教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

経産省と学習指導要領

2008-09-22 21:56:15 | 文化・芸術
☆経済産業省によると、

昨今の資源価格の高騰等の構造変化を踏まえて、「新経済成長戦略のフォローアップと改訂」が閣議決定されましたので公表します。なお、「新経済成長戦略のフォローアップと改訂」は、今月9日(火)にその案を発表したところですが、今般、関係各府省の様々な施策等を盛り込み、本日(9月19日)閣議決定したものです。

☆経産省のサイトに、この閣議決定のペーパーが報告されているが、驚いたことに、ピンチをチャンスにかえよ!ということらしい。なせば成るっていうことらしい。まあ、これは言いすぎだが、基本はイノベーション。課題を解決するイノベーションを!ということ。

☆これは東大の小宮山総長の「課題先進国」という居直り論をブレイクダウンした報告書だ。ムムムム。。。。。

☆で、どうすればよいのか?それはすでに報告書が出ている。「知識組替えの衝撃―現代産業構造の変化の本質」というペーパーだ。これも経産省のサイトからダウンロードできる。

☆読んでビックリ、これまた小宮山総長の「知識の構造化」の考え方の焼き直しだ。さすがは官僚機構である。脱帽。。。

☆がしかし、マズいことに、この知識の組替えの衝撃は、知識のパッチワークというか継ぎ接ぎ作業に過ぎないということだ。横断的だとか統合だとかということではない。並べ替えに過ぎない。

☆OECD・PISAの世界標準の思考力はレベル6まで想定されている。そしてそれをチェックしている。それによると、レベル1は、知識の確認。レベル2は、知識の整理。レベル3は、知識の分類・照合。つまり、経産省の戦略はレベル3の話なのである。ところが世界標準は、レベル4は論理的思考。レベル5は批判的思考。レベル6は創造的思考なのである。

☆本当の知識の構造化や課題解決とはレベル4以上の話なのである。ところがだ、経産省のまとめた戦略はレベル3で世界と勝負しようというのである。それにたいへんなことに、経産省の報告書の内容そのものがレベル3なのである。何も新たなイノベーションも変化もない。産業構造の変化といっても、サービス業の若干の変化。

☆しかし、世界はクリエイティブ・クラスという本当に新たな産業構造の変化が起きている。それはリチャード・フロリダを読むまでもない。

☆それにしても、官僚機構はたいしたものだ。文科省の管理している学習指導要領が目指す思考のレベルは実は3なのだ。中学まで勉強してもレベル3。おそらく現場ではレベル2までで終わっているだろう。創造という言葉が巷にあふれているが、学習指導要領では無縁なのだ。

☆よくよく周りを眺めると、学校だけ(私立学校は違う)ではない。マスメディア、新聞やテレビ、雑誌・・・。すべてレベル3だ。事実が大事だ!客観的でなければ!といいつつ考えない文化がいつの間にか広まった。学習指導要領の貫徹!!!文科省も経産省もしっかりレベル3の知の構造化いや硬直化に陥っている。

☆考えない国日本。これが本当の課題だろう。これこそ知識組替えの衝撃だ!なんてアイロニカルな経産省なのだろう。

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