![]() | 現代社会はどこに向かうか《生きるリアリティの崩壊と再生》(FUKUOKA U ブックレット1) (FUKUOKA Uブックレット) |
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弦書房 |
☆明治維新をけん引した国家戦略は
☆富国強兵、殖産興業。
☆この戦略が拠って立った思想は「優勝劣敗」
☆天賦人権説や宗教を捨て、
☆強いものが勝つ、
☆日本は列強と戦い
☆追い抜く未来を描いた。
☆これは自然状態という不易を捨て流行を追うことになる。
☆この思想的拠点を東大に設けたのは
☆初代東大総理の加藤弘之である。
☆この「優勝劣敗」思想は、今も「勝ち組負け組」という
☆格差社会にそのまま転移している。
☆しかし、明治のころから100年以上たった今、
☆重工業産業社会から情報社会という虚構産業社会に変容した。
☆未来を空虚に描くが、今は変わらない。
☆この不変は虚構世界でどんなにハッピーに生きても
☆当然変わらない。
☆虚構に未来を創る力はなく、リアルは足踏みをしたままだ。
☆リアルは不変ではなく、未来にむかって変わらなければいけないはずだったのに。
☆変わりゆく未来へ向けてのリアルを求めて、
☆人は様々な生き方をする。
☆ボランティア、リストカット、秋葉原無差別殺人・・・。
☆求めるものは同じなのであると。
☆リアルは不変ではなく、不易流行だったのを、
☆流行だけにして、変わることをよしとした。
☆不易流行とは意匠としての流行の中に普遍性を見いだすことだ。
☆いかに変わろうともそこに普遍性を見出さなければ
☆旅は続く。
☆しかし、変わるだけをよしとすれば、普遍性はどうでもよく
☆変わらない日常を、我慢するだけだ。
☆この抑圧から解放されるために、
☆様々な生き方が生まれる。
☆秋葉原無差別殺人は、この不易を捨てた流行を追い求める
☆優勝劣敗思想が生んだといえる。
☆その事件を起こしたのは加藤智大。
☆「弘」と「大」にその因縁のメッセージが隠れていたのかもしれない・・・。