ある事を思い詰めて早朝に目覚めて眠れなくなりましした。しかたなくしばらく途絶えていた坐禅をしてみました。仏壇の前で1から100までを数えることを何度も繰り返す数息観を行ってみました。するといつの間にか明るい気持ちになってきます。何とかなるという底抜けに楽観的な気分になるのです。調べてみると無文老師も以下のようなことをおしゃっていました。
「・・・坐ってじっと同じことを思っておりますと、ついに何も思うことのない心理状態にはいってしまうことであります。そして、本当に自分の生まれたままにもっている智慧だけが、静かに独り自らを照らすごとく輝くことがわかるのであります。正しい人生を思うということは結局、何も思わないことだという智慧の眼が開けてまいります。そして、仏と同じ自覚に入り、祖師と同じ境地を把握し、人間の誰もがそうなければならない、普遍的な人生観が開けてまいります。(山田無文【坐禅和讃】)」