福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は高野山八傑の一人信堅入寂の日

2023-12-16 | 法話

今日は高野山八傑の一人信堅入寂の日
信堅
高野山大楽院の学匠。高野山八傑の一人。字は圓智、紀州名草郡神宮の人にして信日の同母弟なり。卓軼高恢(たくいつこうかい・卓越していて広く高い)、才識衆に勝れ、信日の高足として學譽一世に高し、嘉元三年1305五月亀山上皇の勅召により亀山離宮に参殿して釋摩訶衍論を講談し大いに叡慮を蒙る。上皇即ち宸筆を以て経筺の表に秘密蔵の三字、裏に六大無碍の偈を書して師に賜ひ、又一朝寒威甚だしかりしかば、御衣の袖を裂いて堅の頭に被らしめらる。これ後日、高野山学侶縹帽子(はなだぼうし)の初めなりとす。又、勅により釋摩訶衍論私記二巻を編して天覧へ奉る。元享二年1322予め死期を知り、最勝院主瓊算に中院流秘決及び持明院方の密印口説を授与し同年十二月十六日西大楽院に寂す。壽六十四.著作に釋摩訶衍論私記二巻、大疏鈔三十八巻、高野山勧発信心集・・・(以上密教大辞典)


野峰名徳集に「信堅、信日の胞弟なり。神色卓軼、識思清高、講勗(きょく・はげむ)の名遠近に施す。徳治の初め勅を亀山離宮に奉じ、釋摩訶衍論を談ず。此の論は我が大師三學録に載せ、奏定し、密蔵の所學と為す。堅師、これを規ただす。顕教の矛楯を摧き密訓の権衡に准じ秘底を抗標す。詞辨婉暢、冠纓(かんえい)聴を聳つ。高趣大に宸哀を愜(こころよう)す。唱嘆止まず、即ち御衣の袖を折り、頭に被せ貺ひ、優寵を表す。所謂縹帽子(はなだぼうし)也。又師の文夾を取りて宸翰を染め秘密蔵を表題し、中に六大無碍の一偈を書す。
重ねて勅あり、彼の講演の義科上を記録し名けて釋摩訶衍論私記と曰ふ、勒して二巻と為し世に行はる。製述多し、皆要枢と為す。師亦八傑の一也。」

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