教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

ユーロ圏景況感指数 2年ぶり高水準

2010-07-30 07:30:37 | 教育政策
☆産経新聞(2010年7月30日)によると、

7月の欧州ではユーロ圏の景況感が2年以上で最高となったほか、ドイツの失業者数は1年1カ月連続で減少した。輸出主導の景気回復が勢いを増していることが示された。欧州連合(EU)の欧州委員会が29日発表した7月のユーロ圏景況感指数(速報値)は101.3と、6月の99(改定前=98.7)から上昇し、2008年3月以来の高水準となった。ブルームバーグがエコノミスト26人を対象にまとめた調査の中央値では、7月は99.1が見込まれていた。

☆ユーロ安で、ドイツの輸出産業が活況を帯びたということなのだろうか。

☆ユーロ圏内に、ソブリン・リスクのある中、景況感がよいというのは

☆なんともパラドクス。

☆リスクと利益は常に表裏一体ということか。。。

NY為替 円売り 

2010-07-28 08:00:02 | グローバリゼーション
フィスコ(2010年7月27日6時14分配信)によると、

7/27のニューヨーク外為市場でドル・円は、欧州信用不安の緩和や予想を上回る米・5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数にリスク志向の円売りが加速、87円26銭から87円98銭へ上昇し87円85-90銭で引けた。

しかし、この住宅価格の信用が問題である。今後どうなるのだろう。

また、

ユーロ・円は、予想下回る米・7月の消費者信頼感指数を嫌気して113円41銭へ下落後、株価の回復に連れて114円30銭へ反発した。

しかし、EU圏の91銀行の財務状態は、公表されているほど好感がもてないという懸念もある。保有国債の債務不履行のリスクが回避できるかどうか。。。

依然として、安定しない。。。

2012年、世界恐慌?!

2010-07-27 08:18:06 | 教育政策
2012年、世界恐慌 ソブリン・リスクの先を読む (朝日新書)
相沢 幸悦,中沢 浩志
朝日新聞出版


☆かつて、世界恐慌は、それでもどこかの国が吸収でき、

☆それぞれの国が、あたかも順番に恐慌を引き起こし、順番に

☆引き受けてきたかのよう。

☆しかし、リーマンショック以降は、世界同時的で、

☆どこかの国が吸収できる状況ではなくなった。

☆グローバリゼーションの貫徹とはそういうことなのか。

☆ともあれ、そこで、BRICsや新興国の出番?

☆このように、本書は、

☆恐慌の連鎖から関係性に視点をシフトしてくれる。

☆GDPの7割を国民の消費が占めているアメリカだからこそ、

☆世界経済の関係性を崩せない。

☆なにせ住宅を担保に借金をする生活を

☆崩すのは至難の技であろう。

☆そしてそのためには住宅は値上がりしなければならない。

☆そんな借金は、常にデフォルトのリスクがある。

☆どんな状況でも借金を救える金脈があるわけではない。

☆しかし、この幻想を操作するインサイダーがいる。

☆資本家もびっくり。気づいたら、借金を返せなかったり、

☆債権回収ができなかったりするのだ。

☆借金が返せず苦しむ人、再建を回収できずに奔走する人、

☆そのどちらでも、己は儲けてしまう。

☆企業が倒産すると儲かるなんて仕掛けをする人がいるとは。

☆しかし、まさに2012年それが仕掛けられているという。

☆またまたジャンクボンド。大量の社債の償還に仕組まれているようだ。

☆再び世界同時恐慌か?

☆そこから先は読者が考えねばならない・・・。

☆いずれにしても国家単位ではなく、個人単位で恐慌を操作するようになった。

☆経済思想の転換以外に手はないかも。

☆マクロとミクロ以外に、経済を動かす個人がいる。

☆GDPという量の世界に参入できる個人がいる。

☆GDPからHDIへというシフトは、たしかに起こるかもしれない。

あなたの知らない軽井沢のフォース

2010-07-26 22:54:43 | 教育政策
あなたの知らない軽井沢 〔セオリー〕2010 vol.4 (セオリーMOOK)
クリエーター情報なし
講談社


☆軽井沢といえば、

☆テニス

☆ゴルフ

☆アウトレット

☆おしゃれなレストラン・・・。

☆実際には、政財界人、文化人、教育人

☆が縦横無尽に交流してきた

☆知のフォースの醸成拠点。

☆天皇、グローバリゼーション、教養、

☆起業、富裕層・・・。

☆良いか悪いかわかならないが、

☆確かに、ここで新渡戸稲造と内村鑑三のネットワークが形成された。

☆確かに、ここで神谷美恵子は療養しつつ思想の森にいた。

☆確かに、ここでゴルフ倶楽部を根付かせた白洲次郎がいた。

☆そして、彼らの意志を、中等教育に結実させた学校の別荘がここにはある。

☆鴎友学園女子、立教、頌栄。

☆本書で扱われている私立中高一貫校。

☆もちろん、それ以外にもたくさんの学校の別荘がある。

☆そんなことも知らずに、テニスをしたりゴルフしたり

☆アウトレットに行ったり・・・。

☆そこはすべて南ヶ丘と南原エリア。

☆今も続く軽井沢夏季大学の生まれたエリアである。

不安定な経済社会の理由はM.ヴェーバーも答えている

2010-07-24 09:03:13 | 
経済成長という病 (講談社現代新書)
平川 克美
講談社


☆本書のように、経済成長に対する批判、あるいはネガティブな指摘は

☆多くの論者が語っている。

☆しかし、格差社会も、少子高齢化社会も、その危機は

☆GAPを表すスコア、人口減少率のスコアなど、

☆比較相対的視点でのみ煽るスタイルのものが多い。

☆サイバースペースやネット社会の危険性も

☆その闇の部分のみを指摘して、どうだ怖いだろう

☆というストーリーで煽る。。。

☆その点、本書は、物の見方を変えてみようという

☆描き方だから、自分たちが各領域・分野で強迫観念に縛られていたことを

☆気づかされる点において共鳴できる。

☆しかし、なぜこんなに経済は不安定なのか、経済成長を欲望しなければ

☆ならないかの、基本的な視点が確認されていない。

☆それについて、丁寧に論じているのが

☆ジャック・アタリである。

☆民主主義と市場は表裏一体でありながら、どこにズレがあるのか。

☆しかし、民主主義自体の闇もそのズレの前に既にある。

☆経済の暴発は、自由主義に問題がある。だから法の整備だと

☆いうことでないことがおもしろい。

☆自由主義は、本当は自由が貫徹できていないから、問題であり、

☆そこがインサイダーになっているから、経済は暴発する。

☆暴発することで得をするのは、資本家ではもはやないと・・・。

☆しかし、さらにその点をわかりやすく描いているのが

☆マックス・ヴェーバーの「宗教社会学論選」。

☆世には膨大な経済分析の本があるが、

☆本当にテクニカルで、ファンダメンタルズの部分は

☆軽視されている。それも考えてみれば当たり前だ。

☆ファンダメンタルズの視点は、ヴェーバーがすでに

☆語り、そこは普遍的で、あとは変奏曲でしかない。

☆商売は、日々新たなものを生み出す必要がある。

☆それを可能にするのは、表層部分。

☆ここで一喜一憂するからこそ市場はなんとかなる。

☆ジャック・アタリのすごいところは、

☆テクニカル領域とファンダメンタルズ領域を

☆結びつけて世界を描けるところだ。



金融危機後の世界
ジャック・アタリ
作品社



宗教社会学論選
マックス・ヴェーバー
みすず書房


本当の思考力の鍛え方

2010-07-23 06:52:21 | イノベーション
思考力の鍛え方 学校図書館とつくる新しい「ことば」の授業
桑田てるみ
静岡学術出版


☆世の中に、思考力とは何か?思考力のトレーニング方法とは何か?

☆について書いているハウツー本は山ほどある。

☆しかし、本書は教育現場で学校図書館と

☆教科の教師が連携して、授業の中でいかに生徒1人ひとりの

☆思考力を広げ深めていくかという問題に取り組んでいる

☆ほんものの思考力の鍛え方をオープンにしている本である。

☆いわば、教育現場の思考力を養成する秘伝が公開されている

☆といってよいだろう。

☆OECD/PISAの分析から、世界標準の知の枠組みを確認したうえで、

☆その枠組みを活用している今回の新学習指導要領のある意味パラダイムシフトを読みとっている。

☆その流れと意欲を、教育現場で実現するには、

☆学校図書館と教科が連携せざるを得ないのだが、

☆言うは易く行うは難し。

☆連携の接点あるいはフィルターはどこにあるのか。

☆それを全米の図書館の運動の一環である情報処理育成のプロググラム(Big6)や

☆プラグマティックなブルームを中心とした認知心理学の方法論を授業の中で

☆実践し、実験した研究成果を公開している。

☆思考のレベル、言語の構造、批判的思考の質など

☆従来の抽象的でただ闇雲に考えなさいという

☆考えている姿に感動しているだけの授業とは違い、

☆実践的かつ理論的な思考力育成の書なのである。

大衆民主主義に挑むオバマ大統領???

2010-07-22 20:16:47 | オバマ大統領
☆ CNN(7月22日14時15分配信)によると、

ワシントン(CNN) 米国民のほぼ半数が、2012年の米大統領選でオバマ大統領は再選に値しないと考えていることが、米キニピアック大学が21日に発表した世論調査で分かった。それによると、回答者の48%が「オバマ大統領は再選に値しない」と答え、「再選に値する」の40%を上回った。・・・・・・過去の調査を見ると、1994年にビル・クリントン元大統領が再選に値すると答えたのは38%のみだったが、同氏は再選を果たしている。

☆社会正義より個人主義?

☆規制より自由?

☆それともそれはエゴ?

☆よくわからないが、

☆ケインズによれば、結局は本質より

☆人気である。

☆人気は好き勝手が何よりであるということか?

☆しかし大衆の勘も意外と正しいかもしれないし。。。

☆人間の本質は良い加減なものかもしれないし。。。

☆ムムムムム。。。。。。。

米アップル過去最高の売上高、

2010-07-21 10:52:14 | イノベーション
☆時事通信(2010年7月21日7時40分配信)によると、

米アップルが20日発表した4~6月期の売上高は、世界的に人気の多機能型携帯電話「iPhone(アイフォーン)」と4月に投入した新型携帯端末「iPad(アイパッド)」などの好調な販売で、前年同期比61.3%増の157億ドル(約1兆3630億円)と昨年末商戦期を上回り四半期ベースの過去最高を更新した。


☆TV番組「カンブリア宮殿」でも、このところソフトバンクの孫正義氏も頻繁に登場。雑誌でも。

☆iPhoneやiPadの威力だろう。

☆ツールが変われば世界が変わるということらしい。

☆たしかにそうだが、

☆最高のツールは人間自身。

☆もっとも人間は同時に全存在そのもの。

☆まずは人間がどう変わるかだが、

☆それをソフトにコントロールしかねないのが、

☆イノベーション。

☆結局イノベーションの光と影。

☆光の増幅はテクニカルな問題。

☆影の制御は、ファンダメンタルな問題。

☆シェークスピアかぁ。

☆人間はツールであって存在そのものだから。。。

☆大英帝国の幻は今も続くのは、

☆アンビバレンツを捨てないからということか。。。

正義のミカタ=視方

2010-07-19 09:00:57 | 
正義のミカタ (集英社文庫)
本多 孝好
集英社


☆高校時代に徹底的にいじめられてきた蓮見亮太。大学で、虐げられることの恐怖をいかに克服するか。「正義の味方研究部」というコミュニティに入部することによって、共通の善とは何か学んでいく。

☆功利主義的で、リバタリアンな大学生とぶつかりながら、ある正義を完遂していく。しかし、相手も部活やサークル。コミュニティである。集団と集団の葛藤は、スターウォーズさながらの闘いになっていく。

☆しかし、そこで蓮見亮太は、「正義の味方研究部」の正義観と自分の正義観のどうしようもない溝を感じてしまう。

☆「正義の味方研究部」から脱退しようと決意。しかし、部員はなんとか引きとめたい。そのために決闘をする。議論という闘い。腕力による闘い。そこには民主主義の最終手段活用への道のメタファーがある。

☆ついに亮太は脱退するが、その瞬間、「正義の味方研究部」の在り方が変わる。新たな多様な価値観を認めつつ、しかし正義とは何か、つまり「正義の味方研究部」から「正義の視方研究部」にシフトするのである。

☆小説だから、葛藤あり、小さな恋心あり、もちろん草食系的エロスのシーンもある。エンターテイメント的定番は当然。それゆえ、読みやすいのだが、正義に関しては、サンデル教授の分類する、功利主義、理性主義、共同体主義、リバタリアニズムなどすべてのメタファーが配置されている。

☆そしてその解決への希望は、デビッド・ボーム的なダイアローグの手法が織り込まれている。そこにはサンデル教授と同様に、アリストテレス=トマス・アクイナス的世界の現代化がある。量子力学的とでも言おうか・・・。

☆著者がそこまで巧んで編集したどうかはわからない。作家的な現代社会から見える未来の洞察がそうさせたのだろうが・・・。

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
マイケル・サンデル,Michael J. Sandel
早川書房


ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ
デヴィッド・ボーム
英治出版


国際生物学五輪 日本代表高校生健闘

2010-07-18 07:49:40 | 学習プログラム
☆時事通信(7月17日22時55分配信)によると、

文部科学省は17日、韓国で開かれた国際生物学オリンピックに日本代表の高校生4人が参加し、金1、銀3のメダルを受賞したと発表した。

金 道立北海道札幌西高2年栗原沙織さん(17)
銀 私立渋谷教育学園渋谷高(東京)3年坂本莉沙さん(18)
銀 開成高(東京)3年水口智仁さん(17)
銀 ラ・サール高(鹿児島)2年三上智之さん(17)

☆おめでとうございます。

☆順位に関係なく、ともかく

☆世界標準にチャレンジしている人材が

☆たくさん輩出されることは大いに歓迎ではないでしょうか。