前日午後の大雨からは
予想しがたい晴天の空に
朝日が昇ろうとしています。
山小屋の管理人さんお勧めの
小仙丈尾根上のご来光スポットから
午前4時に日の出を待ちます。
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この日は、残念ながら
下から雲が連続して立ち上り
それが丁度日の出の方角でした。
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富士山と北岳も
見えたり雲に隠れたりで
2座が同時に見えたのは
4:30のことで、その後
雲がオレンジ色になり
あわてて仙丈岳山頂に向かうと
薄いモルゲンロートになりました。
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せっかくなので
昨日と同じ道を、もう一度
仙丈岳の山頂に進み
藪沢カールと仙丈小屋
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イワベンケイ
朝早いためか、黄色い花が
今までより鮮やかに見えました。
写真もよく撮れている気がします。
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仙丈小屋の朝食は5時~6時で
あまり時間が残っていなかったので
山頂はほぼ素通りです。
仙丈小屋に下りる道で山頂を振り返ると
赤土が昨日より赤く見えました。
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仙丈小屋の朝食は、席に着いてから
魚に火を入れてくれるのが
こだわりのようです。
大きな山小屋ではできない
サービスですね。
Ⅴ
藪沢カールにはまだ
日差しが届きませんが
6時に下山を開始します。
小屋のすぐ下にある水場です。
昨日減った分を補充しましたが
全量を交換するべきだったと
後悔しました。冷たくて
癖のないおいしい水です。
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水は見えませんが沢なので
岩がゴロゴロの道を下っていきます。
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イワカガミや初めて見る謎の白い花など
所々で花が群生していて
それを楽しみながら歩いていると
一面にキバナシャクナゲが
咲いていました。
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シナノキンバイ
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ナナカマドの花と
鹿の食害を防ぐためのフェンスが
長く続き、山頂を見上げれば
草で覆われた藪沢の上部が広がり
カールの底にある仙丈小屋が
いいアクセントになっています。
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少しの間ハイマツが続くと
背の高いダケカンバの足元に
淡いピンクのシャクナゲが咲いていました。
こんなに南の山でも見ることができ
やっぱり高い山なのだと再認識。
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藪沢の正面に回り込むと
下る道の先に甲斐駒ヶ岳があり
甲斐駒ヶ岳からは
藪沢の正面が見えるのだ。
次に登る山は甲斐駒ヶ岳と
決めています。
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仙丈小屋から30分で
馬の背を歩く丹渓新道を左に見て
馬の背ヒュッテに下ります。
馬の背ヒュッテに泊まった人と
数組すれ違いました。
ダケカンバの林が見事で
その奥に仙丈岳の山頂が見えると
すぐ馬の背ヒュッテ着きました。
仙丈小屋から40分。
小屋のすぐ脇に水場があったので
味見をすると、この日は
仙丈小屋の水の方がおいしかった。
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ここからは斜面の巻き道を
いくつもの小さな沢を渡って
5合目の大滝ノ頭に向かいます。
馬の背ヒュッテから20分ほどで
今は使われていない藪沢小屋です。
新しい携帯トイレブースが2つ並んで
かわいい赤いバケツの水場もあります。
雪が残る沢もありました。
小仙丈尾根のルートには
トイレも水場もないので
贅沢です。
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馬の背ヒュッテから
ほぼ水平の道を40分で
5合目の大滝ノ頭に到着です。
この間誰にも会いませんでした。
小休止にすると
小仙丈尾根に向かう人が
続々と登っていきます。
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この後、2合目まで
登ってくる人とたくさん
すれ違いました。
始発のバスに乗ってきた人で
バス6台くらいはあったとのことで
木曽駒ケ岳の道路が通行止めになり
ロープウェイも止まって
大勢がこちらに廻ってきたそうです。
現在は、通行止めも解除され
通常運行になっています。
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そんな訳で、2合目から
長衛小屋方向の脇道のような
細い道に入ります。
予想通り、空いていて
2組とすれ違っただけでした。
5合目から1:10で
バスの待機場所になっている
林道に到着です。
あとは5分の
北沢峠まで林道歩きでした。
仙流荘行きのバスを待っていると
9時の臨時便が出るそうで
待ち時間が1時間も少なくなりました。
うれしい誤算です。
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北沢峠→2:30→小仙丈岳→1:00→仙丈岳 (上り3:30)
仙丈岳→0:10→仙丈小屋→0:40→馬の背ヒュッテ→
0:40→5合目→1:15→北沢峠 (下り2:45)
(大休止の休憩時間は含みません)
2日間の歩数
1日目:13837歩
2日目:17088歩
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南アルプスの女王と呼ぶにふさわしい
どこから見ても美しい山でした。
Ⅴ
帰りに仙流荘の近くの道の駅に寄って
いつものソフトクリームではなく
キャラメルアイスをいただきました。
予想に反してさっぱりした味です。
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車での帰り道に三峰川沿いの
ナイスロードを走っていると
なんとなく見逃してしまった
中央アルプスの山々が正面に見えました。
2年前の秋に歩いた千畳敷カールから
空木岳への縦走路がほぼ見えています。
こんなところに住んでみたい。
Ⅴ
end