-凸凹帖-

写真 奥野和彦

妄想甲子園 とりあえず終章

2015-08-19 20:49:54 | 写真
とうとう終わってしまった。
決勝戦には残れなかった。
日本中の高校球児たちがまだやりたくて仕方ないのに
どんどん破れて行く中、最後の4校まで残った。
彼にとっても、彼の家族にとっても
私たちにとっても最高の思い出になる夏をくれた。

イトーマーは私たち鷲越タイガースナインの卒業生である。
3年生だった私の息子が同級生のマー君に憧れて
野球チームに入った。
まだ、そんなに沢山のコーチはいなくて
低学年にはU子さん始め母たちがかかとの高いサンダルで
ノックをしたりしていた。みんな練習に飢えていた。
そこに私が息子と入ってちょっとノックは出来たので
重宝された。
田中将大投手がマー君なのを真似てマー君になったのではなくて
お兄ちゃんがいて、まだかわいい弟だったので
お母さんもみんなもマー君と呼んでいた。
のちに君がとれてマーになるのである。
野球をする子は誰でも甲子園に出たいし、野球選手にも
なりたいものだが、この兄弟はその思いが並大抵ではなかったので
普段から自分たちで質の高い練習を毎日していた。
私はそれを見てしまったので、なかなか子供たちに練習の
合格点をあげられなくて困っている。
でも、その年の子はみんなマーと肩をならべて野球をする為に
一生懸命努力をした方だと思う。

今日、試合が終わった後もマーは涙を見せなかった。
このあと、並べる写真の中にたった1枚泣いている写真がある。
これは越谷で優勝して埼玉県大会に出て1回戦、2-1で負けた時のものである。
マーは、遠征に出る時、普通は誰の車にでもみんなと乗ったが
大事な試合で負けると、お母さんの車に乗って突っ伏して帰った。
帰り着いて車から降りる時にはすっかり普通に戻って
O山監督の下で集合をかけ、ミーティングが始まった。
今日は、どこかで泣いたんだろうか。

これで、妄想甲子園はおしまいである。
奇跡的なドラマをこのブログの中におこしてくれた。
あとは、後輩の子たちがまた妄想を見せてくれるか
I藤兄弟が次のステージで活躍するようになるまで
しばし、お休みである。

今日の写真は2009年(例外もあり)、
6年後 名門関東一高のキャプテンをつとめ、
チームを初の夏の甲子園ベスト4に引っぱった
野球少年の写真である。
お疲れさま。少しゆっくり休んで下さい。























給水先生 汗をかく

2015-08-19 00:23:30 | 写真


気がつくと、もう秋っぽい色に。
高校野球が終わる頃、夏休みも夏も急に終わりに
なるような気がしてさびしくなったものだ。

可能性を持った兄弟ではあったけれど
ほとんど冗談で書いた妄想話を本当に現実にしてしまった。
今度は日本一が見えて来ている。

盆が明けて仕事に行ったら
今までどれだけ自慢していたのか、会う人会う人
「カンイチ、すごいじゃないですか!教え子でしょう?」
準決勝まで来ている事とOKE君のニュースもあって
みんな再認識しているのだ。
訂正しておくが、教えたのは私ではなく、O山前監督である。

O山現総監督は高校時代に荒木大輔投手とも投げ合っている
N大N高の優秀なピッチャーで、「そんなに強いと思わないんだけど
なんか、ベスト4あたりで早実には負けちゃうんだよなあ、
オレの代は甲子園まで行けなかったんだよなぁ」と先日も言ってたが
もしかしたら、その思いをマーがはらしたりすると
あまりにもドラマチックである。

ちょっと疲れているかな?とも思う。
昨日の試合の最初に打たれたセンター前も
結局3塁で刺せたけど最初のサードからの悪送球も
飛びついてクラブをはじかれたセンター前ヒットも
本来は全部止めるのが彼なんだけれども
少し体が重そうである。 でも、それさえ彼は
自分が一番よく分かっていて悔しくて
次にはしっかり立て直して来るはずだ。