不動明王文字碑の両隣りには、見慣れない、聞きなれない仏さまがいらっしゃる。
左は「意志不動」
右に「微笑観音」。
Net検索すると両方ともヒットするが、いずれも目黒不動にあることが分かるばかりで、その意味合いは分からない。
"鋼のように硬く"、どんなことがあっても"揺るがない"「意志」を授けてくれる、そんな仏さんだから「意志不動尊」というのではなかろうか、と推測するのだが。。
「微笑観世音」は、三十三変化観音だろうと思っていたが、違った。
儀軌がある仏なのかどうか、しかし、三十三も変化するのだから、「微笑」観音があってもおかしくない。
当然、「苦笑」、「哄笑」、「大笑」「爆笑」観音があってもいいことになる。
「微笑観音」は、平成20年、目黒不動尊1200年を記念して造立されている。
「微笑観音」の右隣りには、狛犬。
口の表情から「吽」像のようだが、「阿」像はない。
台石がひどく破損しているのは、太平洋戦争の空爆で本堂が焼け落ちた時、本堂前にあったため、被災したもの。
「阿」像は、修復不可能なほど、ダメージを受けてたようだ。
顔が個性的で、一度みたら忘れられそうもない。
尾もグルグル巻いて、目が回りそう。
下の台石には、可愛い子犬が2匹じゃれ合っている。
日本武尊伝説を取り込んだものた゛ろうか、それにしては優しすぎるようだが。
上段の台石には、獅子と牡丹。
命の大敵「獅子身中の虫」を退治するために、獅子は牡丹を食べるのだという。
一番奥は、最近流行の「パワースポット」。
中央に「愛染明王」が座して、そのパワーは「縁結び」に発揮されるということで、若い女性を惹き込んでいる。
寺を敬遠しがちな若者を引き付けようとする寺のマーケティングと営業努力が、ここには読み取れる。
願望を書く絵馬には、赤いハートマークが浮かんで、女性の心をしっかりと射抜いているようだ。
「良縁成就のお参りのしかた」まできちんと表示してあって、作法通りに行えば、願いは必ず達成されるかに思えるから、すごい。
1、愛染明王の台座前で、絵馬を両手にはさみ、胸元で合掌する。
2、男、右側より半時計回りに、心静めてまわる。
3、女、左側より、時計回りに、心静めてまわる。
4、愛染明王の前に戻ったら、一礼をする。
絵馬かけに、絵馬を奉納する。
ご縁は、一人の相手に限らず、すべての人との間に成り立っています。周りにいる皆と良縁で結ばれ、調和するように広く深い慈愛の心でお願いします。
男だ、女だと分けると、LGBTの場合はどうするの?となりそう。
ほんと、この頃はややこしくて、大変です。
絵馬かけの絵馬を読んでみる。
「いい人にめぐり合えて今は幸せ」という報告もあるから、縁結びの仏として、愛染明王は、無能ではなさそうだが、しかし、その成就率は不問です。