「懺悔道としての哲学」・・・その2・・・この二,三年、すなわち大東亜戦争の初期を過ぎ緒戦の段階より転じた頃、国民は何かしら持っておる力を出し切れず、「これではならぬ、もっとなにかしたい」とおもいながら如何にもならぬ立場に直面し、中腰でそのまま崩れてしまうのではないかと云う感を抱かしめられた。・・・国内にはかかる不合理なものが跳梁しているのである。もちろん我々は為すべきことをしてないが、また不合理を . . . 本文を読む
田辺元は第2次大戦争中から時局に対する自己の無力を「懺悔道」と題して京大で講義しました。そして戦後すぐそれは「懺悔道としての哲学」として発表されました。しかしこの親鸞聖人に触発され聖徳太子に帰れという『懺悔』の考えは戦後の日本人に定着することなく今日の事態をむかえています。『震災後』が『戦後』と共に重大な意味をもってきている今日、岩波文庫「懺悔道としての哲学」から今日への指針として抜き書きしていきます。「懺悔道としての哲学」その1 . . . 本文を読む
神道でも懺悔を大切にしているようです。祓詞(はらへことば)、大祓詞(おほはらへのことば)ともに罪を払うことを述べています。わたしも祓詞を毎朝神棚におとなえしています。求聞持行のときも太龍寺で毎朝唱えました。おかげで難行を成満できました。祓詞は有難い霊力をもっています。 . . . 本文を読む
胎蔵法を行ずるときの懺悔法です。九方便といいます。大日経から来ています。すべては懺悔から始まります。懺悔なくして全ての祈願は成就しません。護国祈願も懺悔からです。
九方便
第一 作礼方便
帰命十方 正等覚きべいしっぽう せいとうかく三世一切 具三身さんせいっせいくさんしん (十方の正等覚の三世一切の三身を具し給える仏に帰命す)
帰命一切大乗法きべいいっせいたい . . . 本文を読む
天台宗では懺悔の修法として「法華懺法」が毎朝おこなわれます。
『梁塵秘抄』にも「一心敬礼声澄みて 十方浄土に隔てなし 第二第三数ごとに 六根罪障罪滅す」と歌われる通り、法華経を読誦することにより自己の犯した罪を懺悔する行法という意味で、我々一人一人が自己の眼・耳・鼻・舌・身・意の六根を清浄にし、それで国土を浄めていくという考えかたです。仮名はつけませんでした。
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「国家危機を救う仏教原理『成就衆生浄佛国土』」のタイトルで書いてきましたがまさにこれが焦眉の急になってきました。我々衆生一人一人の心以外に未来を救う手段はありえないことをあらゆる仏典が説いていたのです。それは心が宇宙を作っているからです。 . . . 本文を読む
密教の鎮護国家の修法には天台系では熾盛光佛頂法(除災のため修せらる。本尊は熾盛光曼荼羅。北極星の熾盛光佛頂を中心に八大菩薩、四大明王、十二大天、十二天宮、二十八宿などを円形に配したもの。)七佛薬師法(七佛薬師を本尊として息災増益のために修する。)、普賢延命法(普賢延命菩薩を本尊とし、増益延命を祈る)、安鎮国家法(二臂不動明王と八方に四臂不動を配する安鎮曼荼羅を本尊とし、家宅を鎮護するもの)、鎮将夜 . . . 本文を読む
1月8日は東寺で「後七日御修法」の始まる日です。
「後七日御修法」は密教の護国修法として代表的なものです。お大師様が承和元年(834)仁明天皇の勅命により、正月八日より十四日までの七日間宮中(明治以降は東寺)において鎮護国家、五穀豊穣などを祈る秘密の大法をはじめられました。
これをおはじめになられるときのお大師様の奏状です。性霊集にあります。
「承和元年十二月 乙未 大僧都傳燈大法師位空海上 . . . 本文を読む
修正会について・・・正月元旦より七日間大寺では国家安穏、万民豊楽を祈り修される法要があります。 「修正」とは、正月に執り行われるからこういうというという説がありましすが、まちがいを正し、ゆがんだものを直すという意味もあるといいわれます。しかしいずれにせよこれは護国の法会であることはたしかです。日本においては、759年(天平宝字3年)以前から官立の大寺院などで吉祥天を本尊とする悔過会が行われており、 . . . 本文を読む
密教の鎮護国家の修法には天台宗では熾盛光佛頂法(本尊は熾盛光曼荼羅。北極星の熾盛光佛頂を中心に八大菩薩、四大明王、十二大天、十二天宮、二十八宿などを円形に配したもの。)七佛薬師法、普賢延命法、安鎮国家法(二臂不動明王と八方に四臂不動を配する安鎮曼荼羅を本尊とする)、鎮将夜叉法などがあるとされ、真言宗では後七日御修法があるとされます。後七日御修法は真言宗最高の秘儀とされ,、元旦から七日まで宮中で行わ . . . 本文を読む