教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

未知のピカソ作品多数現る

2010-11-30 03:49:13 | 文化・芸術
☆時事通信 11月29日(月)22時50分配信 によると、

29日の仏紙パリジャン(電子版)によると、巨匠ピカソの未知の作品271点を南仏の元電気工事技師の男性が保有していたことが明らかになった。総額6000万ユーロ(約66億円)相当。ピカソの遺産相続人は男性を隠匿罪で刑事告訴したが、男性は「ピカソ本人や夫人から譲り受けた」と主張している。・・・・・・ピカソの息子で遺産管理組織代表を務めるクロード氏は、リベラシオン紙に「これほど多数の作品を父が他人に譲るなどあり得ない」と主張。「作品には歴史的価値がある」とし、取り戻した作品の一部を美術館に寄贈する可能性もあると話している。

☆空洞化する心に

☆あたたかい風が吹く話かと思ったが、

☆どうもギスギスしたお話か・・・。

☆かねとそれを守る法律

☆心を守る夢のあるルールはないものか。

サッポロHD韓国再挑戦!

2010-11-26 05:42:00 | グローバリゼーション
☆産経新聞 11月25日(木)16時14分配信 によると、

サッポロホールディングス(HD)は25日、傘下の国際酒類事業会社のサッポロインターナショナルが韓国の大手乳業メーカーのメイル乳業と業務提携し、韓国でのビール販売事業に本格参入することを発表した。・・・・・・サッポロHDは以前、韓国の別の代理店を通じてビール販売を手がけていたが、業績不振で08年に撤退していた。今回、韓国の大手乳業メーカーと組むことで、韓国市場への参入に再挑戦することになる。同社は昨年、ベトナムへの進出を発表し、今年7月、ビールの生産工場の着工に着手した。国内のビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の市場は伸び悩んでおり、今回の韓国への本格進出を足がかりに、成長が期待できるアジアでのシェア拡大をめざす。

☆民間の経済交流が広まることが

☆平和を維持する最良の方法である。

☆とくにビールが、アジア全体に広がれば、

☆市民レベルでの対話が浸透する可能性大。

☆成功を期待する。

日英の私立学校の経営の比較研究

2010-11-23 09:26:44 | 
日本と英国の私立学校
上田 学
玉川大学出版部


☆2002年に、小泉構造改革内閣のときに誕生した「構造改革特区」によって、会社立学校が設立されたが、

☆その学校と公立学校、私立学校の経営的基盤やその制度を研究するところから上田氏のリサーチは、

☆本格的に始まったようだ。

☆特に日本の私立学校は、もともと英国の私立学校をモデルにしているから、

☆私立学校の経営の制度や方法の比較を英国に求めたあたりは、

☆たいへんおもしろい。

☆ただ、基礎的な制度知識の整理以上には、

☆研究の性格上、展開されてはいない。

☆細かい制度上の違いは理解できるが、

☆制度は詳細にわたってルール決めができているわけではないから、

☆実は私立学校の経営組織の運営上の動きは、結果的に違いがない。

☆しかし、社会学的には、私立学校の置かれている状況は英国とはかなり違う。

☆というのは、英国の場合、公立であろうと私立であろうと、

☆近代市民社会という公共圏の恒常的な存在のために機能しているが、

☆日本は私立学校以外は、日本という近代官僚国家の一員を教育する機能を果たし、

☆それに対し、日本が本当の意味で成熟した近代市民社会を形成するときまで、

☆その芽を摘まないように教育の正当性を保守している機能を果たしているのが

☆私立学校であることを、見落としている。

☆しかし、私立学校の研究を学者が尽力しているというのは希有であり、

☆後継者がぞくぞく生まれることを期待したい。

母として祖母として愛いっぱいの絵手紙

2010-11-21 17:31:37 | 
おばあちゃんの絵手紙―子と孫に宛てた四季折々の便り (銀鈴叢書―ライフデザイン・シリーズ)
生田 良子
銀の鈴社


☆開成の生田先生のお母様が、息子や孫に絵手紙を書いていた。

☆それが一冊の本になった。

☆ひたすら気遣いと愛情が、

☆四季折々絵と言葉で描かれている。

☆おひなさまの表情など絶品である。

☆母親の愛とは何か、論より証拠とは

☆この本のことである。

☆それにしても、一冊の本という商品に

☆商品を超えて価値があふれている。

☆労働でも、仕事でもない。

☆物象化商品を超えて、愛の活動そのものである。

☆それが市場に出ることがたいへん貴重である。

ピアニスト萩原麻未さん ジュネーブ国際音楽コンクールで優勝

2010-11-20 07:20:12 | 文化・芸術
ジュネーブ国際音楽コンクールのピアノ部門の決勝が18日夜開かれ、広島市出身の萩原麻未(まみ)さん(23)が優勝した。同部門での日本人の優勝は初。審査員を務めた岡本美智子・桐朋学園大教授は「天性の自然な音楽性と将来性を評価して満場一致の1位でした」と話した。(朝日新聞2010.11.19)

☆日本の音楽家が、世界のコンクールで大活躍。

☆文化的成熟度はあがっているし、

☆今の若者は教養がないとかいうのは的外れ。

☆アスリートも活躍しているし。

☆学習指導要領が今では知の鎖になっているかもしれない。

☆解放したいものだ。

この国の教育改革路線がわかる

2010-11-17 16:12:12 | 
下村博文の教育立国論
下村博文
河出書房新社


☆すでに紹介した、現在の文科省副大臣の鈴木寛氏の<「熟議」で日本の教育を変える>(小学館)と比較しながら読むことをおすすめする。鈴木寛氏のほうが、日本社会や国際社会全体の動きを視野に入れながら、「近代」の意味を問い直しながら学問的に論じているのに対し、下村博文氏のほうは、教育政策に絞って、その領域での世界の動きを取り入れながら論じている点では、比較しづらいところもあるが、基本ビジョンが違うのがおもしろい。

☆鈴木寛氏は、新しい公共圏を国民1人ひとりと生みだし、国の教育政策を補完しようというコラボレーションを提唱しているのに対し、下村博文氏は、教育政策を国家傘下の文科省に集中し、自治体の教育委員会は廃止し、自由な教育を、株式会社も含め、民間の力で大いにできるようにしようという市場の原理の中で教育をというビジョン。

☆新しい公共としてのコミュティニーソリューションでいくのか、市場というマーケットソリューションで行うかの大きな違いがある。

☆ただ、いずれにしても国の力は無視できない点では共通である。

☆いずれにしても、教育は大きく変わるが、こうなってくると、政権交代によって、教育行政も大きく揺れることが将来予想される。

☆この揺れに耐えるには、初めから両者に与しないで一定の距離を保ちながら独自路線をいく私立学校が安心という事になるか。あるいは、今のところまだ現れていないが、ソーシャルビジネスとしての株式会社立の学校が安心できるということかもしれない。

☆もちろん、ソーシャルビジネスという言葉はすでにあるが、それはどこか企業に依存して存在しうるということであり、依存場所が国家でなくなっただけであるから、自律はしていない。自律した経営をしながら学校を運営するというチャレンジをする新しいタイプの学校ということ。

☆このように私立学校と新しいタイプの株式会社学校は、政権がどちらになっても関係なく存在できる。もっとも後者は経済特区を超えて運営できるようにするには、教育関連法規の改正が必要であるから、現状では特区でのみの取り組みになるが・・・。


「熟議」で日本の教育を変える 現役文部科学副大臣の学校改革私論 (教育単行本)
鈴木 寛
小学館

アートとビジネスを結び付けることが資本主義を超えることに

2010-11-14 17:03:37 | 教育政策
ポピュラー音楽と資本主義
毛利 嘉孝
せりか書房


☆著者の本書を書く動機は、

昨今の新自由主義的なイデオロギーの浸透のなかで、マルクス主義も批判理論も世の中から消えてしまって、ポピュラー音楽があたかも自由な自己表現の手段であると素朴に信じられている傾向が強まっているようです。だからこそあらためてポピュラー音楽と資本主義について考える必要があると思ったのです。

☆しかし、これはどうも後付け的だ。

☆著者自身、そうは思っていないはず。クラシックであろうとポップであろうと、ロックであろうと、生きる限るにおいて、何らかの社会的拘束力や制約などの負荷があるのは当然だからである。

☆音楽であろうと、彫刻であろうと、絵画であろうと

☆アニメであろうと、ゲームであろうと、

☆その背景に何があるのかを読むのは、個々人の認識の基準の問題。

☆マルクス的に読もうと、批判理論的に読もうと、ビジネス的に読もうとそれはそれでよい。

☆音楽もメディアである以上、使い方は様々なのだから。

☆ただ、重要なことは、そのメディアが新しいものを生み出す可能性があるのかどうかだ。

☆新しい使い方として一回性があるかどうかが重要である。

☆それがなければ、マーケットで売れるかどうかで十分である。

☆そういう意味では、本書を読んで新しいものを生み出す可能性があるかどうか

☆その判断は難しい。

☆ただ、イギリスのファインアートとロックが結びついて、ポピュラー音楽と

☆芸術性の高い音楽の両義性のある創作物を生み出しているという着想が、

☆読みようによってはうまれてくるのではないだろうか。

☆ビジネスとアートの交差は、日本にいたのではピンとこないはずだという確認が

☆できたし、このアートの部分を教育と変えても同じことだと気づいたことは、

☆読んでよかったと思う。

18歳の成田達輝さん ロン・ティボー国際コンクールで2位!

2010-11-14 08:16:27 | 文化・芸術
☆時事通信 11月14日(日)5時36分配信 によると、

若手音楽家の登竜門として知られるロン・ティボー国際音楽コンクールのバイオリン部門最終選考会が13日、パリで行われ、桐朋女子高等学校音楽科(共学)3年の成田達輝さん(18)=札幌市出身=が2位に入った。優勝はフランスのソレンヌ・パイダシさん(25)。☆おめでとうございます。

☆18歳という力を

☆わたしたちは頼もしく思わねばならない。

☆少子高齢化。

☆私たち高齢者は、若い人たちの力を

☆適切に理解し、尊重することが大事な時代。

☆マスメディアも、エンターテイメント以外で

☆18歳から24歳ぐらいまでの若者をたくさん登場させる必要が

☆あるのかもしれない。

NZジョン・キー首相 佼成学園女子訪れる

2010-11-12 06:49:36 | グローバリゼーション
☆11月11日(木)、ニュージーランドのジョン・キー首相が、私立学校である佼成学園女子を訪れた。

参考)「NZジョン・キー首相 佼成学園女子訪れる」(私立学校研究)

☆政府高官も駐日大使もいっしょだったというのだから、

☆国家と私立学校の交流が行われたわけである。

☆公立学校の訪問というのであれば、

☆国家と国家の交流なのだが、

☆今回は異例なのかもしれない。

☆いや、むしろこれがグローバリゼーションの流れであろう。

☆ひと・もの・かね・情報がフラットに大移動する時代ということ。

☆このような私立学校の流れは、もしかしたら国際社会を変容させることに

☆なるかもしれない。

政権交代で揺れる「教員免許」

2010-11-12 06:40:34 | 教育政策
☆毎日新聞 11月11日(木)19時32分配信 によると、

文部科学省は11日、今年度の教員免許更新対象者8万5487人のうち、更新講習を受けていない教員が、全国で推計5100人いると発表した。修了期限は来年3月末で、それまでに受講しないと免許は失効する。未受講者の人数は初めて推計した。来年1月中に申請すれば、2月の更新講習に間に合うとの通知を都道府県の教育委員会などに送付し、受講の徹底を図る。

☆政権交代後に民主党が制度廃止するのではないかと、更新講習を受講しない現職教員が相次いだことが、このような事態を招いている。

☆今年の夏参院選の民主党敗北で法改正が難しい状況となり、この事態の打開は難しそうだ。

☆市民のための教育が、政権交代による制度改革の影響を受け過ぎるのは

☆困ったもの。

☆教育の法規制の緩和が重要であるはずなのに・・・。

☆教育は憲法の枠組みであれば、それでよいはず。

☆憲法教育こそ、市民にとっては重要ということか・・・。

☆が、結局憲法の成立時の解釈をめぐって、ぐるぐる回り、

☆そこでも決着がつかない・・・。

☆外交問題の決着がつかないのも、そこに一因があるかもしれない。