04-05 | 弥彦山の足跡 4月
いよいよ弥彦山にも
春の賑わいがやって来ました。
裏参道の駐車場は
満車を通り越して
ハチキレそうです。
ユキワリソウもカタクリも
能見平を超えて
弥彦山花のトレイルまで
咲き始めました。
急に暖かくなったので
たくさん咲いてます。
行き交う登山者の大きな声が
遠くからでも聞こえます。
皆さん春を堪能しているようです。
明日はただし
だんだん雲行きは怪しくなり
あさっては
のようです。
お出かけはお早めに
花のようす
トキワイカリソウ
<画像消失>
オニシバリ

アブラチャン

キクザキイチゲ

雪割草

山頂のすぐ下の
残雪

裏参道の雪は
もうここだけになりました。
山を下りてからお寺や道路脇にて
キバナアマナ

キブシ
自然の中で
来年もその先もずーと
咲いてくれるように
大切にしたいものです。

カタクリの絨毯

end

春の花in弥彦山2012 海側の補足

2012-04-25 | 弥彦山の足跡 4月
いつもは
弥彦神社から登る弥彦山ですが
春の花を探して
日本海側の西生寺から
登ってみました。

頂上付近以外は雪も溶けて
足元も悪くありません。
ふだんは
登山者が少ないルートですが
さすがに春ですから団体さんもいて、
登山道の両脇は
ずっと花が咲いていました。
ナガハシスミレ
スミレ科
距(きょ)が細長く射上して長さ1~3cm
テングスミレともいう。

トキワイカリソウ
メギ科
花弁の基部に距があり
先端に蜜を貯めている。

ニリンソウ
キンポウゲ科
和名は花が1茎に2個ずつ咲くという意味であるが
必ずしも2個とは限らない。


オニシバリ
ジンチョウゲ科
雌雄異株
果実は楕円形で夏に赤く熟す。
樹皮が非常に強いことからの和名。

ユキワリソウ(オオミスミソウ)
サクラソウ科

マンサク
マンサク科
花季が早いので珍重される。

最後は
梅と桜の競演です。
大河津分水の土手の脇
神社の境内に
見事に咲いていました。

新潟では梅と桜は
ほとんど一緒に咲きます。
end

春の花in弥彦山2012

2012-04-22 | 弥彦山の足跡 4月
春の弥彦山で見つけた
山野草の写真です。
今年は大雪でしたが、
雪解けとともに
たくさんの花が咲きました。
いつもと違う
冬と春が同居した1ヶ月でした。
キクザキイチゲ
キンポウゲ科
花は淡紫色か白色


ジャノヒゲ
ユリ科
花は初夏・淡赤紫色
青いのは種子

ミチノクエンゴサク
ケマンソウ科
花茎の付け根の小葉は先が3~5に分かれ
ギザギザになっている

エンレイソウ
ユリ科
延齢は長生きという意味であるが、
この花は毒をもつ
花びらはないが
がくが花びらのように見える

スミレサイシン
スミレ科
ハート形をした葉は花より後に出てくる

ヤマアイ
トウダイグサ科
雌雄異株
2~3個ずつ固まって小さい緑の花をつける

コシノコバイモ
ユリ科
コバイモの仲間で花の緑色が特徴

ユキワリソウ
サクラソウ科
別名:オオミスミソウ


カタクリ
ユリ科
鱗茎に含まれるデンプンが片栗粉となる

ショウジョウバカマ
ユリ科

地面に広がる根生葉をはかまに見立てて
花の紅紫色とあわせて名づける 
end