山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

芭蕉の句碑と山頂台地 月山 日本百名山№19

2012-09-24 | 19月山(初秋)
月山は
牛首から
しだいに急坂になっていきます。
休みなく続く登り坂
 
前方の視界も開けて
牛の首がどのくらいの長さか
一目で見渡せます。
両脇はなだらかな草原
秋の装いが始まっています。

雲間から見える景色
姥ケ岳・湯殿山方向
を楽しみながら

お地蔵様の出迎えがあり
30分ほどで登りは終わります。

そこには
芭蕉の句碑


雲の峰いくつ崩れて月の山
達筆すぎて
何が書いてあるか
説明がないと読めませんね。
今日の天気は
この句のように
雲の峰がいくつも崩れて
山を下るようすが見れました。
この先は頂上台地で

平坦な道がまっすぐ伸びています。
エーデルワイスだと
声を上げる山ガールがいたり

やっと見つけた
まだ白さの残る1輪
ミヤマウスユキソウ
団体さんもいてにぎやかです。
芭蕉も山に泊まったらしいが
その頃にはなかったと思われる
立派な月山頂上小屋

前方に
山頂の月山神社奥宮があります。  

神社内部は撮影禁止です。
参拝後
右に迂回して
神社の裏手の
三角点まで行って見ました。

少し上に
小高い岩のようなものがあり
以前は行けたような道がありますが
今は柵があって進めません。
神社の脇の広い原っぱで
雲が流れるのを眺めながら
遅い昼食にしました。

日帰りなので
ハイスピードで下ります。
振り返って
丸見えの奥宮

リフト乗り場まで
写真を撮りながらも
1時間で着きました。

リフト乗り場から歩き始めて
戻ってくるまで
3時間40分の滞在でしたが
一瞬一瞬
体にしみ込むように
心身をリフレッシュしてくれた
すばらしい山旅でした。
<帰りの牛首付近>


また
クロユリやウスユキソウの咲く頃
登ってみたいものです。
今日の歩数=14613歩
end

雲の中のお花畑 月山 日本百名山№19

2012-09-22 | 19月山(初秋)
月山のペアリフトを降りてから
姥ケ岳山頂まで
花の写真を撮って時間を使ったので
30分近くかかりましたが
体力を使うほどでもなく
植物園を散歩しているような
雰囲気です。

チングルマ
バラ科の小低木
日本の本州中部以北・
サハリン・千島・カムチャッカ・アリューシャンに分布する



キンコウカ
ユリ科の多年草
中部以北の山中で多湿の草原に群生する

∨ 
イワショウブの実
ユリ科の多年草
本州のおもに日本海側に分布する  

姥ケ岳山頂の少し先で
道は二股に別れ
左は湯殿山方面の下りですが、
月山方面の右に進みます。
木道や石畳の道が上ったり下りたり

廻りは霧の中で
緑に少しだけオレンジが入った
初秋の景色です。

水滴が空から落ちてきました。
寒くはないので
このまま進みます。
このあたりは
お盆の縁に当たります。
道の両脇は種類の違う花が
咲き競っています。
ハクサンイチゲ
キンポウゲ科の多年草
北半球の山地湿原に広く分布する  

キバナニガナ?
花びらの枚数が多い  

ミヤマキンバイ
バラ科の多年草
高山の岩場や礫地に生える  

アカモノの実
ツツジ科の小低木
イワハゼともいう

ミヤマリンドウ
リンドウ科の多年草
本州中部以北および北海道の高山の湿地に生える

シロバナトウチクソウ

遠景は雲で見えませんが
たくさんの花が
退屈させることはありません。
霧の中
残雪が見えました。

9月になっても残っている?
地球温暖化でこんなに小さくなった?
これだけだったら
夏でも大量の残雪
という訳にはいきません。
姥ケ岳から30分ほどで
牛首に着きました。
 
リフトからまっすぐ月山に向かう道と
合流します。
山の形を牛に見立て
ここが牛の首の付け根あたり
ということでしょうか?
つづく

月のように優しい 月山 日本百名山№19

2012-09-20 | 19月山(初秋)
深田久弥さんの
日本百名山より
出羽三山の中で月山はひとり高く
牛の背のようにゆったりと伸びた
撫でたような穏やかな線が月のように
優しい山という印象を与えている
松尾芭蕉も登ったという2000m級の山
山を誇りとする山形県人が鳥海山と並び愛する山
夏山は雲とエーデルワイスと多量の残雪が
迎えてくれるという
夏山というには遅く
紅葉には早い
9月
急に時間が空いたので
半年ぶりに日本百名山
登って来ました。
どこにしようか
迷った挙句
少し早い秋を見に行こうと
山形県の月山に決めました。
日帰りの強行軍ですから
登り下りともリフトを利用します。
登山口の駐車場を出発すれば
ロッジの白樺の先に
姥ケ岳が出迎えてくれます。

10分歩けば
リフト乗り場が見えます。

すぐ右に登山道があり
山頂まで
2時間半という標識がありました。
余裕があれば挑戦したい時間です。
 ∨
夏山リフトは時間が遅いので
少ない乗客を乗せて
のんびりと登っていきます。

足元にはにぎやかに
りんどうなどが咲いていました。

冬になると支柱の5mくらい上
ここまで雪が降るのかという
高さに付け替えるようですが
夏山リフトでは
足が花に触れるほど低く
花を楽しみながら
登ることができます。
リフトも終点に近づく頃
姥ケ岳が左に大きく
見えてきました。  

リフトを降りると
大きな看板があり
コースを一目で確認できます。

すぐ下で
親子が4人で休んでいました。
挨拶をして
姥ケ岳に向かいます。
姥ケ岳への道を
少し登り振り返ると
リフト乗り場の先に
山と山の間に
細い川と街道が見えます。

足元には
もうじき秋なのに
チングルマやリンドウなど
お花畑状態です。
広くなだらかな斜面は
お盆のように
中央の沢のあたりがくぼんでいます。

ここをスキーかついで登るのが
夏スキーなんでしょうか?
今は雪が見えません。
前方には雲がわいています。
冬には雪をのせてくるのでしょう。
のんびり姥ケ岳方向に登って行くと

本当に雲の中になってしまいました。
 さっきまで晴れていたのに。

姥ケ岳山頂も雲の中です。
∨ 
つづく