教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

イギリスの14歳以下の女子生徒に起こっていること

2005-07-31 18:01:13 | ジェンダー
The DAILY TELEGRAPH(2005/07/28)によると
14歳以下の女子生徒の中絶が増えている。

イギリス当局は、なんとかsafer sexを普及させ
ようとしている。14から18歳では減っていて、
その効果が現れていると理解しているようだ。

しかし、それは女性が社会に進出する機会が増えて
きているから、女子生徒が自らプランしてのことだろう。
教育の成せるわざとは思えない。

このような問題について、本当は日本でも論じなければ
ならないだろうが、ある意味日本の教育の世界ではタブー
な話題である。

The chief exective of the British Pregnanncy
Advisory ServiceのAnn Furediは次のように語る。

“Women today want to plan their families and,
when contraception fails, they are prepared to
use abortion to take back control of their lives.
we should stop seeing abortion as a problem and
start seeing it as a legitimate and sensible solution
to the problem of unwanted pregnancy.”

この問題に限らず、
男性中心主義が、“unwanted”な行為を強いている
ということは世界中で山ほどある。日本はもっとなのだろう。

もちろんここで言っている男性中心主義の担い手は生理学上の
男性に限定していない。文化としての男性中心主義を
言っているのである。

男女問わず、子どもたちにも“unwanted”な勉強を強いていた
としたらそれは問題である。“wanted learning”の開発が
実はジェンダー問題を解決するだろう。

フィンランドの教育を支える経済④

2005-07-31 12:48:56 | フィンランド
日経新聞(05/07/31)によると
NTTドコモは海外メーカーから
FOMA(フォーマ)端末の調達を
拡大する。

来春をメドに海外メーカー製品を
中心とした新シリーズを立ち上げるらしい。
新シリーズには韓国LG電子が出荷するほか、
フィンランドのノキアからも調達を計画しているようだ。

国内と海外の双方で使える端末を
割安な価格で販売するのが目的?

携帯端末のシェアは、ノキアが群を抜いているから
そことのコラボレートはよいのだろうが、
海外のデザイン力は、日本メーカーの商品に打撃になる
可能性もある。
といってもグローバリゼーションの行き着くところは
1人1台携帯端末所有になるだろうから、
コラボレートしなければ、携帯端末の生産・調達が
間に合わない。

しかし、日本人ばかりではなく、欧米の人々も
携帯を良く使う。よくしゃべっている。バッテリーが
長持ちしないようでは売れないだろう。

いずれにしてもフィンランド経済を日本は
どんどん支えていくことになる。

学習におけるパラダイムチェンジ①

2005-07-31 00:00:10 | 学習プログラム
ロンドンには歴史的な観光名所で埋まっている。
しかしそれは日本でも同じだし、どこの国でもそうだ。

ただ、決定的に違うのは、学習空間があることだ。
しかも庭園的な学習空間だ。

日本のすばらしい京都の庭園や東京の大名庭園で
不満なのは、そこで学習をする空間がないことだ。
初めから興味と関心のある人にとっては、
そこは自分の居場所同然なのだが、万人にとっては
ただの観光地なのだ。

そこにいくとロンドンはイギリスでありながら
本来の日本庭園的な学習空間が、いたるところに
ある。だから気軽に自分の行きたいところで
互いに対話を楽しんだり、静かに本を読んだり、
イギリス市民はしているのだ。

どこにいっても本が読める落ち着いた空間があるし、
調べる資料も豊富だ。これだとふらっと何気なく寄った
人も、興味を抱くかもしれない。

日本の施設で気に入らないのは、予め何をしようかと
計画を立てていかなければならないという予習という
強迫観念がつきまとうことだ。

ジャパンセンターで
決してロンドンって、東京に比べて便利ではないけれど、
それはそれでせっ突かれなくていいんですよと語ってくれた
学生に出会った。

こんなことを日本で聞いたら、右から左へ過ごしてしまい
がちだが、ロンドンで聞くと納得。

国会議事堂の近くでクロムウェルの像に出会った。
イギリスの民主主義は幾多の革命を経て形成されてきた
ことを想い起こした。
日本の戦後民主主義ようにレールの上を歩いてできたのでは
ない。

予習より何が起きても対応できるタフな精神と
クロスワードパズルと迷路と庭園で多様性に慣れている
ことが大事なのだろう。

予習ではなくもっと広い視野、大局観みたいなもののトレーニング
が日常生活の中にある。

しかも一方でWooly Thinkingもだめなのだ。経験から法則を見出す
こと。これが大事。








フィンランドの教育を支える経済③

2005-07-30 15:02:00 | フィンランド
産経新聞(2005年7月29日)によると
米ハイテク関連調査会社IDCが28日発表した2005年4-6月期の
世界の携帯電話端末の出荷台数は、前年同期比16.3%増の
1億8870万台となったそうだ。

世界のシェア
1位はフィンランドのノキアで32.2%
2位は米モトローラの18.0%。
3位は韓国のサムスン電子の12.9%

フィンランドの冬はとてつもなく寒い。
中高生にとっても欠かせないコミュニケーションツール。
彼らに携帯を使わせないような規則があったとしたら
ノキアの経営に影響を与えるかもしれない。
そんなことをしたら税金回収ができない。
(学生数が少ないから関係ないだろうが)
とにかく日本とは全く違う教育環境なのだ。
教育も経済という土台に規定されていると改めて思う。

参照関連情報→Real Voice>オカベの目

ポートランド・プレイスからオックスフォードストリートへ

2005-07-30 03:23:41 | 学習ツアー
ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックから
ポートランド・プレイスを通って、
オックスフォード・ストリートに向かって歩いた。

ポートランド・プレイスの行き着く先には
BBCとあのランガム・ホテルがある。
またこのプレイスの通りには、各国大使館や領事館が
ある。

テロはシャーロック・ホームズの小説の中にでてくる
縁のある場所をねらったと言われているが、
そのようであり、そのようでもない。

日本の銀座に雰囲気が似ている、いや日本が真似を
したのかもしれないが、
スタンフォード・ストーリートにでると
大変賑わっていた。

通りは「ダブルデッカー」で渋滞しているほど。
写真を撮った時間には、
まだローマで4人目の容疑者がつかまったというニュースは
報道されていなかったはずだ。

とにかくスペインからイタリアから、フランスから
ドイツから観光客がたくさん来ている。

イギリスでの研修のもう1つの魅力は
母国語が英語でない欧州の生徒といっしょに
学べることだ。

英語という母国語ではない世界言語でコミュニケーションする。
一度にアイデンティティ、異文化、寛容性を体験できる。
もちろん人生は安全ではない。自分で自分の足で地に
立たねばならない。ブランド消費の欲望の前に
生きることへの欲求。日本では生きる力に力が入らないはずである。


大英図書館からマダム・タッソーまで

2005-07-30 02:54:22 | 学習ツアー
キングス・クロス駅の近くでも爆発テロがあった。
その隣にある大英図書館に行ってみた。

世界の知の空間。マルクスが毎日通ったころとは場所も違うし
建物も違うだろうが、とにかく風格はあった。
特にリサーチをしにきたわけではないから、
申請をしていないので、図書の閲覧室には入れなかった。
ただ、Book Storeで、買った一冊の本は、
今回のテロを根本から考えさせるトリガーになりそうだ。

そのあと、マダムタッソーまで例の2階建てバス
「ダブルデッカー」に乗った。やはり安いし便利。
しかし今は少し乗客間に緊張感が走っているような気がした。
それにしても多様な民族が乗っていた。言葉も色も衣装も
まったく違う。「寛容性」「アイデンティティ」
の重要性を改めて感じた。日本では実感できないが、
これはそういうことだ。大英図書館からマダム・タッソーに来る
途中で、あるいはその近くでもう1つの爆発テロがあったはずだ。

昨日の厳戒態勢がまだ続いているのか、
とにかくパトカーがサイレンを鳴らして
走りまくっている感じがする。

そのたびに観光客も市民も顔を一瞬だがゆがめる。

マダム・タッソーに行くのが目的ではなく少し戻って
同じ通りにあるロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックに
行ってみた。9月まで演奏はないそうだ。夏休みに入ったわけだ。

イギリスでの学習ツアーは、実はこの夏休みに入る前で
なければあまり意味がない。
ここロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックなどは
無料のコンサートもある。それにいたるところに将来の
芸術家たちを育てる場があり、そういう場は安く参加できる
のである。ただ、夏休みにはいると演奏者がいない。彼らは
学生だから。ともかく何も高いお金を出してミュージカルや
ドラマを見るだけが学習ではない。むしろ観光客をターゲット
にあてていない、市民を対象にした催し物を探すのも1つの
アイデアだろう。

ロンドン、6000人警官動く

2005-07-29 17:15:58 | 学習ツアー
28日、ロンドンの電車は、6000人以上の
“Armed police”のfloodだったそうだ。

当局は、実行犯と思われる容疑者は1人しか
つかまっていないから、
今後また起こるかもしれないと警戒。

“This is a campaign we are facing,
it is not a oneoff event.”

そうは言っても、片方ではテロ対策コストも
問題になり始めている。

①やはり大事なことはテロが起こる根本的な
問題を明らかにし、平和構築を模索すること。

②当面は自分で自分を守る。

③海外研修で訪れている生徒は、

  1.観光気分にならないこと。
  2.地下鉄に乗らないこと。
  3.1人で勝手な行動をとらずチームで行動すること。
  4.でも、恐れずに真実を見極めようと考えること。

それしかない。

フィンランドの教育を支える経済②

2005-07-28 18:02:10 | フィンランド
●27日の日刊新聞によると
愛知万博のEXPOドームで27日、
小中学生たちが自分で作ったロボットでサッカーをする
「ロボットサッカー国際交流会」が開かれたようだ。
日本をはじめ韓国、台湾、シンガポール、フィンランドの
5カ国から参加し、熱戦を繰り広げたという。
ここにフィンランドが参加していることに注目しよう。

●日本繊維新聞(2005年7月27日)によると
アシックスは来月フィンランドのヘルシンキで
開催される世界陸上2005に出場する日本代表選手に
提供するマラソンシューズを発表。フィンランドの市街地の
凹凸感のある路面に対応した靴底を採用ということだ。

ここにテクノロジーがある。フィンランドはスポーツ、芸術に
力を入れている。ソフトでしか経済は成り立たない。
アシックスのテクノロジーがフィンランドで認められることは
開催地フィンランドにとっても大歓迎なはずである。

日本の文化との交流をベースに狙いたいのは日本企業の誘致だろう。
トヨタのポーランド、サンクトペテルスベルグへの拠点として
フィンランドは何か考えているのかもしれない。

フィンランドの教育を支える経済①

2005-07-28 17:44:59 | フィンランド
学習者中心の教育をフィンランドは
やっているのだが、
これは税金という回収装置が立派?だからだ。
(結局新しい資本主義)

人口も大企業も少ないフィンランドが
どうやって税金を回収するのか。

それがフィンランドが外資とコラボレートする戦略だし
EUで活躍する戦略でもある。北欧諸国で
いち早くユーロを導入している
のもそういうことだろう。

詳しくはオカベの目に譲るとして、

どういう動きがあるのか、今後新聞などの情報で追跡しよう。

エロスの像の背景

2005-07-28 17:29:27 | 学習ツアー
ピカデリー・サーカスはたぶん
ロンドンの中心街。
そしてそこにはエロスの像。
その背景には、ギリシア神話も
西欧の神話もあるだろうが、
経済の象徴もある。

これについて、考察するのも学習ツアー
エロスの像そのものについてのみならず
なぜここに様々な象徴が関係しあっているのか。
金融庁の提唱する「金銭教育」は
これを解き明かし、どのような
経済の流れをクリエイトするのか
に役にたつものだとよい。

旅もまた「金銭教育」なのだ。

もっともこの教育の呼び名は響きがなんか違うが。