★swissinfo(スイス放送局の一部門)によると、
<9月から「スイスの金融業界、時計技術、先端技術の卓越した技能は教育にも及ぶ」とスイスの教育を売り出すため、「スイス・ラーニング ( Swiss Learning ) 」という民間団体が設立された。>
★スイスは歴史的には貧しい国だった。傭兵という出稼ぎで金を集めていたが、それは親族・血族が争う壮絶な歴史を負うことにつながった。豊かな自然があっても資源はない。あるのは人材資源だけ。宗教改革も、そういう貧しい条件下の市民たちの中から必然的に生まれたのだろう。
★節約・倹約・勤勉・誠実・・・。スイスにおけるプロテスタンティズムは、自らを磨くことを、自ら作り出すことを、物質主義を超えることを意味したのではないか。だから「ひと・もの・かね」が集まる国になった。
★人口は少ないわけだから、有能な人材が集まる魅力的な国づくり・都市づくり。大量生産よりも高くても売れる付加価値の高いソフトづくり。実体経済だけでは金は集積しないから、金融経済づくり。こうなってくると、ハードよりソフトという強力なブランドをつくるスイスの人材育成教育に秘密があることは確かだ。
★そして、今回この秘密をオープンにし、教育までもブランド力を売ろうという徹底したポスト資本主義のベクトル。いくつかの条件は日本に似ている。それゆえ日本はスイスの戦略を学ぶべきだという声も政府ではあがっているようだ。
★しかし決定的に違うのは言語政策である。swissinfoのサイトでさえ、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、アラビア語、中国語で見ることができる。もっともその中で重視しているのは英語だろうが。
★もう1つの大きな差異は、ブランド戦略のあり方。スイスのブランドは理念現実型。日本のブランドはキャライメージ型。強いブランドと浮遊したブランド。どちらがよいのかわからないが、国際標準で勝負するには、その両方をプロデュースできる人材が必要。やはり日本においても教育がポイント。スイスの教育ブランド戦略を象徴する思想家は3人。ルソー、ピアジェ、ペスタロッチ。日本におけるキャライメージ型ブランド戦略を象徴する思想家も3人。西田幾多郎、田辺元、九鬼周蔵。理性と知性と感性を代表するオリジンな思想家である。
<9月から「スイスの金融業界、時計技術、先端技術の卓越した技能は教育にも及ぶ」とスイスの教育を売り出すため、「スイス・ラーニング ( Swiss Learning ) 」という民間団体が設立された。>
★スイスは歴史的には貧しい国だった。傭兵という出稼ぎで金を集めていたが、それは親族・血族が争う壮絶な歴史を負うことにつながった。豊かな自然があっても資源はない。あるのは人材資源だけ。宗教改革も、そういう貧しい条件下の市民たちの中から必然的に生まれたのだろう。
★節約・倹約・勤勉・誠実・・・。スイスにおけるプロテスタンティズムは、自らを磨くことを、自ら作り出すことを、物質主義を超えることを意味したのではないか。だから「ひと・もの・かね」が集まる国になった。
★人口は少ないわけだから、有能な人材が集まる魅力的な国づくり・都市づくり。大量生産よりも高くても売れる付加価値の高いソフトづくり。実体経済だけでは金は集積しないから、金融経済づくり。こうなってくると、ハードよりソフトという強力なブランドをつくるスイスの人材育成教育に秘密があることは確かだ。
★そして、今回この秘密をオープンにし、教育までもブランド力を売ろうという徹底したポスト資本主義のベクトル。いくつかの条件は日本に似ている。それゆえ日本はスイスの戦略を学ぶべきだという声も政府ではあがっているようだ。
★しかし決定的に違うのは言語政策である。swissinfoのサイトでさえ、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、アラビア語、中国語で見ることができる。もっともその中で重視しているのは英語だろうが。
★もう1つの大きな差異は、ブランド戦略のあり方。スイスのブランドは理念現実型。日本のブランドはキャライメージ型。強いブランドと浮遊したブランド。どちらがよいのかわからないが、国際標準で勝負するには、その両方をプロデュースできる人材が必要。やはり日本においても教育がポイント。スイスの教育ブランド戦略を象徴する思想家は3人。ルソー、ピアジェ、ペスタロッチ。日本におけるキャライメージ型ブランド戦略を象徴する思想家も3人。西田幾多郎、田辺元、九鬼周蔵。理性と知性と感性を代表するオリジンな思想家である。