山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

山頂往復・・・魚沼駒ケ岳の秋-№5@もういちど日本百名山

2015-10-29 | 04越後駒ケ岳(夏・秋)
駒の小屋で
横になって休んでいるときに
駒ケ岳は2回目だということ
前回の写真は記憶を甦らせないこと
目の前にあって往復50分程度なこと
上ったり下ったりの長い帰り道など
山頂に行くかどうかを思案した結果
ザックを小屋に置いて
登ってみることにしました。
ウェストバッグにカメラと水を入れ
携帯電話も持たず
たった1kg程度の荷物ですが
随分重く感じます。
歩数は携帯電話で計測しているので
この日の歩数に
山頂往復は加算されていません。

この写真の小屋の裏側を直登し
突き当たりのT字路を右に曲がって
短い尾根の先が山頂になります。

行き止まりの山頂には
10人弱の方が思い思いに
くつろいでいらっしゃいました。
360度の展望ですが
午後になりましたので
遠くの山々は
雲で判別できませんでした。
今回の登山道では
山頂まで来ないと見れない
八海山(日本二百名山)

その左肩にあるはずの
巻機山は雲の中。

直登したT字路を左折した尾根道の
向こうにある中ノ岳(日本二百名山)です。

中ノ岳の左には
日光や尾瀬の山々ですが
こちらも雲で形がわかりません。

この6年間で
ここから見えるであろう
たくさんの山に登りました。
T字路から見下ろす
駒の小屋

写真の中央奥に未丈ヶ岳
左奥が
浅草岳(日本三百名山)
駒の小屋に戻ると
聞いたことのある声がして
NHKのテレビの山番組でよく拝見する
男性がいらっしゃいました。
声の通りの優しそうな方でした。
2回目の魚沼駒ケ岳は
階段の整備で歩きやすくなったのに
想定より気温が高く
汗をかいてへばってしまいました。
しかし
すばらしい山の姿に感動し
前回とは比べものにならない
喜びがありました。

長い帰り道で見つけた
ツルリンドウの実。
帰り道は
山小屋の管理人さんの帰宅とほぼ重なり
途中で観音様を寝かせたり
冬支度をしていらっしゃいました。
駒の小屋までの上りは400
駒の小屋からの下りは315
+山頂往復050
本日の歩数
28824
(山頂への往復を除く)
日帰りで一番しんどかった
高妻山と同じレベルです。
end

午前中に限る・・・魚沼駒ケ岳の秋-№4@もういちど日本百名山

2015-10-26 | 04越後駒ケ岳(夏・秋)
尾根道の登山道は
絶好の紅葉には1週間くらい遅く
2週間続いた週末の雨が悔やまれます。

小倉山から百草の池までの道は
比較的平坦で

尾根道のすぐ脇の紅葉も終わっているので
目も体も休めることができます。

正面に見える山頂はやがて前駒に隠れ
百草の池では
その急登だけが目に飛び込んできて

自然に足が止まり
荷物を下ろして休みました。
小倉山から40分です。
覚悟を決めて急登に取り付くと
脚の筋肉が悲鳴をあげますが
高妻山で学習したのに
この日は消炎鎮痛剤を持ってくるのを
忘れてしまいました。
下りてくる方に道を譲ると
ここが一番大変だが
もう少しだから頑張ってと
温かく励ましてもらい
途中で振り返ると
百草の池が小さく見えました。
登山道から池までは
草で覆われてまったく見えません。
6年前は草が少なくて
湿地帯であることはわかりました。
小刻みに休憩し40分かけて
前駒に到着です。
この山を登るのは
晴れた午前中に限ります。
すばらしい山の表情が
午後には雲が出たり逆光だったりして
黒い影につぶれてしまうからです。
*
登山道を進むほどに
魚沼駒ケ岳の山頂と駒の小屋のピークが
やがて重なり
しばらく山頂は見えなくなりました。
足元は幅が広い岩場になって
ロープも鎖もないため
慎重に登ります。

岩に赤いペイントがあり
登山路は明瞭です。
この写真の中央を下から上がり
その後右上を目指します。

ここも小刻みに休む所を選びながら
進んだので
駒の小屋まで40分かかりました。
駒の小屋到着は11:30。
10名以上の方が休んで昼食タイムでした。
登山口からトータルで4時間は
前回と比べて少し延びています。
そして
疲労が限界に達し

この写真を撮ってから
木のベンチにバッタリ
横になって休みました。
最終話:山頂の往復
つづく

変わったこと・・・魚沼駒ケ岳の秋-№3@もういちど日本百名山

2015-10-23 | 04越後駒ケ岳(夏・秋)
枝折峠の登山口で
思わぬ時間を過ごしてしまい
魚沼駒ケ岳登山のスタートは
7:30になりました。
左に滝雲を見下ろし
正面にはまだ遠い
魚沼駒ケ岳から中ノ岳の稜線が見えます。

足元の登山道が
前に通った道だというのは
しんどかった感覚とともに
所々思い出しますが
風景は
ほとんど覚えがありません。
視覚よりも体感したことの方が
忘れにくいということでしょう。
紅葉の真っ只中を
ノコギリの歯のような小さなピークを
いくつも上下して

*

明神峠まで30
そこから50分で道行山です。
おおよそ前回どおりのペースです。
それでもこの日は
他の登山者の皆さんに追い越され
追い越した人は
最後の下りの登山口のすぐ近くで
ただ一人でした。
日帰りは健脚の方ばかりです。
道行山は登山道から
少し横道に入って
ほんの少し上るのですが
前回はたぶん寄り道していないと思い
今回は思い切って登ってみました。
山頂らしく少し広場があって
360度どちらを見ても絵になります。

百草の池までの紅葉と
その上の前駒から山頂の緑が対照的で
これが秋の名山の証でしょう。

登ってきた道は不規則に曲がり
赤い竜の背中になっています。
時間とともに
滝雲はすっかり消えてしまい
奥只見湖(銀山湖)が姿を現しました。

唯一残念なのは
荒沢岳が逆光で影になっていること
くらいでしょう。
道行山から小倉山までは
少し下ってから上り返します。
50分かかりました。

紅葉はとても美しく
まだ風景を楽しむ余裕がありました。

6年前と変わったことが2つあります。
角材の階段や木道が整備され
とても歩きやすくなったこと。
駒の小屋下の岩場
1本だけあった鎖がなくなったので
登山道に1ヵ所も鎖場がないこと。
つづく

雲が流れ落ちる・・・魚沼駒ケ岳の秋-№2@もういちど日本百名山

2015-10-20 | 04越後駒ケ岳(夏・秋)
前回の魚沼駒ケ岳登山は
6年前の8月のことです。
登山の楽しみも苦しみもよく知らずに
一番近いからという
単純な理由で登ったのは
魚沼駒ケ岳2003mでした。
その時撮った写真を振り返ると
記録写真の域を出ず
この6年間に登った山々
特に、日本百名山33座が
感動を形にする方法を教えてくれたことに
改めて感謝したいと思います。
最近は越後駒ケ岳の名が通っていますが
深田久弥さんの日本百名山では
魚沼駒ケ岳の名前で記載されていますので
ここでは魚沼駒ケ岳といたします。
富士山の次に私の登った
4番目の日本百名山で
標高2003
累積高低差1286
距離7.2km×2

前回の上りは4:00、下りは330
標準タイムの上り525、下り400
大幅に下回りましたが
その当時と比べ体力が落ちているので
日帰りには厳しい行程になります。
この山に2回目の機会を与えたのは
目が覚めるような写真が撮れる
シグマの広角レンズのおかげです。
深田久弥さんの
日本百名山より
魚沼三山は水無川の上流を包んで三角形に立っている。
そのうち一番高いのは中ノ岳2085m、
一番名の聞こえているのは信仰登山でにぎわう八海山であるが、
私があえて三山の代表として駒ケ岳を挙げたのは、
山としてこれが一番立派だからである。

巻機山から見た魚沼三山
中央が駒ケ岳です。
狭い国道352号線を車で上っていると
まだ低い場所から見上げているので
ガスの影響で
レンズの性能が生かせていないけれど
深田さんが一番立派だという駒ケ岳の姿が
両腕を広げたように
朝日に赤く染まってきました。

道の高度が上がるほど
朝日が照らす山頂の
彫りの深い姿がクリアになり
思わず車を止めさせます。

国道を走る車の数は少なかったのに
登山口の枝折峠の駐車場は満車でしたが
道路脇の数台の駐車スペースに
1台分だけの空きがあり
幸運な登山スタートになりました。
ほとんどの皆さんが山に登らず
カメラやビデオを据えて何か撮っています。
視線の先を覗いて見ると
見事な滝雲です。

静止画ではわかりにくいのですが
雲が紅葉の山の斜面に沿って
ゆっくり流れ落ちていました。
毎日見られるわけではなく
10月の寒い朝が一番確率が高いそうです。
幸運が重なりました。
雲の向こうの山は
日本二百名山の荒沢岳です。

美しい姿をしていますが
鎖場・やせ尾根など難所の多い山のようです。
つづく

天高く魚沼駒ケ岳の秋-№1@もういちど日本百名山

2015-10-13 | 04越後駒ケ岳(夏・秋)
10月前半の日曜日は
雨のため
山の紅葉はお預けとなり
期待と不安が膨らむことになりました。
最近気に入った音楽は
詩の内容が前向きな曲ばかりで
車に乗ると
繰り返し聞いています。
空気が乾いた時期に
厳しい山に向う時
背中を押してくれる効果も
ありそうです。
マクロは問題ないのですが
スナップには向かなくなった
リコーのCX-6で撮りましたから
雰囲気だけをご覧ください。
よく見ると
山すそに霧がかかっています。
<画像消失>
長岡インター付近
小出インター付近
<画像消失>
国道352号線
樹海ライン

枝折峠に向う上り坂の始まり

しおりとうげと読みます。
越後駒ケ岳山頂

現在は越後駒ケ岳が一般的です。
タイトルは深田久弥さんの山名にならい
魚沼駒ケ岳にしました。
日本百名山より
十一月初旬、私たちはバスの通じる新しい枝折峠上の
電力中央研究所の氷雪害試験所で一夜の厄介になり、
翌日小倉山を経て駒ケ岳に登った。
頂上は五、六坪の平地で小さな祠がおいてある。
それから幾つかの起伏を上下して、中ノ岳の手前で泊まった。
稜線の両側は急傾斜で、テントを張るだけの平地を探すのに苦労した。
山では
このカメラは使っていません。
ご安心ください。
つづく

2度はない>越後駒ケ岳 日本百名山№4

2012-02-11 | 04越後駒ケ岳(夏・秋)
富士山を登り、
山登りに自信がついてきたので
新潟県内の日本百名山を登りたくなりました。
一番近いのが
越後三山のひとつ
越後駒ケ岳です。
標高2003m
* 
ガイドブックによれば
難易度もさほど高くないので
あまく見ていました。
高低差が一番少ない
枝折峠から登ることにしました。
高低差1286m
コース距離15km(往復)

枝折峠
(シオリトウゲと読みます)
まで
細い曲がりくねった山道を
ずいぶん長いこと運転して
やっと着きました。

 *
今日は
登山は久しぶりのO君と登ります。
経験はあるみたいなんですが、
久しぶりなので
体力的な心配がありました。
駐車場は広く
水洗トイレがあり、
その裏が登山口です。
登り始めは階段です。
30分ほどで
明神堂に到着しました。
明神峠と言われるところで
道が筋違いに
四方に向かっています。
昔の人は
この道を通って
どんな生活をしていたのでしょうか。
ここから先、小倉山までは、
眺めがいいんですが、
細かいアップダウンが続き、
距離も長く感じました。
 
一旦下り
登り返すと百草ノ池なんですが、
早くも
O君の脚が悲鳴をあげて、
その登り始めで脱落しました。
携帯電話がなんとか通じたので
ときどき現在位置を確認しながら
単独で
先を目指すことにしました。
 
百草ノ池からは笹が増え、
道は石が多くなります。

登り続けると
鎖のついた岩場がありました。
 
 
ここを登りきると駒の小屋に到着です。
ガイドブックにあったとおり
アンテナみたいな塔が目立ちます。
駒の小屋には休憩できるスペースがあり、
数人が休んでいました。
山頂も近いし、景色もよいので
ゆっくりしたいところですが、
O君が心配なので、
最小限の休息で
山頂を目指しました。
小屋から山頂までは一息です。
 
 
四方がすべて絶景です。
長い登りの疲労も癒されました。

八海山も目の前です。
 

名前のわからない山野草
 
下山は来た道を戻るのですが、
O君が待っているので、
休みなしで下りました。
<お別れの駒ケ岳方面>
 
その結果
小倉山からの細かいアップダウンが
体力を奪います。
それでもなんとか
O君と明神堂で合流。
O君は
行きかう登山者に
心配され、どうしたのか聞かれ
居る場所がなかったようです。
そこからの20~30分、
特に、階段が
疲れた脚にきて、こたえました。
ガイドブックは
駒の小屋で泊まるコースになっています。
日帰りにはきびしい山でした。
もう1回登ることはなさそうです。
<所要時間>
登り4時間。
下り3時間半。
岩場に咲いた
オトギリソウ
1輪
 
end