山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

年の瀬に 奈良興福寺 阿修羅像2009

2011-12-23 | 美術
2011年もあと少し。
大地震で大変な年になりました。
新潟は12月から雪で
外で写真を撮る状況にありません。
次の冬便りはしばらく先になりそうです。
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2009年の春
その仏様は東京にいらっしゃいました。
奈良興福寺所蔵
阿修羅像

* 
高校の修学旅行は
奈良京都だったのですが、
都合で参加しませんでした。
その後も
京都には何回か行きましたが、
奈良には縁がありませんでした。
今回初めてお会いします。
 *
場所は上野駅近く
東京国立博物館です。
久しぶりの新幹線でした。

* 
行列は覚悟していましたが、
土曜日の午前中に行ったので、
建物に入るまで2時間待ちでした。
 *
皆さんがそれぞれの
待ち時間対策をされていて
興味深かったです。
首都圏の方は行列慣れしておられます。
熟年者は意外と少なく
若い方が多い印象でした。
きっと
熟年者の皆さんは
平日に観られたのですね。
 *
建物に入ったら
おしくらまんじゅう状態でした。
一体の仏像が真ん中に。
100人以上が
1つの空間に混在していました。
 *
その一体の仏像は
顔が3つ・手が6本
どう見てもお姿は人間ではないのですが
正面のお顔は人間
それも悩み苦しみ、もがいている。
このアンバランスが
行列しても見たいところなのでしょうか。
阿修羅像の前で今までも
いろんな人が
いろんなことを考えたんでしょう。
奈良って
京都とは違うんですね。
* 
近くで止まって観ていることはできません。
階段を降りる前の
遠いけれど高いところから
ゆっくり見ることができました。
阿修羅像の
きゃしゃなお姿と複雑な表情
(正面の困ったようなお顔)
長い年月を経たお姿に重みを感じます。
さすが国の宝です。
 ∨
その翌年
2010年春
長岡の新潟県立近代美術館に
中宮寺の本尊で国宝の
「弥勒(みろく)菩薩」として知られる
菩薩半跏像
がおいでになりました。
<パンフレット画像消失>
 
朝早くから行列に並んで
2回拝見しましたが、残念ながら
阿修羅像のような
立ち去りがたさは感じませんでした。
下から見上げる展示になっていたので
そう思ったのか、
いろんな角度から拝見できると
新しい発見があったかも知れません。 
奈良には
阿修羅像に会いに行きたいです。
いつかきっと
* 
新年が
よい年になりますように
end

弥彦山から冬便り 金賞まんじゅう

2011-12-22 | 弥彦山の足跡 11・12月
湯気が出てると
ついつい買っちゃいます。
休日には行列もできます。
中村屋
第十六回新潟県展金賞受賞

色は濃いが
黒糖の香り豊かで
しっとりとした生地。 あんこは
小豆のこしあんです。
塩が少々強めなのにスウィート。
絶妙なバランスで
美味しさが口に広がります。
切れがよく、
しつこい甘さが残りません。 これぞ
金賞
温泉まんじゅう。

今日は冬至だそうです。
今年の
弥彦山は雪の中。

でもこの日は
遠くまで見渡せました。
<三条市下田方面>

国上山と光を映す信濃川

雪に埋もれる橋

 足元には落ち葉

山頂に近い登山道の脇に
ウサギの足跡。

弥彦山のうさぎは
砂糖のお菓子になっています。
チョコも出ました。
名前もおしゃれな
ちょこっ兎
*
雪の中で咲いている菊

みんな
生きるのに一所懸命です
end

はじめての2000m級‐2 平標山・仙ノ倉山 @新潟百名山№3-4

2011-12-18 | 〇新潟100名山(中越)
初めての本格的な山登りだったため、
残りの体力や脚力がよくわからない。
平標山の山頂で
仙ノ倉山に行くか行かないか
あまり迷わなかった気がする。
せっかく来たから
行くか
写真でわかるように
馬の背というか
牛の背というか
真ん中が下がっているから
下ってのぼることになる×2
ここって群馬県なんだ。 
見た目よりも高低差が
着実に体力と脚力を奪っていく。
それでも
ゆっくり歩くと
風がここちよい
周りは大草原。
行きかう人は少ない。
仙ノ倉山は
登山道の
小さなピークにあった。
谷川連峰の最高峰に
あっけなく到着。
ここまでの道は
恐怖を感じる場所がなかったが、
少し進んでみると、
道の両端が
切れ落ちて
ナイフの上を歩くような道に見えた。
それがちょっとではなく
ずーっと続いていた。
足がすくむ。
テレビで見たモンブランのようだ
と思ったのは
まだ初心者だったからか?
気を取り直して
平標山に戻る。

戻るときに見た平標山。
この日最後の登りは
けっこうきつかった。
頂上の手前に
休憩場所があり、大休憩。
おにぎりを食べて
横になると
風が通り過ぎていくのが
疲れを癒してくれる気がする。
顔が焼けないよう帽子で隠すのは忘れなかったが、
帰って鏡を見ればしっかり焼けていた。
ゆっくりしていたいが、
登った分は
下りなければならない。
登ってきた道に別れを告げ

平標山の交差点を左へ。
しばらく行くと
延々と続く階段の先に
山小屋が見えた。

 平標山の家
遠目にみても、
りっぱな
谷川連峰最西端の山小屋である。

しかし
この階段は
いくら進んでも
終わる気配がなかった。
大休止をとったとは言え、
疲れた脚にこたえた。
途中で
小学生くらいに見える
男の子が
一人で登っていくのに
すれ違う。
平気な顔して
すたすた登っていく
将来のアルピニストか?
ようやく
山小屋に着き
最後の小休止。
水も底をつきかけていたので、
補給。
山の水はなぜかおいしい。
<恵比須大黒の頭>

ここで
仙ノ倉山と平標山とはお別れ。
林の道を下る。
林の中は
日光をさえぎるので
涼しいかと思ったら、
風がないので、
暑い。
下りれば下りるほど
どんどん暑くなっていく。
後で見た
テレビのアナウンサーが言っていた。
この日は
日本のどこかが
観測史上最高気温を記録したと。
なんとか
登山口まで下りたが
そこから
林道のような変化のない道を
1時間も歩いた。
こういう道のほうが
足が棒になっていることが
よくわかる。
全身疲労と
汗だくのため
帰り道にあった
宿場の湯
で汗を流した。
∨ 
忘れられない思い出と
疲労が残った。

うつぼ草
(夏枯草)
登山道のすぐ脇に生えていた。
めずらしい花ではないが、
紫色が
夏の日の光で
薄紫に照らされ
印象深かった。
∨ 
花も汗をかいているようだ。
∨ 
end

ハンドメイドこんにゃく × こんにゃく番所(山形)

2011-12-15 | 思い出の味
今年はまだ
12月半ばだというのに
天気予報は雪マークがたくさんあります。
寒くなると
温かい食べ物が恋しくなります。 
 *
半世紀以上の歴史のある
手作りこんにゃくが
諸般の事情により
2011年末で製造終了だそうです。
それは
こんなこんにゃくです。
 
販売価格は1個110円。
表面のでこぼこが
手作りの証です。

* 
最近は
スーパーでなべやおでんの具材が
セットで売られていますが、
存在を主張する具材は
あまり見かけません。
* 
このこんにゃくは
内部に手作り独特の
空気が入っていて、
煮物やおでんの味がよく浸みます。
* 
おでんの状態
 
もう食べられないと思うと
さびしいですね。
* 
日本では
今は何でも安く大量に出回るので、
昔からの味・庶民の生活は
博物館だけにある
特別な世界なのでしょう。
だから
博物館がたくさんできるんですかね。
山形県上山市にある
こんにゃく番所。
* 
観光バスも来る
有名なこんにゃくやさんです。
* 
以前
予約してコースを食べに行ってきました。
3人でしたが、りっぱな個室に案内されて
最初に出てきたのが、
前菜
 
いずれにも何らかの形で
こんにゃくが入っています。
* 
見た目・食感・味が
対象に最も近いと思ったのが
こちら
 
海老です。
* 
こんにゃくいもは群馬県ですが、
山形県も
こんにゃく文化が残っているところです。
* 
気に入ったら
近くに行かれるときの
もう1ヶ所にいかがですか。
end

酒呑童子神社 新潟県国上山

2011-12-07 | 〇新潟の里山
新潟県燕市にある
国上山のお話です。
標高313mは弥彦山のほぼ半分になります。
市町村合併で燕市になりましたが、
分水町として知られたところです。
登山口はいくつかありますが、
今日は
道の駅くがみの奥にある
酒呑童子神社からの出発です。

<地図の現在地は出発地ではありません>
赤いルートも今回のものではありません。
神社の前に
砂利が敷かれた広い駐車場があります。

酒呑童子の昔話は
いくつかの地域で聞いたことがありますが、
ていねいな説明が案内板にありました。

車で通るたび
遠くから眺めていただけでしたが、
りっぱな五重の塔です。

いったい何年前に建てられたのでしょうか

山のふもとにあるので
水が湧き出ており、

大きな錦鯉のすみかである
公園の池に流れていました。
今は樹木の葉も落ち、
曇った新潟の空が湖面いっぱいに映っています。

神社の裏手から登山道が始まります。
道幅1.5mくらいでしょうか。
階段状になっていないけれど、
きれいに整備されたなだらかな登り道です。
傾斜がきつくないので、
登りは苦になりませんが、
濡れて足元が悪いときは、
くだりで苦労するかも知れません。

雪が積もっていたほうが、
楽な気がします。
実は、
雪が積もっても危険の少ないトレーニング場を
探しているんです。

登山道は里山の雑木林を進みます。
途中の国上山こもれび広場に
子供の遊び場が作られていました。
里山仕事隊の仕事らしいのですが、
どのような集まりなのでしょう?
 
春には雪割草が咲くようですが、
今は
黒い実をつけたエゾユズリハ(?)が
群生しているだけです。
まだ
色のついた葉が残っていますが、

来るべき春の準備は、ほぼ終わり、
もうじき白黒の水墨画の世界になります。
∨ 
30分ほどで、国上山中腹の国上寺に到着。
駐車場には食堂や売店があります。
なんと、売店が閉店になっていました。

子供が減少し、高齢者ばかり。
観光業にも厳しい冬が到来。
若者が定住するには仕事が必要ですが、
新潟の中でも
仕事のある都市部まで遠い地域では
自立する以外ありません。
TPPを導入し、安い米が輸入になれば、
農業による自立はもっと難しくなるでしょう。
国上山のように
登山道が整備された里山も
原生林に戻っていくのでしょうか。
暗い話になってしまいました。

落ち葉の紅葉

登山道の途中にある木像

蛇崩という展望台からの
弥彦山

見どころはいくつもあります。
end

つぶらな瞳の雪だるま 弥彦山

2011-12-02 | 弥彦山の足跡 11・12月
弥彦山のベンチで
いったい
何日
待っていてくれたんだい
つぶらな瞳の雪だるま君

その紅の目は
うさぎのように愛らしい
* 
夕日に染まった
薄紅色の頬は
みんなに見つめられて
恥ずかしかったからなのか
その体や
小枝のような腕は
あまりにも華奢だから
似合わない帽子を
取り替えてあげることもできない

* 
せめてもう一度
会いに来るその日まで
そのままでいてくれる

 *
新潟県弥彦村
弥彦山登頂200回記念
紅葉も雪も同時にある世界

*

その後日
雪だるまの親子?

子供はソリに乗っている
end