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感染

感染

小学館

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ふと目に付いた本「感染」、タイトルが気になりつい買ってしまった。
医学系大学出身の仙川環さんの作。

仕事の合間をみて、夢中になって読んでしまった。

内容は子供の臓器移植と親子の愛情、そして異種移植が絡んだ重い
ものだった。
元気になる前であったら絶対に読めなかった本、なにせこの手の情報
を完全にシャットアウトしていたから。

妻には「こんな時にそんな本読まなくてもいいしょ」とか言われつつ
今だからこそ読んでみようと思った。

そろそろ目の前の現実に真正面からぶつかっていかなければならない、
なんて偉そうなことではないが。

それにしても日本の移植医療の後れ、他国に比べ40年も後れをとっ
ているという現実。
小さな子が命を求め外国に行く姿をTVで見るたび、なんとも言えない
気持ちになる。

この本の中で、主人公の夫、移植外科医が
「臓器さえ提供してもらえれば何人の命が救えるのか」
と憤慨する。
そして
「誰もが心臓や肝臓を灰にしてしまう」
と嘆く。

賛否両論渦巻くこの問題、移植そのものを良しとしない人がいる現実。


それでもただ一つ言える事、
みな可能性がある限り、生きたい、生き続けたいということ、
そして移植によって助けられた命が実際にあるということ。


この本を読んでみて、移植に対する研究、医療技術の発達、これらが
決して後退しないよう祈るばかりです。
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