山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

弥彦山 2012 9月の花

2012-09-30 | 弥彦山の足跡 9・10月
田んぼの稲刈りも終わり
山も紅葉の準備
を始めたようです。
<国上山より>

その前の9月
まだ花は咲いていました。
ホタルブクロ
キキョウ科の多年草
アジア東部の温帯から暖帯に
広く分布する

山では白が目立ちます。
中に蛍を入れたら
夜はもっときれいに見えるでしょう。
アザミ
キク科の多年草

<トゲがないのでタムラソウです>
めずらしい花ではありませんが
木漏れ日を浴びて
神秘的な様子でした。
ツリフネソウ
ツリフネソウ科の一年草
山ろくの湿地や谷川のほとりに生える

クサボタン
キンポウゲ科の多年草
果実には長い羽根状の絹毛があり
風で飛散する


タマバシロヨメナ
キク科の多年草
本州中部の日本海側に分布する

ダイコンソウ
バラ科の多年草
北半球の温帯から寒帯にかけて
およびアンデス地方にも分布する

小さい花だが可愛げがある
上の丸いのは
ダイコンソウの実
衣服にくっついて種を
遠くまで運ばせる
この日は
佐渡がくっきりと見えました

end

芭蕉の句碑と山頂台地 月山 日本百名山№19

2012-09-24 | 19月山(初秋)
月山は
牛首から
しだいに急坂になっていきます。
休みなく続く登り坂
 
前方の視界も開けて
牛の首がどのくらいの長さか
一目で見渡せます。
両脇はなだらかな草原
秋の装いが始まっています。

雲間から見える景色
姥ケ岳・湯殿山方向
を楽しみながら

お地蔵様の出迎えがあり
30分ほどで登りは終わります。

そこには
芭蕉の句碑


雲の峰いくつ崩れて月の山
達筆すぎて
何が書いてあるか
説明がないと読めませんね。
今日の天気は
この句のように
雲の峰がいくつも崩れて
山を下るようすが見れました。
この先は頂上台地で

平坦な道がまっすぐ伸びています。
エーデルワイスだと
声を上げる山ガールがいたり

やっと見つけた
まだ白さの残る1輪
ミヤマウスユキソウ
団体さんもいてにぎやかです。
芭蕉も山に泊まったらしいが
その頃にはなかったと思われる
立派な月山頂上小屋

前方に
山頂の月山神社奥宮があります。  

神社内部は撮影禁止です。
参拝後
右に迂回して
神社の裏手の
三角点まで行って見ました。

少し上に
小高い岩のようなものがあり
以前は行けたような道がありますが
今は柵があって進めません。
神社の脇の広い原っぱで
雲が流れるのを眺めながら
遅い昼食にしました。

日帰りなので
ハイスピードで下ります。
振り返って
丸見えの奥宮

リフト乗り場まで
写真を撮りながらも
1時間で着きました。

リフト乗り場から歩き始めて
戻ってくるまで
3時間40分の滞在でしたが
一瞬一瞬
体にしみ込むように
心身をリフレッシュしてくれた
すばらしい山旅でした。
<帰りの牛首付近>


また
クロユリやウスユキソウの咲く頃
登ってみたいものです。
今日の歩数=14613歩
end

雲の中のお花畑 月山 日本百名山№19

2012-09-22 | 19月山(初秋)
月山のペアリフトを降りてから
姥ケ岳山頂まで
花の写真を撮って時間を使ったので
30分近くかかりましたが
体力を使うほどでもなく
植物園を散歩しているような
雰囲気です。

チングルマ
バラ科の小低木
日本の本州中部以北・
サハリン・千島・カムチャッカ・アリューシャンに分布する



キンコウカ
ユリ科の多年草
中部以北の山中で多湿の草原に群生する

∨ 
イワショウブの実
ユリ科の多年草
本州のおもに日本海側に分布する  

姥ケ岳山頂の少し先で
道は二股に別れ
左は湯殿山方面の下りですが、
月山方面の右に進みます。
木道や石畳の道が上ったり下りたり

廻りは霧の中で
緑に少しだけオレンジが入った
初秋の景色です。

水滴が空から落ちてきました。
寒くはないので
このまま進みます。
このあたりは
お盆の縁に当たります。
道の両脇は種類の違う花が
咲き競っています。
ハクサンイチゲ
キンポウゲ科の多年草
北半球の山地湿原に広く分布する  

キバナニガナ?
花びらの枚数が多い  

ミヤマキンバイ
バラ科の多年草
高山の岩場や礫地に生える  

アカモノの実
ツツジ科の小低木
イワハゼともいう

ミヤマリンドウ
リンドウ科の多年草
本州中部以北および北海道の高山の湿地に生える

シロバナトウチクソウ

遠景は雲で見えませんが
たくさんの花が
退屈させることはありません。
霧の中
残雪が見えました。

9月になっても残っている?
地球温暖化でこんなに小さくなった?
これだけだったら
夏でも大量の残雪
という訳にはいきません。
姥ケ岳から30分ほどで
牛首に着きました。
 
リフトからまっすぐ月山に向かう道と
合流します。
山の形を牛に見立て
ここが牛の首の付け根あたり
ということでしょうか?
つづく

月のように優しい 月山 日本百名山№19

2012-09-20 | 19月山(初秋)
深田久弥さんの
日本百名山より
出羽三山の中で月山はひとり高く
牛の背のようにゆったりと伸びた
撫でたような穏やかな線が月のように
優しい山という印象を与えている
松尾芭蕉も登ったという2000m級の山
山を誇りとする山形県人が鳥海山と並び愛する山
夏山は雲とエーデルワイスと多量の残雪が
迎えてくれるという
夏山というには遅く
紅葉には早い
9月
急に時間が空いたので
半年ぶりに日本百名山
登って来ました。
どこにしようか
迷った挙句
少し早い秋を見に行こうと
山形県の月山に決めました。
日帰りの強行軍ですから
登り下りともリフトを利用します。
登山口の駐車場を出発すれば
ロッジの白樺の先に
姥ケ岳が出迎えてくれます。

10分歩けば
リフト乗り場が見えます。

すぐ右に登山道があり
山頂まで
2時間半という標識がありました。
余裕があれば挑戦したい時間です。
 ∨
夏山リフトは時間が遅いので
少ない乗客を乗せて
のんびりと登っていきます。

足元にはにぎやかに
りんどうなどが咲いていました。

冬になると支柱の5mくらい上
ここまで雪が降るのかという
高さに付け替えるようですが
夏山リフトでは
足が花に触れるほど低く
花を楽しみながら
登ることができます。
リフトも終点に近づく頃
姥ケ岳が左に大きく
見えてきました。  

リフトを降りると
大きな看板があり
コースを一目で確認できます。

すぐ下で
親子が4人で休んでいました。
挨拶をして
姥ケ岳に向かいます。
姥ケ岳への道を
少し登り振り返ると
リフト乗り場の先に
山と山の間に
細い川と街道が見えます。

足元には
もうじき秋なのに
チングルマやリンドウなど
お花畑状態です。
広くなだらかな斜面は
お盆のように
中央の沢のあたりがくぼんでいます。

ここをスキーかついで登るのが
夏スキーなんでしょうか?
今は雪が見えません。
前方には雲がわいています。
冬には雪をのせてくるのでしょう。
のんびり姥ケ岳方向に登って行くと

本当に雲の中になってしまいました。
 さっきまで晴れていたのに。

姥ケ岳山頂も雲の中です。
∨ 
つづく

庭の花 2012-9 白露

2012-09-10 | 庭の花+花のまとめ
日没が早くなり
夜が過ごしやすくなりました。
我が家の庭も
秋の装いが始まりました。
フヨウ(芙蓉)
アオイ科の落葉低木
九州・琉球列島・中国南部に分布し
広く庭園に栽培される
淡紅や白色の大型の一日花を開く
 
*
 
花びらのひだのような模様が
和紙で作られたような頑丈なイメージですが
1日の命です
コムラサキとコシロシキブ
クマツヅラ科の落葉低木
日本・朝鮮半島・中国などに分布する
一般にムラサキシキブの名で流通するが
近縁の別種  
 
*
 
緑色の実が
紫と白に色づき始めました
ムラサキツユクサ
ツユクサ科の多年草
北アメリカ原産で
明治初め頃渡来し
日本各地で普通に栽培されている
 
子供の頃に
何かの実験で使ったような気がしますが?
カントウヨメナ
キク科の多年草
 
去年の弥彦山の8合目付近で
薄紫の花が咲いていました。
朝日と青空とサルスベリの花
 
色のコントラストが気に入りました
ヤブラン
群生  
 
庭中のいたるところで咲いています
マメ科のヤマハギ類の総称
落葉低木または草木
東アジアおよび北米に分布
秋の七草の一つ
 
思い立って
ブログを始めてから
1年になりました。
end

八海山の花 2012-8@新潟百名山№10+

2012-09-06 | 〇新潟100名山(中越)
いつもと違う山道を行けば
いつもと違う花に
出会うことができます。
8月の八海山は
あかものの実が
じゅうたんの模様のように
足元に生っていました。
他には
控えめな花が少しばかりありました
モミジハグマ
キク科の多年草
日本の本州中部以西に分布し
やや深山の木陰の生える

この写真のものは
オクモミジハグマ
という種類だと思われます。
花びらの縮れ具合が
弥彦神社の菊祭りに
出品できそうな風格です
ヨツバヒヨドリ
キク科の多年草
北半球北部の温帯に広く分布する

エゾシオガマ
ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草
シオガマギクは
北海道から九州の山地に生え
アジア北東部にも分布する

オニシオガマ(つぼみ)
ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草
石川県から秋田県にかけた
本州の日本海側に分布し、
深山の湿った谷間などに自生する

ウツボグサ
シソ科の多年草
北半球の温帯に広く分布し
日当たりのよい山野の草地に
普通に見られる

高山とは言えないし
群生している訳でもないけれど
どの山にも
そのとき咲いている花に
一期一会
帰りの畑に収穫直前の
スイカがゴーロゴロ
∞∞∞

end

八海山の八ツ峰付近@新潟百名山№10+

2012-09-01 | 〇新潟100名山(中越)
八海山の9合目
千本檜小屋より先は
地蔵岳を回り込む道を進みます
振り返って

お遊びで、この先を
カメラを傾けて撮ってみました。

実際は
右下の山並みを水平にして
頭を右に傾けてみてください。
思った以上に
危険な感じの写真になりました。
この道を進むと程なく
左に急な登りの
分岐があります。

これが地蔵岳方面ならびに
八ツ峰核心部に向かう道です。
トンネルのように覆った
木の枝の下
ここにも鎖がついています。
空の明かりが見えるところで
左に曲がると
すぐ地蔵岳があります。

この先が撮影スポットです。
千本檜小屋が随分小さく見えます。

遠くには、日本海と佐渡
写真では見にくいですが
肉眼では
うっすらと確認できました。
核心部は避けて
迂回路に戻ります
迂回路といっても
岩を登る場所もあります。
ここも
カメラが少し傾いていますが
上から見た感覚は
ほぼこれに近いものがあります。

写真中央の岩場を登って来ました。
帰りのほうが
足場が見にくいので
恐怖が倍増します。

崖に細々とした道が
続きます。
迂回路の途中から
核心部に登る道があり
お気に入りの
摩利支岳が見えました。

岩肌がむき出しで
荒々しく
存在感があります。
登って
その道を見下ろすと

長くはないのですが
鎖に頼って登ります。
青いシャツの人は
地蔵岳から一緒になった
長岡の人です。
この先には
八海山の山頂となる大日岳
へ通じる道があります。

白いシャツの人は
山岳部風の若い人。
私の冒険は
今回もここで終わります。
今日も絶景がありました。

冬はこうなります。

end