山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

白馬岳山頂から下山まで@白馬岳☆日本百名山№41

2018-02-03 | 41白馬岳(初秋)
長野県側から見た
絶壁の白馬岳からは想像できない
山頂の風景が広がっていました。
白い雲海に浮かぶ
広々として緩やかな起伏は
高度3000mのリゾート。
山小屋に泊まれればもっと楽しいはずですが
この日は日帰りです。
この辺を庭のように歩き回っているらしい
女性のふたり連れは
とても楽しそうに
明日のルートを説明してくれましたが
私はまだ
今日のルートの半分しか歩いていないという
ギャップが悩ましい。
南は白馬三山の杓子岳と白馬鑓ヶ岳

一番奥に槍ヶ岳と穂高岳が見えます。
その少し右には剣岳と立山連峰

さらに右には旭岳

この3枚を横に並べると

東は・・・まぶしく白い雲海

白馬大池からの雨で
どうしようかと悩んだけれど
上ってきて大正解でした。
下りの時間を考えると
12時には下山開始と決めていました。
山頂での1時間を満喫し
名残を惜しみながら下山します。
いつもの下山とは違い
上りで見られなかった風景が新鮮で
下りも楽しいものでした。
小蓮華山にて

上空にも薄い雲が広がって
雲海が本当に海のようです。
イワギキョウ

船越の頭より小蓮華山を振り返る

左の奥に白馬岳の山頂が見えます。

白馬大池方向

白馬大池にて

チングルマのじゅうたん
上りは6時間
下りは5時間
(休憩を含む)
この日の歩数:47866
たぶん・・・自己新記録です。
その後、この無謀な挑戦は
無理がたたって
体のあちこちに異変が生じ
何回か病院のお世話になりました。
end

小蓮華山から白馬岳山頂@白馬岳☆日本百名山№41

2018-02-01 | 41白馬岳(初秋)
小蓮華山から白馬岳への道のりは
空気が薄いため足取りも重く
重厚な白馬岳が
終始見えていることを励みにして
ゆっくり着実に歩きます。

*

*

*

右斜め上に向う道はすいぶん斜度があり、
足元のごろごろした砂利石が
ズルズルと後に引き戻すようで
とても疲れました。
その坂を登りきると
前回リタイアした三国境です。

この先の最後の急坂を見て
小休止にしました。
少しでも荷物を減らそうと
おにぎりをひとつ食べるつもりが
極度の疲労のため食べきれません。
ただ
この日持ってきたカシューナッツは
食欲がないときでもエネルギー補給ができ
とても助かりました。
蓮華温泉から既に5時間経過し
残すは1時間弱の登りです。

岩の塊のようなこのピークには
岩影に花が凍っていました。

振り返れば
何も見えず寒い思いをした尾根道が
今は穏やかに見えます。

そこを超えると初めて
富山県側のなだらかな斜面が
オレンジ色に染まって広がり
その縁にある緩いカーブ登山道を見て
ホッとしました。

もう山頂はすぐそこです。
小蓮華山から白馬岳山頂まで
標準コースタイムどおり
1:30でした。
つづく

小蓮華山@白馬岳☆日本百名山№41

2018-01-03 | 41白馬岳(初秋)
白馬岳への稜線上の小ピークですが
新潟県最高峰の小蓮華山は
標高2766m。

*

ここから見る白馬三山は
威厳のある姿で
夏もよし、秋もよし。

山頂にある鉄剣が
信仰の山の証しであり

逆に、
日帰りが困難な白馬岳山頂には
宗教施設は何もありません。
白馬大池から
1時間20分かかりました。
年々落ちていく体力を心配しましたが
日帰りを想定した
装備の軽量化のおかげで
今回は白馬岳まで行けそうです。
ガイドブックの標準タイムは
白馬岳山頂まで1時間半。

山頂はまだ小さく、遠く感じます。

つづく

白馬大池から白馬岳が現れるまで@白馬岳☆日本百名山№41

2017-09-22 | 41白馬岳(初秋)
雨具を着ると気が重くなりますが
軽量のレインウェアに買い換えてから
初めて使います。
雨具が軽いと気分も少し軽めです。
白馬大池山荘を8:00に出発。
霧のため視界は数百mでしょう。
登山道の判別はできますが
急な上りが気力を奪っていきます。
強風のため雨具を着ても寒いくらいです。

山頂方面から下りて来る人も笑顔は無く
すれ違うときの挨拶も
あまり元気がありません。
小さいサブカメラを
防水カメラTG-5に替えたので
雨を気にせずに撮影を続けられます。
花を撮るくらいしかありませんが。
チシマギキョウ

トウヤクリンドウ

40分で船越の頭に到着しました。
霧のため展望はありません。

*

空に
少し明るいところが見え始め
8:50頃に
急に視界が開けたので、あわてて
青空と緑の山並を写真に収めました。

足元は赤いじゅうたんになっています。
山の天気は
思い通りにはなりませんが
この日は幸いにも
このまま視界が広がっていきました。

9:00
何かを見下ろしている登山者がいたので
その隣からのぞいて見ると

白馬大雪渓と
その起点:猿倉荘が見えました。
これから5分で、どんどん雲が引いて
風景が変わっていきました。
白馬大池

小蓮華山

白馬岳

何も見えなかったのに
舞台の幕が上がるように
スーっと霧が晴れるのは
美ヶ原の王ヶ頭以来の
スペシャルな体験です。
つづく

蓮華温泉から白馬大池まで@白馬岳☆日本百名山№41

2017-09-19 | 41白馬岳(初秋)
白馬岳の山頂まで行けるのか
自信はなかったけれど
前回、三国境でリタイアした経験から
朝、日の出とともに出発しないと
下山が日没までに間に合わないので
登山口の蓮華温泉を510=日の出前に
出発です。
空には月が。

三国境まで前回と同じルートです。

体力温存のため
写真も控えめにしました。
すぐに朝日が雪倉岳を赤く照らします。

*

青空が広がっていきます。
登山道は
最初は土が多く歩きやすいのですが
次第に大きな砂利が道を覆います。


天狗の庭まで130です。
この辺りの樹木は風雪に耐え、自然の庭園となり
初夏に来れば、珍しい山野草も咲いています。

*

*

向いには針ヶ岳と雪倉岳、

さらに日本海に至る栂池新道が見渡せます。
登山道は再び、林に入り、約1時間で
視界が広がると
白馬大池山荘に着きます。

*

*
この時点ではまだ
少し先を歩く人が見えましたが

あっという間にガスがかかり
小雨が降ってきました。
風も出てきたので、小屋の軒先を借りて
雨具を着ることにしました。
つづく

風速を怪しむ9月@白馬岳☆日本百名山№41

2017-09-17 | 41白馬岳(初秋)
台風が先島諸島の付近にいたので
心配だった下り坂の天気の中
白馬岳の天気予報を調べると
『てんきとくらす』の予報では
この日の登山指数はAランクだけれど
午前中は風速14m・午後は風速34mと
すごく怪しい感じでしたが

的中しました。

深田久弥さんの
日本百名山より
わが国の高山には大ていその頂上に古くからの祠が祀ってあるが、
白馬岳にはそれが無い。
この美しい山を讃えた詩歌の類も、古い記録には見当たらない。
(中略)
こんな風に白馬岳が世に知られることのおそかったのは、
僻遠の地にあったからだろう。
今でこそ一夜の汽車で山麓に達しられるが、
半世紀前には、信州の奥の北安曇まで旅する人は、
ごく僅かであったに違いない。
つづく