みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

ECBは市場に利下げを催促され、史上最安値も視野に入る − ユーロショートも史上空前の規模に膨れ上がり

2012-05-27 | 注目投資対象・株価の推移
           ↑ USD/JPY(ZAI)ユーロからの逃避先として踏みとどまる?

※ BLOGOSの方、このカテゴリー転載不要です。

重苦しい市況が続いている。ギリシャの再選挙までこの調子なのだろうか。
しかもギリシャから、ユーロは維持したいが緊縮財政は嫌だ、
といった不可思議な声が聞こえてきて、更なる問題の混迷が予想される。

しかしながら考えてみれば「社会保障は維持したいが増税は嫌だ」
「経済成長はいらないが社会保障給付の削減は嫌だ」とほざいている
我が日本にもギリシャ人を笑えない愚民が多数いることも確かである。
ギリシャと同じく厳然たる事実を目前にしないと悟らないのであろう。

さて先週、当ウェブログで書いた通りの状況になっている。

「市場に追い立てられたECBの追加措置(利下げが有力)に向け
 着々と包囲網が敷かれている情勢と言えるだろう」

最新のCFTCの公表値ではユーロショートが更に増加、円ショートが急減している。
豪ドルロングもさすがに耐え切れず大幅に減少しており、
(当ウェブログで散々警告したのに……)
ターニングポイントに向けて近づきつつあることは分かる。

しかし現時点でそれがどこにあるかは全く見えない。
残念ながら、微かな音すら聞こえてこない。


以下の当ウェブログの見解は今週も維持する。
ECBの利下げが接近しつつある。

「強烈なモメンタムで続伸できるような環境も動向もなく、
 安易なロングポジションの構築は控えなければならない」

「中国が半年余りの間に3度目の預金準備率の引き下げを決め、
 中国経済の減速が疑いようのないものとなっている」

「遅くとも4月中に今年前半のピークを付けるだろう」

「各市場とも完全にモメンタムを失ってしまった。
 心理的にこの打撃は大きい。初秋まで高値を奪回できない可能性が高い。
 当然、短期的な戦略はショート中心となろう」

「市場の動きから見てセリングクライマックスはまだ先ではないかと思うが、
 米指標から見て晩秋までじりじり嫌な下げが続いた昨年の二の舞はない」

「ゴールドは「完全に終わった」と断言して良い」

「香港や上海市場を見ても分かるように、
 今の中国では内需主導で高成長を持続するのは不可能である」

「香港の市況停滞も明確になってきた。
 原油価格が下がればムンバイにアウトパフォームされるかもしれない」

「円安は明確に日本経済にとってポジティブである」

「米経済の回復が日本経済や中国経済にも恩恵を与え、
 今年は矢張りささやかながら良い年になりそうだ」

「ユーロ圏への輸出依存度が高いロシアと中国。
 それにユーロ圏の守護神であるドイツ、
 自国の金融機関を守ろうとするアメリカ、
 円高ユーロ安を避けたい日本の5国が共同で
 ユーロ圏支援に踏み切るシナリオもあり得るだろう」

「結局ドイツも追い詰められてユーロを防衛せざるを得ないだろう」

「仏独の合意にはまだまだ遠い道のりで、
 11年前のユーロ危機の水準(100円割れ)にならないと
 本格合意には至らないと見ている」

「ユーロ圏は深刻な経済悪化ではないだろうが停滞は必至」

「ユーロ圏の根源的特質として果断な危機対策はできない。
 市場に催促されながら後手後手で防御策を小出しにするだろう」

「ECBはリセッション回避のためにも利下げ以外の選択肢はない。
 ユーロは低空飛行を続けると思われる」

「中途半端に買戻しがきてしまったために
 ユーロ圏救済策は数ヶ月単位で遠ざかると判断」

「油断したところで再度利下げに追い込まれる局面に警戒が必要だ。
 その時に再度ユーロ円が100円を割り込む可能性がある。
 (それがあるとしたら今年中だろう)」


さて概況は変更なし。予想より市況の落ち込みは深刻で急回復は望み薄。

「米経済の回復ペースが鈍化しているのは間違いありませんが
 当ウェブログで書いたように大勢は上です。それは揺らぎません。
 問題はどの地域、どの企業、どのセクターの回復が早いかです」

との見方も引き続き変わりません。
ユーロは下落トレンドから抜けていません。


↓ EUR/JPY(ZAI)再び100円割れ、底が見えない


↓ AUD/JPY(ZAI)下落モメンタムが鈍ってきたがユーロ次第


先週初めは小康状態かという状況でしたが
水曜にあっと言う間に楽観が吹き飛ばされ
再びユーロが100円割れへ、という週でした。


ドル79円前半、ユーロは短期筋の買戻しで1.28ドル台へ(reuters)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE84K01V20120521
”正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ若干ドル高の79円前半。ユーロは短期筋の踏み上げ(損失確定の買い戻し)を受け、一時1.28ドル前半まで反発。ユーロ/円では本邦実需筋の買いも手伝い、101円前半まで強含んだ。
 午前の取引でドルは79.06―79.27円と狭いレンジに収まった。オプション関連の防戦買いに支えられ、79円割れは回避した。一方、ユーロ/円は100.86円から一時101.42円付近まで上値を伸ばし、反発力の強さが目立った。朝方の取引で一部の商社がユーロ/円を買う動きが見られたとの指摘が複数聞かれた。
〔中略〕
 ユーロ/ドルは朝方の安値1.2745ドルから一時1.2813ドルまで上昇。18日の東京時間の取引で一時1.2642ドルと4カ月ぶり安値を更新。しかし、多くの短期筋はそのあと「ショートカバーの機会を失い、やっとカバーできたのは東京時間のきょう(午前)4時過ぎ」(外銀)で、それ以降も「ダラダラとした踏み上げが続いている」(同)という。
 踏み上げの力を借りて、ユーロは一時1.2813ドル付近まで値を戻したが、踏み一巡後は1.28ドル付近での一進一退となっている。
 ただ、「ユーロはこれで大底を打ったわけではない。今回のユーロ安の起点1.29ドル台まで戻して、もどり売りを浴び、その後どこまで下押しするかを見定めたい」(運用会社)という。
 この日のユーロ/円や豪ドルの反発のきっかけは、「中国が追加的な成長支援策に前向きであることが伝わったこと」(運用会社)との意見も出ていた。
 中国の温家宝首相は20日、成長を支援する追加的な取り組みが必要との認識を示した。世界第2位の規模を持つ中国経済が第2・四半期に一段と減速する可能性を示唆する経済指標が相次いでおり、政府として景気を支える姿勢を示した。
 新華社によると、温首相は「われわれは、成長維持の優先順位を上げつつ、引き続き積極的な財政政策と穏健な金融政策を実行すべきだ」と述べた。
〔中略〕
 外為市場では、豊富な外貨準備を保有するロシア等の国々が、最近のユーロ下落時にユーロを購入しているとの指摘が継続的に出ているが、この日も、ロシアの外貨準備が話題にあがっていた。
 ロシアのメドベージェフ首相が19日、主要8カ国(G8)首脳らに対し、自国外貨準備のユーロ比率を維持する意向を示したことが明らかになった。
〔中略〕
 ロシア中央銀行が16日に公表した年次リポートによると、中銀は外貨準備に占める米ドルとカナダドルの比率を引き下げる一方、ユーロの比率を引き上げた。
 1月1日時点のロシア外貨準備における各通貨の比率は、米ドルが45.5%、ユーロが42.1%、英ポンドが9.2%、円とカナダドルは、それぞれ1.6%だった。
  <IMM>
 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の取組(5月15日までの週)によると、対主要通貨でのドルの買い越し額が前週から増加し、少なくとも2008年半ば以来、約4年ぶりの高水準となった。ドルの主要6通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)に対する買い越しは285億2000万ドル。前週は209億5000万ドルだった。
 NZドルとメキシコペソを加えた主要8通貨に対するドルの買い持ちは276億3000万ドルとなり、ドルの買い持ちとしては過去最高になった。さらに、ユーロのネット売り持ち高は217億3000万ユーロと、前週の180億ユーロから拡大し、ユーロの売り持ちとしては過去最大となっている
〔中略〕
 枚数ベースでは、円ショートが3万4315枚(5月15日)と前週の4万1093枚から縮小。ユーロショートは17万3869枚と、前週の14万3984枚から増加した。カナダドルのロングは5万1005枚と、前週の6万0095枚から縮小。豪ドルのロングは4734枚と、前週の2万5104枚から大幅に縮小した。〔以下略〕”

一週間前のIMM通貨先物の取り組みはこのようになっていた。
これだけユーロショートがたまっていて大した買い戻しがないのが凄い。

最近ロシアがユーロ安に警戒を強めているようで、
ユーロ圏がより危機的な状況に陥れば
流石に他国と協調支援に踏み切ってくるだろうと予想する。
(プーチン政権が安定するかどうかはロシア経済次第であるため)


ECB利下げ観測強まる、9月末までに0.5%引き下げとの見方も(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE84N06J20120524
”24日発表されたユーロ圏の経済指標が弱い内容となったことを受け、エコノミストの間で欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が強まった。
 5月のユーロ総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は、2009年6月以来の低水準となった。企業が値下げで消費喚起を図っているにもかかわらず、製造業、サービス部門ともに予想以上のペースで低下した。5月の独IFO業況指数も予想以上に低下した。
 これを受け、エコノミストの間では、経済と政策金利の見通しを修正する動きが相次いだ。ECBが過去最低の1%となっている政策金利を向こう数カ月間に引き下げるとの見方が広がった。
 大和証券(ロンドン)のエコノミスト、トビアス・ブラットナー氏は「ギリシャ情勢や最新の統計を受けて、経済予測の見直しを行った。ECBは追加利下げを実施することにより、経済見通しの悪化に対応する公算が大きい」との見方を示した。
 その上で「利下げ時期が7月になるのか、あるいは昨年11月に予想外の利下げに踏み切ったように、来月利下げを行ってわれわれを驚かせるかが現時点で唯一の問題だ」と話した。
 JPモルガン、BNPパリバも利下げ方向に金融政策見通しを修正した。
 BNPパリバのケン・ワットレト氏は「金利見通しを修正した。現在は、6月に0.25%の利下げがあり、第3・四半期末までに0.5%になると予想している」と述べた。
 シティも年内は主要政策金利が1%に据え置かれるとの見通しを修正し、第3・四半期までに0.5%引き下げられるとの見方を示した。
 同行のユーロ圏エコノミスト、ヨーガン・ミッシェルズ氏は「われわれは新たなシナリオとして、ギリシャのユーロ圏離脱を想定している。その結果、ECBは追加の長期資金供給オペ(LTRO)を実施し、政策金利を0.5%まで引き下げると予想している」と語った。〔以下略〕”

当ウェブログの予想通り、ECBが利下げに追い込まれつつある。
この100円割れの状況で更に政策金利0.5%への引き下げとなると、
ユーロは史上最安値(1ユーロ88円)更新の可能性すらあると言えるだろう。

当然、ユーロ圏との取引の多い中国・ロシア経済だけでなく
米国や豪州も無傷ではいられない筈だ。


ユーロ/ドルが約2年ぶり安値、スペイン自治州の支援要請重し(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201205260014.html
”25日終盤のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルでおよそ2年ぶり安値に下落した。ギリシャに加え、他の重債務国もユーロを離脱しかねないとの懸念が出ている。
 スペインで最も裕福とされるカタルーニャ州はこの日、資金繰りに窮したとし、中央政府の支援が必要であることを明らかにした。
 これがユーロを圧迫した。影響は金融市場全体にも広がり、スペイン・イタリアの国債が売り込まれたほか、株価は下落し、米原油先物は下げに転じた。
 ウエストパック・セキュリティーズの首席為替ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は「カタルーニャ州の問題は重大だ。スペイン政府が一段の債務負担を余儀なくされることを示しているが、政府にその余力はないからだ」と述べた。
 その上で「当面は危機波及が焦点だ」との見方を示した。
 午後終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.2%安の1.25116ドル。
〔中略〕
 ユーロは今月に入り、対ドルで5.5%下落しており、週間では4週連続の下落となる見通し。
 総選挙後のギリシャ政局混乱を受けて、マクロファンドや機関投資家はユーロに売りを浴びせている。
 投資家はまた、スペイン銀行セクターへの懸念を強めているほか、ユーロ圏が深刻な景気低迷に陥る可能性や危機脱却に向けた抜本策が欠如していることを嫌気している。
 スペインが支援に乗り出した銀行バンキアは同日、190億ユーロ(237億7000万ドル)の資本注入を政府に要請した。これは政府が当初想定していたおよそ2倍の規模となる。
 ドル/円は0.1%高の79.63円。米市場の連休を控え、日本の輸入業者の買いや投資家の持ち高調整が支援した。市場関係者によると、およそ80円の水準で売り注文が入り、ドルの上値を抑えている。
 米国市場は28日、メモリアル・デーのため休場となる。
 ユーロは対スイスフランで1.2008フランと、横ばいとなった。
 市場関係者によると、スイス国立銀行(中銀)は対ユーロでの上限1.20フランを死守するため、過去数週間にユーロ買いを実施している。
 だがオプション市場では依然として、ユーロ債務危機の悪化によりフランが今後数日間に上限を突破すると見込み、ポジションを積み増す向きもある。”

週末にはバンキア、カタルーニャと悪いニュースが続き、
ダウも米指標が良かったにもかかわらずじりじり後退。
どうしてクロス円が下抜けしないのか不思議な程の市況でした。

ユーロは1.20ドルに向けて崩れ落ちかかっている。
スペイン国債の動きも要警戒で、
まだギリシャの再選挙まで2週間以上あるのに先が思いやられる。
スイス中銀の必死のユーロ買いもどこまで通用するか。。

    ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄。かなり割安感が出てきたが、まだ待った方がいい。

 丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
             542 → 608 / 494 → 577 / 540 → 577
             541 → 602 / 529 → 602

 三菱商事(東証一部 8058) 1,970 → 1,931 / 1,622 → 1,931

 東京建物(東証一部 8804) 298 → 312

 富士重工(東証一部 7270) 467 → 670

 タカラレーベン(東証一部 8897) 458 → 472 / 544 → 743

 ユナイテッドアローズ(東証一部 7606) 1,044 → 1,215
                     1,087 → 1,284
                     1,146 → 1,526
                     1,341 → 1,752

 マツダ(東証一部 7261)  232 / 178

 昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
                  716 → 723 / 688

東京建物を野村證券がBuyに格上げし、ドイツ証券もそれに続いている。
概ね正しい判断だと思うが、まだ下方圧力は残っている。

↓ 東京建物(Rakuten.sec) 


タカラレーベンの方がまだ下がりそうな印象だ。

↓ タカラレーベン(Rakuten.sec) 



選挙勝利でもユーロ圏残留=ギリシャ左派党首が明言(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012052300011
”【ベルリン時事】今月6日のギリシャ総選挙で第2党に躍進した反緊縮派、急進左派連合のツィプラス党首は22日、ベルリンで記者会見し、6月に実施される再選挙で勝利しても、ユーロ圏を離脱しない方針を明確にした。
 同党が再選挙で勝利すればギリシャが緊縮策を放棄し、ユーロ圏離脱に向かう可能性も指摘されている。これについて、同党首は「われわれはユーロを維持する。緊縮計画の拒否はユーロ圏離脱を意味しない」と強調した。”

さて欧州の問題児ギリシャ。
「ユーロ離脱しないのでカネを出してくれ」ということなのか?

ギリシャは世論調査でもユーロ維持派が欧州で最も高い比率になったとか。
モーセのように神が現れて債務を帳消しにしてくれるとでも思っているのだろうか。
このような国は遠からず財政の独立性を失うことになろう。

『会社四季報』2012年2集 春号


    ◇     ◇     ◇     ◇

  【 いとすぎの為替ポジション 】

いきなりユーロが切り返してきたのでユーロショート解消。
週央に案の定、高値から叩き落とされたので再びユーロショート。

 2012/05/23 100.68 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)

    現在 > 99.68 ユーロ/円(損益131%)← 今年の損益率
         77.69  豪ドル/円
         79.65  ドル/円

 ◎ 2011年の損益率(手数料等除外)> 138%
 ◎ 2010年の損益率(手数料等除外)> 147%
 ◎ 2008年秋〜09年末の損益率(手数料等除外)> 353%

  ▼ ポジション解消済み
 2012/05/14 102.44 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/05/11 128.50 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/04/27 106.60 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/04/19 130.30 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/04/13 128.88 GBP/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/04/06 84.02 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/03/30 132.57 GBP/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/03/22 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5
 2012/03/13 128.51 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/03/13 83.48 CAD/JPY Lev ×1.5
 2011/07/11 80.40 USD/JPY Lev ×1.5
 2012/02/17 125.76 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/02/10 102.33 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/02/02 81.42 AUD/JPY Lev ×1.5
 2012/01/27 101.79 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/01/25 77.71 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/01/20 99.72 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/16 77.65 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/28 101.49 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/23 79.27 AUD/JPY Lev ×1.5
 2011/12/16 101.31 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/09 78.70 AUD/JPY Lev ×1.5
 2011/12/03 104.55 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/03 77.87 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/11/25 102.89 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/11/15 78.22 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/10/31 77.98 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/11/09 79.33 AUD/JPY Lev ×1.5
 2011/07/11 80.40 USD/JPY Lev ×1.5
 2011/11/04 107.39 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/08/05 82.27 AUD/JPY Lev ×1.5
 2011/10/21 76.15 USD/JPY Lev ×1.5
 2011/09/12 80.52 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/09/29 103.76 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/09/14 115.03 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)

 …以下省略…


「資源国通貨は底打ちしました。
 豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
 豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」

豪ドルの中長期的な見通しは変わりません。72円が当面の底になりそう。

「90円から72円のレンジ圏を想定」

目先はネガティブだが、引き続きクロス円の急激な買い戻しに注意。
ユーロショートのポジションが空前の規模に膨張している。

ドル円は三角保ち合いでどちらに出るか分からない。
豪ドルは高水準のロングポジションが整理されてきていて好機接近か。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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『週刊エコノミスト』5月29日号 − ソニーはiPadを、三洋はiPodを10年前に開発していた!

2012-05-25 | 『週刊エコノミスト』より
今週の『週刊エコノミスト』の特集は「電機 勝利の方程式」でした。
個人的には個々の企業や特定分野は別として、
日本の電機セクターには「勝利の方程式」はもう存在しないと思う。

ドイツの通貨政策の狡知を理解できるような賢さ、
人口政策の死活的な重要性を理解できるような聡明さが
日本政府にも政党にもエコノミストにも評論家にも決定的に欠けているから。

『エコノミスト』2012年 5/29号


P36には、ソニーがiPadを、三洋がiPodを2000年頃に開発していたのに
経営側がそれを見捨てていたことが分かります。
負けるべくして負けている訳です。

また、医療機器分野での日本メーカーの弱さはつとに有名ですが
相変わらずリスク回避で外国製品の草刈り場になっている現状を
P39でジャーナリストの塚崎氏がリポートされています。

    ◇     ◇     ◇     ◇

P40で元経産省の長谷川榮一・東大大学院教授が
「公務員の新規採用削減に反対」と題した寄稿も必読です。
給与が高い高齢職員を減らした方が人件費節減できるし、
組織の新陳代謝も進む
という堂々の正論。

でも、能力の低さを自覚していて意欲に欠ける連中は
この手の正論には汚い手を使ってでも全力で反対してくるものです。。

当ウェブログとしては、
天下りは全員の名前と役職、報酬を原則開示して
利益相反があれば行政訴訟の対象とするシステムが望ましい
と思う。
政府からの天下りにはそれだけの重責と説明責任がある筈だ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今週の週刊ダイヤモンドは資産運用特集。水準は平均的と思います。
ただマクロの市況を判断する目安はあるので少しは紹介して欲しい。
(僭越ながら当ウェブログの方が市況判断では勝っていると思う)

特集ではP44「資産運用業界の歪んだ構造」が圧倒的に面白い。
この販売会社の強欲ぶりははっきり言って「終わっている」。
私はコスト3%でも「ふざけるな、この野郎」と感じるが、
最近は何と手数料+信託報酬で4%を超えるそうだ。
これでは投資信託ではなく、業界へのプレゼント以外の何ものでもない。

ただ、外資系が日系運用会社をけなしているのは頂けない。
外資の為替デリバティブのあざとさを見てから言え、という感じ。
本質ははっきり言って日系も外資も大して変わらない。

『週刊ダイヤモンド』2012年 5/26号


そうそう、P108の住宅ローン特集も良い。
何となく「時限爆弾」に似た性質があるような気がしてならない。。

    ◇     ◇     ◇     ◇

週刊東洋経済は公務員特集。
「東洋経済は既得権層に対する切り込みが甘い傾向があるので
 その点は毀誉褒貶をクリアにして健全な言論を展開されたい」

と先週書いたのですが、悪い予感的中。
健全な批判精神が欠如していて、はっきり言って話にならない。

『週刊東洋経済』2012年 5/26号


以下の通り、非常に偏った政治的バイアスがありありと出ている。

○官民格差隠蔽のトリックを完全無視
○正規職員と非正規職員との「身分差別」を完全無視
○労働組合の「政治介入」を完全無視
○退職手当債に代表されるモラルハザードを完全無視
○人事と待遇における悪平等を完全無視
○経済破綻による待遇切り下げのリスクを完全無視

読んでいて溜め息ばかり出ました。
編集部はなぜ大阪で橋下市長が圧倒的支持を集めたのか、
日本の公共部門がなぜ国際的に評価されていないのか
全く理解していないと言わざるを得ない。


▽ 来週号の鉄板で売れる特集で気を取り直せるか?

『週刊東洋経済』2012年 6/2号


でもTOEICの代案を提示できずに中途半端な特集で終わる危険性もかなり……。
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ヤマダ電機が発電事業参入、全国の店舗に太陽電池の設置へ − 来春迄に2万世帯分・7万kW超の発電能力

2012-05-24 | いとすぎの見るこの社会−地球環境を考える
漸く東京電力が家庭用電気でしか稼げない収益構造を白状した。
断言しておくが、他にも「不都合な事実」はまだまだある。
(だからこそ必死に隠して小出しにしているのである)

家庭用電力料金は23円/kWh、法人向け平均が15円/kWh。
それに対し、太陽光発電の買取価格は42円/kWhとなる予定。
地域独占で厚待遇を享受していた電力大手は真っ青である。

もはやメディアに広告費をバラまいて黙らせる手も使えない。
夏冬の電力ピークに合わせた過剰投資による収益独占は不可能だ。

▽ 電力自由化や再生可能エネ普及に全力で抵抗した理由は、カネである

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)


尚「太陽光発電の買取額が高過ぎる!」と喚いているのは頭の悪い証拠で、
原発と一体で開発されている揚水発電の方が遥かに高い。
コストが高くて不安定な電源に反対するなら揚水発電を先に批判すべきだ。

IEA(国際エネルギー機関)は太陽光発電のコスト低下を確実視している。
夏の電力消費ピークに対し自動的に発電量を高める太陽電池は不可欠である。

問題は夜や冬に発電量が低下する太陽光発電の将来比率をどうするか、
確実に予想される太陽電池の価格低下と普及速度を踏まえ
買取価格をどのように引き下げてゆくか、である。

(来年以降に低コストの有機太陽電池が市場投入されるのは確実)

従って、何も考えず今の価格が高いと言っているのは
根本的にこの問題を理解してないと言わざるを得ない。

 ↓ 参考

月100円で慌てる藤沢数希説が面白過ぎる件 − フランス会計院にも惨敗、知的貧困層しか支持してない?
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/e6f79e819ef4a18911b68766bc0bd359

この手の不勉強な者は知らないだろうが、
元々ドイツのFITの制度設計は最初だけ高い価格で買い取りを行い、
徐々に買取価格を低下させるスキームになっている。

▽ こちらに詳述

『国民のためのエネルギー原論』(植田和弘/梶山恵司,日本経済新聞出版社)


日本は、2009年から電力供給安定のために
自家発電を優遇し始めたドイツに学ぶべきである。

 ↓ 参考

ローソンが発電事業参入、全国の店舗にソーラーパネルの設置へ − 自家発電だけでなく売電も計画
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/992db4bad2d46c2ae07c7c43e1640b0b

ローソンだけでなく続々と太陽光発電への参入が始まっている。
明白な固定価格買取制度の効果と言ってよい。
当ウェブログの予想通り、「原発停止で成長率は高まる」路線に入りつつある。


ヤマダが売電参入 300店に太陽パネル2万世帯分(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819594E3EAE2E1EB8DE3EAE2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2
”家電量販最大手のヤマダ電機は太陽光発電事業に参入する。200億〜300億円を投じ、2013年3月までに約300店の屋上に太陽光パネルを設置する。合計発電能力は最大7万5千キロワットとなり、一般家庭約2万世帯の年間使用電力を賄う規模になる。7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度を利用し、年30億円程度の売電による収入を見込む。〔以下略〕”

商売上手のヤマダも完全に「環境シフト」している。
しかも送電線投資の不要な自家発電であり、高く評価できる。

この売電事業が成功すれば、病院や学校といった大規模施設の
太陽光初発電を請け負うことができよう。宝の山である。
夏の電力供給増にも大きく貢献できる筈だ。


鉄道の省エネ作戦、ブレーキ発電・太陽光活用で(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120517-OYT1T00727.htm
”夏に向けて厳しい電力需給が見込まれる中、JR東日本は、電車が減速する際に得られる「回生電力」を蓄電して利用したり、太陽光発電を活用したりするなど本格的な省エネに乗り出す。
〔中略〕
 電車のモーターは、運転士がブレーキをかけると電気の供給が止まるが、車輪の動きに合わせて回転している。この回転を利用して発電するのが「回生電力」だ。ブレーキとともに自動的に発電し、架線を通じて近くを走る別の電車に供給する。国鉄時代から、山手線など運行本数が多い路線では使われており、現在約88%の電車に設備がある。
 ただ、別の電車が同じ変電所の区間を走行している時しか利用できず、本数が少ない山間部などの路線では使えなかった。
 そこで、回生電力を蓄電し、別の電車が同じ変電所区間内を通った時や発電した電車自身が、再び加速する際に使うという。
 同社では今月末、東京西部を走る青梅線の変電所の一部に蓄電のためのニッケル水素電池を試験的に設置。年末には別の変電所に、蓄電効率の良いリチウムイオン電池も配備する。同線の場合で、従来より年間約5%の電力削減が見込めるという。
 また、ICTを使って電流を分析、調整すれば、これまで回生電力のやりとりが難しかった交流を使う変電所同士でも送受電が可能になるという。同社では、システムの開発を進め、来年度末、常磐線の一部に導入する予定で、年間6〜8%の電力削減を期待する。
 一方、管内の一部の駅では、近くに設置した太陽光パネルの電力を照明などに使用しているが、晴天時などのピーク時に作った電力は余っていた。ICTを利用して電力の受給を管理することで、余剰電力を他の駅に送ることもできるといい、今年10月以降に試験を始める。蓄電技術と組み合わせ、日中や夜間の消費電力をすべて太陽光発電でまかなう実験も、東北線の平泉駅(岩手県)で始める。

先程挙げた当ウェブログの過去のエントリーにおいて、
コンビニだけでなく、鉄道や病院、学校等の公共機関も設置を急ぐべきである。
これらは太陽光発電を行うことで緊急時に傲慢な電力会社に頼らずに済む。

と書いたが、矢張り鉄道のポテンシャルは大きい。
もともと送電線を持っている点でも有利である。

晴天時に電気が余っていたということは、
この夏には大量に電力供給するポテンシャルがある訳だ。
つまり、あらゆる鉄道と駅が発電所となるであろう。
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「夫が家計を支えて働くのが当然」との意識は女性の方が強い − 歪んだ平等意識、働いても家計は支えない

2012-05-23 | いとすぎから見るこの社会−雇用と労働
先月の内閣府「男女共同参画に関する意識調査」によれば、
「妻ができるだけ稼いで欲しい」と考える男性よりも
「自分が働いて稼ぎたい」と考える女性の比率が高いそうだ。

内閣府はその調査に基づき「女性には男性の期待以上に家計を支える意欲がある」
と結論づけているが、まともに高等教育を受けた人間の思考とは思えない。

山田昌弘教授が指摘しているように、教職員or公務員の世界しか知らない
アリス・イン・ワンダーランドの男女平等原理主義者が
そもそも平等を求めていない日本社会の現実を直視していないのである。

日本の場合、女性の意識が完全に分裂していて、

1)オトコ化しているキャリア女性「なんでワタシが家事を?」
2)あわよくば専業主婦派「養ってもらえばラクだ」「家事の大変さをアピール」
3)どっちつかずの中間派「夫が家事をやってくれるとラクなのに」

これが問題をややこしくしている根源なのである。

▽ 愚劣なドグマを捨て、日本社会の現実を直視すべき

『少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ』(山田昌弘,岩波書店)


内閣府が言うような能天気な「意識改革」など通用しない。
「意識改革が必要」というのは無能な人間の常套句、言い訳に過ぎない。

もとより日本経済にとって女性の就業率を引き上げることが
焦眉の急であることは論を待たない。
そのためには社会システムを変えなければならないのである。

○残業時の割増賃金を引き上げ、違法労働を強いる企業名を公表
○労働者全員が産休・育休に備えた社会保障基金に強制加入
○配偶者控除と第3号被保険者制度は即時廃止
○所得税もしくは間接税の引上げ分を雇用政策に移転
○所得税もしくは間接税の引上げ分を保育・学童・教育のバウチャーに
○保育・教育・医療・介護分野の非正規雇用に給付か負の所得税を適用

特に北欧諸国の社会システムを学ぶべきであり、
怠惰に意識改革を叫ぶだけの政府は間抜けである。

内閣府は事実を直視しないだけでなく、
政策的提案が著しく貧弱である点で二重に間違っている。

↓ 参考

未婚女性の43%が「結婚で経済的安定を得たい」、67%が「結婚相手の経済力を重視」− 内閣府調査より
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/5d652d396eb7be9dcdc595a5b719c704

さて、問題の内閣府調査はこちら。
内閣府こそ愚かしい「固定観念の是正」が必要ではないのか。


「家計の支柱は夫」8割=内閣府調査(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012042701238
”内閣府が27日発表した男女共同参画に関する意識調査結果によると、家計を支えるのは夫と考える人の割合は、男女とも約8割に上った。内閣府男女共同参画局は「性別による役割の固定化の是正が必要」としている。
 調査は2011年11月と12年1月、インターネット調査会社に登録している成人モニター男女各3000人を対象に実施した。
 結婚後の夫の役割について「家族のために仕事は継続しなければならない」との回答が、男性は77.0%、女性も80.2%に達した。
 一方、妻に関しては「できるだけ稼いでもらいたい」と答えた男性は18.3%にとどまったが、「できるだけ稼ぎたい」と考える女性は46.9%。女性には、男性の期待以上に家計を支える意欲があるようだ。

内閣府のコメントは明白な誤りだ。
「夫が家計を支えるべき」との意見は女性の方が強く、
しかも女性が「できるだけ稼ぎたい」と考えているということは、
自分のため若しくは子供のために経済的余裕が欲しいという意味だ。

このような暢気なコメントをしている政府には
女性就労率を引き上げるだけの力量などあろうはずがない。

▽ フランスでは夫が妻に財布を渡さず、働かない女性は蔑視されるのが普通





『フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由』(横田増生,洋泉社)


意識は黙っていたら変わらない。どのような社会像を目指し、
どのような改革でどのような未来が実現できるのか語らねばならない。
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関西電力の経営判断の誤りは明白 − 不安定な原発に依存し、老朽化した火力発電の設備更新を怠った報い

2012-05-22 | いとすぎから見るこの社会−全般
先週の『週刊ダイヤモンド』P142に興味深い記事が掲載されている。
数値で企業を分析する連載で関西電力が取り上げられており、
関西電力の経営のミスが明白に分かる。

関西電力は原子力への依存度が高い一方で、
火力発電の更新を怠っており老朽化を招いていたため、
著しく効率の悪い石油火力を使わざるを得なくなっている
のだ。

従って関電の苦境は自業自得である。
石油火力を最新のガス火力にリプレイスしていれば
それだけで効率が50%程上昇し電力供給量が大幅に増えた筈である。

「まともな企業」であれば無論、経営責任が問われて賃金も引き下げ、
その後に顧客に値上げをお願いするのが当たり前である。

▽ 関電の全発電所の概要データが掲載されている

『週刊ダイヤモンド』2012年 5/19号


池田センセイは東電と違い火力増強ができなかったからと言い訳しているが全く違う。
本質は稼働率の不安定な原発への依存度の高さこそが真のリスクなのだ。

新潟県巻町の選挙がなければ東電も原発比率が上昇し、今以上に苦しくなっただろう。
首都圏の住民は原発建設を拒否した巻町の人々に感謝すべきである。


当ウェブログの予想通りになりつつある。
原子力発電による電力大手の実質的な事業独占は崩壊へと向かうだろう。

 ↓ 参考

自己革新のできない電力大手には、縮小均衡への道しかない − 原発依存の報いで自ら絶体絶命の窮地に
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/eb73fac0d9d2ed1d6b8e8bc7743dc6d2


しかし、そうした状況を全く理解していない者もいるようだ。


電力会社いじめはやめなさい−狂気を排除し、再稼動と政策の正常化を - 石井 孝明(アゴラ)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120518-00000312-agora-pol
”〔前略〕古賀氏は真面目で正義感の強い、ただし普通の感覚を持つ人との評価だった。経産省に対する批判本を書いて、同省を退職した。憎しみを心に抱える人が権力を握り、テレビに出続け、変な人に囲まれると、おかしくなってしまうのかもしれない。心理分析的に面白いが、このような人が大阪の現実政治に影響を与えることは恐怖を抱く。ちなみに古賀氏は経産省でエネルギー関連の部署で働いたことはない。
 古賀氏だけではない。なぜここまで大阪府市のエネルギー戦略会議が関電を敵視するか分からない。相手と話し合い協力を考えるビジネス感覚ではなく、まず攻撃する左翼の政治運動的手法だ。攻撃して締め上げても、発電を原発に約50%依存する関電は、それを止めたら電気を供給できないのだ。
 エネルギー戦略会議の委員をみると、しっかりした経営者がいる一方、そうした反原発の政治活動家が入っている。保守を唱える大阪維新の会と、左翼勢力の奇妙な結合がある。双方の反権力志向、無責任で衝動的という性向が共通しているのかもしれない。
〔中略〕
再論・感情的な攻撃を止め、冷静な議論で状況の正常化を

 東京電力の引き起こした福島第一原発事故の後、当然とも言える怒りが社会に渦巻いた。それは電力業界全体への反感に向かってしまった。電力会社は巨大な社会的影響力を持つ。そして今までのエネルギー政策に問題があったのは確かだろう。しかし、だからといって、必要のない感情的な攻撃を加える必要はない。
 ある電力会社の中堅幹部は次のように批判した。「原発事故後に菅さんは毎日批判して電力会社と原発を悪者にした。確かに福島原発事故は大失敗だが、すべてを否定されてはかなわない」。私は取材で電力会社の方々に会ってきた。その組織文化はどこも「真面目」だ。そして「電力の安定供給を守る」という組織文化をどの会社も持つし、その安定供給は電気事業法の上では地域独占の代償として、義務として加えられている。
 電力会社の方々にとって「悪の集団」と単純化する幼稚な攻撃は大変不本意だろう。外部の観察者である記者として、私はこうした「いじめ」は不快で義憤を感じるし、何も社会に利益をもたらさないと思う。この方々の力を使い、共に電力危機を乗り切ることが合理的な行動だ。
〔中略〕
 しかし今の電力・エネルギー問題では、素人による混乱の悪影響が明らかに多く、その害は広がる可能性もある
 電力会社をめぐる議論では、政治家から一般市民まで、冷静さを取り戻してほしいと思う。専門家集団に別の視点からの建設的な批判は必要だ。しかし大阪市で行われているような攻撃は、一時期の興奮、そして混乱しか生まない。復興のための努力を続ける今の日本で、不必要な混乱を起こす必要はない。
〔中略〕
 原発の再稼動問題は、不必要に複雑になり、大阪では狂気まで入りこみ始めた。この問題にまとわりついている議論の大半は無意味なものだ。単純な解決をしたら、派生した問題は一気に収束するように思える。
 他人任せは好きではないが、許認可権を持つ枝野幸男経産大臣、世論を煽った橋下徹大阪市長が、「再稼動!」と一言述べ、この「ばか騒ぎ」を終わらしてもらえないだろうか。”

ジャーナリストは専門分野を自称するので驚くべきことではないが
余りにも水準が低いので驚いてしまった。
他人に「感情的攻撃」を行っているのはどう見ても当人なのだが。

率直に言ってこの文章では「提灯持ち」以外の何ものでもない。
ざっと並べても以下の点で情報操作もしくは無知がある。

○原発の稼働率が不安定であるのは明白な事実
○日本のエネルギー転換部門(=発電)の効率性は低い
○電力大手は電力自由化を強力に妨害した
○ぼったくりの託送料を払わされるPPSは電力大手に強烈な不満
○発送電分離を行っていない先進国は日本だけ
○実質的な地域独占を許している先進国は日本だけ
○日本の電力大手の平均賃金は国際的に見て著しく高い
○賃金の高さを隠すため様々な小細工を行って株主等に明示していない

このジャーナリスト氏は電力自由化の実態やPPSの取材すらしていないらしい。
節穴と言われても反論のしようがないだろう。

電事連や電力大手の幹部が今まで政府の審議会で
いかに傍若無人な言動を行ってきたかは以下の本に詳細に書いてある。

▽「原発は電力会社にとってカネを生む機械」との証言が出ている。

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)


因に、この本においてスウェーデンのエネルギー庁の元長官は
日本のエネルギー政策が大きく変わるとの見通しを示しており、
何故か昨年の小泉元首相の見解と酷似している。

  ↓ 参考

小泉元首相、再生可能エネルギーの躍進を予言 −「日本人は過去の常識を大胆に変える能力を持つ」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/0a2b7c432919ea339fab948788f55e84


さてジャーナリスト氏の主張とは全く違う「事実」の数々を見てみよう。


関西電力「解剖」 今夏電力不足14.9%…原発依存の「独立王国」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/feature/news/20120516dde012020014000c.html
”この夏、電力9社中断トツの「14・9%」(政府の需給検証委員会のデータ)の電力不足が懸念される関西電力。このため大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を訴えるが、不信感は増すばかり。いまや東電とともに批判の矢面に立つ名門企業を「解剖」してみる。【瀬尾忠義】
 「電力不足」を主張する関電について「裏付けとなる詳細なデータを示していない。停止中の大飯原発を再稼働させたいとの思惑がまずあり、そこから逆算して『こんなに足りない』と脅しているだけ」と憤るのは、大阪府・市のエネルギー戦略会議の飯田哲也座長代理(NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)だ。4日の戦略会議では「時間切れで原発再稼働を狙っている」と激怒する場面もあった。委員側が、原発が再稼働しない場合でも安定供給できる見通しの提示を求めたのに対し、関電は「節電や電力融通をどれだけ織り込むかを国に相談しないといけない」と回答しなかったからだ。ようやく15日になって、他社からの融通があれば不足分は5%程度になるとの見通しを示したが、飯田氏は「関電は高慢。こちらが決めたものにゴタゴタ言うなという“上から目線”は、独立王国か田舎の殿様のようだ」と切り捨てる。
 関電は「安全を確認した原発は再稼働させてもらいたいと、丁寧に説明を続けるしかない」(広報室)とのスタンスだが、筆頭株主である大阪市の橋下徹市長は全面対決の姿勢だ。4月には「再稼働は許さない。国民をばかにしている。こうなったら民主党政権を倒す」と関電と民主党に“宣戦布告”してみせた。6月の関電株主総会で原発廃止や発送電の分離を迫る方針だ。
 「関電が見ているのは霞が関。市民ではない」。滋賀県の嘉田(かだ)由紀子知事も8日、日本記者クラブの会合で講演し、関電への不快感をあらわにした。知事によると、関電は昨春、県が節電計画策定のためデータを求めた際には応じなかったのに、昨年6月に突然「15%の供給量削減」を打ち出し、国に大飯再稼働の許可を要請。説明を求めると「エネルギー計画は国策だから」と開き直ったという。〔以下略〕”

この会社が地域独占は当たり前の権利であると考えているのが明白に分かる。
幹部に至っては、民放に出て原発はテポドンが当たっても問題ないと放言し失笑されたと聞く。
このような体質だからこそ福島後の新しいパラダイムに適応できないのである。


関電:大阪市に72億5000万円寄付 89〜08年度(毎日新聞)
http://mainichi.jp/area/news/20120509ddf041020010000c.html
関西電力(本店・大阪市北区)が89〜08年度、大阪市立科学館(同市北区)の建設費や改装費として市に計約72億5000万円を寄付していたことが分かった。また、科学館の運営を受託する市の外郭団体の理事長に、関電の元社長が就任していることも判明した。
 橋下徹市長は9日、「寄付が原発を推進するかどうかの判断をゆがめることはないが、見えないところで電気料金のコストになっているのは問題だ」と発言。電力会社が寄付する際には額や目的をオープンにするなど、一定のルールが必要との考えを示した。
 同館は市制100周年事業の一環で、89年に開館。プラネタリウムを中心に、宇宙やエネルギーに関する資料を紹介し、原発の模型やパネルも展示している。運営は、市の外郭団体「大阪科学振興協会」が受託。石川博志理事長は関電の元社長で、11年7月時点で市OBや派遣職員が計15人在籍している。
〔中略〕
 市は府市エネルギー戦略会議で、関電にコスト削減や情報開示を求め、今年3月には寄付の相手先や金額の公表を要求。関電は10年度に約600件で計約17億円を寄付していたことを明らかにしたが、内訳については開示を拒否していた。関電は取材に対し、「地域社会の発展に貢献する事業には協力してきたが、個別の事例には回答できない」としている。【茶谷亮】”

このような会社を信用できる、という方が間違っている。
確かに現場の社員は「真面目」だろう。
しかし経営的には完全に「地域独占の利権死守に対して真面目」なのだ。


関電、電力不足は計58時間 今夏全体の2.8%(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012041101001987.html
関西電力の全原発停止が続いた場合、電力需要が昨夏並みだと、今夏に電力が足りなくなるのは計58時間で全体の2.8%となり、ほとんどの時間は電力不足を回避できる可能性があることが関電の公表データから11日、分かった。関電は供給力不足のため、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が欠かせないと強調している。需要が大きくなる時間帯の対策ができれば、再稼働を急がなくて済む可能性がある。”

早い時期からこのような数値が出ていた。
関電が詳細な数値を出さないのはこうした「不都合な事実」があるからではないのか。

この程度であれば電力融通と操業の季節シフト、
節電・自家発電で充分に対処できるだけなく
地域経済にとっても投資増による恩恵が大きい。


「具体策」4割止まり=今夏電力不足アンケート(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2012051800890
”大田弘子元経済財政担当相らでつくる「経済成長フォーラム」(事務局・日本生産性本部)は18日、企業を対象とした今夏の電力不足に関するアンケート結果を発表した。それによると、「具体的な対策をしている」と答えた企業は40.3%にとどまり、政府の節電目標決定の遅れで、企業も対応が進んでいない実態が浮かび上がった形だ。
 一方、政府や電力各社に求める施策としては「電力融通の強化」(48.2%)、「需給見通しや計画停電の早期公表」(35.0%)の次に「原発の再稼働」(34.0%)が続いた。原発再稼働は困難との認識から現実的な対応を求める声が多くなったとみられる。
 調査は4月20日から27日まで全国の上場企業を対象に実施、201社から回答を得た。”

「まともな企業」は電力融通を求めている。
関電への不信が強く、地域独占に問題があるのを理解しているのだ。
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