ひとまず全世界の株式市場が急反発し、
東証も派手な上昇を見せました。
昨日、NY株式市場が急騰で閉じた後に、
市場関係者から大きな拍手が自然発生的に起こったとのこと。
ひとまず市場センチメントは大きく好転しました。
短期的な好材料と中長期的な悪材料。
判断の難しい局面になっています。
本日の報道で目にとまったところを何点か。
株価大幅高は買い戻し中心、キャッシュからのシフト期待薄(reuters)
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-342883.html
”三菱UFJ証券、シニア投資ストラテジストの折見世記氏は「危機克服に向
けてやっとスタートラインにたったばかりだ。今後もまだ紆余曲折が予想さ
れる」という。「米政府が検討している金融機関支援策の規模が十分かどう
かは不透明。少なくとも、実体経済が悪化の度を強めるなかで、融資スタン
スを積極化させるには至らないだろう。貸し渋りで実体経済が一段と疲弊す
ることで事業会社の破たんが続けば巨大なCDS市場にもリスクが出てくる」
と折見氏はみている。
海外勢の多くは換金売りで余剰キャッシュを積み上げたが、リスク性資産に
回帰するには時間がかかるとみられている。野村証券ストラテジストの藤田
貴一氏は「11月から年末にかけてヘッジファンドやミューチュアルファン
ドの解約売りが続くとみられる。11月は例年海外勢の買いが減少する月で
もある。年内の海外勢の本格出動は期待薄であり、株価の本格反騰は来年以
降になりそうだ」と指摘している。
短期的な戻りのメドとして、新光証券、エクイティ情報部次長の三浦豊氏は
55年移動平均線の9656円、その上は心理的な抵抗線の1万円、とみて
いる。三浦氏は「今後は景気を下支えするための景気対策が焦点になろう。
各国とも金融問題に相当の金額を費やしており、景気対策が必要になる一方、
財政問題も浮上してくる。うまくバランスをとらなければ長期金利の上昇と
いう副作用も出てくる」という。〔以下略〕”
→ 本日、最も質の高い分析だったと思います。
投資家は熟読が必要ではないでしょうか。
そうですよね、例年11月は弱いです。
ファンドの解約がどれほど出るかも
景況によって違ってきます。油断大敵!
この記事では触れていませんが、米金融機関の決算もまだ不明です。
状況は依然として不透明と言うべきでしょう。
ロイターサミット:富裕層は金・キャッシュ・政府債を選好(reuters)
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-342884.html
”ロイター・ウェルスマネジメント・サミットの参加者らによると、世界の
富裕層は信用収縮を背景に資産を「セーフ・ヘブン」にとどめている。サ
ミットに参加したプライベート・バンク関係者やアセットマネジャーらは、
近代絵画やプライベート・ジェット、ヨットよりも現在は金やキャッシュ、
政府債が好まれるとした。
スイスのプライベート・バンク、ジュリアス・ベアのボリス・コラルディ
最高執行責任者(COO)は「現在は実物資産や金融資産投資に強い関心
が向けられている」とした。
プライベート・バンクのユニオン・バンケール・プリベ(UBP)のマネ
ジング・ディレクター、クリストフ・ベルナール氏は「キャッシュや金、
政府債を保有していない場合は損失を被るだろう。過度にディフェンシブ
になる必要がある」と述べた。
米シティグループ傘下シティ・プライベート・バンクのアジア太平洋地域
ポートフォリオ・カウンセリング責任者ジェニファー・テイ氏は、高成長
を続けている新興市場も金融危機の打撃を受ける可能性があるとの懸念か
ら、顧客は支出により注意深くなっている、と述べた。
テイ氏は「顧客は利回りを追及するより、むしろ資金の保全を求めている。
1年前のスタンスとは大きく異なる」と述べた。
サミット参加者は、米財務省証券など最高格付けを付与された政府債に人
気がある、と指摘した。
キャッシュについては、複数の通貨への投資を心がけること、ある特定の
通貨に過度のエクスポージャーを持たないことが重要、との見方を示した。”
→ 当然と言えば当然ですが、
資金力のある層の多数派意見としては上の通りです。
普通、悲観に傾いた心理が反転するには
それ相応の時間が必要なのです。
直近では米金融機関の決算発表で市況が悪化せず、
却って不安後退で上昇したらひとつの契機となるでしょう。
「特定の通貨に過度のエクスポージャー」を持つと
いとすぎのように毎日市場動向を確認する
おかしな習性が身についてしまう訳です。
◇ ◇ ◇ ◇
NYクローズの際の拍手の件を
朝のニュースで耳に挟んだので、
短期的なセンチメント好転だろうと判断しました。
即いとすぎは豪ドルのポジションにロングを加えると同時に、
案の定大幅高になった株式ではショートを縮小して
銀行株のロング、株式と為替で損失ヘッジを目論みました。
さすがに三菱UFJは買えませんでしたね。
三井住友FG〔東証一部 8316〕 64,500円 △ 93,000(+16.85%)
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=8316.t&d=c&k=c3&a=v&p=m25,m75,s&t=6m&l=off&z=m&q=c&h=on
シクリカル銘柄のショートはまた機会があると思います。
再度のセンチメント悪化を確認してからでも遅くありません。
現在、原油先物はやっとのことで80ドルを奪還した水準、
CRB商品指数も300台に復帰しました。
以前と比較して明らかに反発の勢いが弱まっています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
>15日夜の追記
早くも日経平均が後退したので、
三井住友を決済して
住友化学のショートに転換。
(ここは既に下方修正を発表している)
東証も派手な上昇を見せました。
昨日、NY株式市場が急騰で閉じた後に、
市場関係者から大きな拍手が自然発生的に起こったとのこと。
ひとまず市場センチメントは大きく好転しました。
短期的な好材料と中長期的な悪材料。
判断の難しい局面になっています。
本日の報道で目にとまったところを何点か。
株価大幅高は買い戻し中心、キャッシュからのシフト期待薄(reuters)
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-342883.html
”三菱UFJ証券、シニア投資ストラテジストの折見世記氏は「危機克服に向
けてやっとスタートラインにたったばかりだ。今後もまだ紆余曲折が予想さ
れる」という。「米政府が検討している金融機関支援策の規模が十分かどう
かは不透明。少なくとも、実体経済が悪化の度を強めるなかで、融資スタン
スを積極化させるには至らないだろう。貸し渋りで実体経済が一段と疲弊す
ることで事業会社の破たんが続けば巨大なCDS市場にもリスクが出てくる」
と折見氏はみている。
海外勢の多くは換金売りで余剰キャッシュを積み上げたが、リスク性資産に
回帰するには時間がかかるとみられている。野村証券ストラテジストの藤田
貴一氏は「11月から年末にかけてヘッジファンドやミューチュアルファン
ドの解約売りが続くとみられる。11月は例年海外勢の買いが減少する月で
もある。年内の海外勢の本格出動は期待薄であり、株価の本格反騰は来年以
降になりそうだ」と指摘している。
短期的な戻りのメドとして、新光証券、エクイティ情報部次長の三浦豊氏は
55年移動平均線の9656円、その上は心理的な抵抗線の1万円、とみて
いる。三浦氏は「今後は景気を下支えするための景気対策が焦点になろう。
各国とも金融問題に相当の金額を費やしており、景気対策が必要になる一方、
財政問題も浮上してくる。うまくバランスをとらなければ長期金利の上昇と
いう副作用も出てくる」という。〔以下略〕”
→ 本日、最も質の高い分析だったと思います。
投資家は熟読が必要ではないでしょうか。
そうですよね、例年11月は弱いです。
ファンドの解約がどれほど出るかも
景況によって違ってきます。油断大敵!
この記事では触れていませんが、米金融機関の決算もまだ不明です。
状況は依然として不透明と言うべきでしょう。
ロイターサミット:富裕層は金・キャッシュ・政府債を選好(reuters)
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-342884.html
”ロイター・ウェルスマネジメント・サミットの参加者らによると、世界の
富裕層は信用収縮を背景に資産を「セーフ・ヘブン」にとどめている。サ
ミットに参加したプライベート・バンク関係者やアセットマネジャーらは、
近代絵画やプライベート・ジェット、ヨットよりも現在は金やキャッシュ、
政府債が好まれるとした。
スイスのプライベート・バンク、ジュリアス・ベアのボリス・コラルディ
最高執行責任者(COO)は「現在は実物資産や金融資産投資に強い関心
が向けられている」とした。
プライベート・バンクのユニオン・バンケール・プリベ(UBP)のマネ
ジング・ディレクター、クリストフ・ベルナール氏は「キャッシュや金、
政府債を保有していない場合は損失を被るだろう。過度にディフェンシブ
になる必要がある」と述べた。
米シティグループ傘下シティ・プライベート・バンクのアジア太平洋地域
ポートフォリオ・カウンセリング責任者ジェニファー・テイ氏は、高成長
を続けている新興市場も金融危機の打撃を受ける可能性があるとの懸念か
ら、顧客は支出により注意深くなっている、と述べた。
テイ氏は「顧客は利回りを追及するより、むしろ資金の保全を求めている。
1年前のスタンスとは大きく異なる」と述べた。
サミット参加者は、米財務省証券など最高格付けを付与された政府債に人
気がある、と指摘した。
キャッシュについては、複数の通貨への投資を心がけること、ある特定の
通貨に過度のエクスポージャーを持たないことが重要、との見方を示した。”
→ 当然と言えば当然ですが、
資金力のある層の多数派意見としては上の通りです。
普通、悲観に傾いた心理が反転するには
それ相応の時間が必要なのです。
直近では米金融機関の決算発表で市況が悪化せず、
却って不安後退で上昇したらひとつの契機となるでしょう。
「特定の通貨に過度のエクスポージャー」を持つと
いとすぎのように毎日市場動向を確認する
おかしな習性が身についてしまう訳です。
◇ ◇ ◇ ◇
NYクローズの際の拍手の件を
朝のニュースで耳に挟んだので、
短期的なセンチメント好転だろうと判断しました。
即いとすぎは豪ドルのポジションにロングを加えると同時に、
案の定大幅高になった株式ではショートを縮小して
銀行株のロング、株式と為替で損失ヘッジを目論みました。
さすがに三菱UFJは買えませんでしたね。
三井住友FG〔東証一部 8316〕 64,500円 △ 93,000(+16.85%)
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=8316.t&d=c&k=c3&a=v&p=m25,m75,s&t=6m&l=off&z=m&q=c&h=on
シクリカル銘柄のショートはまた機会があると思います。
再度のセンチメント悪化を確認してからでも遅くありません。
現在、原油先物はやっとのことで80ドルを奪還した水準、
CRB商品指数も300台に復帰しました。
以前と比較して明らかに反発の勢いが弱まっています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
>15日夜の追記
早くも日経平均が後退したので、
三井住友を決済して
住友化学のショートに転換。
(ここは既に下方修正を発表している)
>ご自身は短期投機家でしょうか?
そうではありません。
マーケットの動きが激しいため、
煩雑な反応が必要になった結果です。
単に私の投資判断が拙劣で無駄な取引が多い、
ということもあるかと思われます。
>あと為替の両建てはSWAPが支払超過になるため無意味ですよ。
金利差益は全く狙っておりません。
単に、私の想定と真逆に動いた場合の「保険」です。
つまり「どちらへ動いてもいいようにヘッジする」
ということです。