前回紹介した上杉氏の書
「プロジェクト・ベース学習で育つ子どもたち」
の中から気になる一節のいくつかをしばらく
抜粋していこうと思う。
2003年OECD/PISAの報告は
日本の「ゆとり教育」を再検討を迫る影響を与えるほどだった。
これに対し、上杉氏は有益な視点を示してくれる。
たとえば、
「皮肉なことに、PISAが示す2000年から2003年にかけての学力低下
傾向は、『生きる力の育成』を標榜して始まった新教育課程が軌道
に乗りかけた時期に発生した。とはいえ、わが国の教育改革におけ
るこの時期は、むしろ新教育課程をめぐる『学力低下論争』に揺さ
ぶられていた時期と考えた方がよい。不毛な論争に時間を浪費して
いた間に、学力のグローバル・スタンダードは確実に変化していた
のである。ネーミングの適否は別として、それを「ゆとり教育」の
せいにするのは見当違いもはなはだしい。」(同書76ページ)
「プロジェクト・ベース学習で育つ子どもたち」
の中から気になる一節のいくつかをしばらく
抜粋していこうと思う。
2003年OECD/PISAの報告は
日本の「ゆとり教育」を再検討を迫る影響を与えるほどだった。
これに対し、上杉氏は有益な視点を示してくれる。
たとえば、
「皮肉なことに、PISAが示す2000年から2003年にかけての学力低下
傾向は、『生きる力の育成』を標榜して始まった新教育課程が軌道
に乗りかけた時期に発生した。とはいえ、わが国の教育改革におけ
るこの時期は、むしろ新教育課程をめぐる『学力低下論争』に揺さ
ぶられていた時期と考えた方がよい。不毛な論争に時間を浪費して
いた間に、学力のグローバル・スタンダードは確実に変化していた
のである。ネーミングの適否は別として、それを「ゆとり教育」の
せいにするのは見当違いもはなはだしい。」(同書76ページ)