山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

秋田駒ケ岳☆6月の花と温泉@日本二百名山

2021-07-14 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
秋田駒ケ岳の6月上旬は
まだ早春といえる季節で
大群落となる花たちも、まだ
力を貯めているところです。
露に濡れて
最高ではない状態のものもありましたが
初めてみる花もあり
十分に楽しむことができました。
<赤・紫>
シラネアオイ・スミレ

ショウジョウバカマ(写真省略)
<黄色>
オオバキスミレ・ミヤマキンバイ
タカネスミレ

<白色>
サンカヨウ・ヒナザクラ

チングルマ・イワテハタザオ

ツバメオモト・コマクサ(葉のみ)

*
調査中

<花に関する補足>
オオバキスミレ(スミレ科の多年草)
高山型のミヤマキスミレもあり
3枚の茎葉が輪生状となる
この写真では判別不能。
タカネスミレ(スミレ科の多年草)
葉に毛があるキバナノコマノツメに似ている
タカネスミレの葉はツヤツヤしている
この写真では判別不能。

 ミヤマキンバイ(バラ科の多年草)
ミヤマダイコンソウに似ている
ミヤマキンバイの方が葉は小さい
サンカヨウ(メギ科の多年草)
雨にぬれると透明になる花が美しい
カヨウ(荷葉)とはハスのこと
ヒナザクラ(サクラソウ科の多年草)
八甲田山から吾妻連峰までの湿地に大群落をなす
東北を代表するサクラソウ
イワテハタザオ(アブラナ科の多年草)
イワハタザオの亜種
イワハタザオより大型で花柱が短い
ツバメオモト(ユリ科の多年草)
葉がオモト(万年青)に似ている
夏に付ける瑠璃色の実が燕の頭に例えるなど
ツバメの名の言われは複数あり
車の運転をする前に
風呂に入ると眠くなるので、帰りには
温泉には入らないのですが
あまりに有名な乳頭温泉が近いので
鶴の湯に立ち寄ることにしました。
秋田駒ケ岳を降りると、雨が降り始め
鶴の湯に着くころには
本降りになりました。

屋根から雨がしたたり落ちています。
山で、晴れるまで粘らなくてよかったと
幸運に感謝です。

内風呂と露天風呂で別れ
それぞれに2つと3つの風呂があり
両方はしんどいので
露天風呂の3つの風呂に入りました。
写真撮影禁止とありましたが
たまたま無人でしたので、内緒で
1枚撮らせてもらいました。

風呂の底の砂利が動くと刺激的で
貴重な体験をさせてもらいました。
帰路、予想通りに眠くなり
途中休憩の道の駅おおうちで休憩し
登山の後に恒例のソフトクリームを
いただきました。

東北の日本百名山で未登頂は
早池峰山だけになりました。
終わってしまわないように
あえて残しておくことは
嫌いではありません。
早池峰山の今頃は
ハヤチネウスユキソウの季節でしょうか?
悩ましいところです。
end

秋田駒ケ岳☆大焼砂⇒焼森⇒八合目小屋@日本二百名山

2021-07-12 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
ムーミン谷から大焼砂の尾根に出ると
台風並みの秒速20m級の
強風が吹いていました。

真っすぐに立って歩けません。
写真だけ見ると
のんびりした尾根歩きのようですが
遠くが曇っているのに
ここだけ見渡せているのは
強風だからです。
振り返って、国見温泉方向。

緑の草の葉が所々あります。
花が咲いていないので素通りしましたが
タカネスミレかもしれません。
立ち止まって
観察する余裕はありませんでした。

ガスに近づくほどに風が弱まって
ハイマツ帯に入ると
横岳山頂です。
ムーミン谷の駒池から30分です。

ベンチもあり、ホッとして小休止。
まだ時間が早いので、帰りは
阿弥陀池経由の片倉岳コースにすることにして
焼森まで往復します。
タカネスミレの大群落があるということでしたが
途中の登山道脇に紫色のスミレが見えるだけで
焼森は雲の中でした。

ここも焼森という山のようです。
横岳に戻り
男岳に向かう道を途中で右折し
阿弥陀池分岐を下ります。

木道が現れ

シラネアオイとサンカヨウの大群落の中を

阿弥陀池小屋に下りました。

人の気配はありませんでした。
焼森の往復と阿弥陀池小屋への下りを
合わせて30分くらいです。
まだ時間は早いのですが
雲の中、何も見えないし
この日の天気予報は曇りでしたので
心残りですが
男女岳・男岳は登らず
帰路につきました。

下山途中も雲が取れることはなく

阿弥陀池小屋から50分で
8合目小屋に到着し
靴を洗って、車で山を下りました。

時間のまとめ
(各行程はおおよそ30分です)
8合目小屋⇒片倉岳⇒阿弥陀池⇒ムーミン谷⇒
横岳⇒焼森往復・阿弥陀池⇒8合目小屋
合計:約4時間

(男女岳は未登頂)
この日の歩数:20868歩
エリアごとに山の特徴が異なり
ゲームのように楽しめました。
ただ、歩行距離が少し物足りない気がしましたので
標高820mの国見温泉からのルートが
おすすめかもしれません。
歩行距離:10㎞
高低差:820m
マイカー規制もありませんしね。
最終回
花と温泉に
つづく

秋田駒ケ岳☆片倉岳⇒ムーミン谷@日本二百名山

2021-07-09 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
片倉岳から阿弥陀池に向かうと
雲の切れ間から薄日が差しました。

しかし、低い雲がさえぎり
田沢湖もうっすらとしか見えません。

コントラストを100%上げてようやく
写真の左の中ほどに楕円状に見えるのが
田沢湖です。
途中から木道となり
片倉岳から30分ほどで阿弥陀池に着きました。

花の百名山にある地図のコースタイムは
あまり参考になりません。
男女岳は雲の中なので登らず
男岳方向に右折し、奥に進みます。

振り返って見下ろす阿弥陀池

峠のような鞍部に着くと
風が強くなり寒くなりました。
男岳も雲の中なので登らず
馬場ノ小路に進みます。
かなりの急降下となる下り坂です。
(下りるとちゅうで振り返り)

通称ムーミン谷と呼ばれる火口原が
少しずつ見えてきました。

足元に黄色い花がたくさん写っています。

花の百名山選定の根拠である
タカネスミレでしょうか?
風景と急な下り坂に目を奪われ
足元を見る余裕はありませんでした。
一番奥に見える
真ん中が窪んだ山は小岳です。

コントラスト100%上げています。
形は火口のようですが
全体が草に覆われているので
現実感のない漫画のようで
ムーミンが出てきそうな気がしました。
谷の奥の右側に木道がありますが
その手前は雪に埋もれて
登山道がはっきり分かりません。
雪渓に踏み跡も見えず
軽アイゼンも持たなかったので
勘を頼りに
平らで安定していそうなところを
ゆっくりと歩きました。

阿弥陀池から40分で
ムーミン谷の一番低いところ

木道左に見えるのが駒池です。
振り返ると
下りてきた道は雲に隠れ
谷を囲む高いところはすべて雲の中です。

誰もいません。
ザックを下ろして休むことにしました。
仙北市内のスーパーで見つけた
3種のおこわをいただきます。

一口食べて、とてもおいしかったので
写真に残しました。
製造場所は仙台市でしたので
新潟にもあるかもしれません。
しばらく
頭の隅に置いておくことにします。
八合目小屋に戻ったら
熊情報の案内板に眼が止まりました。

このときは知りませんでしたので
出会わなくて幸いでした。
30分ほど休憩して
先に進みます。

雪渓には踏み跡があり
滑り落ちないように気を付けながら進むと
雪の先に
真っ黒な斜面が現れました。

つづく

秋田駒ケ岳☆八合目小屋⇒片倉岳@日本二百名山

2021-07-07 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
せっかく八幡平まで遠出したので
帰り道に少し寄り道をしようと
秋田駒ケ岳から田沢湖が見てみたいと思い
秋田駒ケ岳に登ることにしました。
日本百名山ではないので
いつものガイドブックは使えず
花の百名山を読みましたが
マイカー規制についての記述が小さく
見落としていました。
8合目に向かう道の入り口に大きな看板があり
この日は規制のない日で
そのまま8合目まで
車で行くことができました。
朝早く、余裕があったので
出発前に小屋で情報収集して
マイカー規制のカレンダー

手書きのマップ

乳頭温泉郷の一覧

片倉岳コースへ出発します。

曇っていますが、山の形は
はっきりと見えています。

歩き始めてすぐに灰色の壁が現れ
活動中の火山の雰囲気です。

定期的に書き直しているのか?
石に白ペンキの文字が
はっきりとわかります。


10分ほど歩くと高度が上がり
八合目小屋を見下ろします。

広々とした谷にポツンと四角い小屋があり
ここがムーミン谷と呼ばれても
いいんじゃないかと思いました。

ベンチがあるのできっと
晴れていれば素晴らしい展望が
あるのでしょう。
うっすらと田沢湖が見えました。
雪渓を横切ります。

帰りには
小屋の管理人さんが雪をつついていて
近くまで寄って声を掛けたら
集中していたのか、すごく驚かれました。
8合目小屋から30分で
片倉岳に到着です。

土が赤いのも火山の印でしょうか。
富士山の土も赤かったのを
思い出します。
山頂には雲がかかり始めました。

つづく

八幡平☆新玉川温泉@日本百名山№52

2021-07-01 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
八幡平は春まだ早いため
花はこれからだと思います。
水芭蕉・ショウジョウバカマ・


ミツバオウレン・スミレの他は
シラネアオイ

が畚岳に少し咲いていました。
この日は
歩行距離・高低差ともに
軽いレベルでしたが
アメニティが揃っている
日帰り温泉施設を調べていたので
予定通り
新玉川温泉に立ち寄りました。
800円なり。
写真は撮らず
パンフレットをスキャンしています。
建物はホテルのようです。

内風呂のある空間は広く
天井も高く
開放感があります。

湯船の数も種類もシャワーの付いた洗い場も
たくさんありました。
露天風呂も広く
地方ロケのあるテレビ番組で
見たことがある気がします。

この時の露天風呂には
私の他にお客さんは1名しかおらず
舞台から眺める自然の中に
鳥のさえずりが
はっきりと聞こえました。
登山の後はいつも
ソフトクリームにするのですが
今回は秋田名物
ババヘラアイス

シャーベットのような食感でした。

連続した歩行ではないので
この日の歩数計はOFF
end

八幡平☆三大眺望地@日本百名山№52

2021-06-30 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
長く使い続けたガイドブックの
情報が古くなってしまい
コースタイムなどが改訂された
同じものの最新版を買いました。
そのガイドブックに八幡平は
三大眺望地という観光地っぽい
記載があったので
翌日に巡ってみることにしました。
朝早く、黒野地入口より
茶臼岳に向かいます。
天気予報は悪くないのですが、曇っていて
遠くを見通すことはできません。

木道を進むとだんだん
水芭蕉が見えてきます。

熊の泉という水場がありましたが

コップを持参しなかったため
飲むのをあきらめ、そこからすぐに
黒野地という湿原に着きました。
うっすらとガスがかかり
コントラストの少ない写真になりました。

右に曲がって茶臼岳に向かいます。
傾斜は少なく、石がゴロゴロの道で
雪解け水が川のようだったり

残雪が薄くなって
踏み抜いてしまうところもあり
慎重に進みます。
茶臼山荘まで来たところでガスは濃くなり

山頂まで登っても何も見えないことは
間違いなく、黒野地入口に引き返しました。
晴れていれば
黒野地の湿原が見渡せたのだと思います。
八幡平山頂駐車場に移動し
ガスが消えるのを待ちます。
時間つぶしに、
小説を読んでゆっくりしたら
2時間ほどで晴れました。
見返峠から源太森へ向かいます。
ドラゴンアイの分岐までは
前日同様に人通りが多く、その先は
予想通り、静かな山歩きになりました。
30分ほどで山頂に到着です。
東北と四国では、
〇〇森という名前の山が多いらしい。
山というより丘の方がふさわしいかも?
源太森はさすがに
三大眺望地であり
八幡沼と八幡平最高地点方向

黒野地と茶臼岳方向

うっすらと
岩木山まで見えました。

帰りは八幡沼の北側をめぐります。

管理者の方が
残雪をならしたり
目印のポールを抜いてまとめたり
冬の後片付けをされていました。
八幡沼越しの岩手山

三大眺望地の最後は
裏岩手縦走コースにある
畚岳。

車道のすぐ脇に4台ほど
車を止められる場所がありましたが
知らなかったので
山頂駐車場から歩きました。
遠くから見ると
最後の急坂が大変かと思いましたが

距離が短いので
あっという間に山頂です。
写真が小さくてすみませんが
八幡平の横からの眺め

岩手山への長い縦走路方向

秋の紅葉がおすすめのようです。
長くなったので
少しだけ残ったその後に
つづく

八幡平☆最高点⇒頂上駐車場@日本百名山№52

2021-06-25 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
登山口の案内板にあった地図では
時間が変わらないルートがあったので
帰りはその道にしました。

山頂まで来たほとんどの方が
その選択をされていました。
まだ春の浅い雪道に
大勢の足跡が残っていて
ルートを間違える心配はなさそうです。

時間を気にする間もなく
鏡沼より随分と大きなガマ沼・八幡沼が現れ
展望が開けました。

火口跡の水たまりにしては
大きいです。

*

平坦な山の形と大きな沼に対して
今も周辺に温泉として
大量のエネルギーを放出して
八幡平が火山であることは
思考がうまくつながりません。

八幡沼を周遊しても
そんなに時間はかかりませんが
長時間の車の運転で疲労もあり
見返峠から駐車場に戻ることにしました。
見返峠からの展望です。

ゆったりとした起伏と
それを縫うように曲がりくねった道は
長野の霧ヶ峰を思い出します。
趣のあるよい名前を付けられました。
その後は、長い下りの石の階段です。
すぐ脇に
桜の花が1輪ほころんでいました。


正面に見える円錐形のピークは
畚岳です。
畚(もっこ)とは
縄・竹・つるなどを網状に編んだ運搬道具のこと。
石や土を入れ、
棒でつって担いだり、背負ったりして運ぶ道具です。
登山口に戻り
サービスセンターの中を見学すると
ここ数年のドラゴンアイの写真が
展示されていました。

なぜ、こんな形で雪が残るのか
謎です。
両親の記念写真にあった藤七温泉で
同じ場所から写真を撮り
無料のお土産にします。

八幡平三大眺望地に
つづく

八幡平☆頂上駐車場⇒最高点@日本百名山№52

2021-06-16 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
この日は休日ということもあり
山頂の駐車場は、ほぼ満車でした。
ちょうど風が通り抜ける場所らしく
強風で車のドアの開け閉めにも
気を使いました。
ほとんどの皆さんのお目当ては、
歩いて10分の鏡沼でしょう。
深田久弥さんの
日本百名山より
広大な高原のあちこちに、素朴な山の湯、風致のある地沼、
北方独特の樹林が散在して、一大楽園を展開している。
人々がそういう高原に美を見出すようになったのは、
比較的近代のことで、それまではそんな山奥に入るのは、
鉱山の人か、鄙びた湯へ湯治に出かける村人以外はなかった。
今では、山頂の近くまで車道が伸びて
山にはまだ雪が残るこの季節にも
大勢の人が押しかけます。

整備された階段から登り始めると
すぐに、鏡沼への分岐となり

ほぼ全員の目的地は鏡沼のようです。
春の山らしく、雪道となり

思い思いの足元ではありますが
転ぶ人もなく、大勢とすれ違います。
写真は、人が少ないところを撮ったので
実際を反映していません。
皆さんがマスク姿です。
登山口から10分ほどで目的地
鏡沼に到着しました。
樹林に囲まれているので
駐車場のような強風は吹いていません。
沼の横と上の2か所に
立ち止まれるスペースがあり
写真を撮っていました。

この日の数日前の大雨により、今年は
青いリングが崩れてしまったようです。
皆さん残念がっていました。

でも、これはこれで
滅多に見られないものであり
涙を貯めたドラゴンアイと名付けたいと
思います。

ほとんどの人が駐車場に戻っていきましたが
そんなに遠くない八幡平最高点に向かいます。
上空は強風を思い出させる
絵本の中の雲が流れています。

歩きにくい雪道を

鏡沼から20分で八幡平最高点に到着です。
といっても、ほとんど同じ高さのため
木製の展望台が用意されていました。

その下に、
ほんの少しの盛り上がった土があります。

見渡す限り
アオモリトドマツの森が広がっています。

冬には樹氷の森になるのでしょう。
森に浮かぶ山は霞んでいますが
うっすらと岩手山が見えました。

日本百名山の碑

つづく

鳥海山@旅の途中

2021-06-14 | 52八幡平+秋田駒+乳頭-玉川
新潟から秋田まで日本海東北道を走ると
まだ、県境の2か所が途切れています。
新潟の朝日まほろばと山形のあつみ温泉 50㎞
山形の遊佐比子と秋田の象潟 30㎞
長岡市から秋田市まで330㎞ですので
残りは4分の1となり
以前ほどの距離は感じなくなりました。
休日に移動しましたが
観光バスは1台も見ませんでした。
日本国民は長い自粛に耐えています。
旅の途中で、鳥海山の雄大な姿に
見とれてしまいました。

象潟インターの入り口付近から
秋田県からの鳥海山を
写真に記録しました。
ほぼ、山形県からの姿の
鏡像になっています。

深田久弥さんは、日本百名山で
颯爽とスマートな独立峰と評しています。
今回の旅の目的地はこちらです。

八幡平@日本百名山№52
つづく