英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ブルドクター』 第3話「謎の整形美女」

2011-07-22 16:08:08 | ドラマ・映画
今回のテーマ(題材)は「コンプレックス」
 釜津田(石原さとみ)は、中学時代にその可愛さゆえにチヤホヤされていて、そういう状態を受け入れていた自分が嫌いだった。だから、女性だからという優遇を受けない刑事になった。
 事件の被害者は、自分の容姿に負い目を感じ、整形手術を受けた。じつは釜津田の中学時代の親友で、釜津田に憧れていて、偽名も「知佳」と釜津田の名前を使っていた。
 ついでに、珠美(江角マキコ)も母親同士の付き合いが苦手で、そのコンプレックスから、息子がクラスメイトから仲間はずれになったのではないかと疑心暗鬼になる。

 そのコンプレックスにまつわるエピソードから、主人公二人(特に釜津田)の人格、個性、人生観を浮かび上がらせ、互い(特に珠実→釜津田)の距離を縮めたエピソードだったように思う。

 法医学的見所としては、解剖によって死因が溺死、整形していたことが判明。しかし、公園内で溺死は有り得ない?、死体を他の場所から運び込んだ形跡もない。その謎を解明していくというもの。
 「法医学者のヒロインの活躍」と「視聴者の興味を喚起」という目的とは言え、かなり強引な死亡状況(後で突っ込みます)であった。
 それはともかく、被害者にたいする父親の情…整形した娘を自分の娘とは認めなかったが、その死の原因がやさしさによるものだったと知り、娘(の死)を受け入れる…を盛り込んだのは、どうだったのか?
 人情ドラマを目指すのなら、それも良しだろう。しかし、個人的には、その分を釜津田、あるいは、珠実の捜査や考察に費やしてくれた方が、刑事ドラマとしては面白いように思う。珠実のひらめきだけで、事件の真相が解明されてしまった感がある。

 ただ、この点は、他の理由が存在するとも考えられる。
 ここで、名倉(稲垣吾郎)の登場。名倉は法医学者(監察医)が現場に行く必要はないという考え。その彼が、解剖所見や警察からの現場状況の説明だけで、珠実と同じ結論に到達して、自論の正しさを主張した(珠実にはほとんど無視されていたが)。
 この展開に持ち込むには、この結論が現場での捜査によってしか導かれないものだと都合が悪かったとも考えられる。

その他の感想、突っ込み
被害者の死亡状況に無理がある。まあ、不運が重なったと思えないこともないが、それでも、バドミントンの羽を取ってもらって、そのせいで転倒して頭を強打したお姉さんをそのままに、逃げるように走り去っていった。被害者は大丈夫を装ったせいもあるが、折角取ってもらったんだから、その場で遊ぶのが普通じゃないの?転倒させて悪いことしたとその場を去ったとしても、一応、様子を見るため振り向くのでは?

②公園で溺死が有り得ないという扱いだが、何者かに殴られ昏倒→溺死、あるいは、水溜りに顔を押し付けられ溺死、という仮説ぐらいは立てられるだろう。それをまず、検証するとかして欲しかった。

③遊びに来るという約束を破った友達、家が分からないなら、誰かに聞くとか、電話をかけるとか方法を取るのが、現代の子どもであろう。
 せめて、翌日、理由を話して謝るのが普通。やはり、仲間はずれにされているなんて思ってしまうぞ。

④珠実の息子の印象が変わったように感じた。初回、2回は、もっと珠実に反抗的だったように思うが、今回は割と素直。

「ご遺体があがるたびに思うんです。この人は 私に見てもらいたいんだなぁって。だから 私にできることを精いっぱいやろうって」
 この釜津田の言葉が、珠実の息子に話した言葉に合致して、珠実は釜津田と距離を縮めるのが、今回のオチだが、初回で、つまり、たった2週間前に(ドラマではどのくらい経過しているのか不明だが)、解剖をせずに済まそうとした人の口から発せられる台詞とは思えない


第1話
第2話

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