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肝機能障害と身体障害者手帳とメリット

肝機能障害に対して、身体障害の認定対象となるようです。



腎機能障害が身体障害者手帳交付の対象になっていながら、肝機能障害につ
いては現段階で受付すらしていない状況が、どうにも納得出来ないでいたと
ころ、プラムさんやひささん、亀太郎さんやたくさんの皆さんに情報を頂き
来春を目途に手帳交付の方向である事を知ることが出来ました。

ホントにありがとうございます。





そこで皆さんからの情報を元に、まとめてみました。(2009.10月現在)



【肝機能障害の等級】

●等級表1級に該当する障害
 次のいずれにも該当するものをいう。
  (ア) Child-Pugh分類(注26)の合計スコアが10点以上であって、
     血清アルブミン値、プロトロンビン時間、血清総ビリルビン値
     の項目のうち1項目以上が3点の状態が、90日以上の間隔をおい
     た検査において連続して2回以上続くもの。
  (イ) 次の項目(a~j)のうち、aからgまでの1つを含む5項目
     以上が認められるもの。
      a 総ビリルビン値が5.0㎎/㎗以上
      b 血中アンモニア濃度が150㎍/㎗以上
      c 血小板数が50,000/㎜³以下
      d 原発性肝がん治療の既往
      e 特発性細菌性腹膜炎治療の既往
      f 胃食道静脈瘤治療の既往
      g 現在のB型肝炎又はC型肝炎ウイルスの持続的感染
      h 1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの強い倦怠感
        及び易疲労感が月7日以上ある
      i 1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の嘔気が月に7日
        以上ある
      j 有痛性筋けいれんが1日に1回以上ある


●等級表2級に該当する障害
 次のいずれにも該当するものをいう。
  (ア) Child-Pugh分類(注26)の合計スコアが10点以上であって、
     血清アルブミン値、プロトロンビン時間、血清総ビリルビン値
     の項目のうち1項目以上が3点の状態が、90日以上の間隔をおい
     た検査において連続して2回以上続くもの。
  (イ) ア(イ)の項目(a~j)のうち、aからgまでの1つを含む
     3項目以上が認められるもの。


●等級表3級に該当する障害
 次のいずれにも該当するものをいう。
  (ア) Child-Pugh分類(注26)の合計スコアが10点以上の状態が、
     90日以上の間隔をおいた検査において連続して2回以上続くも
     の。
  (イ) ア(イ)の項目(a~j)のうち、aからgまでの1つを含む
     3項目以上が認められるもの。


●等級表4級に該当する障害
 次のいずれにも該当するものをいう。
  (ア) Child-Pugh分類(注26)の合計スコアが10点以上の状態が、
     90日以上の間隔をおいた検査において連続して2回以上続くも
     の。
  (イ) ア(イ)の項目(a~j)のうち、1項目以上が認められるも
     の。


●肝臓移植を行った者
  抗免疫療法を要しなくなるまでは、障害の除去(軽減)状態が固定し
  たわけではないので、抗免疫療法を必要とする期間中は、当該療法を
  実施しないと仮定して、1級に該当するものとする。


 (注26)Child-Pugh分類 
            1点       2点     3点
  肝性脳症      なし     軽度(Ⅰ・Ⅱ)   昏睡(Ⅲ以上)
  腹水         なし      軽度        中程度以上
  血清アルブミン値  3.5g/㎗超   2.8~3.5 g/㎗    2.8g/㎗未満
  プロトロンビン時間  70%超     40~70%      40%未満
  血清総ビリルビン値 2.0㎎/㎗未満  2.0~3.0㎎/㎗    3.0㎎/㎗超
 




【交付までのスケジュール】

●来年(22年)2月  肝臓機能障害の認定申請受付開始

●来年(22年)4月  肝臓機能障害の認定開始




【障害者に関する割引・減免制度及び福祉措置】

  (「北海道」のホームページ より ~以下全障害対象につき参考)

●駐車禁止規制の適用除外
●JRの旅客運賃割引
●航空旅客運賃割引
●その他の公共交通機関の旅客運賃割引
●有料道路の通行料金の割引
●NHK放送受信料の免除
●郵便料金の減免
●身体障害等による簡易保険の保険料払込免除制度
●NTT無料番号案内(ふれあい案内)
●施設設置負担金の分割払い
●福祉用電話機器の利用料金等割引
●携帯電話の基本使用料等割引
●公営住宅の優先入居
●住宅金融公庫による割増融資
●不在者投票
●生活福祉資金の貸付
●税制上の特別措置


これらの内容・詳細・適用は各団体に個人的に適宜申請することが必要で、
例えば1級認定の対象となる「肝臓移植を行った者」が何にどの様に適合
するかは、それぞれ確認することになります。




それにしても肝臓移植について、


-肝臓移植後の状態-

◯心臓や腎臓と同様に、移植後に抗免疫療法を必要とする期間は、これを
 実施しないと肝臓機能の廃絶の危険性があるため、1級として認定する



という認定基準になっていますが、確かにそうだ、と頷く自分と、ちょっと
複雑な心境の自分がいます。

昨夜も妻と、

「だって、身体障害者手帳1級って、肢体不自由の方でいうと、
・両上肢の機能を全廃したもの
・両上肢を手関節以上で欠くもの
・両下肢の機能を全廃したもの
・両下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの
とかの人達だよ。こういう人達と同様に扱ってもらってもいいのかなぁ。」

と話していたのです。


が、確かに現状を冷静に考えてみると、医師の定期診察や高度な薬によって
「生かされて」いるわけで、これらが無くなると命を維持する事すら出来な
くなるわけで・・・・



ぁ~あ、なんだか複雑だぁ




※ちなみに、身体障害者手帳の等級と障害基礎年金の等級とは連動していま
 せん。
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コメント
 
 
 
障害者 (ひさ)
2009-10-23 15:13:11
かんぞうさん、こんにちは。

来春目処に、私たちも障害者となるのですね!

一応普通の生活をしているので、何だかピンとこないのですが毎月高い医療費を払って、メンテナンスしないと生きていけないのですから、せっかくですので守っていただきましょう。

ただ気になるのは、今肝硬変末期で苦しんでおられる方がもっと、救われるような認定になれば良いなと思います。

まさか自分が障害者として認定されるとは、予想だにしていなかったことなので、ビックリしています。
 
 
 
本当ですね (かんぞう)
2009-10-23 23:03:31
ひささん、こんばんは。

わたしも不思議な感覚がします。

そして、ひささんがおっしゃる通り、本当に困っている人がしっかりと保障される制度でないと意味がありません。

ですから、画一的に数値だけで判断しないで、より多くの人達にたくさんの意見を聞いて、総合的に判断されるような制度である事を願います。


お役所に行って、「決まりですから」と言われて追い返されるのではたまりません。
 
 
 
いいと思いますよー (Kawanishi)
2009-10-24 05:48:52
手足がなくなっても、命に関わるわけではない障害、でも生活の不便さがある、肝炎は国が広げた病気なのに国民を救う制度がない、それも、命がなくなる人生が不便となるのにです。だから、見た目でわかる障害と見た目ではわからない障害、どちらも制度があるべき何だとつくづく思います。
 
 
 
仕事 (ちー)
2009-10-24 17:38:50
ついに身体障害者認定ですか。
多くの人たちの働きかけがあってのことなんでしょうね。

直接、病状や通院などの役に立つ項目はなさそうですが(あるのかな?)

移植前の病気や、術前術後の入院などで、職場を離れるしかなかった方や、もとの職場に復帰しても、働きづらい方、そういう人たちにとって、安定した職に就ける機会が増えることになりますね。

公務員関係、NTT、郵政などの大きなところでは、
身体障害者を積極的に雇用してるので、
通院や、万が一の入院などでも安心して働けると思います。

私のような主婦はいいけれど、働き盛りの男性や、今後成人する子供の移植者など、どれだけ体力が回復しても、定期通院、感染、拒絶・・・
それらを心よく受け入れてくれる企業は少ないですもんね。


きのう、外来でした。
そこではじめて、新型インフルエンザのワクチンについて教えてもらいましたよ。

近いうち、往復はがきが届いて、
ワクチン接種希望日を募り、通常の診察とは別の日に、ワクチンを打つそうです。

保険の関係で、同じ日だと、通常の診察料も保険が効かないんっだそうです。

でもこの情報、先生やコーディネーター自らの話ではなく、「私は免疫抑制剤たくさん飲んでるから、ワクチンはしなくていいの?」って聞いたのがはじまりでした。

免疫抑制剤を飲んでるからワクチンが効かないかもしれないけど、打たないよりはいいから・・・だそうです。

なんだか・・・そういう問題?って感じもしましたが、移植と予防接種の関係はまだ未知数な部分が多いのでしょうかね。

 
 
 
切実 (かんぞう)
2009-10-24 22:22:12
いつも肝炎の問題に立ち向かって、肝炎患者の皆さんの幅広い意見や体験に接しているKawanishi先生にとっては、国の制度に対する考え方は、もっと厳しく切実なものなんでしょうね。

先生の目指す「肝臓病と共に生きる人たちを応援」する事に繋がって行く方向に進んでいくを願うばかりです。
 
 
 
多くの人たちの努力なんでしょうね (かんぞう)
2009-10-24 22:47:56
ついに身体障害者認定ですよ。

一応、わたしも働き盛りの部類に入るんでしょうが、でも一通りの人生は経験してきたので個人的には、わたしも大袈裟な事はいいんです。
家族はいろんな面で助かるんでしょうが・・・

やっぱりこれからの人生を歩むお子さん達ですよね。

まだ訳も分からない時に移植という考えられない事を経験してしまった、それらの人たちが、少しでも保護され、減免されるものがあればいいと思います。

ただ、身体障害者手帳の先にあるものを期待していないわけではないのですが・・・




やっぱりちーさんが聞かない限り、ワクチンの話しにはならないのですね。

「打たないよりはいい・・」っていうのも、どんなだ、って感じですよね。
しかも副作用とか考えたら「打たない方がいい」ってなことになりはしないかと、疑ってしまいます。


ちーさんは免疫抑制剤をまだたくさん飲んでるんですね。
新型に限らず、季節性も注意して下さいね。
今回、新型にかかって分かったのですが、タミフルは確かに効きました。
でも頭痛とか胃の不快感とか、からだのだるさとか、半端ではありませんでした。

これらは今も引きずっています。
やっぱりかからないに越した事はありません。

となりで妻が、感染もせずケロっとしているのを見ると、免疫抑制のリスクを強く感じてしまいました。

あと、必ずしも体温が高熱になるわけではないようなので、熱が思ったより上がらなくても油断しないで、少しでも変だったらお医者さんにかかって下さいね。
 
 
 
38年…やっとです! (あーちゃん)
2010-02-20 23:06:14
2人の孫のいる、あーちゃんです。

習いたてのパソコン、コメントするのも初めてです。
かんぞうさんのおしゃるように、本当に本当に、多くの人達の努力がそうさせたのです。

赤ちゃんは健康で生まれて来るのが当たり前と思っていたので、生後2ヶ月で「胆道閉鎖症」と診断された時は信じられませんでした。

入院手術の繰り返し、20歳のときに移植でしか助かる道がないと宣告されましたが、当時まだ脳死移植はもちろん、生体肝移植もまだ根づいていなく、医師の必死のホォローで命を繋いでいてもらっておりました。

生まれてから移植に至る26歳までの間には、9回の開腹手術、長時間に及ぶ手術の後、執刀医から「癒着が大変で8回も手術した人は手術した事がない」そう言われた時「9回です」そう言えなかったのです。


それから、今年で12年になります、

移植に至るまで1度も職についた事がなかったので、いざ職に就こうと思ったとき、年齢経験のなさで不採用となり職にはなかなか就けませんでした。
本人のコメントでなく、あーちゃんでごめんなさい。
 
 
 
38年という山坂 (かんぞう)
2010-02-21 16:13:40
あーちゃんさん、初めまして。

コメントありがとうございます。

移植に至るまで26年ですか。
劇症の私には想像もつかない長さです。

「胆道閉鎖症」という病気、わたしのブログにコメントを下さる人たちの中にもいらっしゃいますが、なんとも憎い病気です。
自分だったら、自分の体だったら、自分で受け止め、自分で処理し我慢する事もできますが、それが我が子、孫だったとしたら・・・

わたしの入院中にもたくさんの胆道閉鎖症のお子さん、移植をしたお子さんがいましたが、普段はみな明るいんですよね。
でもその裏にある苦労や痛みは計り知れないんですよね。

そしてその御家族の方も・・・



たくさんの人たちの努力で少しずつ良くなり、でも色んな制度がきっとまだまだ不十分なんだと思います。
働き掛ける側が頑張っても為政者の認識がまだまだなんだと思うんです。
実際、厚労省や役所の人と話しをすると、思いの温度差は歴然です。


自分では何ができるかわかりませんが、これまで努力して下さった方には心から感謝ですね。



9回の開腹手術、私も初めて聞きました。
癒着の関係で3度目までが限界、とも聞いていましたのでただただ驚きです。

今年で12年となると今は安定ですね。
あーちゃんさんも安心されていることでしょう。


あーちゃんさん、初コメントという事ですが、次は御自身のブログはどうですか?
単に情報交換というだけでなく、勇気と希望を得られるもの、そう強く感じています。
 
 
 
入院治療はムダだと言われて (肝硬変Cランク)
2016-01-21 09:51:28
入院して23日目の肝硬変末期です、
慢性アルコール中毒から気づいたら肝炎を通り越して肝硬変になって早いもので3年です。最初に個人病院から総合病院を紹介してもらったのですが、担当の医師とウマがあわず、お酒もやめられずに2年がたちました。
人の紹介で違う総合病院に通ううちに腹水がたまり
仕事を辞めて入院しないともって半年よと担当の女医にいわれ、なくなく育てた会社を人にゆずりマンションも売却して入院治療にはげんでましたが、突如昨日点滴をしても効果がないから投薬と食事制限で治療をしましょうと言われ入院は継続する予定でしたが急きょ、通院に変更してくださいと言われ困惑しています。収入がないので生命保険の入院給付金をあてに生活予定でしたがそれも不可能になり自殺を考えてしまいます、
どうしたら最低でもあと90日 合計120日入院することができますか?
点滴で数値はよくなっているのに病院の都合で30日間以内での退院を強制するのはおかしいと思います。DPCの関係が係わっていると看護師さんから聞きました。
どうしたら入院を継続させれるのでしょうか
 
 
 
Unknown (かんぞう)
2016-01-25 11:32:24
わたしも入院中、なかなか退院させてもらえない状況から、いきなり、一旦退院してくれ状態にされました。

医療制度が変わったとかで。
まさに看護師さんが言っていることなんだと思います。

とは言われても、まずは患者の状態と気持ちを優先させてほしいところなんですが。

保険との関係でも、病院はそんなこと考慮してくれないんですよね。
特に大きな総合病院や大学病院では冷たささえ感じる時がよくありました。

とは言え、現状はどうにか打開しなければなりません。
簡単に、どうにかなる、とは言えませんが、どうか前向きに考えてみてください。
わたしも自営業で、一年半、収入が途絶えました。
運よく周りのサポートもありましたが、それなりの借金も背負いました。
再手術が成功して、通常の生活に戻っても、5、6年は本当に大変な思いをしました。

ぜひどうにか道を見つけてください。
入院に関しては、病院にもよるでしょうか、受け入れてくれる所もあるのではないでしょうか。

どうか諦めず、希望を捨てないでください。
 
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