山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

変化のある風景と情緒は無尽である@乗鞍岳 日本百名山№37

2015-10-02 | 37乗鞍岳(秋)
畳平から剣ヶ峰に向かう道
スタート

畳平の恵比須岳・魔王岳

肩の小屋付近で
横向きに成長する樹

肩の小屋から見上げる
剣ヶ峰(左端)

乗鞍大雪渓ではスキー客がいました。
少し上ったところで振り返って
摩利支天岳と肩の小屋

その奥に焼岳・槍穂高
近づけば
剣ヶ峰は赤黒い火山土
雲が上がってきたため
大展望という訳にはいきませんでしたが
登っている途中の休憩で
たくさんの名山が撮れました。
乗鞍岳に3回目の人によれば
今までで最高の天気だそうです。
槍ヶ岳~穂高連峰

右から笠ヶ岳・薬師岳・黒部五郎岳

左に野口五郎岳

右奥に朝日岳・針ノ木岳・白馬岳・鹿島槍ヶ岳
ネットで調べたら
乗鞍岳と白馬岳の直線距離は75km
ちなみに富士山までは135km。
便利な時代になりました。
右から水晶岳・立山・剣岳
剣岳の手前に双六岳

他にもたくさん見えましたが
望遠レンズを取り出す余裕がなく
大写しの写真はありません。
レンズ交換が簡単になる
便利な道具ないか探してみましたが
一長一短です。
乗鞍岳の山頂からは
南に
御嶽山が少しだけ顔を見せてくれました。

南側はほとんどが雲に隠れて
富士山や北岳を見ることはできませんでした。
三角点

ポテトチップス

山頂から見下ろすカルデラ

緑や赤の秋の彩りとは一線を画す
火山の顔が広がります。
ふもとでは白骨温泉などの
硫黄臭の強い白濁した温泉が
名物のようです。
23の峰と7つの湖沼と8つの平原を持つ
という乗鞍岳の
いくつを見ることができたのか
見所の多い山旅でした。

本日の歩数
11905
深田久弥さんの
日本百名山より
しかし乗鞍の全体は、
バス道路くらいで通俗化するようなチッポケなマッスではない。
これほどの豊かさと厚みを持った山も稀有である。
(中略)
ただ頂上を極めるだけでは倦き足らない人、
そこの湖沼や森林や高原に暇をかけてさまようことに楽しさを見出す人、
――私の言う乗鞍信者が多くはロマンチストであるのもそこから来ている。
変化のある風景と情緒とは、この山においては無尽である。
end

移動とともに移ろう色@乗鞍岳 日本百名山№37

2015-09-29 | 37乗鞍岳(秋)
深田久弥さんの
日本百名山より
位ヶ原まで登って、始めて真正面に、遮るもののない乗鞍岳それ自身に接する。
ここからの眺めを、私は日本で最もすぐれた山岳風景の一つに数えている。
まずその姿がいい。雄大で、しかも単調ではない。
ゆったりと三つの頭を並べたその左端が主峰である。
その主峰の右肩の巨大な岩が、間延びを引緊めるアクセサリーになっている。
それから前景の豊かな広がりがいい。
胸の透くように伸びてコセコセしたところがない。
その姿は前回の
バスの中の紅葉でご覧ください。
見下ろした位ヶ原の紅葉は
こちら

日本百名山も数が進み
手軽に日帰りで行ける山が少なくなってきました。
今回は大菩薩嶺に続き
ツアーで来た2座目の山になります。
大型バスに4時間半ほど揺られて
畳平に到着しました。

曇ってはいましたが
青空も覗き始めて
天気は回復傾向でしたので
展望も期待できました。
<地図はネットで調べ、登山時に参考にしたもの>


池が点在していて
空と雲や見る方向によって
色が変わっていきましたので
今回はいくつかの池の
一番明るい色をご覧ください。
鶴ヶ池

亀ヶ池は見つけられませんでしたが
(魔王岳山頂からは見えるようです。)
恵比須岳と魔王岳を従がえて、隣に大黒岳もあり
おめでたい名前がそろっています。
不消ヶ池
畳平の施設の水源です。
<画像消失>
右上に見えるコロナ観測所のドームは
乗鞍岳の変化に富んだ自然の中で
特別な存在です。
1949年
東京大学東京天文台の付属施設として開設され
摩利支天岳(2876m)の頂上にあります。
2010年
老朽化により天体観測所としては
60年の運営を終えましたが
現在も研究施設として利用されています。
<天体観測所と笠ヶ岳>

権現池

乗鞍本峰は
富士山に似たコニーデ型の円錐状火山で
火口湖の権現池を取り囲む外輪山の1峰です。
円空が命名したという
剣ヶ峰の別名が権現岳で
この池はその名をいただいています。
シグマの単焦点レンズは
池の色を忠実に再現してくれて
写真を撮るために出かけたくなる
1つ上のクラスに匹敵するシステムになりました。
トリミングは面倒ですが
それを上回る画質の満足度があり
もう標準レンズには戻れなさそうです。
つづく