山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

山頂のお花畑(9月)☆大石山@新潟百名山№17

2020-09-26 | 〇新潟100名山(下越)
大石山山頂で、登山靴を脱いで
くつろいでいると
雲が流れて
飯豊の主稜線が少しだけ見えました。

滝見場から同じペースだった人が
教えてくれました。

見えている小屋は頼母木小屋で
そのすぐ左上が頼母木山
奥の大きな山が地神山。
頼母木小屋まで行っても
地神山の先は見えませんかねぇと聞くと
そうですねぇとの返事があり。
体力的には行けそうだけど
今回は思いとどまることにしました。
さらに奥の地神山までは
ここから2時間かかるので
日帰りでは厳しいです。
朳差岳の分岐の道を
雲の様子を見に行ったら
主稜線と同様に真っ白でした。

ただ、足元には
夏の名残りの花が咲いており
一通り、カメラに収めていると
朳差小屋に泊まるという
今日の旅の友が、挨拶をして
雲の中に消えていきました。

明日は晴れるといいですね。
大石山の山頂に戻り
せっかく来たのだから
すぐ下の鞍部まで足を延ばすと
こちらも
少し控え目なお花畑状態でした。

花は最後にまとめて紹介します。
*
大石山を振り返ったところ

登山口までの下りは、心配するほど
時間はかかりませんでしたが
時間や距離のわりに
太ももが筋肉痛になりました。
大正解だったのは
登山口から奥胎内ヒュッテまでが
快適な自転車旅だったこと。
上り:3時間40分
下り:2時間30分
自転車の往復は含まず、
涼しかったので、標準タイムより
少し速いかもしれません。
この日の歩数:29,801歩
お花畑の花
*赤紫*
ミヤマクルマバナ・ハクサンフウロ

ミヤマナデシコ・タムラソウ

*青色*
マツムシソウ・ハクサンシャジン

*白色*
ヤマハハコ・ウメバチソウ

マルバコゴメグサ・ハクサンイチゲ

コゴメグサは葉が丸かったので
マルバコゴメグサにしました
ウド

*黄色*
ハクサンオミナエシ・ミヤマアキノキリンソウ

キバナノコマノツメ*イワインチン

黄色のスミレは登山道から遠く
写真も不鮮明で代表的な種類名にしました。
イワインチン
キク科の多年草
別名インチン(茵陳)ヨモギ
黄疸に対する主薬であるカワラヨモギを
インチンといい、その葉が似ていることと
高山の岩場に生えることにより
付いた名前である
日本固有種で、本州の高山に分布する

緑の葉と黄色の花が
鮮やかで対照的で
元気が出ました。
end

滝見場~大石山山頂☆大石山@新潟百名山№17

2020-09-22 | 〇新潟100名山(下越)
山登りの楽しみは人それぞれで
山頂からの眺めや
お花畑の珍しい花たち
に癒されることが多数派でしょう。
この足ノ松尾根ルートでは
変化に富んだ登山道が印象に残るので
いつまでも忘れられない思い出になる
かもしれません。
だいぶ前に購入したガイドブックでは
やや緩やかな尾根や狭い岩稜の
変化のある登りが続き
視界が開けると主稜線が見える
とありました。
的確な表現だと思います。
ここまでは、足の置き場が悪く
初めての登山道なので
一歩一歩慎重に進み
ほぼ標準タイムでしたが
これからは、傾斜が緩み、
幅が広く、土の付いた尾根になり
スピードが上がります。
滝見場で追い越された単独登山者とは
ほぼ同じペースになり
何度も入れ違うことになりました。
滝見場からすぐ
英三の峰(940m)になります。

飯豊連峰は聞きなれない地名が多いですね。

木の枝が視界を遮るので
写真も撮らず、ペースが速まります。
前方が開けて
写真左奥のピークが大石山でしょうか?

まだまだ、主稜線は雲の中です。
英三の峰から30分で
ヒドノ峰(1080m)です。

ヒドはくぼ地の方言だそうで
この辺りは二重尾根になっていて
5分ほど歩くと
くぼ地にある水場への分岐になります。

看板には
急坂あり。往復15分。とありました。

この日は涼しくて
飲料水があまり減りませんので
通り過ぎました。
英三の峰から1時間で
イチジ峰(1265m)です。

大石山は標高1562mですから
残り300mは弥彦山の半分か!
弥彦山なら後30分なんですが。
雲がとれれば
右に主稜線上の地神山
左に朳差岳の手前の鉾立峰が
大きく見えるはずです。
雲が切れたときに
登山道を見下ろして
帰りに撮った写真です。

馬の背中のようになだらかに
見えますが
登山口から姫子の峰までは
狭くて、傾斜がきつくて
木の根が張っていて大変でした。
この辺りから、登山道のまわりに
蛇が目につきました。
1mから50cmくらいの
小さな蛇ですが
この日一日で10匹弱見ました。
すれ違う人との話題は必ず
蛇から始まり、
今までの人生で一番
蛇を見た日になりました‼
山頂かと思ったら
西ノ峰(1525m)

後ひと頑張りで
大石山山頂(1562m)です。

谷川連峰の西の端にある
平標山に似ている気がします。
英三の峰から1時間50分。
先に進むか、終わりにするか?
主稜線は雲に隠れて残念です。
お花畑
につづく


足ノ松登山口~滝見場☆大石山@新潟百名山№17

2020-09-19 | 〇新潟100名山(下越)
大日杉のコースで話した人の言葉が気になり
後日、奥胎内ヒュッテから
飯豊連峰の北の玄関である
大石山(1562m)に向かいます。
この1週間の天気予報は
あまりよくありませんが
気温が下がって
灼熱地獄ではなくなったので
お試しのつもりでした。
奥胎内ヒュッテに到着したのが5:40

先客は車2台で
女性の単独登山者と
8ナンバーに乗るイカツイ軍団7名と
判明しました。
登山者があまりに少なく
途中ですれ違うと、つい
話し込んでしまうのでした。

折りたたみ自転車を持ってきたので
半分以上は自転車を押して
登山口到着は6:10

登山届を提出し
バスの運行状況を確認した後

6:15出発です。

地図は朳差岳のものですが
大石山までのピストンです。
最初は、平坦なブナ林
“御用平”という名前付き

と思ったら、すぐ
ツイタテのような急登が始まりました。

ロープがありますが
少しだけ、九十九折の道が切ってあり
ありがたく使わせてもらいました。
その後も登山道は
急坂と平坦な道が交互に続き

早速、帰り道が神経を使いそうで
心配になりました。

最初の“岩場あり”の看板に遭遇し、すぐに
ロープの張られた岩場になります。

距離は短く、手がかりも足場も
問題ありませんが
痩せ尾根が続き、慎重に進みます。

登山口から1時間で
“姫子の峰”へ

隣の胎内尾根が視界いっぱいに広がり
水音が大きくて、下を眺めれば
川のせせらぎが白く見え
山奥深くに来たことを
実感しました。

急登が終わることはなく
前方の視界が開けて、まだ、
主稜線方向は雲の中。

ただ
少しだけ雲の間から、優しそうな日光が
隣の胎内尾根を輝かせました。

痩せ尾根は続き
再び、“岩場あり”の看板で
このコースのハイライトです。

渡り終えて振り返り

登山者が多いとすれ違いが
大変かもしれません。
まだまだ続く
木の根の張った痩せ尾根。

登山口から1時間50分で
滝見場に到着し、小休止にします。

写真中央の少し右に
小さく滝が見えます。

後続の単独の登山者が
あいさつをして
追い越していきました。
つづく

8月の花☆地蔵岳(飯豊連峰)

2020-09-14 | ◇日本百名山 花のまとめ +道具

大日杉小屋~地蔵岳

アキノキリンソウ(キク科)・ミヤマママコナ(ハマウツボ科)


ミヤマクルマバナ(シソ科)

地蔵岳~目洗清水

ウメバチソウ(ニシキギ科)


まとまって咲いていた訳ではないいが

直射日光の当たる暑いところで

涼しげに咲いていた

ハクサンシャジン(キキョウ科)

花と葉がどちらも輪生していたので

ハクサンシャジンとします。

センジュガンピ(ナデシコ科)・ヨツバヒヨドリ(キク科)


リョウブ(リョウブ科)・オヤマボクチ(キク科)


エゾシオガマ(ハマウツボ科)・マルバダケブキ(キク科)


リンドウ(リンドウ科)・せり科の花(代表としてミヤマトウキ)


end


滝切合(1409m)~地蔵岳~目洗清水☆地蔵岳

2020-09-12 | ‐‐飯豊:三国岳・地蔵岳

滝切合の先は

樹木がだんだん低くなっていき、

とうとう、

太陽に直に照らされることになりました。

ただ、その時間は30分ほどで

地蔵岳山頂に到着しました。

登山口から2時間40分。

ほぼ標準タイムです。

残念なことに、まだ、

飯豊山山頂は雲に隠れています。

右奥に

初めて見ることになった

飯豊連峰の北部がはっきり見えました。

のこぎりの歯のように波打っています。

ネットで検索しても

似たような画角の映像がなくて

何が何だかよくわかりませんでした。

飯豊山の左側は

御秘所・草履塚・切合小屋への稜線で

ここからは、なだらかに見えます。

このまま雲の様子を観察しても

何も変わらないかもしれないので

まだ体力が残っているし

もう少し先に進んでみることにしました。

滝切合から見た稜線は

緩やかな下りの後、登り返しのようでしたが

歩いてみると下りがきついです。

前方が開けて

この先の道が見えました。

この後の稜線の道は

直射日光がきつくて体力を消耗します。

最初のピークがかたらいの丘です。

地蔵岳から40分で到着。

飯豊山は見えません。

会津磐梯山方向の山々

地蔵岳を振り返る

右の小ピークが滝切合です。

目洗清水には

地蔵岳から1時間10分で到着。

暑さでやられ、少し時間オーバーです。

ちょうど

水汲みを終えた単独の登山者が

ハアハア息を吐きながら

戻ってきました。

この写真の中央で土の見える場所から

右に数十メートル行ったところが

水場だそうです。

地元の方のようで

いろんなルートから

飯豊山に登られているそうで

北の

奥胎内ヒュッテから頼母木小屋経由のルートが

変化に富んでいて一番好きだと

おっしゃっていました。

目洗清水の少し先に

飯豊山の展望広場があるようなので

行ってみると

地蔵岳より近いので迫力があります。

ただ、雲がかかって残念です。

日影がなくて暑いので

写真を撮ったらすぐに引き返しました。

地蔵岳まで1時間20分。

暑さで汗をかき、水を多めに飲んで

ばててしまいました。

目洗清水往復のご褒美なのか、

飯豊山の雲が薄くなっています。

雲が風に流されて

ついに

飯豊山山頂を拝むことができました。

まとめ

大日杉登山口⇒地蔵岳:2:40

地蔵岳⇔目洗清水往復:2:30

地蔵岳⇒大日杉登山口:2:10

予想通り、下りは楽でした。

この日の歩数:30,104歩

種類は少ないですが

地蔵岳8月の花に

つづく


ざんげ坂(1合目)~滝切合(1409m)☆地蔵岳

2020-09-07 | ‐‐飯豊:三国岳・地蔵岳

今回は登山行程の記録も

ソニーのα6000にしてみました。

レンズは小型軽量で取り扱いやすい

シグマ3兄弟の19mmにして

出し入れを楽にしました。

ざんげ坂までに追い越したのは

登山口で先行するのが見えた

ご夫婦の2人で

それ以外のすれ違いはありません。

ざんげ坂を見下ろして

この場所から下りる時にざんげするのか

と納得して、先に進みます。

すると

ルノワールの木漏れ日のような模様が

登山道に現れ

背中に朝日の熱を感じますが

程よい高さの樹木が直射を遮ってくれます。

これは

登山道が尾根道となったことなので

次第に暑くなることを覚悟しました。

右手の樹木が途切れて

滝切合から鍋越山に延びる稜線が見え

あの高さを超えないと

地蔵岳に達することはできないと

気を引き締めます。

着実に高度をあげる登山道を

登山口から50分で

長之助清水に到着。

まだ余裕があったので

念のため、水場を確認すると

梯子で5mくらい下り

横に10mくらいのところで

十分な水量の水場があります。

休みもそこそこに、出発し

すぐに、案内板にあった

御田を通り過ぎます。

昔は

水が溜まって田んぼのようだった

のかもしれません。

ここには

上りでは認識しにくいのですが

下りでは真正面に見える

大きな杉の木があります。

御田の杉と名がつくほどの大木です。

幹回りは

三人でやっと抱えられるくらい太く

登山口の大日杉の代わりとして

十分な存在感でした。

着実に高度を稼ぐ登山道は更に続き

前方から

ホラ貝の音が聞こえたので

信仰の山らしいと思いました。

しばらくして

単独の登山者を追い越しましたが

修験者の服装ではありませんし

ホラ貝を下げてもいませんでした。

ただ、お経を唱えていらっしゃいましたので

ホラ貝は

ザックの中にしまわれたのだと思います。

所々に水の流れで中央がえぐれて

歩きにくいところがあります。

登山口から1時間半を過ぎた頃

寄りかかるのにちょうどいい木が

あったので、眺めはよくないけれど

小休止にしました。

この道は足の置き場が安定しているので

下りは楽だと思います。

上りも直射日光が当たらないので

悪くはありません。

その後

時々、左側の木の枝が途切れて

遠くの山が見えます。

登山口から2時間で

滝切合という小ピークに着くと

この先のルートが見通せました。

ひらがなの「く」の字を

下から上にさかのぼる要領で

手前の稜線の右端が地蔵岳

地蔵岳から下って登り返すと、かたらいの丘

左奥から、切合小屋・草履塚・飯豊本山です。

飯豊本山は

既に雲がかかってしまいました。

つづく


飯豊山大日杉登山口~ざんげ坂(1合目)☆地蔵岳

2020-09-05 | ‐‐飯豊:三国岳・地蔵岳

密を避けて出かけるのは

どこがいいか?考えた末に

飯豊山の本山が見たいと思っていたので

まだ暗い長岡を出発し

福島県飯豊町を目指しました。

西会津インターで高速を降りて

ソバで有名な山都町の辺りを走っていると

磐梯山の方向に、一瞬

明けの明星が輝いて見えました。

英語では、モーニングスター(morning star)

前にいつ見たのか思い出せないほど

幸運!?

田んぼのように平らな土地に

ソバが植えられています。

まだ白い花の咲く時期ではないので

地味です。

新潟では枝豆が多く栽培されていますが

さすが、ソバ処の山都町です。

カーナビでは

大日杉小屋まで案内してくれません。

最後の5kmほどは

砂利道を覚悟していましたが

最後まで舗装されていました。

すれ違う車もなく

スムーズに走れました。

朝の6時に大日杉登山口に到着。

先着の車は10台ほど。

予測通り、密ではないようです。

大日杉小屋1階のトイレが使用可能です。

この時は、電気がつかなかったので

真っ暗でした。

携帯ライトがあると安心です。

現在地は

飯豊本山の左側・中津川の上流です。

靴を履き替え

山登りの準備を済ませて

6:30に登山口を出発。

ぬかるみをまたぎ

大日杉の言われをカメラに収め

(暗い中、小さなデジカメのためピンボケです)

深い森に足を入れると

水の流れる音がだんだん小さくなり

久しぶりに

360度の自然を感じることができます。

足元はふかふかで

人工的過ぎる階段はありません。

最初からの急登を覚悟していた割に

20分は足慣らしでした。

そこへ、いきなりの鎖場が出現し

それも数十mの長さがあり

手足を使って登ると

登り切ったところに鉄製の標識があり

1合目・ざんげ坂 の文字。

涼しいうちに高度を稼ごうという

思惑は破綻し

ひと汗かきました。

つづく