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『週刊東洋経済』9月24日合併号 - 出国税などのせいにしている限り、ユニコーン企業は日本で増えない

2022-09-23 | 『週刊 東洋経済』より
東洋経済のすっかり恒例となったベンチャー特集は悪くないが誇大広告。
「この恒例化したベンチャー特集は実は「小粒」が多い。。」
「編集部は、ユニコーン輩出は若年人口を多く抱えている国であるという現実を無視している」
と先々週、書いた通りであろう。

スケールする可能性を秘めているのは自動給電だけではないか。
事後検証を載せている点で編集部もそれなりに誠実だが、
成長性が米国勢に大きく劣るのは明白である。

ベンチャー業界の好不況や高成長ははっきり言って
日本経済の成長と関係ない(ベンチャーは寧ろ従属関数である)と
編集部も読者も冷厳な現実に気付いても良さそうなものである。
東証の時価総額と日本経済の成長が「ワニの口」になっているのが一つの証左だ。

海外事業で大苦戦しているメルカリの幹部が
ついうっかり本音を喋っている記事が重要で、
たかが出国税に愚痴が出るのは日本国内で成長できない為である。
本質が日本国内の人口動態の老化にあることを白状すべきであろう。
(急成長のユニコーンが若年人口の多い国で輩出されているのは歴然)

GAFAのようなプラットフォーマーを政府が育成しようとしない点は確かに失策だが、
(個人情報保護や安全保障を口実にクラウドは国内勢を保護しなければならない筈)
日本でユニコーンが少ない理由は企業自身や幹部自身にもあろう。
ユニコーンが増えるのが本当に自国経済のためになるかも実は怪しいものだが。。


他に注目すべき記事は「『女性兵士という難問』著者 佐藤文香氏に聞く」。
日本女性の間に分断があるとの著者の認識は正しいが、
著者自身も焦点を兵士の性被害に矮小化させている点で日本型ジェンダー意識が強い。
男女平等を求めるなら原理的に女性兵士が不可避であることは欧米を見れば明白であろうに。

『週刊東洋経済』2022年9/17-9/24合併号(すごいベンチャー100 2022年最新版)


佐藤優氏の連載は話題を大きく転換。
真偽の怪しいエリツィンへのロシア国内での見方の話など始めて、
どうやら煙幕を巡らせる算段に入ったようだ。

いまロシア軍はハルキウで大敗して撤退を強いられ、
焦るプーチンが部分動員を始めて益々劣勢が明らかになっている今、
米国のウクライナ支援を「兵力の逐次投入」と嘲笑していた氏は
プーチンの「兵力の逐次投入」についてどう言い訳するだろう?

改めて氏が軍事について全く理解しておらず、先見性にも欠ける事実が
ロシア軍の劣勢によってこの上なく明瞭に示されたと言って良い。

はっきり言っておくが、ロシア軍は黒海沿岸に戦線を拡大させてしまったため
衛星から部隊の動きを逐一監視され、手薄な地域で痛撃を受けることになる。
氏がかつて言っていたミコライウ攻略など夢のまた夢になり
プーチンは無惨な敗北を遂げるか、場合によっては寝首かかれることになる。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目、洋上風力の赤字問題は見ておこう。

▽ より重要なのは「不動産不況で日本化が始まった? 「中国リスク」の深刻度」かも

『週刊ダイヤモンド』2022年10/1号(沈むゼネコン 踊る不動産 )


▽ 自らの株式特集の誤りを事実上認めたような形、少々きまり悪そうな東洋経済

『週刊東洋経済』2022年10/1号(株の道場 ―短期vs.長期 どちらで稼ぐ―)


▽ 最も本格的なのは矢張りエコノミスト

『週刊エコノミスト』2022年 10/4号【特集:新制度スタート! マンション管理必勝法】

レポート「失敗しても「生き返る」日米の次世代原発の矛盾」もかなり期待できる!
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