英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

愛すべき佐藤康光

2008-12-07 16:53:38 | 将棋
 幸いにも将棋ファン以外の方もここに来てくださる方がいらっしゃいますので、将棋ファンにとって周知のことかもしれませんが、書かせていただきます。

 まず、Wikipediaより引用させていただきます。
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 プロ将棋界を代表する強豪棋士の一人。いわゆる「羽生世代」の一人である。タイトル獲得数は多く、すでに歴代6位である。永世棋聖の称号を保持する。棋士番号182。田中魁秀九段門下。京都府八幡市出身。國學院高等学校卒業。

【棋風】
 「緻密流」と称され、「1秒間に1億と3手読む」と形容されるほどの深い読みに定評がある。
 攻めの棋風で、後手番の角換わりといった守勢になりやすい戦法でも、千日手を狙わず果敢な攻め合いを選ぶ。羽生善治の柔らかさに対比して剛直な指し手が多く、危険な変化でも踏み込む傾向がある。先崎学には「緻密ではなく野蛮」、河口俊彦には「自玉が危険にならないと力が出ず、混戦に滅法強い」と評されている。
 若手時代は既存の定跡形を多く指していたが、2005年前後からは敢えて定跡にない作戦や、実戦例の少ない戦法を選ぶことが多くなっている。一般的にそうした将棋は型に嵌らない「力戦」と(あるいは俗に「変態戦法」とも)呼ばれることが多いが、本人の談によれば、それらの作戦はすべて論理的に考えた帰結であるので、力戦と呼ばれることには抵抗感があるそうである。

【エピソード】
 将棋マガジン(日本将棋連盟)の1996年2月号の企画で、目隠し五面指し(目隠しした佐藤が目隠ししていない5人のアマチュアと同時に対局)に挑戦し、反則なしの五戦全勝で見事に成功した。それに加え、NHK-BS2で毎年正月に放映される将棋バラエティ番組「大逆転将棋」でも、「脳内対局」(プロ同士の目隠し10秒将棋)で不敗を誇っており、佐藤が驚異的な頭脳の持ち主であることを実証している。

 熱血漢でアツくなり易いという一面を持っており、対局で負けたときは涙を流して悔しがることもある。
 第11期銀河戦の決勝では、記録係の島井咲緒里が「怖くて近寄れなかった」というほど気合を漲らせていた。
 第51期王将戦では、おやつに大量のキウイフルーツを食べつづけ、羽生善治から王将を奪取したことから、2ちゃんねるなどで「キウイ」と呼ばれた。インターネット上で話題になったことについて本人は「話題になったので意地になって食べ続けた」と語った。

【獲得タイトル】
(2008年7月18日現在)

竜王 1期(第6期)
名人 2期(第56期 - 57期)
棋聖 6期(第73期 - 78期) - 永世棋聖(史上5人目)
棋王 2期(第32 - 33期)
王将 1期(第51期)

登場回数33回 獲得合計12期

【一般棋戦の優勝歴】
銀河戦 1回(第11期)
NHK杯テレビ将棋トーナメント 2回(第56回、第57回)
日本シリーズ 2回(第25回、27回)
早指し新鋭戦 2回(第9回、10回)
オールスター勝ち抜き戦(5勝以上) 1回(第19回)

優勝合計 8回

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 う~ん、なんだか、Wikipediaを読めば、充分という気がしてきました。(他にも詳細に解説されていますので、興味のある方は読んでみてください)

 現在の地位(タイトル)的には、羽生名人、渡辺竜王に次ぐナンバー3ですが、読みの量と精密さや構想力は羽生を凌ぐのではないかと言われています。
 特に集中力はすごく、読みに没頭するとまったく周りのことは目や耳に入ってこなくなるらしい。席上対局(公開対局)で、解説者が佐藤棋王をからかうように話しかけたが、2、3秒後に「は、何か?」とまったく聞こえてなかった様子に、場内は爆笑。

 彼の指し手や行動は、彼の論理的な思考の積み重ねの結論として決断されるようで、本人は論理的と思っているようですが、周囲からは理解されないことが多いようです。ここら辺は『スタートレック』のミスタースポック(バルカン星人と地球人のハーフ)を髣髴させます。

 最近の印象的な出来事は、昨期の順位戦最終日、負ければA級陥落の危機という一局、優勢に進めていた佐藤棋王でしたが、対戦相手の木村八段の追い上げに合い、逆転される。
 この日の順位戦の模様は、NHKのBS放送で生中継されていましたが、苦戦に陥った佐藤棋王の、なりふり構わぬ読みに集中し苦悩する様やその悲壮感は、胸を打つものがありました。
 とにかく苦悩振りがすごく、死んじゃうんじゃないかと思えるほどでした。たまたま、一緒に見ていた娘(将棋は分からない)も、深夜にもかかわらず最後まで見ていました。

 とにかく、棋士の中で一番将棋が好きなのではないかと私は思っています。


 と、ここまで読んでくださった方(佐藤棋王を知らなかった方)は、佐藤棋王って、将棋の鬼のように思われるかもしれませんね。
 ところが、普段の佐藤棋王は、非常に誠実でサービス精神も旺盛です。先日のBSの『囲碁将棋ジャーナル』の解説を担当し紹介された時も、開口一番「ボンジュール」です(その時は、パリで行われた竜王戦第一局の解説だった)。


 最後に、私が彼のファンになったエピソードを紹介します。
 もう随分前の話です。パソコンもかなり普及し、インターネットの便利さも認知されてきていました。まだ、ブログは広まっておらず、将棋のネット中継もほとんどなかった頃だったと思います。
 将棋が思考のほとんどを占めている佐藤棋王は、当然、インターネットにはまることはなかった。と言うより、パソコンを購入使用とも思わなかった。
 それでも、「将棋の研究(データの整理や詰め将棋の検証)に役に立つし、インターネットやメールも便利ですよ」という後輩の勧めに、パソコンを購入した。
 機種はもちろん、初期設定などもその後輩に任せきり。(収入は十二分にあったから相当高価なのを買った(買わされた)と想像されます)

 一応、起動方法やメールボックスの開き方も教わったようです。数日後、佐藤棋王が届いたメールを読むことに成功したようです。
 ところが、メールを読むことができても、メールを送ることは教わってなかったようです。送り方がわからない。
 後輩に教わることも考えたが、電話で聞いて実行するのも難しいかもしれない。後輩の手を煩わせるのも気が引けるし、悔しい。そこで、彼のとった行動は?



 郵便局へ行き、メールの送り主にその返事を速達で送ったのでした。


 なんとも愛すべき佐藤康光なのです。
コメント (7)
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気象情報の気になる言い回しの疑惑、検証

2008-12-06 20:06:44 | 気象
 一気に寒くなりましたね。福井市では4センチ、山沿いでは15センチ以上の積雪があったようです。

 今夜(午後6時55分ごろ)の気象情報は、高田斉氏。気象予報界の重鎮と言うべきベテラン気象予報士です。現在は土日の午後7時前の気象情報を担当していらっしゃるようです。
 ただ、この方、「冬は冬型の西高東低の気圧配置であるべきだ」という思想が根底があるように思ってしまうことがよくあります。
 西高東低の気圧配置の場合、北西の季節風が強くなり寒くなり、太平洋側は晴天で、日本海側は雪が降るのは周知の通りです。私は、寒いのが苦手で、雪も降らないでほしいと思っています。(スキー場関係者、スキー選手、防寒具関係者など、ごめんなさい)
 だから、気象情報の微妙な表現にも敏感に反応してしまいます。

 今夜の高田氏の表現に反応してしまいました。

疑惑①
「明日は冬型の主役である大陸の高気圧や東(ひがし)海上の低気圧、これがドンと居座ることなく移動性となって進んできます。このために冬型の気圧配置は長続きしません」

 一見、なんと言うことない表現のように思われるます。冬型の気圧配置が長続きしないという予見と、その理由を述べただけのように感じます。
 ところが、私の高感度のレーダーが感知します。
「冬型の主役」という表現をわざわざ使っています。この主役という表現に高田氏の願望が顔を出ています。
「せっかく冬型の気圧配置になったのに、その主役の大陸の高気圧と東海上の低気圧が、ドンと居座る根性がなくて、さっさと行ってしまいます」
という残念な気持ちがうかがえます。

疑惑②
「上空の冷たい空気、これも明日はグッと北上していきますので、冬型がすっかり弱まってしまうというわけで、西の方から天気は回復に向かうわけです」

 西の方から天気が回復するという予見と、その理由を述べただけのように思えますが、ここで私の鋭い眼がきらりと光りました。
 「冬型がすっかり弱まってしまう」この表現には、高田氏の「冬型が弱まらないで欲しい」という願望が如実に現われています。
 また、「西の方から天気は回復に向かうわけです」の最後の「わけです」というのも、理論的表現のようですが、「天気が回復します」でいいところをわざわざこう表現したというところに、冬型が弱まってしまうことに対する氏の抵抗を感じます。
 ちなみに、高田氏は「冬型の気圧配置が緩む」という表現より「冬型の気圧配置が崩れる」という表現を多用します。

疑惑③
「向こう1週間です。冬型の気圧配置は安定しません。その分、天気、気温ともに変わりやすい状態が続きそうです」

 もう決定的ですね。
「冬型の気圧配置は安定しません」
……「そんなに冬型が安定して欲しいのかね、君は」
 そんな言葉を、高田氏に浴びせたくなります。
 「冬型が続かない→天気が変わりやすい」という思想が、にじみ出ています。


 とまあ、いろいろ言いがかりをつけてしまいました。
 これは高田氏が、太平洋側偏重で、日本海側を蔑ろしている訳ではないと思います。
 一言で言えば、気象予報士の性(さが)です。つまり、異常気象が起こるのが当たり前のようになってきている近年の気象(気候)。そんな現状の中、夏は夏らしく、冬は冬らしくあってほしいという高田氏の願いが、言葉の端々に出てしまうのではないかと思っています。
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竜王戦第五局

2008-12-05 20:57:06 | 将棋
 どうも封じ手の▲1五歩から一方的に攻められてしまいました。工夫の△2一玉でしたが、渡辺竜王にそれをうまく咎められてしまいました。

 最後は、1手違いになりましたが、羽生名人らしい意表を突く手は見られず、見せ場なく押し切られた感があります。
 これで3勝2敗。次が先手番なので、まだ有利ですが、却って相当なプレッシャーがかかりそうです。もし、次を落としたら、3連勝後の3連敗、無茶苦茶流れが悪いです。

 最近の羽生名人は、一局負けると、負けが続く傾向があります。ただ、建て直しもうまく、その期間は短いので、あと2局の間には調子が上がると思います。
 でも、心臓に悪いので、第六局で決めていただきたいです。


 今回のBS中継の長野アナウンサーですが、相当将棋が好きとお見受けしました。質問もつぼを押さえていて、状況(形勢)のまとめ方も的確でした。
 例えば、序盤の矢倉の組み方で、「ここで先手の指し方は▲6六歩と▲7七銀がありますが…」なんて、なかなか言えないですよね。
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FNS歌謡祭

2008-12-05 00:17:52 | 芸能
【いろいろな方のコメントをお聞きし、考えが変わりました。
「曲を壊した」「不快」という言葉は撤回します。本文は当時のまま残しておきます。あと、最後にコメントと、それに対するレスも載せておきます】


 録画しておいた『FNS歌謡祭』を見る。
 4時間18分、長い!
 こんな長いの見る奴がいるんだろうか……私だよ!

 4時間にすると、2時間番組2本分の予算が出るんだろうか?それとも、長ければ長いほど、システム的に視聴率が取れるのか?出演者が多いと、視聴率を取れるのか?
 個人的にはスペシャル番組としても、2時間、いえ、90分で充分。まあ、録画したんだから、聴きたいミュージシャンだけ観ればいいんだけど。
 しかも、各局で長時間のスペシャル音楽番組をやるので、これだけ出演者が多いと、どの局も変わり栄えしない。


 ああ、それにしても、年々、聴きたいと思う歌が減っていく。時代に遅れてしまっているのかな。そんな、客観的なことはともかく、昔の曲のほうがはるかに好きだ。


 今、番組開始から2時間24分、ようやく半分を過ぎたが、あと1時間50分ぐらいある。絢香が『おかえり』を唄っている。ピアノは上原ひろみさん、技術的に正しく評価はできないが、すごくうまいと思う。ノリノリで弾いている。
 ワンコーラスが終わり、間奏に入る。多分、ここが見せ場なのだろう。ノリノリだったのが、自分が編曲した部分に入ると、さらにノッテきた。
 さらにテンションが上がり、身体を揺す振り始め、鍵盤をたたくピッチも速くなる。ついには立ち上がり、テンションはますます上がり、速射砲のようになる。メロディも原曲とかけ離れ、即興曲のようになってしまった。

 すごく気持ちよさそうだった。でも、私は不快に感じた。
 私は、演奏者は100%、曲に酔ってはいけないと思う。楽しく歌う(演奏する)ことや、ノリノリで演奏するのはいいと思う。しかし、それが観客を置き去りにしたものであってはいけないと思う。「演」奏することを忘れて、曲に酔い、自分に酔ってしまっては、白けてしまう。
 絢香の曲をぶち壊してしまったように私は感じた。上原さんのコンサートならそれもいいかもしれないが。



 でも、世間では、絶賛の嵐なのだろうなあ。

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以下は、最近のコメントです。

Unknown (Unknown)
2011-02-06 01:16:18
上原ひろみさんの1ファンとして言わせてもらいます

音楽にはヒトそれぞれの表現方法があります。絢香さんも上原ひろみさんのスタイルを知った上での共演のはずです。しかも上原ひろみさんはジャズ界では非常に有名な方で数多くの偉大な方と共演を果たしています。素人のあなたにどうこう言われる筋合いはないですよね(笑) コメント、ありがとうございます (英)
2011-02-06 15:33:47
上原ひろみファンさん、こんにちは。
こめんと、ありがとうございます。

この記事をアップした時、上原さんのファンの方は気分を害するだろうなあと思いました。

>音楽にはヒトそれぞれの表現方法があります。絢香さんも上原ひろみさんのスタイルを知った上での共演のはずです

 ええ、表現方法は人それぞれだと思いますし、絢香さんはこれ以前にも、共演したことがあったと記憶しています。

>上原ひろみさんはジャズ界では非常に有名な方で数多くの偉大な方と共演を果たしています

 ええ、この記事を書くに当たって、調べました。彼女の世界的評価なども調べました。
 ただ、有名であっても、偉大な方と共演していても、この共演については何の関係もなく、単独の評価をしてもかまわないと思います。

>素人のあなたにどうこう言われる筋合いはないですよね(笑)

 素人ですので、正しい評価はできません。ただ、あの演奏に関して、私はあまりいい印象を持ちませんでした。うまい下手はともかく、好きか嫌いかは、素人でも感じていいはずです。
 ただ、ネットでその印象を公開するのはどうかと思いましたが、あまりに強く感じることがあったので、記事にしました。プロならあらゆる方の評価は受ける覚悟はあると思います。
 もちろん、記事を書く場合、独断的なものにならないように心がけていますが、やはり、ファンの方にとっては面白くない記事になってしまいました。
 実はもっとお叱りのコメントが来るんじゃないかと思っていました。

 さて、今回、ご意見をいただいたことは、非常にありがたいことだと思っています。ただ、二言言わせていただくと

>素人のあなたにどうこう言われる筋合いはないですよね(笑)

 こういった趣旨の意見の場合、「(笑)」をつけるのは、どうかと思います。
 私も、自嘲ををこめて「(笑)」をよく使いますが、この場合は、嘲笑です。
 さらに、私自身も匿名ですが、「Unknown」というのは、(せっかくの意見が)惜しいと思います。 今更ですが (アベル)
2011-02-14 15:08:15
プロだから観客のことは意識しないといけないのはそうだと思う。
けど、この曲を聴いてて私は観客の意識はないとはとても思えません。なによりとても楽しく感じました。技術的なこともそうですが二人とも楽しそうで感動しました。別に綾香さん自身は不快に思っていないと思います。当然リハーサルもしてるでしょうし、嫌ならわざわざ呼び寄せたりしないでしょう。
触発されてか次の織田さんも、ピアニストを意識していました。
織田さんも歌手としてなにか感じるものがあったと思います。
話がそれましたが、プロであるあまり窮屈になりすぎるのもどうかと思います。
今回の上原ひろみさんの行動には、私は不快に感じませんでした。もちろん英さんのいうこともわかりますが、綾香さんの曲は壊れてはいないと思います。

最近でも、この曲でのコラボ おかえり が私にとっては忘れられません。たまたま英さんのブログを拝見したので、コメントさせてもらいました。
過去に英さんが なるほどです (英)
2011-02-14 17:10:16
アベルさん、コメント、ありがとうございます。冷静なご意見でとても参考になります。私もあの記事の「不快」「曲が壊れる」という表現は、書き過ぎたのではないかと省みています。

>この曲を聴いてて私は観客の意識はないとはとても思えません。なによりとても楽しく感じました。技術的なこともそうですが二人とも楽しそうで感動しました。別に綾香さん自身は不快に思っていないと思います。当然リハーサルもしてるでしょうし、嫌ならわざわざ呼び寄せたりしないでしょう。

 このおふたりは、過去にも共演していて、互いに認め合っての歌謡祭でのコラボだったようです。
 ただ、この歌謡祭での上原さんの演奏は、その時のものよりさらにエキサイティングなものだったという評価もありました。また、これは私の想像なのですが、当然、リハーサルの時より本番の方がノリが良くなったのではないかとも。
 私の記憶によると、確かに絢香さんも楽しそうに歌っていたと思います。ただ、時折、困惑の表情をしていたと感じました。と言っても、私の主観ですから、まったくの誤解かも知れません。

 上原さんは世界的なピアニストで今日も大きな賞を受賞したと聞きました。彼女のピアニストとしての実力は、私が認めるまでもなくすごいものだと思います。彼女の演奏には圧倒されるものを感じましたし、素人でもすごい技術だと思います。
 ただ、「おかえり」での彼女の即興は「おかえり」という曲の範疇を超えたものだと感じました。と言っても、ずぶの素人の私ですから、まったく的外れかもしれません。
 音楽をどう感じるかは、プロ、アマを問わず自由だと思いますが、ブログで書くとなるとm少し事情が変わってきます。あの時も、反論が来るだろうと覚悟して書いたつもりですが、アベルさんの冷静な書き込みに、多少ぐらつき、「曲が壊れてなかったか?」「不快に感じた方はいなかったのだろうか?」などと、疑問形にしておけばよかったと弱腰になっています。

 今日の上原さんの受賞に際し、検索で当ブログにたどり着く方もいると予想されます。そこで、申し訳ありませんが、記事のタイトルから「絢香と上原ひろみの『おかえり』」を外させていただきます。
 アベルさんの感動を傷つけてしまい、申し訳ありませんでした。 いきなりですが… (匿名)
2011-02-15 08:15:43
上原さんがグラミー賞を受賞したニュースを見て、FNSを思い出しました。上原さんと絢香さんの名前で検索したところ、この記事を見つけました。
すごく悲しかったです。確かに演奏者は歌手を引き立てることを考えなくてはならないのだと思います。あのソロの部分前はすごく絢香さんを引き立てていたと思います。でも、あのソロから上原さんも主役になった様に感じました。それは駄目なことなんでしょうか。おかえりは私も大好きな絢香さんの曲の1つです。けれど、おかえりをベースにした2人の共同作品の様に感じ、聞いていて感動しました。同時に上原さんのことも大好きになりました。見ていて鳥肌がたちました。
私は音楽が好きなだけですが、音楽はいろんな意味で楽しみながら聞くことが1番だと思います。それには演奏者や歌い手が、楽しまなくては周りには伝わらないのでは、と思います。
確かに絢香さんの表情…しかし何を思ったのかは本人にしか分かりません。上原さんの演奏に戸惑ったのだとしたら理由も多々考えられると思います。アグレッシブすぎて上原さんに少し引いたのか、自分の歌唱力でついていけるのか不安になったのか、リハと違い本当に少し戸惑っただけかなのか…。いくらでも見ている人の都合の良いように解釈にできます。しかし上原さんが合図を出して歌い出してからは気持ち良さそうに歌っていた気がします。それが答えだと思います。
あれは、2人が主役で2人の作品だったのだと私は思いますよ!!素敵な2人の素敵な曲を聴けてすごく良かったと思ったし、上原さんを今も覚えているほど強い印象を受けたんだなと、改めて感じているのです。
いきなりのコメント失礼しました。 改めて聴きました (英)
2011-02-15 10:37:05
 匿名さん、こんにちは。
 あの記事を書いた時、あの演奏を5回ぐらいしか聴いていなかったと記憶しています。で、改めて、聴き直しました。
 実は「匿名」さんの観察眼に驚いています。

>ソロの部分前はすごく絢香さんを引き立てていたと思います。でも、あのソロから上原さんも主役になった様に感じました

 私もそう思います。

>それは駄目なことなんでしょうか

 う~ん、これは微妙ですね。おふたりのジョイントコンサートならそれでいいと思いますが、音楽祭の受賞曲ですから主役を食ってしまうほどというのは、少々疑問に感じます。
 確かに、おふたりは刺激しあって作り上げた作品と言っていいほど圧倒するものを感じました。ふたりの世界に入り込んでいる状態は、それはすばらしいことだと思いました。
 ただ、聴いていた私には、置き去り感を感じてしまいました。絢香さんは、上原さんの方を向いていたので観客にお尻を向けていましたし。
 もちろん、多くの方はすばらしい共演に酔いしれたと思います。
 上原さんの速射砲のような畳み込むような演奏と熱い思い、それに答える絢香さんの歌唱、すばらしいと思いました。

>アグレッシブすぎて上原さんに少し引いたのか、自分の歌唱力でついていけるのか不安になったのか、リハと違い本当に少し戸惑っただけかなのか…。

 私の主観ですが、改めて見直しても、綾香さんに戸惑いの表情が見て取られました。当時もこの点に引っかかりを感じました。

>しかし上原さんが合図を出して歌い出してからは気持ち良さそうに歌っていた気がします。それが答えだと思います。

 ええ、そうなんです。この合図を私は見落としていました。ほんと、よく観ていますね。感服しました。
 あと、演奏が終わったあと、綾香さんは、上原さんの方を見て、何度も胸をなでおろす動作をしていたのが、印象的でした。相当、緊張していたのだろうと推測します。

 「曲を壊した」という記述は、不適当だったと思います。悲しい思いをさせてごめんなさい。
 匿名さんの鋭い観察眼と音楽に対する愛情のこもった意見、感謝します。言い難いコメント、ありがとうございました。
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将棋教室の子どもたち

2008-12-04 01:31:12 | 日記
 公民館で、子どもたちに将棋を教えています。7時から8時までは小学生、8時から8時45分までは中学生に。
 小学生には3面指しです。読みが分散されるので、多面指しは棋力が落ちます。しかし、相当、力に差があるので、3面指しでも負けることはありません。しかも、手加減する余裕もないので、叩き潰してしまいます(大人気ないですね)。それでも、子どもたちは負けても負けても挑んできます。なかなか根性があると思っていたのですが、どうやら違うようです。【以下の内容は、すべての子どもに当てはまるのではなく、全体の半分です】
 「下手な鉄砲も、数打てば当たる」という考えらしいです。何回も挑んでいけば、そのうち勝てると思っているらしいです。《なぜ負けたのか?》《何が悪かったのか?》と振り返りません。対局中も一生懸命考えません。これでは、いつまでたっても実力が向上しません。
 それでも勝ちたいという気持ちは強いです。「先生、この飛車ちょうだい」とか「先生は玉を動かしちゃダメ」とか要求してきます。とにかく「先生に勝った」という事実がほしいようです。私も無茶な要求は呑みませんが、なるべく言うことを聞くことにしています。そして、意地でも負けません。

 仕事の後なので、かなりきつい時もあるので「友達同士で指しなさい」と言うと「嫌だ。先生と指す」大人気です。いえ、違います。先生に負けるのは嫌じゃないけど、友達に負けるのは嫌なようです。
 勝ち負けの結果だけを求め、プライドが高い。現代の子どもたちの特徴かもしれません。将棋(多分すべての競技・ゲーム)は「如何に相手を破るか、そのために創意工夫をする。知恵を絞って、その結果、相手に勝つ」、その過程があってこそ面白いのです。なかなかそこまで到達しません。こうなったら根比べです。今の取り組み方では上達しないことに気づくまで、相手をすることにしました。

 3面指しといっても、当然3人しか相手できないので、その他の子どもたちには、1手詰めや3手詰めを解かせます。それを真剣に取り組む子どもと、すぐあきらめる子どもに分かれます。後者はさっきから登場してもらっている「先生に勝ちたい」子どもたちです。
 でも、最近、私に勝つのをあきらめたのか、詰め将棋に挑戦するようになって来ました。下手な鉄砲も数をこなすことで、駒の利きや3手後を思い浮かべる能力がついてきたのか、春の頃より将棋の力もついてきたようです。
 ヒントを与えると、それを元に正解にたどり着くようになって来ました。味をしめて、今度は「ヒント、ヒント」とやかましいです。

 しかし、
「先生、出来た」
「ぜんぜん違う!」
「じゃ、これは?」
「もっと考えろ」
「1手目、何?」
やはり、下手な鉄砲のあてずっぽうが多いです。
 それでも、解けた時の快感や喜びを少しずつ体験してきているようです。

 さて、わがままな小学生が帰ると、今度は中学生が挑んできます。少し手ごわくなるので、2面指しです。
 やはり、次から次へと挑んできます。明らかに、こちらの消耗を狙っています。何としても勝ちたいようです。それでも、意地でも負けません。

 中学生を退け、後片付け等をすると、もうへとへとです。「稽古をつける」と言う立場ですが、これでは逆です。まあ、私も修行中ということです。
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蘊蓄

2008-12-02 23:42:43 | 日記
 今日もいい天気でした。でも、日が暮れるのは早いです。

 場所によって若干ズレがあるかもしれませんが、ここ数日が1年で一番早く日が暮れます。福井だと、11月末から12月初旬にかけて日の入りは16時41分です。秒まで発表しないので正確なピークはわかりません。
 もちろん、昼が一番短いのは冬至で、12月20日過ぎです。昼の長さは日が上ってから日が沈むまでの時間ですが、実はそれぞれのピークはずれています。日の出が遅いピークは1月10日ごろだったと思います。

 ついでに、もうひとつウンチクを。

 「春分、秋分の日の、日の出から日の入りまでの時間は12時間である」○か×か?

 答は×。
 日の出は日が昇り始める時刻、日の入りは日が沈み切る時刻なので、その時刻を計算すると12時間より長くなります。まあ、これは気象学的な定義なので、昼と夜の長さが同じということはまちがいありません。


 ああ、今日の日記はいかさないなあ。知識を自慢しているだけじゃないか。
 (でも、せっかく書いたので、載せちゃいます)
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秋桜(冬桜)

2008-12-01 22:45:53 | 歳時
 秋桜と言っても、コスモスではなく、秋に咲く桜です。
と言っても、秋に咲く品種ではなく、普通に春に咲きます。
昨年、将棋SNSでも取り上げた桜です。ソメイヨシノではなく、しだれ桜系みたいです。


 この桜に限らず、ここ数年、秋にも咲く桜を見かけるようになりました。春のように樹が膨らむほど満開に咲くわけでなく、ちらほら花を付けるといった程度ですが、この桜はけっこう花を付けます。昨年は10月をピークに9月から1月まで咲いていました。
 秋に桜が咲くのは、夏の間に毛虫に葉をほとんど食べられたり、やはり夏から秋にかけて残暑が厳しくて、水分の蒸発を防ぐために桜自身が葉を落としてしまったりするのが原因で、秋に桜が咲くと言われています。
 桜の葉には、花芽の発芽を抑える成分が含まれていて、その葉がなくなると花芽が出るというわけです。

 今年は、秋に咲く桜はあまり見かけないのですが、この桜は咲いていました。
写真は今日のものです。

 ちなみに、去年(11月15日)はこんな感じでした。去年と今年では、花をたくさん付けた樹が違いました。





 それはともかく、今日は天気がよかったですね。
日本海も穏やかでした。



夕焼けも綺麗でした。
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