山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

富士山=第3章 日本百名山№3

2012-01-30 | 03富士山(夏)
富士山の
7合目から先は
岩場や大きな段差が多くなってきます。
 
緑も少ない
赤黒い世界です。
 
高度が増して空気が薄くなっているせいか、
休憩している人が多くなってきました。
団体さんはリーダーが時間を決めて
きちんと休んでいるようでしたが、
こちらは
登ることに体が慣れてきたので、
スピードは落としましたが、
ゆっくりと登り続けました。
 ∨
8合目の小屋が上に見えてきましたが、
 
すぐそこに見える場所まで
休み休み歩くので時間がかかります。
着いたときはホッとしました。
 
標高3250m
7合目から240m登るのに
1時間ほどかかりました。

八合目から、トイレの横に
御殿場口登山道へ通じている道があります、
これを示す標識はないので、
あらかじめよく調べておかないと
通り過ぎてしまいます。
広いブルドーザー道が続いています。
心もとなくこれを先に進むと
5分ほどで、
赤岩八合館の標識が立っているので、
それに従い、残雪を眺めながら、
 
御殿場口登山道に進みます。
しばらくアップダウンの無い平坦な道を歩くと
御殿場口登山道に出ました。
この辺では
写真を撮る余裕ができました。
<写真左に山中湖>
 
宝永山
 
御殿場口登山道は人が少ないので
寂しいくらいです。
 
ここから、赤岩八合館までわずかの登りですが、
空気の薄さを感じながら、
5分間隔くらいで心臓の鼓動が早くなり
立ち止まることが多くなりました。

赤岩八合館
標高3300m
山小屋にやっとたどり着いたので
安心して時間を見ませんでしたが、
80m登るのに
30分はかかったと思います。
受付を済ませて、
自分の寝る場所に案内してもらいました。
まだ時間が早いせいか、
先客は数えるほどでした。
隣は小学生の男の子とそのお父さんでした。
お父さんは毎年登っているようですが、
男の子は初めてだそうです。
おとなでもしんどいのに
よくがんばって登ってきたと感心しました。
その後泊り客は増え始めましたが、
夕食のときでも席に余裕がありました。
食事のカレーライスはお代わり自由なので
空腹が満たされ、
食事後は自分の寝る布団の上で横になりました。
窓から見える下界の景色を眺めていたら
そのうちウトウトするようになり、
いつしか寝込んだようです。
夜遅くなってから団体客が入ってきて
しばらくガヤガヤしていたので、
起こされてしまいました。
それが落ち着くと、
夜中に頭痛と吐き気で目が覚めました。
その後は熟睡できず
再び窓から見える
下界の夜景を眺めて時間が過ぎました。
朝暗いうちに皆さんが
ご来光を頂上で見るために準備を始めましたが、
起きることができません。
隣の小学生とお父さんは
元気に出かけていきましたが、
あきらめて
山小屋から見ることにしました。
∨ 
第4章に
つづく

富士山=第2章 日本百名山№3

2012-01-28 | 03富士山(夏)
富士山登山のため
水ケ塚駐車場からの
シャトルバスに乗りました。

 ∨
30分ほどで到着。
富士山表口五合目の看板です。
 
皆さんが
記念に写真を撮ってから
登っていきます。
期待と不安を抱きながら
まだ元気があります。
最初から
富士山独特の溶岩の粒の道ですが、
溶岩粒がそれほど深くないようで、
道も比較的緩やかな登りですので、
歩きにくいことはありません。
 
 ∨
歩き始めて最初の山小屋が新6合目です。
 
 新5合目からは
わずか20分弱で着きました。
なんだか拍子抜けの感じです。
まっすぐ行くと宝永山ですが、
皆さんが
左に折れて、富士山頂に向かいます。
この後
山小屋が次々現れることになります。
40分くらい歩くと
新7合目の小屋着きました。
小屋の前のベンチは
ほとんど人でほぼ埋まっています。
小屋の先で一息入れました。
<お菓子の袋がパンパンです>
 
 <気温は12℃>

 この後は疲れて温度計の写真を撮る
余裕はありませんでした。

新7合目から30分ほどで、
元祖7合目の小屋に着きました。
 
標識で、標高3000mを超えていることが
確認できました。
小屋の前は大勢の人が休んでいます。
 
 振り返ると
 
 縮小したのでわかりにくいかもしれませんが
女の子の髪の毛が
強い風にあおられて
後ろになびいています。
この日は(も?)
登れば登るほど
強風でした。
仰ぎ見れば
 
 宝永山が下に見えます
 
 <この看板はなぜ上に向いているのでしょう>
 
 少し息が上がるのが早くなってきたようですが、
それでも
木曽駒ケ岳で
3000mを経験したことがあるので
まだ大丈夫と思っていました。
第3章に
つづく


富士山=第1章 日本百名山№3

2012-01-26 | 03富士山(夏)
磐梯山と同じ月に
日本百名山
高さナンバー1
富士山に挑戦です。
富士山の登山口はいくつかありますが、
一番空いていそうな御殿場口の
八合目
赤岩八合館に泊まることにしました。
 ∨
登山ルートは
そのときネットで調べた情報で
 
こんな感じです。
富士宮口登山道の八合目から
東に向かい
御殿場口登山道に入ります。

富士山の夏山シーズンは短く
7月~8月の2ヶ月間です。
それも雪が多いときの7月上旬は
冬山の装備が必要になります。
それでも
早いほうが空いていると思い
海の日の連休に決めました。
オンシーズンは
富士山スカイラインは交通規制のため
水ケ塚駐車場に自家用車を置き
バスで新五合目まで上ります。
それにしても
新潟県長岡市の自宅から
静岡県御殿場市まで遠いんです。
都内は混むので長野県松本経由で
400kmで5時間
高速料金10000円以上のところ
土日祝日は1000円
夜中、暗いうちに自宅を出発し、
こまめに休みながら走り続けて、
なんとか9時頃には
御殿場市に到着しました。
出迎えてくれた富士山の頂上は
雲に隠れています。

田んぼの稲が鮮やかな緑で
元気が出ました。
移動時間が読めなかったので
午前中は予定を入れず、
おかげで
少し仮眠がとれました。
第2章に
つづく

コウリンタンポポの咲く会津磐梯山 日本百名山№2

2012-01-22 | 02会津磐梯山(夏・秋)
木曽駒ケ岳で日本百名山の
すばらしさに目覚めたので、
翌年もどこか百名山に行きたいと思い
7月初旬
福島県喜多方市の
知人宅に1泊させていただき、
日本百名山の磐梯山を目指しました。
高齢のお母さんが
まだ食事の支度をされていました。
耳が少し聞こえにくいようですが、
自立して生活していらっしゃるのは
頭が下がります。
私もこのように年をとりたいものです。
お母さんの忠告にもかかわらず、
前日は
遅くまで飲んで
登山当日は二日酔いでふらふらです。
それでも
朝食だけではなく、
お昼のお弁当まで用意していただき
ありがたく
磐梯山へ出発しました。
こんな状態も想定して
一番楽な登山口を選択しました。
磐梯山ゴールドラインの八方台登山口です。

山頂までの高低差690m
水平距離3500m/片道になります。
高低差だけなら弥彦山と同じくらいです。
二日酔いでも大丈夫でしょう。

登山口には遅い9時半頃になりました。
7月初旬の日曜日とあって
駐車場はほぼ満車です。
しかたがないので、
道路の幅の広いところで
路肩に止めました。
軽い装備で10時には出発。
山に入ると
最初は若いぶな林です。
 
まだ
新緑と言っても良いような
若い緑色がさわやかですが、
私は二日酔い。
なだらかな山道がうれしいです。
30分ほどで
中の湯跡に到着。
 
温泉独特の臭気が
出迎えてくれます。
廃屋となってしまった建物や
白濁した温泉が見えます。
 
足元にも温泉が湧き出しています。
泡の大きさがわかるように
右に置いたのはカメラケースです。
動画も撮りましたが、
データが大きいのでアップできません。
動画のほうが
温泉が湧き出しているイメージが
つかめるのですが。

何だか寂しい気分になってしまいましたが、
気を取り直し、
弘法清水を目指します。
ここから
少し傾斜がきつくなります。
ウォーミングアップが完了し
二日酔いも吹っ飛びました。
ときどき
北側の展望が開け
森に湖が点在する
裏磐梯の景色が見られます。
荒々しい岩肌がむき出しになっている
ところもあります。
野生的な一面です。
 
本来なら
吾妻連峰のおおらかな山並みと
湖沼群が美しいのでしょうが、
あいにくのガス。
遠くまで見渡すことができません。
途中
地元の高校生20人くらいに
すれ違いました。
部活の一環でしょうか。
若い元気なあいさつをもらいました。
中の湯跡から1時間ほど
お花畑と言われる
弘法清水直下の台地に着きました。
とりあえず
コウリンタンポポ
 
花の形状はたんぽぽそのものですが、
色が毒々しいのと、
茎に毛が密生する様子で
日本タンポポと見分けられます。
ヨーロッパ原産の帰化植物で
北海道から東北では
普通に見られるようです。
とにかく
たくさん咲いていました。
お花畑という名から
いろいろな種類の花が咲いている
と思っていたので
ちょっとがっかり。
季節が変わるとまた違うのでしょうが。
やっと見つけた
黄色い花
 
ミヤマキンバイ
でしょうか?
葉の形状がわからない写真でした。
おそまつ。
山頂を見上げれば
弘法清水の山小屋?茶屋か?
がありました。
 
岩礫の多い斜面を
少し登れば
すぐそこです。
12時近くなったので、
昼食をとり
水を補給。
(二日酔いのせいで予定より多く水を消費した)
 
磐梯山は山頂を
5合目とするので、
ここは4合目だそうです。
なぜ
山頂が5合目なのか
明確ではないようですが、
富士山のおおよそ半分だから
という説もあります。
この月は
富士山にも登る予定だったので、
不思議な因縁を感じました。
最後の登りは
ごろごろ石の急斜面です。
 
30分で山頂に到着。
 
相変わらず
ガスってます。
それでも
ときどき
 
うっすらと
猪苗代湖が見えました。
大きいので、
向こう岸はよく見えませんでした。
ゆっくり登ったので
合計2時間半。
次は
表(猪苗代)側から登りましょう。
高低差は1000m
を超えるようです。
表の登山口に下りる登山道
ご苦労様です。
 
この山は若い人も多いですね。
身近で鍛錬できる場所なんでしょう。
おまけの
冬の高速道路の猪苗代のサービスエリア
から

晴れて
雪に覆われた
磐梯山
会津のシンボル
長くなりましたが、
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。
では
次は富士山で
お会いしましょう。
end

弥彦山から見た佐渡島の金北山と日本海 2012冬

2012-01-19 | 弥彦山の足跡 1・2月+200回
新潟でめずらしく晴れた冬の日に
カメラを持って出かけました。
レンズを何本も入れると
バッグが重いんです。
 今までの最高の天気という訳でもないので、
あまり期待していなかったのですが、
佐渡が
これまででは一番きれいに撮れたので
アップします。
<こちらが佐渡島>
左上の白い山はドンデン山でしょうか?

<そして雪化粧した金北山>

奥が大佐渡山脈で、
手前が小佐渡山脈です。
佐渡には何回か行きましたが、
メインは海・海の幸でした。
今度は山をメインに行ってみたいな。
おまけ
<弥彦山名物のうさぎ>

遊び心タップリ
ウサギ以外は
<NEX-5 zuiko 200mmF4>
 *
おまけのおまけ
<霧氷>

寒さが身にしみる

<波紋>

冬の日本海も静かな時がある
end

2012冬 点描@弥彦山№204

2012-01-08 | 弥彦山の足跡 1・2月+200回
新潟の今
弥彦山の写真
子供の頃より
四季のはっきりした新潟が
好きになりました。
電信柱

少し日が射して明るい
9合目から
風が強くなった

雪庇の上の雪を吹き飛ばす
顔に当たると一層冷たい
山頂にて
新潟のわずかばかりの青空

山の天気は変わりやすい
9合目に戻って
冬の日本海・田ノ浦

夏と違い
建物が健気に見える
4合目に戻って
登るときにはなかった
雪だるま

ちょっとだけ冬景色に
お付き合いいただき
ありがとうございました。
冷たい雪
が射すとキラキラして
いいものです
end

はじめての3000m級・日本百名山 木曽駒ケ岳2

2012-01-03 | 01木曽駒ケ岳(秋)
乗越浄土からは
所々に岩場もありますが、
おだやかな登りになります。
 
それでも
横顔に見える岩や
 
景色を眺めながら
8:50
ゆうゆうと山頂に到着しました。
 
360°の絶景
頭上に雲1つなくなり、
日本中が見渡せる気分です。
ただ、
初心者なので、
見えている山の名前が
さっぱりわかりません。
 かろうじてわかったのは、
木曽御嶽山。
 
単独峰では富士山に次ぐ日本2位の高さだそうです。
稜線が美しい。
 
遠くに富士山も見つけました。
空木岳・南駒ケ岳

乗鞍岳・笠ヶ岳

あまりに早い登頂。
おなかもすいていないし、
帰りのロープウェーが込みます
とアナウンスされていたので
1時間ほど
景色を堪能してから
戻ることにしました。
 ∨
 ∨
帰り道の宝剣岳。
 
登る気はなかったのですが、
せっかく来たので近くまで行ってみますか。
手前に腰をかけた先輩がいて、
圧倒されて動けないように見えました。
* 
登り口まで行き、まごまごしていると
下りて来る人に
登ってみれば大丈夫だから
と声をかけられましたが
恐怖が先にたちます。
初心者ですから。
写真を撮って退散。
見上げてみると
 
 見下ろせば
絶壁
  
ベストシーズンだったので、
お昼には下山することにしました。
下りのロープウェーも並ばなければ下りられません。
半日の滞在でしたが、
やはりここにしてよかった
と思いました。
* 
皆さんが写真を撮っていた場所から
千畳敷カール
 
やけに空が青く撮れました。
中央やや左のとんがりが宝剣岳です。
 ∨
宝剣岳を除けば初心者大歓迎。
 ∨
駒ヶ根は
ソースかつ丼ののぼりが
たくさん立っていましたが、
前日調達したおにぎりで満腹。
結局
食べられませんでした。
新潟市にも
ソースかつ丼なるものがあるのですが、
甘辛醤油ダレなので
駒ヶ根のものとは違うようです。
 おわり

はじめての3000m級+日本百名山 木曽駒ケ岳

2012-01-02 | 01木曽駒ケ岳(秋)
谷川連峰の平標山・仙ノ倉山で
2000m級を経験した
翌年
2500mを飛び越えて
3000mに挑戦することにしました。
 どこにしようかと
日本百名山の本を購入し、
悩んだ末に出した結論は
木曽駒ケ岳です。
ルートに難所がある山は避ける。
山小屋には泊まらない。
絶景がある。
という条件で選んでみました。
* 
もちろん
2600mまではロープウェーを利用します。
そこには、いきなり絶景が広がります。
千畳敷カール。
絶景っぽい名前ですね。
季節は秋
紅葉の景色を見てみたかったからです。
しかし
紅葉の時期の駒ヶ根周辺のホテルは
想像以上に出足が早かったので
早めに準備するつもりが
やっとのことで予約がとれました。
10月のよき日に
新潟県長岡市のインターチェンジから
高速道路で280km
駒ヶ根インターまで
休みなしなら
3時間半のドライブです。
この日は移動のみなので
妙高インターで
秋の妙高山を1枚。
 
余裕でホテルに到着し
翌日の食料と飲み物を調達。
ホテルの近くの明るい雰囲気のカフェで
夕食をとり
翌朝1番のロープウェーに乗るつもりだったので、
早めの就寝。
* 
山に出かける人の朝は早い。
ロープウェーに
一番乗りするつもりはなかったけれど、
想像以上の車と人。
ロープウェーもいつもより?早くから動いています。
8分の空中散歩

 黄葉
 
 紅葉 
 
 ロープウェーを降りれば
そこはもう
千畳敷カール。
山に登らない一般客も大勢でした。
登山カードを書き
手袋を持っているかと聞かれ
7:26出発。 
 
眼前に見える急坂は高低差400mくらいでしょうか?
登りはじめはこんな感じです
 振り返ると

だんだん
左に迫ってくる岩山が
宝剣岳。

 3000m級なんだから大変だろうと
思って登っていったのに
高低差が少ないからか?
高度を感じることなく
息苦しさもなく
8:5には八丁坂の急坂を登りきり
乗越浄土に到着。
振り返れば
 
 ∨
つづく