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麻生副総理は市場の怖さを全く理解していない、輸入インフレは不可避 - 市場を侮る者は市場で滅びる

2014-01-06 | 株式・為替マーケット全般
日経のサイトに石井久・立花証券元社長へのインタビューが掲載されている。
僭越ながら当ウェブログのこれまでの主張と極めてよく似ており、
是非是非熟読されるようお薦めしたい。

詳しくは後のアドレスを見て頂きたいが、
当ウェブログなりに簡単に纏めると以下のようになる。

○市場活況はせいぜい1~3年
○10年後には予想もしないような円安へと進む
○中長期的には少子・高齢化が大きな問題
○一般の人が気づいた時には大きな損失が出ている
○政府が悪いのではなく、国民が愚かなだけ

2015年以降に危機が生じると予想してきた
当ウェブログの見通しと時期までもが一致している。

折しもマーケットの怖さを何一つ知らず図に乗って喋る
安倍首相と麻生副総理の軽過ぎる長広舌がメディアに流れている。
賢者と愚者の対比がこれほど鮮やかになっている図式はなかろう。
遠からず歴史の審判が下り、愚者は恥辱とともに表舞台から追放される。

▽ アベノミクスは所詮、小手先の誤摩化しである

『アベノミクスでも消費税は25%を超える』(小黒一正,PHP研究所)


▽ 市場は、思い上がっている愚かな人間を完膚なきまで叩きのめす

『ヘッジホッグ―アブない金融錬金術師たち』(日本経済新聞出版社)


中身のないアベノミクスを囃して調子に乗って騒いでいる連中は、
悉く恥辱とともに滅びることになる。因果応報である。

「当ウェブログは昨年から「コラテラル・ダメージ」の到来を予言している。
 愚劣な財政拡張と高齢層バラまき温存のために日本財政が行き詰まり、
 我が国の高齢層に占有されている金融資産が急激に減価して
 昭和の貧しい日本に回帰するということである」

「有権者は財政危機への扉を自ら開いたと言わざるを得ない。
 安倍政権は「悪い円安」を招いた財政危機の初期事例として
 経済学の教科書に記載されることになるだろう」

「歴史上、これほど巨額の債務を抱えて無事に済んだ国はひとつも存在しない。
 このリスクシナリオは「実現するかしないか」ではなく、「いつ実現するか」である。
 今金利が上がっていないから大丈夫と放言する馬鹿者は、
 バックミラーを睨んで運転する危険な運転者と同類である」

「消費税を上げたところで「焼け石に水」であるのは明らかだ。
 歳出削減をしないといずれ経済危機の到来は必至である」

「何もせず無為に時を過ごせば、インフレーション・タックスにより
 公務員給与と高齢者三経費、生活保護は実質的に大幅切り下げとなる」

としてきた当ウェブログの予測は、的中に向け驀進しつつある。

↓ 参考

物価目標2%達成で日銀に16兆円もの評価損、墓穴を掘った黒田日銀 - 無謀な金融緩和で自滅に向かう
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/3639b6e6b8e56ba54da94a6e2150ae6e

アベノミクスの帰結は1000兆円超の政府債務+金利上昇 - 財務省が財政危機を事実上認める試算発表
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/d7d54acd2408cc63f24a9d86b0d67753

▽ 外国人は、危険だから日本国債を買っていない

『日本財政が破綻するとき―国際金融市場とソブリンリスク』(天達泰章,日本経済新聞出版社)


国債暴落の予測外れ円安・株高実現、デフレの色消えた=麻生副総理(reuters)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYEA0500S20140106
”麻生太郎副総理・財務・金融相は6日、東京証券取引所が取引開始前に開催する大発会であいさつし、アベノミクスによる大胆な金融緩和で当初懸念されたような国債暴落は起きず、円安・株高が実現、「デフレの色は消えた」と胸を張った。
〔中略〕
 麻生副総理は、安倍政権発足直後であった昨年初めにはマスコミなどが金融緩和で「国債が暴落し、金利が暴騰する」と予測していたが、「国債は暴落せず金利は逆に下がった。ドル安・円高で苦しんだ時代は終わり、ことごとく予測が外れた1年間だった」と総括した。アベノミクスには「やっかみ半分ひがみ半分で世界も大きく期待している」と指摘し、「日本よりも海外で評価されている気がする」とも述べた。
 過去1年間の大幅な株価上昇について、一部の富裕層しか恩恵を得られていないとの批判に対し、「年金運用基金で運用益が出るようになった」と反論した。
 日本経済は「まだ資産デフレによる不況からの脱却まで来ていないが、デフレの色が消えたのは確か」と指摘。資金運用が必要な時代が来ている、と強調した。
〔中略〕
 安倍首相が「今年も引き続き経済を重視していきたいと発言しており、最大限支援したい」と強調した。 (竹本能文 編集:吉瀬邦彦)”

予想の範囲内であるが、ひどい内容だ。
昨年中の国債暴落・金利上昇を予測した者は殆どいない。
何度も示されてきた市場の暴力性に対する無知も深刻で、
これで副総理になれるのだから自民党の人材劣化は相変わらずだ。
市場に惨敗して没落する以外に選択肢は残っていない。

今年の年金運用で多少の利益が出ようが、
安倍内閣から麻生内閣の間の巨額損失を忘れているのだから
根本的に金融リテラシーが欠けているとしか言いようがない。
年齢を考えるともう治療不可能である。


「独眼流」石井久・立花証券元社長に聞く(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNASFL240R1_25122013000000
”2012年末の安倍晋三政権の発足から、日本株は曲折を経ながらも上昇基調をたどり、日経平均株価が1万6000円台を回復した。消費税増税が実施される来年は十二支の午(うま)年。〔以下略〕”

日経のサイトで登録が必要だが、是非熟読されたい。
安倍内閣の命運はせいぜいあと2年で、その後には壊滅と破局が待っている。

この筋金入りの「本物」の見識と比較すると、
安倍首相も麻生副総理も幼児同然である。
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