英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『絶対零度 ~特殊犯罪潜入捜査~』 第1話、第2話

2011-07-21 19:36:32 | ドラマ・映画
 ドラマ視聴、レビューが追いつきません。前編、後編ということで、まとめてレビューします。

 まず、人事異動というか組織改編され、「潜入捜査」がテーマとなるらしい。桜木泉刑事(上戸彩)が苦手そうな分野だ。ちなみに私も(視聴するのは)苦手分野。
 それはともかく、前シリーズの「未解決事件継続捜査」はどうしても過去の捜査が甘かったり、無理やり関連事件を起こすなど、ドラマ展開が困難そうだった。それと比べると、ドラマ展開がしやすそうだし、観ていても違和感が少なかった。

第1話
 相変わらず、桜木の刑事としての技量、資質に問題アリの様子。まあ、そこから、成長していくのがこのドラマの肝とも言えるが…
 ★今週の桜木の活動
①同僚を練習台に尾行をするが、「杜撰(ずさん)」そのもの。そのうえ、上司?の瀧河刑事(桐谷健太)も尾行していたのにも、全く気付かず。
②容疑者を捜索、しかし、完ぺきにこなせず、足を引っ張り気味。運よく容疑者を発見するも見失う。容疑者の風体など何の情報も提供できず、その後、しばらく参加させてもらえず
③尾行中、ひったくりに遭遇、犯人を捕まえようと不用意に動こうとし、制止される。
④容疑者の彼女・藤井香織(前田亜季)に接近捜査(潜入捜査)。彼女をだますことに後ろめたさを感じ、迷いながらも何とか、情報を得、更に、彼女(容疑者と同棲)の部屋に盗聴器を仕掛ける。

感想・突っ込みなど
 ①まず、尾行しながらメモを取るって、滅茶苦茶怪しい。本人に気づかれなくても、周囲(例えば、対象の知り合い)にばれてしまう。そして、あのペンの持ち方、酷過ぎる。
 ②容疑者を見失ってから報告って、なぜ発見時に素早く報告しないのか?
  組織的な尾行はNHKの『外事警察』のよう。(あのドラマは重すぎて、初回で視聴断念)
 ③、④については、後に考察。


・それにしても、白石刑事(中原丈雄)は大活躍。容疑者の顔を携帯電話で取り送信するは、容疑者の指紋を採取するは、容疑者を盗撮するは。
・倉田分析係係長(杉本哲太)はいい味出している
・リーダー格の瀧河刑事は巡査部長、桜木も白石も同じ巡査部長(磯村(小林高鹿)は巡査長)。高峰涼子(山口紗弥加)は警部補、倉田は警部。瀧河の態度、デカ過ぎ。

第2話
 さらに、「潜入」の色合いを濃くする捜査。嫌疑のある市民団体に接触し、隠しカメラを設置。さらに、容疑者のノートパソコンのデータを盗む。(第1話では、容疑者の部屋に盗聴器を仕掛けていた)

 盗聴に関しては、「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」があるそうで、裁判所に傍受令状を請求しなければならないなど制限はあるが、「通信傍受」は認められているようだ。

 その傍受内容の規定は
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傍受してよい通信は、傍受令状に記載された通信のみである。傍受実施中に行われた通信であっても、傍受令状に記載されていない内容は傍受してはならない。例えば、犯罪に関わらない家族からの電話等は傍受できない。

これには例外がある。

まず、傍受してよいかどうかはその内容を確認しないことには分からないので、傍受してよい内容であるかどうかを判断するため必要最小限度の範囲であれば傍受することも許される(13条)。この場合、結果的に傍受した通信が犯罪に関わらない通信であったとしても、適法とされる。
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 まあ、おおよその名分があれば、令状記載以外の内容でも傍受してもいい訳ができるようだ。これが実情なら、怖いなあ。この盗聴(通信傍受)の法律について、ドラマで触れて欲しい。
 それに、PCのデータを搾取するのはいいのかなあ?


 それはともかく、事件の真相は巧妙で、それを捜査で暴いていく過程は面白かった。
 特に、PCデータを搾取の際はハラハラ(抜群のコンビネーション)、主犯を追うシーンも緊迫感があった。

 細かいことを言うと、主犯逮捕は急転直下であっけなかった。それにしても、いきなり湧いてきた捜査員(逮捕者)、どこから湧いてきたのか?
 結局、瀧河の特殊能力(超人的な記憶力、洞察力)で逮捕しただけのよう。ほとんど反則。

第1話、第2話を通じての桜木の疑問に対する言葉
瀧河「未然に防げる命を見捨てるのか」
「俺たちが立ち止まれば、また犠牲者が出る」

室長(北大路欣也)「身分を隠して相手をだまし、嘘をつく。この世の中には、そういう捜査でしか立ち向かえない犯罪者がいる。その捜査の先には、これから起こる事件を未然に防ぎ、まだ失われていない命を救うことができるかもしれない。(この文、主語と述語が対応していない)」
「この特殊班で大事なのはひとつだ。何があっても立ち止まっちゃいけない。立ち止まった先に悲劇が起こる」

 ということなんでしょうね。長嶋室長もいいことを言う。
 しかし、次の言葉には納得がいきません。

「自分がやったことが正しいかどうかは、これからの捜査でお前自身が見つけていくんだな。後ろを振り返るなよ」

 え~!正しいかどうかは、捜査していくうちに答を出せって?
 もし、「自分の捜査が許せないことだった」と答を出してしまうこともあるわけで、あまりに無責任なのでは?部下の判断に任せるのは、良い上司っぽいのだが、卑怯?

 それと、桜木は何故刑事になったのだろうか?刑事として、犯人逮捕、犯罪撲滅の意識が低いように思える。

 潜入捜査というのは、法的にもやや微妙であるし、心情的にも非常に辛い。
 来週も辛そう。視聴はあと1回かなあ。

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